エーデルワイスの花情報!花言葉もご紹介
スイスのアルプスの山岳地にはたくさん自生しているエーデルワイス。ビロードの星形をした花姿が特徴の魅力的な花です。アルプスの登山家たちの間では「アルプスの妖精」などと呼ばれ親しまれているエーデルワイスの花。日本ではミュージカル映画「サウンドオブミュージック」の中で歌われている花といえば親しみを感じる方も多いのではないでしょうか。今回はエーデルワイスの花情報をお届けします。
エーデルワイスとは
エーデルワイスは高山植物
エーデルワイスはアルプスなどヨーロッパの山岳地帯に自生する高山植物の一種です。キク科ウスユキソウ属の多年草の植物で、学名はLeontopodium alpinumです。英名はEdelweiss、和名は西洋薄雪草(セイヨウウスユキソウ)という呼び名で呼ばれます。日本の植物図鑑などではエーデルワイスとではなく「薄雪草(ウスユキソウ)」と紹介されていることがよくあります。
夏は暑さ対策をして涼しい場所で管理する
スイスの国花でもあるエーデルワイスは、高山の特殊な環境に自生しています。涼しくて乾燥している環境で育つ特徴があり、気温が高くなる夏や湿気の多い梅雨の季節が巡ってくる、四季のある日本の土地を苦手とする特徴があるため、エーデルワイスは日本では自生していませんが、春や秋の季節になるとに園芸店やホームセンターでエーデルワイスの種やポット苗を購入することができます。エーデルワイスは高山植物なので、自宅の庭や鉢植えで楽しむには、夏は暑さ対策をし、鉢植えのものなどは涼しい場所に移動し管理して育てます。
エーデルワイスの名の由来
花名は「高貴な白」という意味
ビロードのような白い花姿が特徴のエーデルワイスのその花名は、ドイツ語の「edel(高貴なという意)」と「weiß(白という意)」に由来し、「高貴な白」という意味を示します。まさに見た目の花姿をそのまま現している名前です。ヨーロッパの山岳地帯に分布する高貴な白い花姿でをしているエーデルワイスは、アルプスでは高山でしか見られない特徴的な花で、登山家の間では、アルプスの憧れの花とされているのは有名です。
エーデルワイスの学名の由来
学名の属名であるLeontopodium(レオンポディウム)とは、「獅子の足」という意味で、ふわふわした毛に覆われた花弁(実はのちに説明しますがこの部分は葉なのですが)がライオンの足を思わせることが由来してつけられたのだとか。また種名であるalpinum(アルピヌム)とは「アルプス地方産の」という意味が由来した言葉です。
エーデルワイスの特徴
エーデルワイスの原産国は
エーデルワイスの原産国はヨーロッパの高地、高度2000m~3000mほどの高山地の石灰岩地に自生しています。主にピレネー山脈からアルプス山脈に分布しており、バルカン半島の東側から中部の石灰岩地帯にも自生しています。アルプスでは登山たちの間で高山地に咲いている憧れの有名な花であるといわれています。「アルプスの妖精」とか「アルプスの星」などと呼ばれ、アルプスの有名な花と愛されています。
ビロードのような白い花姿が魅力的な花
高山植物の中でも特殊な環境である石灰岩地に咲くエーデルワイスは、高地の環境の条件に合うように、花弁のように見える部分には、ビロードのようなふわふわした毛が生えています。まるで暖かなビロードの布で作った造花ようにも見えるのは、高山植物さながらの生き延びる知恵なのでしょう。先がとがっている幾枚の花弁のような部分は、絵に描く星のような形に広がっています。これは花弁のように思われがちですが、実は苞葉(ほうよう)と呼ばれる変形した葉の部分なのです。花はその中のある小さな黄色い部分です。
エーデルワイスの上手な育て方
半日陰で雨や直射日光の当たらぬ環境で育てよう
日本で自生しているエーデルワイスはありませんが、園芸店などで種や苗を購入して育てることができます。この場合はエーデルワイスは本来高原植物であるのは有名なことであり、そのため高山地のような環境下で育てるようにしなければなりません。涼しく乾燥した気候を好むので、それに合った環境下で育てるようにします。たとえば地植えにするときは雨や直射日光が当たらない場所に植えるとか、鉢植えのものは半日陰の場所で鉢を管理します。夏場は鉢植えは軒下に移動したり、よしずをかけて日よけの予防をします。
地上部が枯れても水やりしよう
水はけのよい土壌や用土を使い、水やりは土壌や用土が乾いたら与える程度で構いません。多年草なので、開花後、冬になり地上部が枯れても水は施すようにしましょう。春に芽が出てきたら、ハイポネックスなどの化成肥料の粒状のものか液状のものを追肥するのがおすすめです。また鉢植えのものは年々株が大きくなり、鉢いっぱいに根が張るので、春か秋に一回り大きな鉢に植え替えすることをおすすめします。
種や株の植え付けの最適な季節は春と秋
エーデルワイスの種や株の植え付けの季節は春と秋。時期は3月下旬から5月上旬と、9月下旬から10月上旬頃が最適な時期です。エーデルワイスはアルカリ性を好む特徴があるので、地植えの場合は土壌に苦土石灰を混ぜてあらかじめ耕しておきましょう。鉢植えのものには市販の山野草用の培養土を利用すると便利です。これにも少し苦土石灰を混ぜておくとよく育ちます。
エーデルワイスの種類
エーデルワイスは改良品種が少ない貴重な花
エーデルワイスは高山の山の岩場やカルスト地形の石灰岩地のような特殊な環境に自生していることは有名ですが、だから改良品種がほとんどない、種類の少ない世界でも貴重な花だといわれます。エーデルワイスの種類は世界中には30種類くらいしかなく、アルプスに咲いているのはそのうちの1種類だけです。日本にはエーデルワイスは自生しておらず、ウスユキソウ属の種類がいくつかあり、これらの種類を含め、ウスユキソウ属の山野草をすべてエーデルワイスと呼ぶことがあります。
日本に分布しているウスユキソウの種類
たとえば岩手県早池峰山には日本のエーデルワイスとも呼ばれる花の美しい有名な種類があります。「ハヤチネウスユキソウ」というウスユキソウの種類で、山頂付近に自生しています。また千島列島の南千島や択捉島には花の大きさは大きくて有名ですが、小型の「チシマウスユキソウ」というウスユキソウの種類が自生しています。「チシマウスユキソウ」は古くから栽培されており、育てやすいことでは有名で日本で人気の種類です。
エーデルワイスの開花時期
開花の時期は春の半ばから初夏
エーデルワイスの開花の時期は5月から7月下旬の時期です。5月から6月下旬の季節には開花の見ごろの時期、暖かくなった春の季節から夏の初めの季節が見頃の季節です。開花の時期になると、茎が伸びてその先にたくさんの小花が頭状花序に花をつけ、金平糖くらいの大きさの球形の花を咲かせます。
実は白い綿毛に付いた部分は葉が変化したもの
エーデルワイスの開花した花は、ビロードで作った花弁のように見える白い部分が花だと思われがちですが、実は開花の花は、そのブロードのような白い綿毛の中の黄色い部分で、星形に開いた白い花弁のように見みえる部分は、先にもお話ししましたが、苞葉が変化したものでエーデルワイスの花ではありません。エーデルワイスの開花の季節に、エーデルワイスを見た人は、この白い綿毛に包まれた星形に開いた部分も含めてエーデルワイスの花とみているようですが、植物学上でいうと白い部分は苞葉の変化した部分、花はその中の黄色い部分です。
花の色は黄色
というわけで、エーデルワイスの花は本当は黄色い花です。苞葉が変化した白いビロードのような部分の中に咲かす黄色い花は、小さな筒状の花で、それが数個集まって、金平糖くらいの大きさ(直径5~6mmくらい)の頭花になっているのが開花している姿です。黄色い花の周りを、ビロードの造花のような花弁にも見える星形の苞葉の変化したものが開いて、エーデルワイスの花姿となっています。
エーデルワイスの花言葉
アルプスの登山家たちの憧れの花でエーデルワイスの開花している花姿の見た目のイメージから、エーデルワイスは「高貴な白い花」という意味を持つ英名が付けられていますが、そのイメージが由来し「純粋」「神聖」「気高さ」という言葉に象徴され、そのような花言葉が付けられています。またエーデルワイスの花の誕生伝説が由来となり「純潔」「勇気」「大切な思い」「愛の証」「献身的な愛」などという花言葉が付けられています。
エーデルワイスの花言葉の由来
花そのものから由来する言葉
「純粋」「神聖」「気高さ」という花言葉は、エーデルワイスの花そのもののイメージが由来した花言葉です。本来のエーデルワイスの花は小さな黄色い花がいくつも丸く集まった部分ですが、それは植物学的に見た話で、エーデルワイスをただ観賞する者は、ビロードのような白い苞葉の変化した部分を含めてエーデルワイスの花だとみていることがほどんとです。そのため「純粋」とはエーデルワイスの白い花姿の見た目から由来しています。「神聖」は葉の変化した部分が星形に見えることが由来しています。
咲く場所が由来している花言葉
「気高さ」「高貴」「不死」という花言葉も持つエーデルワイス。「気高さ」とは、高山の寒冷地に咲く崇高な姿から由来しています。また「高貴」とは高地に開花する花なので、天国に近い花ということが由来しています。乾燥地でも色や形が変わらないことが由来し「不死」という言葉もつけられています。
エーデルワイスの誕生伝説に由来する花言葉
スイスに伝わる伝説ですが、エーデルワイには有名なエーデルワイスの花の誕生伝説があります。それがエーデルワイスを象徴する花言葉にも由来しています。その伝説とは、地上に降りてきた1人の美しい天使に叶わぬ恋をした登山家が「その美しい姿を見るたびに苦しくなるので、どうかその苦しさから救ってください」と祈ると、天使はエーデルワイスの花を残して天に帰っていったという話です。この天使の清らかな魂が由来し「純潔」そして「大切な思い出」という花言葉が付けられているそうです。
「勇気」という花言葉の由来
アルプスに咲くエーデルワイスは、登山家の憧れの花でした。そのためスイスの男性は恋人に送る花にエーデルワイスを選びます。険しい岩肌などに咲いているにも関わらず、登山家たちはエーデルワイスを求めて危険な高い山に登ろうとすることが由来し「勇気」という花言葉が付けられているのだとか。一方で、女性は花を贈られることを心待ちにして恋人の真の勇気と愛情の証を試したそうです。
エーデルワイスを育ててみよう
日本ではウスユキソウ属の花は地方の山に行くと自生していますが、エーデルワイスは自生していません。しかし種や苗が流通しているので、地植えや鉢植えで楽しむことができます。天使の純粋な魂が宿るエーデルワイス、あなたも育ててみませんか。
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