千日紅(センニチコウ)について
千日紅(センニチコウ)は熱帯地域のアジア、アフリカから北アメリカ南部の地域まで広く野生しているヒユ科の植物です。日本には江戸時代の初期にもたらされ、その記録が江戸の園芸家伊藤伊兵衛の「花壇地錦抄」に記されています。花は、仏花という考えが大きかった時代に、千日紅は花の季節が長く仏花にうってつけでした。江戸中期になるとドライフラワーとしても利用されたようです。そんな千日紅の花言葉やその由来などを詳しくお話して参ります。
千日紅(センニチコウ)の花言葉/基本情報
科・属名:ヒユ科センニチコウ属
学名: Gomphrena globosa
和名:千日紅(センニチコウ)
別名:千日草(センニチソウ)
英名:Globe amaranth
原産地:熱帯アメリカ、熱帯アフリカ
千日紅(センニチコウ)の花言葉/花名の由来
花名の由来は百日紅よりも長いから?
熱帯アメリカ原産のセンニチコウは日本の夏の暑さや乾燥にも強く、花の色も色あせる事なく長い時期咲き続ける元気で健気な花です。百日咲き続けるといわれる百日紅よりも、より長く咲くことから千日紅の名が付けられたと言われています。さすがに千日もの時期を咲き続けることはないのですが、それほど長く咲きますよというのがこの名前の由来のようです。
英語圏での花名は永久花
いつまでも鮮やかに咲き続けるセンニチコウは英語圏で「不死の花」とか「永久花」と呼ばれています。ドライフラワーにした花束をお墓に備えたり、また、屋内で白い壁面にインテリアとして飾ったりと生活の中に取り入れられ、庶民に親しまれているようです。
千日紅(センニチコウ)の花言葉/センニチコウの特徴
千日紅(センニチコウ)は暑さや乾燥などに耐えて咲き続けるヒマワリなどと共に夏の代表的な花で、草丈が50cmくらいの1年草です。花持ちが良いことから仏花としても好まれてきました。また昔、中国ではかんざしとして赤や白やピンクの花を女性が好んで挿したともいわれますが、実際の千日紅の花とはどんなものか、見ていきましょう。
千日紅(センニチコウ)の特徴とは?
開花時期には赤や紫、ピンク、白と色彩も豊富で可愛らしい丸い花を咲かせますが、実際にはこれは苞(ほう)と言われる、花や花序の付け根に出る葉なのです。そして本当の花は苞に包まれていてとても小さく、苞からわずかに覗ける程度、咲いている時期もほんの1週間程です。つまり千日紅の花に見える部分は花ではなく、赤や白や紫などに色づく苞であり、その苞が色あせずに長い時期咲いているという事なのです。
千日紅(センニチコウ)の開花の季節は?
開花の季節は、正確には苞が色づく季節はという事になりますが、初夏から秋の終わりの11月ごろまでと長い時期咲き続けますが、熱帯産で暑さには強いとはいえ寒さに対してはそれほど耐寒性はありません。ですが最近では新品種も増え、寒い時期に強い「ファイヤーワーク」という品種も出回っていますので開花時期がさらに長くなりそうです。
千日紅(センニチコウ)の花言葉/種類は?
千日紅はアジア、アフリカなどの熱帯地方に100種類程分布していておもな原種として、千日紅(センニチコウ)と黄花千日紅(キバナセンニチコウ) の2種類あげられます。千日紅は1年草で、黄花千日紅の方は多年草です。それではそれぞれの品種を見てみましょう。
千日紅(センニチコウ)
千日紅は草丈が15~50cmぐらいまでに成長し、花色は紫や白、ピンクなどです。同じ仲間の「ローズネオン」はセンニチコウの代表的な品種で、花は濃いピンク色で茎が固いのが特徴です。
黄花千日紅(キバナセンニチコウ)
黄花千日紅(キバナセンニチコウ)は大正時代の末期に渡来した多年草の品種ですが、寒い季節には耐寒性に乏しく3度以下で枯れるため一年草扱いになっています。少し大きめの黄色や赤色の花をつけ、草丈が60~70cmぐらいまで成長します。
キバナセンニチコウの仲間
「ストロベリーフィールド」はキバナセンニチコウの品種の中でも、草丈が80cmと最も高いのが特徴です。花は名前のごとく野イチゴのような形で、花色は明るい赤い色をしています。「ファイヤーワークス」もキバナセンニチコウの品種で、ピンク色の花はよい香りがします。打ち上げ花火のような花の形をしていることが名前の由来になっています。花の数も他の品種に比べて多く、耐寒性があり冬越しが可能なのが特徴です。
千日紅(センニチコウ)花言葉/英語名やエピソード
千日紅(センニチコウ)は英語で「Globe amaranth」といいます。「globe」は「丸い」、「amaranth」はヒユ科の植物を示し、「丸いヒユ科の植物」という意味になります。インドやベトナム地方では若い芽や葉を食用にしたり、中国では咳止めとして用いられているそうです。
センニチコウは恋占いの花?
センニチコウはまた英語で「bachelor's button」とも呼ばれ、意味は「独身者のボタン」です。男性がこの花を胸のポケットに入れて恋人に会いに行き、枯れるか枯れないかで恋を占ったと言われています。枯れなかったら恋が成就し、枯れたら失恋という訳です。他にもナデシコ科の白い花ホワイトキャンピオンやヒナギクなども同じ意味を持つ花として恋占いに用いられたそうですが、同じ占いなら花期が長いセンニチコウで占った方が恋が成就しそうですね。
千日紅(センニチコウ)の花言葉①
赤やピンク、白など丸くて可愛らしいセンニチコウは花言葉もとても素敵なものばかりです。意中の人に愛を伝えたい時や相手との良い関係をずっと続けていきたい時などにピッタリの花言葉です。伝えたい相手には色鮮やかな花束や白一色の花束などに添えてはいかがでしょう。それではさっそく見ていきましょう。
千日紅の花言葉とは
センニチコウの花言葉は「色あせぬ愛」「変わらない愛情」「変わらぬ愛」「不朽」などです。それぞれの言葉に共通するイメージは“変化をしない”という事です。これはセンニチコウの特徴である花の季節が長く、鮮やかな花色がいつまでも色あせないことに由来します。
永遠に変わらない思いを伝えよう
センニチコウの花言葉のひとつである「不朽」は「年数が経っても色あせない美しさや価値がある事」と辞書にあります。愛を伝えたい時はもとより、結婚記念日などの節目に配偶者や家族などに感謝の気持ちをこめてこの花言葉を贈ってみてはいかがでしょう、花束に花言葉を添えることで照れくさくて言えない気持ちを伝えることが出来てきっと感激されると思います。
千日紅(センニチコウ)の花言葉②
英語での花言葉(Language of flowers)
英語での花言葉には「unfading love(色あせぬ愛)」と「immortality(不死、不滅)」があります。これまでもお伝えしてきましたがセンニチコウの特徴は、花の季節が長い事や乾燥に強い事です。ドライフラワーにしても鮮やかな色彩を保っていて、英語の「unfading love(色あせぬ愛)」もその特徴を意味しています。その他にも「不死」や「永遠の恋」などの花言葉もあり花束にして贈られました。
恋を占う花言葉
先の、英語名やエピソードの個所で男性がこの花を胸のポケットに入れて恋人に会いに行き、枯れなかったら恋が実り、枯れたら成就しないというお話をしましたが、センニチコウには恋占いをする時の花言葉が別にあって、その花言葉が「独身」や「恋の希望」だそうです。
千日紅(センニチコウ)の誕生花
どんな人にも誕生日があるように、花にも365日のすべてにその日の花があてはめられています。センニチコウの誕生花は8月14日、9月13日、9月22日です。
誕生花が8月14日の人
誕生花が8月14日の人は積極的で興味ある事にはすぐ挑戦したがる好奇心旺盛な性格の持ち主です。交友関係も広く周囲とのコミュニケーションもうまく、人気者です。しかし熱しやすく冷めやすい性格なので、あれこれ手を広げた結果中途半端に終り、周囲の人に迷惑をかける場合もあるので、気をつけて下さい。柔軟な考え方や直観力もあるので、何かに取り組んでいる時でも新たな発想が湧くと、すぐに方向転換出来る決断力も併せ持っています。
誕生花が9月13日の人
誕生花が9月13日の人はどんな困難なことがあっても自分が必ず成功する事を信じている前向きな性格の持ち主です。何事にも熱心に取り組み、集中力があり、今やるべきことに全力投資します。そして実際に、障害を見事に克服してしまうので、周囲の賞賛を浴びます。目標が決まるとそれに向かってまっしぐらですが、勘違いしやすい面もあり、後でそれに気づくこともあります。ですがまた方向転換ができれば、その方向に一身に突き進みます。
誕生花が9月22日の人
誕生花が9月22日の人は現実的でしっかりした考えを持っている人です。考え方は現実的でも発想力があり人にはないアイディアで注目を集める事もあります。一見穏やかそうで、うちには情熱を秘め、目的達成の為の一途さがある反面、まじめ過ぎて、負けず嫌いなところがあるので周囲から敬遠される事もあります。自分では簡単に切り抜けられる状況でも、他人には難しい場合もある事を心の片隅に置いておくとより人間関係がうまくいきます。
ストロベリーフィールドのお話
キバナセンニチコウ ‘ストロベリーフィールド’誕生!
キバナセンニチコウは渡来した頃は花色が渋く、花付きも少なかったので人気がありませんでした。ところがきれいな朱色のストロベリーフィールドという品種ができ、これが大変な人気になります。色の多様性はありませんが深紅に近い品種も出来て千日紅にはない花色が評価され、今ではストロベリーフィールドはキバナセンニチコウの代表品種と言われています。ストロベリーフィールドの名前の由来は群がって咲いている様子がイチゴ畑のように見えることから来ています。
ストロベリーフィールドの花言葉と誕生花
ストロベリーフィールドの花言葉は「変わらぬ愛」、「不朽」、「変わらない愛情を永遠に」、「永遠の恋」、「安全」などです。センニチコウと同じ仲間であり花の季節が長い事や花色があせない特徴は同じなので花言葉の意味も納得できます。ちなみにストロベリーフィールドの誕生花も同じ8月14日と9月22日です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。千日紅は切り花はもちろんの事、色あせも少なく長持ちする特徴ゆえに簡単にドライフラワーにすることが出来るのも魅力の1つです。色鮮やかな千日紅のドライフラワーの花束も可愛いですが、白いドライフラワーの花束もとても素敵です。花言葉の「不朽」も恋人だけでなく、立場を超えた人達にも変わらない人間関係の気持ちを伝えることが出来ます、白い千日紅の花束に添えて贈れば誠実な気持ちが確実に伝わる事でしょう。
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