はじめに
リコリスは彼岸花と同じ?花言葉や原種も紹介!
リコリスと聞くとお菓子を思い出す人も多いでしょうが、ここでは花のリコリスという草花の花言葉やその種類をご紹介していきます。画像を見たことがある人は、姿が彼岸花によく似ていると感じたことでしょう。しかし花色が白やオレンジなどもあることから別の花なのか関係が気になりますね。まずは今回のテーマであるこの植物の基本情報や彼岸花との関係性についても触れていくことから始めていきましょう。
リコリスについて
リコリスの基本情報
科・属:ヒガンバナ科リコリス属
原産地:日本や中国
学名/英語名:Lycoris Herb./Cluster Amaryllis
栽培難易度:とても簡単な初心者向けの球根植物
リコリスは彼岸花のことなのか
彼岸花はリコリスで間違いではないのですが、リコリスは彼岸花なのかといわれると難しくなってきます。少し難しい言い方をして申し訳ないのですが、この植物はその咲き方や花の構造で分けると原種だけで20種類くらい存在するといわれています。その中のひとつが彼岸花。ですので彼岸花だけがリコリスというわけでなく含まれるといった方が正しいでしょう。
リコリス共通の特徴
リコリスの仲間の共通の特徴は葉と花の時期がずれるというところにあります。他の花には珍しく変わっている部分ですね。花と葉のどちらが先かは種類によって違います。また花弁が厚かったり、1本の茎の先にスッと大輪の花が付くところなどもどの種類にも見られる特徴です。
リコリスの咲き方で見る種類と構造
花の付き方で種類が分けられるこの草花は、別の種類の花と似ているものももあり同じ仲間だと言われないとそれと気づかない場合も多々あります。ここでは、それぞれの見た目の違いをご紹介していきます。
種類1:彼岸花タイプとその特徴
リコリスの分け方は大きく見て2種類で、そのひとつが日本ではよく知られる彼岸花のような反り返った花びらを持つ花火のような花姿のタイプとなります。花びらの縁にもウェーブがかかっていたり、花色が真っ赤であったりと目立つことでリコリスは赤い花というイメージにもつながっているでしょう。
種類2:百合タイプとその特徴
彼岸花が目立ちすぎるためか、リコリスよりも百合の仲間と思われがちなのがこのタイプの花たちです。後述で紹介する画像を見ていただくとわかるのですが、百合ですよといわれたら疑わないような姿をしていても立派なリコリスの種類のひとつ。中には彼岸花と百合の中間のような開き加減のものもあり、花びらはやや広めで斜め上を向いて咲くものが多いのも特徴となっています。
リコリスの構造
構造的にはどちらにも共通するのですが散形花序と呼ばれるもの。花が付く茎を軸とするならその軸がとても短くて傘のように広がってついているものをこのようにいいます。軸が短いためにひとつの花のように見える場合もあるでしょう。
リコリスの種類と違い・品種や原種
先程ご紹介した2つの咲き方の品種や原種をそれぞれの名前と共にご紹介しましょう。画像もご用意しましたのでそれを見ると同じリコリスでもずいぶん違うのだなというのがおわかりいただけると思います。
キツネノカミソリ
リコリスの仲間が中国原産のものが多い中、日本に自生する原種です。リコリスや彼岸花との違いは色がオレンジであるということと花びらが百合タイプなところでしょう。開花時期・季節も早く7月下旬ころから咲き始めます。
シロバナマンジュシャゲ
マンジュシャゲ(曼珠沙華)とはサンスクリット語で天上に咲く伝説の花の名前を日本語読みにしたもので、彼岸花を差す別名です。色が白というだけでほぼ彼岸花と同じ性質・姿をもっています。花の季節は秋。9月頃に開花してその後に葉が出てくるのが特徴。
ナツズイセン
スプレンゲリとも呼ばれる百合構造の花びらを持つタイプのリコリスです。色はピンクがかっていますが先端が青っぽい色をしているのが特徴。8月下旬から9月の夏から秋の季節が見頃となります。
リコリスの花言葉は「情熱」
多くの花言葉を持つこの花は色別にそれぞれ意味も違っています。特にピンク色は他とはまったく違った由来やその意味を持っているのが面白い点といえるでしょう。
リコリスの花言葉の意味や由来
リコリスの花言葉は色別にいろいろと種類も多くありますが、赤で代表となる情熱は花色に関係ない全体の意味ともなっています。燃えるような赤い花色はまさに情熱そのもので由来などを聞くまでもなく納得できるものではないでしょうか。
リコリスのその他の花言葉:赤
赤の花言葉にはこの他に1本の茎が分かれることなくその先に花をつけることに由来する独立。あきらめや悲しい思い出は死者との別れからイメージされたものとなっています。
リコリスのその他の花言葉:白
白い花にはまた会う日を楽しみにという意味があり、これはリコリスの開花時期がほんの1週間位と短いために付けられたといわれていますが赤と同じく、亡くなってしまった大切な人と来世でもまた会いたいという希望に由来するという説も有力です。
リコリスのその他の花言葉:黄色
黄色には深い思いやりの心でこれは死者に対する感情を表しているといわれる言葉。こうして見ると現世と来世、死者との別れや再会に由来するものが多いのがわかりますね。
リコリスのその他の花言葉:ピンク
他と少しちがった花言葉の付けられ方がしているのがピンク色で、快楽というものがあります。これはリコリスがパッと突然何もない土から花が出てきて咲く(葉と花の時期が違う)ところからこのような言葉が選ばれました。
【おまけ】お菓子のリコリスの原料は別?
最初にも少しだけ触れましたがリコリスと聞いて別のものをイメージした人もいることでしょう。おまけとしてその関係性と口に入れるものつながりで気をつけなければいけない彼岸花の毒性についても触れてみましょう。
リコリス(彼岸花)は毒性がある植物
リコリスという名前を聞いてヨーロッパでは有名なお菓子を思い出した人も多いのではないでしょうか。このリコリスはヨーロッパ各地で作られ食べられているメジャーで古典的な食べ物であるのにも関わらず、日本ではとてもまずいことで非常に有名なお菓子だからです。彼岸花のリコリスは球根から茎・葉や花に至るまで全てに毒性があり食べてはダメといわれている植物で最悪の場合は死に至るともいれています。お菓子になるなんておかしいですね。
お菓子のリコリスはスペインカンゾウが原料
実はこの植物名には彼岸花のリコリス(lycoris)ともうひとつ、日本名でのスペインカンゾウ(licorice)もつづりは違うけれど読みが同じ名前が付けられています。同じ発音であるのでカタカナ表記だとまるで彼岸花のお菓子であるかのように錯覚する人が多いのです。
リコリスはサルミアッキと同じ
おまけのおまけになりますが、このリコリスは北欧土産としていただくことがあるアンモニア臭がしてタイヤのような味と比喩されるサルミアッキと同じ食べ物です。日本人の味覚ではなぜ食べたいと思うの?というようなお菓子でも海外ではポピュラーだというのが不思議な気がしますね。
まとめ
リコリスと彼岸花は同じ種類
リコリスと彼岸花は同じ花で日本では赤というイメージが強いこの花も、種類によっては白やオレンジ・黄色やピンクに青みがかったものなどいろいろな色も存在していました。花色が多いのに比例して花言葉もたくさんあり、その由来も色のイメージや咲いている場所や咲き方など多岐に渡っているのも特徴的です。墓地などに生えているため縁起の悪い花と思われがちですが、実はそんなことはなく良い意味もたくさんある美しい花です。
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