なぜ芝刈りに頻度やタイミングが必要？
適当な芝刈りをすると大変
たかが芝刈りだから、適当な具合でやっておけば良いなんて考えてしまうかもしれません。しかし正しい方法を無視したり適当な頻度やタイミングでやると、芝生を痛め付け、取り返しがつかない特有の諸問題を発生させます。芝刈りは適当ではなく、準備と正確性も大切です。
よりきれいな芝生にするため
より確かな頻度とタイミングを踏まえて芝刈りを進めることにより、より綺麗な芝生づくりに繋がっていきます。その青々した綺麗な見た目こそ、芝生を育てる醍醐味です。綺麗に刈り込んでいけば、家で過ごすときの満足感が違うし、目にする人々を感嘆させ、なごませることに繋がります。
自宅の芝刈りの方法①手動式
ひたすらハサミで
狭い面積の芝生ならば、ハサミで丹念に刈り込みをするのが一番です。何しろお金はかからず、芝刈りに必要なのは園芸用のハサミと根気強さだけ。他のやり方よりも良い運動になったりと、ハサミで刈り取る作業は意外と良いことが詰まっています。まずは使いやすいハサミ探しから始めてみてください。
手押し式芝刈り機
静かに黙々と芝刈りを黙々と進めるならば、手押し式のアイテムが最適です。両手で押すことによって刃が回転し、芝の刈り込みができるという単純ながら優れた仕組みです。安く購入できながら、意外と広い面積でも長さをきっちりと揃えられるのが魅力です。
自宅の芝刈りの方法②電動式
電動式ハンディ芝刈り機
手元で素早く刈るとすれば、ハンディ式の電動アイテムも選べます。これは電気の力で刃を左右に動かし、握力をかけずに瞬時に芝刈りを実行できてしまう便利道具です。広い面積の刈り込みには全く向いていませんが、ちょっとした芝生の長さ管理に時間をかけたくない人におすすめします。
電動式手押し芝刈り機
近頃普及している様子なのが、電動の手押し式です。電動で刃を回転させて刈り取るので、綺麗に確実に芝刈りを進められるやり方になります。カバーが付いていて、安全性も高いものとなっています。1台あたりお値段はそれなりですが、電動なので静音な感じで刈り込みを進められることも魅力です。
自宅の芝刈りの方法③エンジン式
刈払機
従来より芝管理の作業に使われていたのが、草刈り機とも呼ばれているこの機械です。ガソリンエンジンでうなりを上げながら、パワフルに芝を刈り込むことができます。ただこの芝刈り方法は危険を伴いやすく、手元の加減で芝の長さが違ってくるので、コツや経験がものを言うタイプです。
芝刈りカート
以前は全く馴染みのなかった芝刈りカートは、近頃の日本の庭でもよく見かけられるようになりました。完全に車の形状で、庭で乗り回すだけで簡単に雑草や芝の刈り込みを完了させられるという利点があります。購入の場合のお値段はかなり高めですが、レンタルをすれば1回あたりの利用は低価格です。
芝刈りの理想的な時期
種類により違う芝刈り時期
単に芝と口にしても、世界には幾つもの種類が存在しています。その数ある芝は、冬枯れする暖地型と、冬も青々とした寒地型に二分され、芝刈り時期も異なります。暖地型の代表格は野芝、ティフトン芝など。寒地型の代表格はベントグラス、ケンタッキーブルーグラスなどがよく知られています。
暖地型芝は5月～10月
まず暖地型のほうの芝刈りができるのは、春の5月から秋の10月にかけての時期です。春に緑の葉っぱが生え揃うのを待ってから、芝刈りを行うのが通常です。夏から秋にかけて旺盛に葉を伸ばしますが、寒い時期は枯れるために芝の刈り込み頻度も少なくて済みます。
寒地型芝は3月～11月
その一方で1年を通じて芝刈り頻度も多めになりがちなのが、寒地型のほうです。例年場所によっては3月から刈り込みが可能となり、冬間近な11月まで芝刈り時期が続きます。冬の寒さでも全体の緑色を保ち、成長を持続できることが理由です。
初めての芝刈り時期
どんな芝でも植えたばかりの状態では、刈り込みをすることは厳禁です。最初の芝刈りができるのは、引っ張っても抜けないほどきちんと根付いていることが絶対条件となります。芝の葉の長さが7cm以上まで成長した段階で、芝刈りを始めるのが理想的です。
芝刈りの生長点と軸刈り
芝の生長点
観察する行動はいつでも大切ですが、芝刈りを始める前も同じです。芝の葉っぱをよく見ると、緑の部分と茶色い部分に分かれています。この境界に、芝の生長点があります。庭の芝は放置していると生長点がどんどん上がって伸び放題になるので、適切な頻度での芝刈りは不可欠です。
軸刈りしてはいけない
この生長点を完全に刈り取ってしまったら、その部分の芝は伸びることができません。これを芝の軸刈りといいます。軸刈りしてしまうと、芝の早急な復活は難しくなります。軸刈りの部分は茶色く見えて見栄えが悪くなり、部分的に枯れ果てて土の地面に還ってしまうこともあります。
軸刈り後の対処
うっかり軸刈りになった場合には、2つの修正のやり方があります。一つは軸刈り部分の芝を除去し、新たに芝の塊を移植すること。これは新たに買う他、横に伸びた余分な芝も利用できます。もう一つは軸刈りの場所に芝の種を蒔くこと。この方法だと軸刈りヶ所はさらされ続けますが、復元後は綺麗です。
芝刈りの頻度と高さと3分の1ルール
一般家庭の頻度
適切な期間中であればいつ芝刈りをしても問題はないですが、芝の高さをどのくらいにするかによって、頻度も変わってきます。ゴルフ場にあるグリーンなどでは、芝の成長期には毎日のように芝刈りを繰り返しています。しかし一般家庭で、そんなに芝刈りを繰り返す必要はありません。
3分の1ルールとは
この芝刈りの頻度と高さは、知られざる3分の1ルールに関係します。正式な芝刈りでは適当な感じで刈り込みすれば良いわけではなく、以前の芝の長さが何cmだったかで、高さが決定するのです。芝刈り前の高さが3cmなら、新たな芝刈りでは3分の1を切除、2cm以上の高さに設定するというやり方です。
1ヶ月に3回程度の頻度で綺麗に保てる
この3分の1ルールの方法に対応させてみると、高さが低いほど芝刈りの頻度は多くなります。逆に芝が長い状態にするほど、芝刈りの頻度は少なくなります。一般家庭では芝の長さを高めに設定しておくことが、庭に時間を取られないやり方になりますが、高さをどうするかは芝の管理者次第です。
3分の1ルールまとめ
【方法】前回の芝刈りの3分の1だけ刈り込む
【例】以前3cmの刈高なら、3分の1刈り込み、高さ2cm以上とする
【注意】軸刈りにならないこと
芝刈りの時間帯とタイミング
適切な時間帯とタイミングを見計らう
いつの時期でも芝刈りの時間帯の決定は、個々の判断に委ねられます。しかし芝刈りには、間違いなく適切な時間帯やタイミングというものがあるものです。これを無視してしまうと。自然の脅威や人間との関係などで、様々なリスクが発生することになりかねません。
通勤通学に影響がないタイミング
もし市街地が芝刈りの舞台な場合、通勤通学の人々が行き交うタイミングで芝刈りをするのは良くありません。人が多い土地ならなおさら、芝刈り機によって芝や草やゴミが飛び散って、迷惑に思われてしまうためです。芝刈りをするなら、通勤通学のタイミングは避けたやり方のほうが無難です。
炎天下の長時間作業は避けたい
もう一つ避けたい時間帯と言ったら、真夏の炎天下。気温は35度を余裕で超えて来る時間帯の中で、長時間の芝刈りは自殺行為です。せめて刈り込みの最中には、帽子を被ってタイミングよく水分を取るなどの配慮をして、熱中症対策は万全にする方法が不可欠です。
真夏の気温（関東）
【6時～8時】30度←通勤通学
【9時～10時】32度←芝刈り向きな時間帯
【11時～13時】35度超←芝刈りに向かない時間帯
【14時～17時】32度←芝刈り向きな時間帯
【18時～20時】30度
芝刈りに必要な道具
熊手・ほうき・ちりとり・ふくろ
予め要しておきたい道具は、芝刈りの作業では色々出てきます。まず刈った芝や草を集めるための熊手やほうき。さらに箕（み）タイプのちりとり。これらは長さも幅もある大型なものを用意しておくと、効率が高まります。芝を入れるための袋は、ビニールのゴミ袋、麻袋等があると良いです。
専用のハサミ
もし刈払機や電動式を用いるとしても、隅っこに蔓延る芝を処理するために、園芸用のハサミを用意します。これは芝が刈りやすく、扱いやすいバネ付きのものが好ましいです。園芸用ハサミは1つあたり1,000円もしないものが見つかります。手元に準備しておいて、損はしないアイテムです。
芝刈りの格好
作業着
心がけておきたいのは、芝刈りをするときの格好です。条件としては汚れても良い衣服で、身体を守ることのできる頑丈さを兼ね備えていることが好ましいです。その作業着は長ズボンであることが最適で、長袖ならなお良いです。紐が出ていたり飾り付きの衣服は、草刈り機に絡まる可能性もあります。
帽子とゴーグルと軍手
最低限でも身につけておきたいアイテムが、帽子と軍手です。帽子は熱中症対策となり、軍手は手の怪我を防止する役割です。さらに刈払機の場合には、ゴーグルを装着することで目を守る役割となります。芝刈りが短時間の簡単な方法だとしても、備えあれば憂いなしです。
芝刈り前の大切なコツ
窓は締め切っておくこと
もし自宅の窓を開け放したままだと、芝刈り機により葉っぱや臭いが部屋に入って充満します。芝刈り機の場合、どんな時期でも必ず窓は締め切って作業するやり方が、重要なコツの一つです。また近隣で苦情が出る可能性もあるため、芝刈りのタイミングで声掛けをしておくとトラブルも少なくなります。
ゴミを片付けてから
庭にビニールゴミや石ころなどが転がっていると、芝刈りにとっては邪魔な障害物になります。もしゴミや石ころを放置したまま芝刈りを始めると、機械が巻き込んで壊れてしまったり、飛び散らせて被害を出す可能性もあるのです。芝刈り前にゴミ片付けする方法を実践すれば、作業のリスクを低減させます。
雑草はある程度抜いてから
ある程度の時期芝生を育てていると、必ず雑草が蔓延っています。雑草は時期に関係なく、芝より長さを見せて成長し、繁殖力も旺盛です。放置したまま芝刈りをしても、雑草はまた勢い良く伸び始めます。綺麗な見た目の芝生にするには、事前に雑草をある程度抜くことも必要な対処です。
芝刈り道具を使う前の準備
芝刈り機の点検
どんな種類の芝刈り機を使う場合でも、予めの点検や準備が大切です。芝刈り機のチェックポイントは、刈り刃の切れ味が良いか、エンジン式なら燃料はあるか、オイルは古くなっていないかなどがあります。普段から芝刈り機の手入れをしている程、実際の芝刈り作業はスムーズです。
芝刈り機の調整
使う芝刈り機の種類によっては、高さ調節機能が備わったものがあります。これから芝生を何cmの長さでで刈り込みするか、事前に決定します。もしこれを無視して適当に芝刈りを始めてしまうと、最初から軸刈りになって後悔するかもしれません。刈払機の場合、ベルトの位置調整も不可欠です。
芝刈りの手順
手前から奥へ順番に
用いる道具により若干の違いはありますが、芝刈りでは手前から順番に奥へと進むのが基本です。もし途中でななめに刈り込みを始めたり、蛇行したりすると、終了後に見栄えが悪くなってしまいます。順序良いやり方で進めることで、全体の芝の見た目が綺麗になります。
長さ・スピードは一定で
全ての要素が一定に近いほど、芝刈りの完成度の高さが上がります。芝の長さは全体で同じにすることは勿論、スピードを一定で進めることも大切です。ある場所では早く草刈り機を動かしてしまうやり方をすると、そこだけ刈り残し・軸刈りがあったりと、見栄えが違ってしまうことになりかねません。
芝刈りの仕上げ
熊手で芝をどかして刈り残しチェック
全体的に芝刈りが進んだなら、いったん熊手で掃除してみるのは仕上がりを良くするコツです。熊手で刈った芝を集めれば、刈り残してしまった部分が瞬時に見つかりやすくなるためです。刈り残し部分は機械やハサミで丁寧に刈り取って、綺麗に仕上げます。
根っこの切除
生育状態が良い芝は、地下茎からどんどん根っこを伸ばし、周辺に勢力を拡大しようとします。伸びすぎた根っこは、放置しておくとコンクリや花壇にも侵入し、もじゃもじゃと見栄えが悪くなってしまう要素。準備したハサミで、余分な根っこを切り取っておくことも、芝刈りの仕上げでは大切なことです。
芝刈り後の掃除
刈り込んだ芝を集めるコツ
全ての芝刈りが終了したら、出た葉っぱのゴミの掃除です。芝を集めるときには熊手を使っいますが、ある程度集まったら、軍手をはめた手で、袋に直に詰め込むのが効率を上げるやり方です。芝はかなり飛び散っているので、路面などの芝は、熊手ではなくホウキを駆使して細かな清掃をします。
芝は燃えるゴミか堆肥に
どんどん集まった芝の葉っぱの処理の方法は、庭の持ち主次第で違ってきます。たとえば燃えるゴミとして、各自治体の収集場に普通に出すことができます。或いは芝刈りの葉を一か所に集めて土と混ぜ、庭の肥料とすることも可能です。この方法は家庭菜園をしているならば有益に感じられます。
水まき
掃除が完了したら、最後にホースやじょうろ、スプリンクラーを使って水をまくことは怠れない作業です。これは芝生に水分を与える意味合いが大きいですが、細かい芝の残骸を洗い流す効果もある方法です。夏場のタイミングならば散水によって気化熱を発生させ、暑かった作業もぐっと涼しく感じられます。
芝刈りしてみよう
理想的な芝刈り方法で
単なる殺風景な庭に芝があるだけで明るくおしゃれになり、適切な芝刈りをすることによってそんな風景を維持することができます。芝刈りの高さを揃えて綺麗にする方法は様々にあり、タイミングや時期や時間帯も大切なことでした。これからの芝生のある生活では、どんな芝刈り方法を試したいですか？
庭が気になる方はこちらもチェック！
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