マフラーを安心して洗濯しよう!
冬物の洗濯は何かと悩みがち
マフラーやストールは冬に不可欠なアイテムですが、洗濯のことを考えると少々不安になります。プロの方に頼むと安心して洗濯できますが、毎回頼むと料金がかかるというデメリットもあります。しかし心配は無用で、それぞれの素材には洗うコツがあり、ルールを守ることで簡単に洗濯ができてしまいます。そこで今回は、初心者の方でも簡単に洗えるコツをご紹介します。
洗い方を学んできれいにしよう!
マフラーの洗い方は大きく分けて二つあり、「洗濯機洗い」と「手洗い」に分けられます。素材によって洗い方が別れますので、まずは素材や表示を見て洗濯に臨みましょう。今回は方法や素材に分けておすすめの洗い方をご紹介していきますので、ぜひ冬物の洗濯に役立ててみてください!
マフラーを洗濯する前:表示をチェック
手洗いの表示
マフラーを洗濯する前に確認してほしいのが、手洗いか洗濯機で洗えるかどうかです。表示は新しいものと古いものにも分類でき、ここで挙げた表示のようなものが存在します。表示には数字が記載されていることもあり、その数字を上回る温度で扱ってはならない素材もあります。手洗いをする時は「手のマーク」または「手洗イ」の文字があるかをチェックしてから行うようにしてください。
洗濯機洗い可の表示
洗濯機洗いができる表示はここで挙げた画像のもので、上段のものが現行の表示(2019年現在)で、下段のものは以前の表示です。先ほど説明したように、数字は液体の温度の限度を示しています。現行の表示のものの中には下線があるものもあり(上段右)、これは弱い水流で洗えるということを示しています。さらに2本線の場合は、非常に弱い水流でしか洗えないことを示しています。
自宅で洗えない表示
天然素材などに多く見られるのがこの表示で、この表示がある場合は家庭で洗濯できません。縮みやすいものや毛玉になるものもあるため、この表示を見かけた場合は専門家に頼むことをおすすめします。
アイロンがけの表示
素材によってはアイロンがけが必要なものもありますが、アイロンの表示に関しても注意が必要です。アイロンに関する表示は意外に多く、ここで挙げた以外にも数点存在しています。記載の内容は温度に関係する記載であるため、素材に合った温度帯を調べてアイロンがけしましょう。
素材別にみる洗濯方法:天然繊維
ウールを洗う方法
ウール最大の敵は縮みとフェルト化です。したがって、高温での洗濯や洗濯機の使用は控えることをおすすめします。表示を見れば洗濯方法が判明しますが、基本的にはつけ置きをメインにした繊細な洗濯方法がポイントとなります。繊維に負荷をかけると縮みやすいので注意して洗濯しましょう。
アンゴラを洗う方法
高級感漂うアンゴラですが、洗濯に関してはなかなか厄介な素材です。アンゴラは縮みやすく抜け毛も多いため、基本的に手洗いをおすすめします。中には水洗が不可のものもあるため、状況に応じて専門家の方に注文することをご検討ください。
モヘアを洗う方法
その他の天然素材にもいえることですが、洗濯時間を長引かせると縮んだりフェルト化する可能性が急増します。したがって、プロセスを守って手早く処置する必要があり、モヘアもアンゴラなどと同じく繊細な素材なので、手洗いを基本として考えてください。また、手洗いの場合は押し洗いも厳禁なので、高価なものなどはプロに頼むことをおすすめします。
素材別にみる洗濯方法:化学繊維
アクリルを洗う方法
アクリルなどの化学繊維は天然繊維と異なりかなり扱いが楽です。マフラーの種類にもよりますが、洗濯機洗いができるものも多いため、ネットに入れて洗濯してみてください。また、全てのアクリル繊維が洗濯機OKな訳ではないので、洗う前は必ず表示をチェックしてから取り掛かってください。アクリルは縮みにくいものの、毛玉にはなりやすいので洗濯機で洗う時は覚えておいてください。
ポリエステルを洗う方法
ポリエステル生地も比較的洗いやすい素材ですが、混紡(ほかの素材とのミックス)のアイテムには注意してください。混紡により縮みなどのリスクが低くなったといえど、変形する可能性があるため、ミックスされた素材についても多少の知識を持っておいてください。ポリエステル100%のものなどはアクリルと同様に洗濯機洗いができるので、ネットに入れて洗濯してみてください。
マフラーを洗濯機で洗浄:洗う前
マフラーの表示を確認
洗濯する過程で最も重要ともいえるのが表示の確認です。確認を怠って洗濯をしてしまうと変形する可能性もあるため、温度や方法を確認してから取り掛かってください。一度変形してしまうと元に戻すのが困難なので、くれぐれも注意してください。
洗剤の準備
マフラーにおすすめなのは「中性洗剤」で、なるべく生地にダメージを与えない洗剤がおすすめです。洗剤に関しては洗濯機・手洗いの時も同じ洗剤で構いませんので、お好みの洗剤を選んで洗濯してください。また、分量に関しては若干少なめにするのがポイントで、多すぎると泡が切れにくくなって生地が固くなる可能性があるので注意してください。
マフラーを洗濯機で洗浄:洗濯機の設定
ネットに入れよう
マフラーを洗濯する際は必ずネットを用いて洗濯してください。ネットを使うと変形やシワのリスクが減りますので、アイロンがけの手間なども省略できます。また、ネットに入れる時はマフラーを畳んで入れるのが好ましく、フリンジなども内側にしまい込んで洗濯をするよう心掛けてください。
マフラー単体で洗おう
洗濯機が使用できる素材は主に化学繊維のものになりますが、他の衣類などと一緒に洗濯すると細かい毛などが抜けて付着してしまう可能性があります。アクリルなどは毛玉になりやすいので、その他の衣類に毛を付着させたり、逆に他の衣類の毛が付着する可能性があります。したがって、マフラーを洗う時は一点だけを洗うようにしてください。
おすすめのコース
マフラーは繊細な素材が多いため、強く洗うコースは控えましょう。おすすめのコースは、「手洗いコース」や「ドライコース」なので、それらの設定にして洗うようにしてください。また、素材によっては水が浸みにくいものもあるため、洗濯機へ入れる前に水を内部に浸透させてから洗濯するのもおすすめです。
脱水後すぐに干すこと
脱水後に放置していると生地が劣化したり雑菌が繁殖する恐れもあるため、脱水後は素早く陰干しすることを心掛けましょう。おすすめの干し方は数点ありますが、画像の「M字干し」が特におすすめです。M字干しはハンガーを数個使いますが、水分を下方に流すことなく効率よくマフラーを乾燥できるのがポイントで、より素早く乾かせます。
マフラーを洗濯機で洗浄:注意点
心配なら手洗いがおすすめ
洗濯機洗いができるのは魅力的ですが、変形や風合いが損なわれるのが心配な人は手洗いを選んでください。洗い方に関しては後にご説明しますが、より丁寧に洗えるため、お気に入りのマフラーをケアする場合は手洗いで丁寧に洗ってください。
柔軟剤のメリット&デメリット
衣類をフワフワに保つことができる柔軟剤ですが、マフラーに用いる場合は注意してほしいことがいくつかあります。柔軟剤を使うと着用した時の心地がいいですが、何度も柔軟剤を使うと繊維が傷んでくるというデメリットもあります。ワンシーズンに一度の洗濯であれば問題ありませんが、何度も洗濯すると柔軟剤の効果が効かなくなるので注意してください。
マフラーを手洗いで洗浄:洗い方
化学繊維は押し洗いで!
ポリエステルやアクリルは比較的縮みにくいので、押し洗いやもみ洗いをして頂いて結構です(なるべく弱い力で)。押し洗いをすると泡が内部まで浸透するので、細かい泡を切るのに大量の水を用いて水洗するよう心掛けましょう。押し洗いよりも泡をしっかりと切るのがコツなので、水洗は入念に行ってください。
天然繊維は丁寧に!
天然繊維は縮みや変形のリスクが高いため、もみ洗いや押し洗いは控えてください。洗い方のコツとしては、桶を横に振るったり、マフラーを軽く持ち上げるなどして洗うのがポイントです。つけ置きとゆすり洗いで汚れは十分落ちるので、下手に繊維を刺激せず丁寧に洗ってください。
手洗いの手順
手順①:大きめの桶に水を張る
洗濯する際はなるべく大きめの桶を使うのがおすすめなので、マフラーを入れてもゆとりがある桶を用いてください。また、マフラーを投入する前に、マフラーの表面に付着した汚れなどをある程度落としてから投入するようにしましょう。
手順②:少量の洗剤を入れてつけ置き
天然繊維の内部に洗剤を残したまま乾燥させると固くなる恐れがあるので、規定量よりも若干少なめに洗剤を投入するのがポイントです。また、洗剤を入れる前にマフラーを桶に投入して、少し水を浸透させてから洗剤を入れるようにしましょう。洗剤を入れた後は、約5分つけ置きすれば問題ないので、落ち着いて取り掛かってください。
手順③:押し洗いorふるい洗い
化学繊維の場合は弱い力でマフラーを押す要領で洗えば問題ありませんが、天然繊維を扱う時は少々厄介です。天然繊維に負荷をかけると縮む可能性があるため、桶を軽く振るったり、慎重にひっくり返したりしながら洗濯するのがコツです。桶をふるう回数は5回程度で問題ないので、優しく扱ってあげましょう。
手順④:すすぎのコツ
すすぎのコツは大量の水を用いて泡を切ることなので、化学繊維は内部までしっかりと流してください。天然繊維は負荷を掛けてはいけないので、【水を投入→ふるう→水を投入】の工程を繰り返しながら洗剤を落としてください。
手順⑤:脱水
化学繊維はネットに投入して洗濯機で脱水すればサッパリと脱水できます。天然繊維は複数のタオルなどで水を吸収して脱水してあげてください。脱水の工程で力を加えると縮む可能性があるため、タオルで水気を拭き取る要領で脱水するのがコツです。水が気になるのは分かりますが、間違っても手で強く絞ることだけはやめてください!
マフラーを手洗いで洗浄:注意点
化学繊維の注意点
化学繊維は比較的クセがないので押し洗いや洗濯機の脱水を用いても問題ありませんが、洗剤だけは残さないように処理してください。化学繊維や変形しにくい素材ですが、洗剤を残すと固まってしまうので、「すすぎ洗い」を入念に行うのがポイントです。
天然繊維の注意点
天然繊維はプロの方に注文するのをおすすめしますが、工程を守ればきれいに洗濯できます。注意点はたくさんありますが、洗濯する時生地に負荷をかけないのがポイントです。特に洗濯機や押し洗いをすると生地が高確率で変形してしまうので、手洗いをする時は桶をゆらすように洗濯してあげてください。
まとめ
丁寧に洗濯してあげよう!
マフラーの洗濯は過程を守ることで意外に簡単にできるので、お気に入りのマフラーをきれいにしてみましょう!また、繊細な素材はお手入れも丁寧に行う必要があるので、不安が残る人はプロフェッショナルに頼むのも視野に入れてください。
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