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赤唐辛子と鷹の爪の違いは?風味や辛み、原産地などの違いをご紹介!

普段からパスタや炒めものに必須な香辛料が赤唐辛子です。日本でも戦国の時世から利用されていますが、赤唐辛子と鷹の爪の違いは、なかなか分かりにくいところ。辛味や原産地によっても、唐辛子の特徴は違いがあります。そんな風に未だ知らぬことの多い、唐辛子の世界に迫ります。
更新: 2021年12月19日
はぐれ猫
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間違いやすい唐辛子と鷹の爪の関係

◯(正解)「鷹の爪とは赤唐辛子である」

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この言葉については、誰が読んでみても正解だと考えられます。鷹の爪を赤唐辛子と呼んで良いものだと、子供の頃からみんなが知っていることです。違いなんかまるで無いと、考える人も多いかもしれません。ではこの言葉を正反対にしてみた場合にも、◯を付けることが出来ると思いますか?

✗(バツ)「赤唐辛子とは鷹の爪である」

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実はこちらの言い方にすると、正解と言うことはできなくなってしまいます。赤唐辛子と鷹の爪が同じものであると考える人は、思考が停止してしまう瞬間です。赤唐辛子とは鷹の爪であると言えない、その理由や違いを知るには、まず唐辛子とは何かを知ることで明らかになります。

唐辛子とは

ナス科の唐辛子

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その見た目を見れば、基本的にピーマンと近い存在であろうと瞬時に判断できる唐辛子。この野菜は、紫のナス、赤いトマト、緑のピーマンと同じように、ナス科の系統樹に含まれています。唐辛子は春に種をまき、開花してから60日ほどで収穫ができるお手軽な野菜です。

全世界に1,000種類以上も

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当初は僅かな種類から始まったと考えられますが、今では品種改良が進んだこともあり、全世界に観賞用も含め1,000種類以上の唐辛子が存在しています。ただその1,000種類のうち、100種だけでも目にしたり口にすることは、一般人には一生かけても難しいことに思われます。

その辛みが人類を虜にした

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一度食べると病みつきになる唐辛子の風味と辛み。その魅力があって、16世紀以降に世界に広まって以来、食べ物に革命を起こしてしまうほどの影響を与えました。今や赤唐辛子味の食べ物が民族や国を代表する基本になった国もあるほどに、唐辛子は人々を虜にしています。

赤唐辛子と鷹の爪の違いの答え合わせ

主要な唐辛子の中の鷹の爪

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気になる赤唐辛子と鷹の爪の違いは、膨大に登場している唐辛子の種類を考えてみればわかって来ます。

唐辛子の代表的種類と言えば、辛くて有名なハバネロ、肉料理に合うしし唐、近年人気のハラペーニョなど様々です。この膨大な唐辛子の種類の中に、赤い鷹の爪の名が含まれてくるのです。
 

要するに唐辛子の1種が鷹の爪

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要するに鷹の爪とは、「唐辛子の中の1品種」と言うのがが正解です。近年の日本では、唐辛子の中の鷹の爪の存在感が大きく、唐辛子と赤い鷹の爪の違いが理解しにくいものになっていました。

この違いを例えるなら

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他のものを取り上げて、唐辛子と鷹の爪の違いを説明しましょう。たとえば食器とはお皿やマグカップなど、食べ物に使う道具の総称です。唐辛子=食器、鷹の爪=お皿と考えると、「お皿(鷹の爪)とは食器(唐辛子)である」が正解で、「食器とはお皿である」が不正解と把握ができるようではないでしょうか。

主要赤唐辛子と鷹の爪の違い①原産地

全ての唐辛子の原産地は中南米

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今やどこでも利用されている赤唐辛子ですが、鷹の爪も含めてその起源についても気になります。基本的に原産地となっているのは、中南米の諸国であることが判明しています。メキシコのほうではなんと紀元前6,000年という途方もない昔から、唐辛子が食べ物に使われて居たことが判明しています。

日本の唐辛子の伝来は16世紀

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かの有名なコロンブスが中南米に到達した15世紀以来、唐辛子は西欧を通じて世界中に出回るようになりました。そんな中で日本に初めて赤い唐辛子がやってきたのは、1542年のこと。当時海外との交易に関わっていた武将、大友義鎮(よししげ)が、ポルトガル人宣教師から献上されたと伝えられています。

何で中南米辛子ではなく唐辛子?

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ここで一つ、唐辛子の疑問が出てきます。赤唐辛子とは何故に「唐=中国」と書くのかという話です。当初の唐辛子は「南蛮胡椒」と呼ばれ、「南蛮人=西洋人」が持って来た野菜との理解があったのですが、後に大陸の唐に発祥した辛い野菜との誤解が広まり、唐辛子と呼ぶようになったと考えられます。

鷹の爪の原産地は日本

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基本的な唐辛子は遠く中南米に発祥していましたが、では真っ赤な鷹の爪はどこで誕生したのか知っていますか?この鷹の爪、実は中南米とは違い、日本を原産地として誕生した小ぶりな唐辛子です。鷹の鉤爪に形が似ていることから、昔の人が鷹の爪と名付けて今に至っています。

主要赤唐辛子と鷹の爪の違い②風味・辛味

最高に辛みの強い種類は

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種類に違いがあれば、特有の風味や香り、辛みまで違って来るのが赤唐辛子です。中でもキャロライナリーパーは、世界一辛い唐辛子として有名でしたが、その後ドラゴンズブレスがギネス世界一を奪取しています。しかし現時点で実際に世界一辛いのは、それより2倍も辛いペッパーXという品種です。

鷹の爪の辛み

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そんな猛烈に辛すぎて顔が真っ赤に染まる世界最高峰な唐辛子と違い、鷹の爪の辛みは程々です。ドラゴンズブレスやキャロライナリーパーに比べ、辛みの強さ(スコヴィル)は1/60~1/50と言った感じ。とは言っても鷹の爪をあなどることは禁物で、現時点で世界で10指に入るほど辛い赤唐辛子です。

世界の唐辛子の辛さ

1【ペッパーX】3,180,000SHU
2【ドラゴンズブレス】2,480,000SHU(ギネス認定1位・2019年現在)
3【キャロライナリーパー】2,200,000SHU
【鷹の爪】40,000~50,000SHU
※SHU=スコヴィル(辛みの強さ値)

主要赤唐辛子と鷹の爪の違い③サイズ

世界最大の唐辛子は

さらに驚かされるのは唐辛子の種類による、サイズの違いです。現在世界で一番大きいとしてギネスに登録されているのは、アメリカ西部ニューメキシコ州原産の、ビッグ・ジム(Big jim)。これは大きくなると猫に匹敵するほどの、40~50cmにまで達してしまいます。


鷹の爪のサイズは

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一方で良く見慣れた鷹の爪ですが、暇な時にその長さを計測したことがありますか?、赤い鷹の爪は長さ6cmほどにしかならない、かなり小ぶりなサイズの唐辛子です。

世界最大とは大きさの違いは明確ですが、世界には1cmに満たないメキシコのチルテピンという超小型も存在しています。

青唐辛子と赤唐辛子の違い

赤唐辛子は最初は青い

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全ての唐辛子は、実がなりだした最初から赤い色をしているわけではありません。全世界に存在しているほとんど全ての唐辛子は、小さな実を付け始めた時には、緑に近い色合いをしています。この青唐辛子の段階から、数十日を経て大きくなると熟し始め、赤や黄色へと変化し始める種類が多いのです。

赤い唐辛子は品種に関係なく赤唐辛子

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真っ赤に染まった段階では、風味や辛みや見た目の形に関係なく、基本的に全てが赤唐辛子と呼ばれています。だから赤唐辛子という言葉だけを使う場合は、気をつけないといけません。それが鷹の爪なのか、キャロライナリーパーなのか、他の種類なのか違いの判別ができないからです。

唐辛子の別の呼び方

外国ではペッパー

基本的にペッパーとは胡椒のことですが、欧米では唐辛子も同様に呼びます。カプシカムペッパー、チリペッパーなどで、胡椒とは明確に違いがあるのにとても不思議。

この理由は15世紀に中米に達したコロンブスが、緑や赤の唐辛子を、胡椒の一種と間違え、長らく誤解をひきずったことに由来しました。

沖縄ではコーレーグス

時に沖縄に出向く人なら、現地でコーレーグスという妙な響きを耳にすることがあります。これは沖縄で唐辛子、あるいは赤唐辛子調味料を示す言葉。その意味は高麗胡椒で、昔琉球では高麗から唐辛子が入って来たことに由来します。沖縄では、島とうがらしと呼ばれる種類の生産と利用が盛んです。

フレッシュチリとは

風味の違いが楽しめる生の唐辛子

近頃にはフレッシュチリなる、聞き慣れない言葉も入って来ました。これは赤唐辛子の種類を表す言葉ではなく、基本的にはフレッシュ(新鮮)な状態の唐辛子を生でいただくという使い方をします。フレッシュチリは西洋レストランで提供されてきましたが、日本でも一般に広まりつつあります。

フレッシュチリに相応しい唐辛子

基本としてフレッシュチリをいただく場合には、辛みが少ないか全く無い種類の唐辛子を選び出します。近年にフレッシュチリで人気なのは、メキシコを原産地とするハラペーニョ。これは赤唐辛子ではなく、小ぶりな青唐辛子の一種です。普通に他の野菜やハムなどと一緒に、生でサラダに加えられます。

鷹の爪はフレッシュチリにできる?

ところでフレッシュチリを始める場合、鷹の爪が使えるのかどうかも気になるところです。赤唐辛子の鷹の爪は基本的にかなり辛いので、フレッシュチリにするには全く向きません。しかし若い段階の青い鷹の爪であれば生でもそれほど辛みが無く、物によってはフレッシュチリに使える可能性もあります。


赤唐辛子の使い方

食べ物での使い方

やっぱり基本となるのは、食べ物に対しての使い方です。赤唐辛子を使うだけで、あっという間に普通の料理が辛い料理に変化してしまいます。料理店に行けば、辛みレベルを選択できるカレーや中華料理も一般的です。自宅に一味や七味の唐辛子を常備して、辛く変化を付ける使い方をしてみてください。

保存食での使い方

長期に渡って保存できる食べ物を作る上でも、欠かせないのが鷹の爪などの赤唐辛子です。含まれるカプサイシンやビタミンEは抗酸化作用が強く、漬け物に入れることで腐らせない効果を高めます。ハラペーニョなど辛みが少ない種類なら、酢漬けにすることで風味の良いピクルスを作ることもできます。

飾りとしての使い方

近年になり、唐辛子はますます観賞用としての種類も増えてきました。摘み取った食用の赤唐辛子も、乾燥させて部屋の飾りとする使い方もできます。飛騨高山のほうでは、その強い辛みの特徴から単なる飾りの域を超えました。古くから魔除けとして、繋げた唐辛子を部屋に吊るしておく風習もあります。

虫除けでの使い方

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さらに昔から虫が付かないと知られた赤い鷹の爪は、虫除けとしても威力を発揮するアイテムです。唐辛子を使った虫除けスプレーは市販されていますが、粉末にして水に溶かして自作が可能です。衣類の防虫目的で紙にくるんでタンスに入れたり、米びつの防虫目的での使い方もおすすめです。

赤唐辛子・鷹の爪を活用しよう

違いを把握して役立てよう

ちょっと誤解をする人も続出中だったという、赤唐辛子と鷹の爪の違いが分かってきました。唐辛子は辛みも風味も見た目も様々な種類があって、生で食べたり激辛にしたりと、おいしさも色々と違うものが楽しめます。生活に密着した使い方も実践して、唐辛子を使いこなして行きたいですね。

唐辛子が気になる方はこちらもチェック!

当サイトではとても辛い赤唐辛子のについての、各種の情報をまとめています。唐辛子を実際に栽培してみたり、しし唐を食べてみたり、色々試したい方はチェックしてみてください。