はじめに
スワッグの材料や結び方・おすすめの植物も紹介
スワッグという言葉を最近はじめて知ったという方も多いのではないでしょうか。ドライフラワーと呼ばれていたり、ブーケという名前でも呼ばれる花束。それがスワッグなのですが少しおしゃれな呼び方というだけではない作り方のコツや植物の結び方のアレンジなどポイントがあります。今回はスワッグの材料から作り方や結び方・出来上がった作品を少しでも長持ちさせる保存方法も合わせて見ていきましょう。
スワッグについて
スワッグは「壁掛け」
スワッグにはもともと壁掛けという意味があり、現在もそのような使い方をされることも少なくありません。壁飾りとして自分や同居している大切な方、お招きしたゲストの方々を楽しませるインテリアのひとつとして飾られます。
スワッグはイベント飾りとしても優秀
しかしそれだけでなくこの植物を使ったインテリアアクセサリーには、テーブルを飾ったり季節ごとのイベントを盛り上げてくれる派生とも呼べる飾り方もあるのです。
スワッグの語源
スワッグは英語?と思いきや語源は16世紀頃にイギリスに伝わった北欧の言葉です。もともとの言葉の意味は揺れるものや垂れ下がるもので、揺れるものには縦長な結び方をされた見慣れたブーケ型。垂れ下がるものは植物を組み合わせて両端を固定した壁飾りで、中央がたわむことからきています。
スワッグの歴史
16世紀の英国発祥のスワッグはいろいろなアレンジがされただの植物の壁掛けから日本の生け花のように水苔などを使ってそこに差して長持ちさせるフラワーアレンジメントとしても進化していきましたが、やはりメインは縦長の古くからある縦長の形で、収穫祭やクリスマスのドアを飾るものとして古くから作られ装飾品として使われ続けています。
スワッグ飾りの材料の意味
スワッグの材料として使われる植物には西洋においてはそれぞれ意味があって、ハーブは清浄の効果が。緑の常緑樹の葉にはイエス・キリストの誕生を祝うという信仰的な理由もあります。
生花の手作りスワッグの作り方・結び方①
スワッグの作りの材料例
こちらのスワッグで使っている植物はユーカリのグリーンのものを3種類。差し色として使われているピンク色の花は千日紅(せんにちべに・せんにちこう)。手元で良い感じのバランスを作ってくれているのが緑の秋色紫陽花です。枝の長短があるものを取り揃えておくと作りやすいでしょう。
スワッグの材料となる植物の選び方
良い香りがするもの。自分の好きな花。小さなものと大きなボリューミーなものを織り交ぜてチョイスしてください。こちらのように緑を多めにして色は差し色に少しだけというのも大人っぽくて素敵ですね。花だけで作るととてもラブリーなスワッグができあがるでしょう。
スワッグ作りにはドライフラワーになるものを
スワッグ用の植物の選び方ポイントはいくつかあるのですが、こちらの動画ではあとあとドライフラワーになる植物を選んで作られています。すぐに花色が悪くなってしまってはせっかく作った壁掛けも少ししか飾れずに寂しいですね。長持ちするものを選んでください。
生花の手作りスワッグの作り方・結び方②
生花スワッグの下準備
自宅の花壇から切ってきた植物や花屋で購入したものはまずは下準備をしてスワッグに仕立てやすくしてください。ベースとして使うグリーンは葉の形や枝の長さで分けておくとアレンジしやすいでしょう。
スワッグの枝の長さはあとでも調整可能
枝の長さは結び方のあとに整えますのでここでは手を付けずグループ別に分けておくにとどめてください。
スワッグ用の植物は下葉を取る
もうひとつスワッグを作りやすくするためにして置きたい下準備は、下の方の葉をむしっておくこと。作りながらおこなっても良いのですが、最初に下葉処理をしておくことで自分のインスピレーションのままにグリーンを束ねていくことができます。
生花の手作りスワッグの作り方・結び方③
生花スワッグの組み立て方
生花に限らず手作りのスワッグの作業場所はテーブルの上がおすすめ。お気に入りの落ち着ける場所で上から見下ろす形でバランスを整えていくとやりやすいです。壁掛けとして使うものなので裏側からは見ることはありません。一方向から見て美しくなるように整えるのがスワッグの組み立て方。
スワッグの組み立て方のコツ①
スワッグを手作りする際にどうしてもうまくまとめられないという人におすすめのやりやすくなる方法があります。それはある程度植物のグループをまとめて束ねること。こうすることで形よくきれいに整ったスワッグになるでしょう。
スワッグの組み立て方のコツ②
スワッグの組み方のコツは後ろにグリーンの葉物を中心とした枝ぶりの長いものを置き、だんだんと短い枝の植物を重ねていくように配置します。ベースとなるものが置けたら、最後に手元近くに大きな花など目立つものを置くことでバランスがとりやすく美しい壁掛け飾りに仕上がります。
スワッグの組み立て方のコツ③
スワッグの流行の中でダイヤのような形に組み立てていくものがありました。古いアレンジメントなので極端にダイヤ型にこだわる必要はありませんが扇の形や逆三角形などを最初にイメージしながら枝の長さを調整するとうまくまとまるでしょう。
生花の手作りスワッグの作り方・結び方④
生花のスワッグの結び方①麻ひもで
スワッグ材料を満足するような形で組み立て終わったら、ここがはまとめていく工程になります。今まで手で持っていた場所をひも類でまず結んでください。この結ぶ材料は麻ひもなどナチュラルな素材がおすすめ。チラリと見えたとしても雰囲気を壊さないからです。
生花のスワッグの結び方のコツ
スワッグ生の状態の花を使うときは、後で壁掛けしているうちにドライフラワーになって小さくなってきます。結び方もしっかり結んであげないと取れてしまうことも。
スワッグを結んだら茎の部分を切りそろえる
ここまでできたスワッグはあとでまた揃えても良いですが、一度目の結び方ができたらあまりにも長い余った枝はある程度の長さで茎を切りそろえておきましょう。短くしすぎると後でリボンやペーパーでくるむなどのアレンジがしづらくなりますし長すぎてメインの葉や花よりも目立ってしまうのもかっこ悪くなりますので、ここがセンスの見せ所です。
生花の手作りスワッグの作り方・結び方⑤
生花のスワッグのわっかを作る
壁掛けスワッグにする場合はピンやフックにかける部分が必要です。ペーパーワイヤーと呼ばれる造花作りに使われる材料が便利でおすすめします。手でも曲げられるワイヤーのまわりをクレープペーパーのような紙でくるんだもの。色もありますのでドライフラワーになったときのことを頭の隅におきつつ、悪目立ちしないような落ち着いたものを選んでください。
スワッグ飾りのわっか作りのコツ
紙巻ワイヤー#26 36cm(200本) 花材 針金
先ほど結んだ麻ひもの上にワイヤーを回してねじって固定します。このとき壁掛けにするためにこのわっかの部分は必ずスワッグの後ろ側で作るようにします。ある程度の長さでわっかを作り余った部分は輪にねじるようにして留め付けていきます。長く余ったものをカットしてできあがりです。
生花の手作りスワッグの作り方・結び方⑥
生花スワッグにリボンを付ける結び方
2色のラフィアを数本ずつ使ってリボンを作るとボリュームもありつつリボンそのものにも張りがあるので、形よく垂れ下がった結び方ができます。動画でのスワッグ結び方はラフにちょうちょ結びしているだけですが、この素材の特徴がうまく出てバランスよく仕上がっています。
スワッグリボンの結び方のコツ
Raffia(ラフィア)
下に向く形の壁掛け飾りになるので吊るしたとき結んだ紐類ができあがったスワッグの両脇に垂れ下がるようにリボンを作るときれいです。
ドライフラワーの手作りスワッグの作り方・結び方
ドライフラワーでのスワッグも基本は同じ
ドライフラワーでのスワッグ作りの様子も動画で見てみましょう。こちらは詳しい作り方は説明されていませんが、基本的な作り方は生花のときと同じ。グリーンを含めポイントとなる花や実をメインとして一番手前に短めに配置。葉ものは絵画でいうなら背景のような役割でメインの植物を引き立たせるように長めに後ろに配置してください。
ドライフラワーでスワッグの作り方注意点
ドライフラワーは乾燥しているので葉や花を無理に動かそうとしたり強く引っ張ると割れたり茎から取れてしまいます。生花よりは少し扱いに注意することが必要になってくるでしょう。また結び方でペーパーなどでくるむ時も同様でギュッと強く巻くとやはりパラパラと花びらや葉が落ちてくるので優しく扱ってください。
手作りスワッグの結び方アレンジ
スワッグの結び方アレンジ①
同じ植物とペーパーを使ってブーケのようにしたスワッグの作り方ですが、リボンの色が違うとスワッグの雰囲気もガラリと変わって面白いですね。
スワッグの結び方アレンジ②
ちょっと珍しいシフォン風の透け感があるリボンを使った手作りスワッグです。他の人が使わないような材料を積極的に使っていくチャレンジ精神にこそ、自分らしさがあらわれるのではないでしょうか。
スワッグの結び方アレンジ③
グリーンが少なめの華やかなスワッグです。形もシュッとした縦長よりも少し丸みを帯びた形がとてもかわいらしくて、花たっぷり手作りスワッグによく似合っています。
スワッグの結び方アレンジ④
夏をイメージしたという素敵なスワッグは青とクリーム色・白でさわやかな印象は、形もリースのような輪に仕立てている素敵な作品。
スワッグの結び方アレンジ⑤
この後にもご紹介しますが使う材料の植物を変えることで、こんな見たことがないような鮮やかな色合いのスワッグも作れます。一度乾燥させてから色を入れているので長く保存することもできるプリザーブドフラワーはおすすめの材料のひとつ。
スワッグに向くおすすめの植物アレンジ①
おすすめ①プリザーブドフラワーのスワッグ
生花やドライフラワーよりもずっと美しい色が長持ちするのがプリザーブドフラワーと呼ばれる加工された花です。また一度色を抜いてから新たに色を入れていくため自然界ではありえないブルーのバラなどがあるのも特徴のひとつ。このような花でスワッグを作れば保存状態にもよりますが5年10年と長持ちするといわれています。
プリザードフラワーのスワッグの注意点
色あせない最強のドライフラワーであるプリザードフラワーで作ったスワッグにもいくつか弱点があります。保存状態が悪くほこりを被ってしまうのはいうまでもありませんが、つい忘れがちになってしまうのが湿気です。湿気を吸うと花が透明になってしまうことがありますので注意してください。そんなときはシリカゲルなどの乾燥剤と一緒に箱などに入れておくと色が復活しますのでお試しあれ。
スワッグに向くおすすめの植物アレンジ②
おすすめ②スワッグでクリスマスを演出
クリスマスらしい壁掛けを作るならもみを使ったスワッグはいかがでしょうか。クリスマスカラーのひとつである深いグリーンをもみの葉が演出してくれます。合わせる花や実・リボンなどに白や赤を入れて、よりクリスマスらしい手作スワッグを作ってくださいね。
クリスマススワッグのススメ
ブーケのように一方向にまとめたスワッグに慣れてきたらリース型にも挑戦してください。このようなリースもスワッグのひとつの種類です。特にクリスマスに作る作品にはこの輪になった形が雰囲気が出て素敵に仕上がるでしょう。
スワッグに向くおすすめの植物アレンジ③
おすすめ③キッチンの壁掛けスワッグならハーブ
食用としてもよく使われるハーブだからキッチンとの相性は抜群。ドライハーブにしながら壁掛け飾りのスワッグとしても使えるなんて優秀ですね。
ハーブスワッグアレンジの良さ
ハーブの良さはなんといってもその香りにあります。食べ物を扱う場所だからできればバラやジャスミンなどの甘い香りは味覚を狂わせるので避けたいですね。ハーブのスワッグならさわやかな香りで料理のアイデアが湧いてくる気がします。
生花のスワッグの壁掛けや保存時の注意点
生花のスワッグは直射日光に当てない
スワッグの最も苦手とするのが太陽光です。生花のときもしかり。ドライフラワーになった後は特に直接日光に当てないように飾る場所を決めてください。少しでも良い保存状態でスワッグを楽しむコツであり注意したいところになります。
スワッグは風通しの良い壁掛け場所を選ぶ
もうひとつ生花のスワッグを作って壁掛けとして楽しむならば、生花を乾燥させてドライフラワーにするためにできるだけ風通しがよいところがベストな場所となります。花が枯れていく過程で風通しが悪いと虫が湧いたりすることもあるでしょう。
スワッグの保存方法
スワッグに限らずドライフラワーは湿気も苦手です。空気中の湿度が大きく変化することで柔らかくなったり硬くなったりを繰り返し型崩れを起こします。きれいなままでスワッグを保存したいなら空気中の水蒸気にも気を配りましょう。
ドライフラワーの保存期間は?
スワッグの保存期間は長くて3ヶ月でそれ以上になるときれいな状態ではなくなりどこか色あせたような風合いになってしまったりただの枯れた花や葉のようになってしまうといわれています。長く美しい姿で飾りたいのであればドライフラワーよりも造花で作った方が良いでしょう。生花のスワッグならば3ヶ月に1度は新しいものと作り直して楽しむのがおすすめ!
まとめ:スワッグは自由な材料や形で表現しよう
スワッグは保存やお手入れに気をつけて飾ろう
スワッグの歴史や語源から作り方・結び方をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?スワッグにはこうした方が良いというやり方はあっても、これといってこうしなければいけないという決まりはありません。自由な形がその良い例で縦長のものが多いですがリース型であったり長くつなげたものを垂れ下がるようにする飾り方もあります。自由な発想でいろいろな材料を使って自分らしい素敵なスワッグ作品を作ってみてくださいね。
スワッグが気になる方はこちらもチェック
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