秋は登山やトレッキングが楽しい時期
気持ちいい天気
秋になると平地でも過ごしやすくなりアウトドアも真夏より楽しみやすくなり、初心者の方でも低山ならのんびり楽しめる時期です。低山でも平地と比べると少し寒くなるので服装に注意しておく必要がありますが、形相でも楽しめますよ。また、低山なら天候も安定していることが多く秋らしい爽やかな天気だと歩きやすく体力がない方も装備にトレッキングポールを加えるだけで一気に登りやすくなります。
初心者向け秋の登山のポイント
現地の情報はアプリなどで細かくチェックして低山より高い2000m級の山に行く場合は、自身でプランを立てるのではなくガイドと一緒に歩けるツアーに参加したほうがいいでしょう。秋の山は初心者でも歩きやすいのですが、平地でも丁度いい気温ということは山では肌寒くなるということです。そのため服装を調整して防寒具を用意しないと低体温症になる可能性が高まります。しかし秋の登山には魅力がたくさんあります。
秋の登山やトレッキングの魅力1
紅葉が楽しめる
夏の広葉樹の森は青々とした景色ですが9月、10月の2000m級の山では紅葉が見えて、1000mよりも低い低山は11月頃ぐらいから紅葉します。例えば東京からすぐに行ける高尾山の紅葉が見頃になる時期は、11月半ばから下旬と冬に近くなります。初心者の方が高い山を登るには体力、持ち物や装備を整えてからにしないと危険を伴うのでゆっくり紅葉が楽しめる低山か2000mぐらいまでの山がおすすめです。
初心者は低山がおすすめ
初心者がハイキングやトレッキングを気軽にできる低山は意外と多く、だいたい500m前後の山が多いです。駅からも近く秋の低山なら天候も安定していることが多いので入念に準備しなくてもやりやすいですよ。高尾山で言えば11月下旬に紅葉が見頃になるということは、防寒具を着ていれば冬間近でも登山を楽しめます。逆に2000m級後半の3000mに近い山だと積雪しているので危険です。
秋の登山やトレッキングの魅力2
暑すぎない気温
秋になると気温が下がりますが、冬のように霜がおりる、雪が降るということは標高が高くない限り少なく、適度な気温というのが秋の登山の魅力です。キャンプだと汗をかいてインナーが濡れたなと思った時点で着替えられますが、登山では好きなタイミングで着替えるのは難しいため汗をかかないことは大切です。登山はとにかく体温を下げないということが大事です。
低山ならゆっくり登れる
再び低山の話になりますが、秋は夏より快適です。しかし、昼の時間が短くなるので標高が高いとプランによっては時間が非常にシビアになってしまいます。そうなると急いでしまい自分のペースではなくなるので汗をかきやすくあまりいい傾向とはいえません。その点低山なら短い時間でも山頂を目指せるので自分のペースを保ったまま登山が楽しめます。
秋の登山やトレッキングの魅力3
食べ物がおいしい
ロープウェイを使って気軽に山頂に行ける山だとおいしい料理が食べられる可能性が高いです。中にはバーナーを使ってもいいという場所もあるので山小屋、売店で旬の食材を買って簡単な料理ができる山もあります。標高が高くなると売店などは少くなりますが、テントで泊まれるようになっている場所だと低山と同じように売店があるのでおいしい料理を食べられます。
道中の採取について
秋の登山だと道中に栗やアケビ、きのこ類など食べられる物を発見するかもしれません。自分の山ならば特に問題なく採取できますが、基本的に道中の植物などは採取しないようにしましょう。山によってはHPなどで採取しないように書かれている場合があります。逆に湧き水がある場所は採取してもいいという場合があるのでコースを選定したときに調べたり、一緒に同行するガイドなど詳しい人に聞いてみましょう。
秋の登山やトレッキングの持ち物・必需品1
登山用のザック
季節問わず登山をするときはできるだけ自分の体格に合った登山用のザックを準備しましょう。学生が使ったり町で使ったりするザックは腰と胸のところにベルトがないものが多く、持ち物の荷重を上手く分散できないため登山の装備品としては向きません。持ち物が多く、重たいときは登山用のザックが必要。登山の必需品とまるので、専門店で直接見てしっかりしたものを準備しましょう。
シューズ
低山ならスニーカーでもいいですが、本格的な山歩きとなる場合はトレッキングシューズと呼ばれる専用の靴を準備しておいたほうがいいでしょう。ザックと同様に必需品に近い装備品なので買うなら専門店で、自分の足に合ったものを選んでくださいね。
トレッキングポール
必需品ではありませんが、初心者のうちはあったほうがいい持ち物の1つがトレッキングポールです。登る時も下る時も足の負担を軽減してくれる便利なアイテムで、トレッキングポールは長さを自由に調整できるため通販でも大丈夫です。しかし初心者の方は慣れるまで、専門店で実際の商品を見て準備したほうがいいでしょう。一般的にトレッキングポールの丁度いい長さは身長×0.63と言われていて、下りは長くすると使いやすいと言われています。
秋の登山やトレッキングの持ち物・必需品2
ヘッドライト
日帰りの低山でも秋は日没までの時間がないので準備しておきましょう。使わなくても万が一のことを考えると必需品となる装備品と言えます。懐中電灯は手が塞がるのでヘッドライトのほうが便利です。
レインウェア
雨への備えは天候が安定している時期でも必需品となります。登山用のもではなく普段から使っているレインウェアがあるなら登山用に準備しなくても大丈夫です。レインコート(雨合羽)ではなく湿度を逃してくれる透湿素材が装備品として適切なため、レインウェアを準備しましょう。
ザックカバー
体への雨はレインウェアで防げますがザックへの雨はレインウェアでは防げません。ザックが防水処理されていると不要ですが、処理されていないならザックカバーを用意しておきましょう。ザックの中にはいろいろな持ち物が入っているので濡らすわけにはいきません。自分への装備だけではなく、ザックなどの必需品に対する装備も忘れないようにしましょう。
服装・着替え
着替えは低山でもあったほうがいい持ち物です。濡れないように個別に防水袋や二重にしたスーパーの袋に入れておきましょう。他にも防寒具などいろいろな服装が秋の登山には必要になるので、持ち物が多少多くなります。しっかり装備を整えてから登山をするようにしましょう。服装、防寒具については後ほど紹介します。
秋の登山やトレッキングの持ち物・必需品3
おやつ(食料)
初心者のうちは低山でもおやつを持っていきましょう。歩く距離によっては必需品となるぐらい行動食は大切な持ち物です。またレトルト食品やアルファー米に小さなバーナーやクッカーがあると手軽に本格的な料理が食べられます。しかし初心者のうちは温めなくても食べられるものがおすすめです。
水分(水筒)
標高や歩く距離問わず必要なのは水分です。たくさん持っていくとザックが重たくなりますが、必要な持ち物なのでしっかり準備しておきましょう。秋は暑くない時期ですが、水分補給は非常に大切です。歩く距離や体重により変わりますが最低でも1Lは必要です。
ファーストエイドキット
軽度のケガに対する処置ができるように備えておきましょう。包帯や絆創膏などがあると便利です。緊急時にはメディカルテープや包帯があれば落ちている枝を使って骨折の一時的な手当も可能です。登山だけではなくアウトドアの必需品と言えます。
秋の登山やトレッキングの持ち物・必需品4
ライター
緊急時に焚き火をして暖をとるときなどに便利な道具です。秋の登山ではルートを逸れると低体温症の危険が高まります。低山でも秋は冷えるということを忘れないようにしましょう。
地図
ガイドがいるツアーでも一人で行く登山でも必ず準備してほしいのが登山用の地図です。低山でも遭難すると大変危険なのでしっかり準備しておきましょう。準備の段階でも地図がないとルートが分かりにくいです。スマホのアプリで地図の役割を果たすものもありますが、バッテリーが切れると使えなくなるのでアナログの地図は大事です。
コンパス(方位磁石)
自分がどの方角に向いているのか、向かっているのかを把握するための道具なので地図とセットで用意しておきましょう。地図とコンパスは時期を問わず必ず持っていく装備品のようなものです。
腕時計
スマホで時間を確認するにはいちいち取り出さなければなりませんが、腕時計なら時間を見やすいです。雨が降ってきても壊れない防水性能のあるものを選びましょう。
携帯電話
登山で便利なGPS、地図やアプリといったいろいろな機能がありますが、バッテリーが切れると全て使えなくなるので基本的には携帯電話は使わないようにして、非常時にだけ使うように心がけましょう。唯一の連絡手段にもなるので低山の登山でも基本的には使わないようにします。
秋の登山やトレッキングの服装・防寒具
レイヤリングが基本
長袖、長ズボンだけでは標高が高くなると寒く感じるのでレイヤリングができるような服装、防寒具を用意しましょう。速乾性に優れている化繊でできた服装をベースにフリース素材の防寒着を着るといのが暑すぎず、寒すぎない秋の登山向けの服装です。ベースを木綿にしてしまうと汗を吸ってくれるのはいいのですが、なかなか乾かず体が冷えてしまうので注意しましょう。服装選びは装備品のように秋の登山で非常に大切なポイントです。
動きやすい服装・防寒具を選ぶ
通販で登山用の服装や防寒具を選んでもいいのですが、初心者の方は登山用品専門店で選んだほうがいいでしょう。普段着ている防寒具だと動きにくい可能性があります。防寒具にはジャケットだけではなく帽子や手袋、靴下もありますが、秋の登山では全てあったほうがいいでしょう。帽子は日よけにもなり、靴下はクッションにもなるので大切です。帽子や靴下はフィットするか確認してから準備しましょう。
秋の登山やトレッキングの注意点1
秋の山は日が短い
秋の登山は日没までの時間が短いので自分のペースを把握しておかないと大変です。暗くなると滑落、遭難する危険性が高まるだけではなく、秋の登山は冷えるので低体温症になります。昼の時間が短いことを前提にコースやプランを選定しましょう。アプリを使えば山の日の入り、日の出が分かりますよ。コース選定などが自分ひとりで難しいという場合はやはりガイドがいるツアーで登山するほうが安心です。
対策
秋の登山は初心者でも始めやすいのですが、行動できる時間が短いのでしっかりプランを立てることと、自分の体力を知っておくことが大切になります。また現地の日没までの時間など詳細に調べて登山を行いましょう。秋のソロ登山は経験を積んでからにしましょう。
秋の登山やトレッキングの注意点2
秋の山は想像より寒い
標高が高くなると気温が下がるというのはほとんどの人が知っていることですが、具体的な数値を知っている人は少ないでしょう。厳密に言うと少し違うのですが100m標高が高くなると0.6度下がると言われていて1000mの山では平地より6度も気温が下がります。秋は平地でも過ごしやすい時期なので6度も下がると寒いと考えておくべきです。防寒具をしっかり準備しておき忘れないように注意しましょう。
対策
防寒具や服装については前述したように重ね着が基本です。温度調整をうまくしながら汗をかきすぎないように自分のペースで秋の登山を楽しみましょう。天候によって気温も変わってくるので当日の天気や数時間後の天気は必ず把握して準備することも大切です。
秋の登山やトレッキングの注意点3
景色に夢中になりすぎない
秋の登山は景色が大変綺麗なため夢中になってしまうことがあります。その結果知らないうちに予定しているルートから外れてしまうというパターンで遭難することもあるので気をつけましょう。他にも秋の山は落葉のせいでルートが分かりづくなり、迷いやすいと言われているので、分岐点などは必ず確認して進むようにしましょう。
足元に用心
落ち葉が山道に降り積もることで滑りやすくなったり、崖との区別がつきにくくなることもあるので景色に気を取られ過ぎないように足元にも用心しながら歩きましょう。秋の登山は始めやすいですが、多少注意点も多いです。
秋の登山やトレッキングの注意点4
秋は動物が活発になる時期
秋は実りの秋と言われるように野生動物の餌となる食べ物がたくさんある時期です。さらに秋は冬眠前の時期になるので野生動物が活発に食料を求めて動いています。秋に登山に行くということは、野生動物と遭遇する可能性が高いということなので、熊よけスプレーや鈴などの対策が必要になります。死んだふりは通じないので注意しましょう。登山道に熊出没注意と書かれた札がある場合は特に注意しながら歩く必要があります。
秋はオオスズメバチも活発
雑木林などの山地に生息していることが多い国内最強の蜂「オオスズメバチ」は秋でも活発に動き回ります。そのため秋の登山ではオオスズメバチにも注意しましょう。標高が高くなると出くわすことは少ないですが、初心者が秋の登山を気軽に楽しめる低山だと遭遇しやすいです。整髪料、香水、食べ物の匂いなどをさせないようにしながら歩いてくださいね。
秋の登山やトレッキングの注意点5
秋の山は天候が変わりやすい
秋の山は天候が変わりやすいと言われています。冒頭で秋の登山の魅力を紹介した時に「暑すぎず寒すぎない」と紹介しましたが、標高が低い山の話になります。秋は晴れるときは心地いい晴れになりますが、台風や秋雨前線の影響で標高の高い場所では急に天候が崩れる場合もあります。低山では一気に崩れることは少ないかもしれませんが、山の天気は変わりやすいと言われるように注意しながら歩きましょう。
臨機応変に対応する
秋の登山は天候が変わりやすいこともあるので臨機応変に対応しましょう。例えば山頂までに、天気が崩れそうなら簡単で短いルートに変えたり、途中までロープウェイを使ってみたりと天気の様子を見ながらいつでもルートを変更できるように下調べしておくことも大切です。
予定のキャンセルも大切
無理そうなら無理しないのが一番です。天気が悪そう、持ってきた防寒具では寒いという場合はキャンセルすることも大切になります。
秋の登山のまとめ
秋は始めやすいですが注意点も多い
秋の登山は初心者でも始めやすく景色がいいので登りがいのある時期です。しかし注意点も多く、初心者の方はルートの確認を徹底してみましょう。また山は高くなるほど冷えてくるので、防寒具をしっかり用意して低山でも注意しながら歩くようにすると楽しめますよ。初めての登山なら専門店で店員と相談しながら装備品を揃えましょう。
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