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土壌改良材の種類と使い方は?土作りでも気になる基本の使い方とコツを解説!

ガーデニングに欠かせない土作り。はじめの土作りはもちろん、庭や花壇の土は植物を植えるごとに変化していくため、土壌をよく保つためにも土壌改良が必要です。花壇の植物が上手に育たない原因は土壌にあるかもしれません。土壌改良材を上手に使ってお庭を元気にしてみましょう。
更新: 2021年12月19日
しまうま花屋
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土壌改良の目的と意味は?

環境を整える

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きれいな庭を作るガーデニングに欠かせないのが、土作りです。のびのびと根を伸ばし、養分を効率よく吸収できる環境を整えてあげることで、植物はわたしたちにより美しい姿を見せてくれます。土壌改良には、庭や花壇を植物が育ちやすい環境に整えてあげる役割があります。

基本用土の補填

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植物には、それぞれの特性に合った土の性質が必要です。ですが、基本の用土やもともとの庭の土だけではその力を十分に発揮させることができません。基本用土に改良材を補填することで、栽培する植物に最も適した環境を作ることができます。

土を再生する

何度も植物を植えた庭や花壇の土は養分を取られてしまっているため再生が必要です。また、畑など作物を収穫したあとも土を再生してあげる必要があります。土壌改良は、養分を使ってしまった土壌を再生する役割にもなります。

土壌改良の役割1:団粒構造を作る

団粒構造とは

粉のように細かい粒子の土が集まっている状態のことを単粒構造といい、この状態の土壌は目が詰まってほとんど隙間がありません。対して、単粒がある程度集まって大きな粒を形成している状態を団粒構造と言います。団粒構造では粒と粒の間に適度な隙間が生まれ、通気性や排水性がよくなります。

通気性や排水性はなぜ必要?

植物にとってよい土の条件は、通気性と排水性がよいことです。根は呼吸を行なっているため、土の粒子の隙間に十分な空気がなければいけません。通気性が悪く新しい空気が十分に送られてこなければ根は窒息状態になってしまいます。また、水はけが悪いと根腐れを起こしてしまいます。

保水力も大切

同時に、よい土には水持ちの良さも大切です。排水性が良すぎる土は乾燥が早く、水切れを起こしてしまいます。団粒構造の土は適度な隙間の水は抜け落ちますが、団粒自体が水を保つ性質があれば適度な保水力をもつことができます。

土壌改良の役割2:保肥力をあげる

保肥力とは

保肥力とは、肥料成分を土壌に保つ力のことを言いますが、保肥性は化学的な問題です。土の粒子はマイナスの電気を帯びており、カリウムやカルシウムなどの陽イオンを吸収して保持する性質があります。このマイナスの電気を帯びる力が強い土ほど、保肥力が高い土だと言えます。

保肥力の強い土とは

マイナスの電気を帯びる力は、pHが高くなるほど大きくなり、土の中の腐植質が多いほど大きくなります。肥料成分を効果的に植物に送るためには、腐植質の多い改良材を使うやり方が有効です。

土壌改良の役割3:微生物を活発に

微生物の役割

土壌の中の微生物とは、土壌中にいる細菌や放線菌などのことを指します。微生物は土作りには欠かせないもので、土中の有機物を分解して植物に養分を送ります。また、土壌病害の発生を抑える効果もあると言われています。

微生物を増やすには

微生物が活発に動きやすい土壌の条件は、土壌が保持できる水分の最大量が60〜70%であること、酸素が十分にあること、地温が30〜40℃であること、土壌のpHが微酸性から中性であることです。その条件に近づけるに、適した改良材を使って土作りを行います。

土壌改良材とその種類は?

肥料との違いは?

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土壌改良材とは、土作りにそれらを加えることで土壌の性質を変えることができるもののことを指します。対して、植物に養分を与えるものが肥料です。養分を含む成分をもつ改良材もあり、肥料との違いが曖昧なものもありますが、土壌自体の性質を変化させることができるものが土壌改良材です。

有機質系と鉱物質系

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土壌改良材は、動植物の遺体がおもな成分である有機質系と、鉱物を高温処理して作られた鉱物質系の2種類に分かれます。それぞれに特性がありますが、鉱物質系の土壌改良材は無菌であるため、土作りだけでなく育苗用土にも向いています。

土壌改良材の種類1:バーク堆肥

バーク堆肥とは

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堆肥とは、有機物を土壌微生物によって発酵させたもののことを指します。牛糞を寝かせて作る牛糞堆肥など、素材の種類はいくつかあります。その中でもバーク堆肥は、バークと呼ばれる広葉樹や針葉樹の樹皮に尿素や鶏糞などの窒素源を加えて寝かせ、発酵させています。

自然応用科学 栽培名人 バーク堆肥 20L

出典:楽天
出典:Amazon
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効果ややり方は?

堆肥は土の団粒化を促進する力があります。単粒化している粘質土や、やせ地などを改良するのに適しています。また、病害虫を抑える効果があり、連作障害にも効果的です。

土壌改良材の種類2:腐葉土

腐葉土とは

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カシやシイなどの広葉樹の落ち葉を堆積して腐熟させたものを腐葉土といいます。バーク堆肥と似た効果がありますが、堆肥よりも素材が厳選されており高価なため鉢植えの改良材として使われることが多い種類です。

効果ややり方は?

腐葉土は通気性・保水性に加え、保肥力も高い改良材です。もともと微生物を含むうえ、微生物の働きを活性化させる効果があります。また、植物の株元に撒くマルチ材代わりにも使うことができます。

土壌改良材の種類3:ピートモス

ピートモスとは

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湿地性植物の水苔などが堆積し泥炭化したもので、欧米ではコンテナ用土として使われてきました。保肥力に優れているのが特徴です。ココヤシの実の殻などを粉砕して堆積発酵させたココピートなどもあります。

平和 ピートモス 10リットル

出典:楽天
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効果ややり方は?

保肥力に富みますが、pH4程度と強酸性なので、アルカリ性の土などの酸度調整に使うことができます。また、酸性土壌を好むブルーベリーやツツジなどの用土に混ぜ込みます。ブルーベリーなどのマルチングにも使えます。

土壌改良材の種類4:木炭

木炭・もみがらくん炭とは

木炭は多孔質といった特徴から、通気性や保水性に加えて水の浄化作用などさまざまな効果をもたらします。また、もみがらくん炭は脱穀後のもみがらを蒸し焼きにして炭化させたものです。

効果ややり方は?

もみがらくん炭はとても軽く、通気性や保水性に富み、根腐れを防ぐ効果もあります。また、炭の持つ多孔質性は微生物が活動しやすい場となります。アルカリ性のため、酸性の土の酸度調整にも使うことができます。

土壌改良材の種類5:珪酸塩白土

珪酸塩白土とは

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珪酸塩白土とは、秋田県平鹿群の八沢木という地域でのみ採れるとされる多孔質の白い粘土です。中粒〜粉状のものまで種類があり、根腐れ防止剤として使用されています。

ソフトシリカ ミリオン 500g

出典:楽天
出典:Amazon
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効果ややり方は?

単粒度や微塵となった土壌を団粒化する効果があるほか、有害ガスや雑菌を吸着して根腐れを防止する効果があります。また、リン酸肥料の効果をアップしてくれる働きもあり、あらゆる植物に使いやすい改良材です。

土壌改良材の種類6:バーミキュライト

バーミキュライトとは

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蛭石といわれる鉱物を高温処理して作った人工土です。薄い雲母板が重なり合ったような形をしており、この板状の間に水分や肥料分を保持するため、通気性や透水性、保肥性にも優れた改良材です。

瀬戸ヶ原花苑 バーミキュライト 10L

出典:Amazon

効果ややり方は?

非常に軽いため、重くなってしまいがちなハンギングバスケットの用土としてピートモスなどと混ぜて使われます。また、無菌なので種まきや挿し木などの育苗用土としても使われています。

土壌改良材の種類7:パーライト

パーライトとは

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ガラス質の真珠岩や黒曜石を細かく砕いて高温処理した人工土です。原石の10倍以上に膨れ上がっているので非常に軽いのが特徴です。高温処理すると石の中の空気が気化して多孔質になるため通気性がよく、空気をよく含むため土の温度を保つ効果があります。

効果ややり方は?

パーライトには真珠岩でできたパーライトと黒曜石でできたパーライトの2種類あり、通気性のよさと土の温度を保つ性質に差異はありません。しかし、真珠岩のほうが保水力があり、黒曜石は排水性が高い性質があります。


土壌改良材の基本の使い方は?

まずは土の状態を知る

まずは庭や花壇の土の状態を知り、何が不足しているかを把握します。湿った状態の土壌にスコップを差し込んで、スコップにべったり土がつくようなら粘質土であると言えます。また、ガーデニング用の支柱を力いっぱい差し込み、60cmほど差し込めたら柔らかくて良い土壌だと言えます。

土を耕す

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良い土作りをするためには、花壇を深く耕します。40cmほどの深さをしっかり耕しておくことで空気がしっかり土に行き届き、根がしっかりと呼吸できるようになります。庭木など植物が植わっている場合は根を傷つけないように、小さなスコップやミツマタで土をすき込むだけでも効果があります。

GARDENA(ガルデナ) ハンドスコップ

出典:楽天
出典:Amazon
出典:Amazon
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適期は冬

土壌改良を行うには、花が少なくなる冬が適しています。庭木や宿根草などが植わっている庭は根を傷つけないように、花壇の場合はこのときに枯れた根の残骸なども取りのぞきます。春のガーデニングが終わった頃も適しています。

土壌改良材の使い方1:土壌の水もち改善

排水性を改善したい場合

上から水やりをしてなかなか水が浸み込まない土は、水はけが悪くなっている可能性があります。その場合、黒曜石のパーライトや日向土など大粒の用土を混ぜ込むと水はけが改善されます。花壇や鉢植えの場合は上からの水やりで目が詰まりやすいので、排水性の良い用土にすると上手に育ちます。

保水性を改善したい場合

砂質で水はけが良すぎる用土の場合は、バーミキュライトや保水性に富む赤玉土を混ぜて土壌改良をします。コンテナガーデニングの場合や、水やりを頻繁に行うのが難しい場合、バーミキュライトを混ぜて適度な保水力のある用土にすると土の乾きが緩やかになります。

土壌改良材の使い方2:土壌の酸度調整

土はどんどん酸性になる

花壇や庭植えの土は、植物を植えているとどんどん酸性になってしまいます。ツツジやブルーベリーなどpH4.8〜5.4といった酸性を好む植物もいますが、多くのガーデニング用植物はpH6.0〜6.5の微酸性の用土を好みます。

pHの調整

pHは市販の酸度測定器を使ったやり方で測定することができます。酸性土壌の場合、苦土石灰や有機石灰などの石灰資材が酸性を中和してくれます。逆に、アルカリ性の土壌には酸性のピートモスなどが使えます。ピートモスは酸度を調整しているものもあるので、無調整のものを選びましょう。

石灰のやり方

石灰のやり方にはいくつか注意点があります。まず、石灰は撒いたらすぐに耕します。表面に撒いたまま雨などが降ると固まってしまい、根を傷つけてしまうからです。また、窒素成分がアンモニアに代わってしまうため、石灰と堆肥や肥料を一緒に撒かないようにします。石灰を撒いて1週間ほどしてから堆肥や肥料を施します。

土壌改良材の使い方3:初めの土作り

最初の土作りとは

ガーデニングを始めるときに大切なのは庭の土作りです。コンテナや0から土を入れる花壇などは市販の培養土を使うとよいですが、もともとあった土などを使う場合は土壌改良材を使って土の環境を整えます。

地域による土壌の性質

日本は地域によって土壌の性質にも違いがあります。関東に広く分布する火山灰できた赤玉土の土壌はリン酸を不足しがちのため、ようりんを散布するとよいでしょう。関西地方に多い真砂土は通気性にかけるため、腐葉土などを混ぜるとよくなります。

石灰で酸度調整をする

土壌は放っておくと酸性になってしまうため、前述のように石灰を施します。また、スギナなどが生えてくる土地は土が酸性になっている可能性があるため、酸度調整をして土壌を再生します。

堆肥をまく

どんな状態の土壌でも、堆肥は万能の改良材です。堆肥は土壌の団粒化を進めてくれるので、目が詰まった粘質土にも水はけが良すぎる砂質の土に効果があります。これから植える花壇には1㎡に5kgほど、翌年からは2〜3kgが目安です。

土壌改良材の使い方4:毎年のお手入れ

土壌を再生する

土壌改良は、毎年行うとさらに効果的です。シーズンが終わって養分が取られた土壌を再生してあげるために、ガーデニングのシーズンオフになる冬に土壌改良を行います。春のガーデニングが終わった夏に土壌改良をするのも、病害虫を防ぐことができて効果的です。

堆肥や腐葉土が効果的

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毎年の土壌改良には、堆肥や腐葉土が効果的です。やり方は、20〜30cmほど土を掘り返して古い根や雑草を取り除き、堆肥を混ぜ込みます。宿根草や庭木などが植わっている場合は、根の周りに施すと効果があります。

便利な土壌改良材

配合済みの改良材

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土壌改良材にはさまざまな種類がありますが、それらをブレンドした改良材や、肥料もブレンドされた改良材も販売されています。初心者にはブレンドされた改良材を使うのもよいでしょう。表面にまくだけで土壌改良の効果を得られる改良材もあります。

土壌を再生できる改良材

古い土を再生できる再生材やリサイクル材などとして、土壌を再生させる力のある改良材も売られています。水はけが悪くなっていたり、しばらく土壌改良を行っていないような土壌には再生材を使うと便利です。

土の活力材 ツカエール 10L

出典:楽天
出典:Amazon
出典:Amazon
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肥料入り改良材

市販のブレンド土壌改良材には、肥料が含まれているものもあります。ガーデニングシーズンの前に土壌改良する際や、追肥する際にこれらを使うのも効果的です。また、赤玉土がベースの関東地域などは、リン酸肥料が含まれている改良材なども便利です。

OKY-999(スリーナイン)

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天
出典:楽天
出典:Amazon
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土壌改良と肥料

土壌改良と施肥の時期

ガーデニングにおいて施肥は大切な作業です。しかし土壌改良材だけでは十分な肥料とはならないため、肥料は別であげる必要があります。肥料をあげるには、植物を植えるときに土壌に混ぜ込む元肥と、肥料分が不足してきたときに施肥する追肥というやり方があります。

元肥とは

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元肥は植物の初期生育に必要な肥料で、植え付けてから根が成長するときに手助けをします。そのため、肥料効果がゆっくり長く続く緩効性肥料を施します。肥料が配合されている改良材は、この元肥を目的とした配合になっているものが多くあります。

追肥とは

追肥とは、元肥で施した肥料分が不足してきたときに施肥する肥料のことです。多年草や庭木など、長く栽培する植物には追肥をする必要があります。しかし、追肥は植物が弱ったときにやると刺激が強く逆効果になる場合があります。追肥は根が成長している成長期にあげると効果的です。

土壌改良と同時に行うには

土壌改良と施肥を一緒にするには、元肥をすると効果があります。土を掘り返し緩効性肥料を施すことで、土壌に養分が行き渡ります。また、冬に土壌改良をする際に緩効性肥料をすることで、庭木などの休眠期に肥料を与える寒肥えの役割にもなります。

土壌改良材を上手に使おう

ガーデニングに欠かせない作業

土壌改良は美しい花壇や庭を作るガーデニングには欠かせない作業です。初心者には難易度が高そうに思えるかもしれませんが、万能の堆肥を混ぜて土を掘り返すだけでも効果を得られます。ぜひ試してみてくださいね。

土壌改良や土作りについて気になる方はこちらをチェック!

土作りはとても奥深く、それゆえとても面白い作業でもあります。土についてはほかにも記事がありますのでぜひチェックしてみてください。土壌改良に慣れてきたら土のことをもっと知ってガーデニングをより楽しんでくださいね。