春の野菜って?
春の野菜とは
春の野菜とは、3月~5月の春の季節に食べごろを迎える種類の野菜のことです。また一方では、春の季節以外でも収穫できる野菜のうち、その年の最初に出回る野菜のことを指して、「新」という文字を頭に付けることもあります。例えば新キャベツ、新じゃがいもなど、「新」という言葉を聞くと、それだけで新鮮でおいしそう…というイメージがわいて、食べたくなりますよね。
春の野菜の特徴
栄養価が高い
寒い冬を越えてきた春の野菜には、成長するためのエネルギー源として、さまざまな種類の栄養素が含まれています。春の野菜には特有の「苦み」「辛み」「香り」があるのですが、その「苦み」には老廃物を排出して代謝を促進する作用、「辛み」には解毒・血行促進・免疫強化の作用、「香り」には血行促進やリラクゼーションの作用があります。
新鮮である
玉ねぎやじゃがいもなど、一年を通じて店先で見られる野菜でも、特に春の季節には新たまねぎや新じゃがいもとして売り出されています。これは貯蔵をせずに採れたてであることを示しているので、新鮮そのものでサラダなどに最適です。
彩りがきれい
春の野菜には、若々しい緑色や菜の花の黄色など、春の色彩にあふれる食材が多くて、料理を華やかにする効果があります。食欲をそそるためには料理の見た目の美しさも大きなポイントなので、おいしさを演出するために春の野菜を大いに活用しましょう。
春の野菜とおすすめレシピ①じゃがいも
じゃかいもは日本で最も栽培されている野菜で、煮たり揚げたりサラダにしたり、さまざまな料理に使うことができます。特に春の季節に出回る新じゃがいもは水分も豊富でホクホクしています。また春のじゃがいもは皮も柔らかいので、丸ごと食べることもできます。
栄養と効能
ビタミンC・カリウム・クロロゲン酸が豊富な食材
ビタミンCは美容にはもちろん、風邪予防や疲労回復に効果があります。またカリウムは高血圧予防の作用があります。皮に含まれているクロロゲン酸は肌の老化防止に効果的です。
保存方法
じゃがいもは基本的には常温保存で大丈夫です。ただ、夏の暑い季節には、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。保存場所は風通しが良くて暗い所で、新聞紙などでくるんでおきます。日が当たると芽が出てソラニンという有害物質を作るので気をつけてください。
春の野菜おすすめ人気レシピ:ジャーマンポテト
春の新じゃがいもの皮にも栄養がたっぷり含まれています。そこで、新じゃがいもを皮ごとおいしくいただく料理として、このジャーマンポテトをおすすめします。簡単にササっと作れて、おかずとしてはもちろん、ビールのおつまみにもいいですよ!
材料 (2人分) ポテト1袋 油 適量 玉ねぎ1/2(小さめ) ウインナー6本 塩胡椒適量 醤油大さじ1/2 パセリ 適量
春の野菜とおすすめレシピ②玉ねぎ
玉ねぎは主役というよりは脇役として、料理には無くてはならない重要な食材です。しかも春の季節に売り出される新玉ねぎは、辛みも少なくスライスして生でも食べられるので、サラダなどでも利用することができます。
栄養と効能
アリシン・カリウムが豊富な食材
アリシンは、血液をサラサラにする効果があるので脳梗塞や心筋梗塞予防の効果があります。またカリウムは血圧の上昇を抑えてくれるので、高血圧症の予防になります。
保存方法
玉ねぎは日が当たらなくて風通しのいいところで常温保存します。ただ、新玉ねぎは水分が多くて傷みやすいので、冷蔵庫で保存する方がいいでしょう。
春の野菜おすすめ人気レシピ:まるごとおかかのせ
春の季節に出る新玉ねぎは、特に甘くて柔らかいので、まるごと食べるのがおすすめです。おかかを乗せて電子レンジでチンするだけでとても簡単にできます。普段はメインにならない食材ですが、春の新玉ねぎが主役の一品料理を作ってみましょう!
材料 (1人分) 新玉ねぎ1個 ははつゆ大さじ1 酢小さじ1 かつお節ひとつまみ
春の野菜とおすすめレシピ③キャベツ
キャベツは生でも炒めても煮ても、どんな料理にも使えて便利です。特に春の季節に採れる春キャベツは、甘くて葉が柔らかいのでサラダなどで生で食べるのに向いています。
栄養と効能
ビタミンC・カルシウム・ビタミンKが豊富な食材
ビタミンCは美容や風邪の予防に効果的な栄養です。そしてカルシウムは骨を強く丈夫にします。その上、ビタミンKが骨にカルシウムが沈着するのを助ける働きをして、骨粗しょう症の予防になります。
保存方法
キャベツを丸ごと保存する場合はポリ袋でくるんで冷蔵庫に入れます。このとき必ず芯を下向きにして置くように。また、カットすると断面からどんどん傷んでしまうので、空気に触れないようにラップできっちり包んで保存しましょう。
春の野菜おすすめ人気レシピ:やみつきキャベツ
春のキャベツは炒めてもおいしいですが、柔らかくて甘いので生でサラダ感覚でいただきましょう。居酒屋さんの人気メニューとして話題のやみつきキャベツを、ぜひ家庭でもどうぞ!とても簡単に作れますよ。
材料 (2人分) キャベツ1/8個 にんにく(お好みで) 1/3〜1/2片 塩こんぶ10グラム程度 ごま油 少々 塩必要であれば少々
春の野菜とおすすめレシピ④菜の花
菜の花は春の早い時期、3月から4月に出回る野菜です。葉や茎だけでなく、黄色い花も食べられるので、料理にすると春の彩りでおいしそうに見えますね。少しほろ苦さもあるのですが、ゆでると甘みが出てくるのでおいしくいただけます。和え物やサラダなど、いろいろな料理に使える食材です。
栄養と効能
βカロテン・カリウム・カルシウムが豊富な食材
βカロテンは体内に入るとビタミンAに変わり、免疫力を高めるのでがん予防や風邪予防に役立ちます。また、高血圧予防になるカリウム、骨や歯を強くするカルシウムを豊富に含んでいます。
保存方法
菜の花は傷みやすいので、できるだけ早めに、購入してから2~3日後までには食べるようにしましょう。冷蔵庫で保存する場合は、乾燥しないように新聞紙などに包んでください。
春の野菜おすすめ人気レシピ:菜の花とベーコンのパスタ
菜の花は少し苦みもありますが、その味こそが春の味覚と言えます。緑と黄色の菜の花とピンク色のベーコンが色鮮やかで、春の彩りを感じるパスタを作ってみましょう!
材料 (2人分) パスタ200g 菜の花1束 ベーコン100g オリーブオイル 大さじ2 にんにく みじん切り小さじ1 ☆パスタの茹で汁100cc ☆醤油大さじ1 ☆バター10g ☆昆布茶4g or 小さじ1
春の野菜とおすすめレシピ⑤たけのこ
春の季節になると出てくるたけのこは苦みがあるので、あく抜きが必要です。意外とあく抜きも簡単でなので、ぜひ春の旬の味覚を楽しんでみてください。煮物や炒め物、天ぷらなどいろいろ利用できます。
栄養と効能
カリウム・食物繊維が豊富な食材
カリウムは高血圧予防や生活習慣病の予防になります。また、食物繊維が多いので、便秘の解消にもなります。
保存方法
たけのこは買ってきたらすぐにあく抜きしましょう。大きめの鍋にたっぷり水を入れて、米ぬかと赤唐辛子を加えます。1~2時間ゆでた後、一晩そのままつけておくと翌日にはあくが抜けています。皮をむいて、タッパーで水につけた状態にして冷蔵庫で保存すると数日は大丈夫です。
春の野菜おすすめ人気レシピ:たけのこご飯
春の季節しか食べられないたけのこご飯は、それだけでおかずがいらないぐらい、何杯でもおかわりしたくなります。たけのこと一緒に薄揚げや鶏肉も入れると、ボリュームアップしてとてもおいしいですよ!
米5合 下茹でしたたけのこ1本(ポイント参照) 白だし 大さじ12杯
春の野菜とおすすめレシピ⑥えんどう豆
えんどう豆は、豆そのものを食べるグリーンピース、さやも一緒に食べるさやえんどうやスナップえんどうなど、いろいろな種類があります。春の中旬から初夏にかけて、新鮮なえんどう豆がたくさん出回ります。
栄養と効能
食物繊維・ビタミンB1・ナイアシンを豊富に含む食材
食物繊維は便秘予防に効果的です。また、疲労回復に効果的なビタミンB1や、毛細血管を広げるナイアシンも含んでいるので動脈硬化予防に効果があります。
保存方法
えんどう豆の保存は、乾燥を防ぐためにポリ袋などに入れて冷蔵保存してください。また、えんどう豆はさやから出すとあまり日持ちしません。さやから出した豆はできるだけ当日中に食べるようにしましょう。
春の野菜おすすめ人気レシピ:エンドウ豆と高野豆腐の玉子とじ
焼いたり天ぷらにしたりと、いろいろ使えるえんどう豆ですが、新鮮なえんどう豆はやわらかくて玉子とじにするとおいしくいただけます。栄養価が高い高野豆腐と一緒に炊くと、ボリュームもアップして栄養満点の料理になります。
材料 (3人分) エンドウ豆80g 高野豆腐1個 卵(L)1個 ■ だし汁 だしの素(顆粒) 小匙0.5 薄口醤油 大匙0.5 砂糖大匙1 みりん 大匙1 塩1つまみ 水250cc
春の野菜とおすすめレシピ⑦にら
にらは餃子には欠かせない食材で、特に夏のスタミナ食品としてよく知られていますが、実は春の季節が旬です。にらの種類には、光に当てずに栽培した黄にらや、先につぼみがついた花にらがあります。独特の強い香りがありますが、それがまた食欲増進に効果があります。
栄養と効能
アリシン・βカロチンが豊富な食材
にらに含まれているアリシンは、豚肉などに含まれるビタミンB1の吸収を促進して、スタミナアップの効果があります。また免疫力を高めるβカロチンも豊富なので、風邪やがんの予防にも役立ちます。
保存方法
にらは傷みやすいので、買ってきたら早めに食べましょう。すぐに使わないときは新聞紙などで包んで乾燥しないようにして、冷蔵庫で立てて保存してください。
春の野菜おすすめ人気レシピ:レバニラ炒め
夏バテ防止の定番と言えばレバニラ炒めです。ビタミン豊富なレバーと一緒に食べれば、体力増強で元気モリモリ!夏バテ知らずで猛暑を乗り越えましょう。
材料 鳥レバー330g ニラ1束 もやし1袋 油(レバー炒め用) 小さじ1 塩(炒めはじめに入れる用)ひとつまみ ごま油 小さじ2 酒大さじ1 みりん 大さじ1 醤油小さじ1 オイスターソース 小さじ2 砂糖小さじ2 ソース小さじ2 塩コショウ(仕上げ用)お好みで
春の野菜とおすすめレシピ⑧アスパラガス
アスパラガスは地上に出てきた茎で、これから大きく伸びるための栄養がぎっしり詰まった食材です。アスパラガスには緑と白の2種類がありますが、別の品種ではなくて、日光を当てたものが緑、当てなかったものが白になります。
栄養と効能
βカロチン・カリウム・アスバラギン酸を豊富に含む食材
βカロチンには抗酸化作用があります。また、カリウムは高血圧症予防、アスバラギン酸は新陳代謝を促して疲労回復に効果的です。
保存方法
アスパラガスは乾燥しないように新聞紙などで包んで、冷蔵庫に立てて保存しましょう。あまり日持ちしないので早めに食べるようにしてください。
春の野菜おすすめ人気レシピ:アスパラベーコン巻き
アスパラガスは炒め物や天ぷら、サラダなどでおいしく食べられます。ゆでるときは食感が残るように、ゆで過ぎには注意しましょう。アスパラベーコン巻きは簡単に作れて、お弁当のおかずの一品にもなるのでおすすめです。
材料 (3人分) グリーンアスパラガス6本 ハーフベーコン6枚
春の野菜とおすすめレシピ⑨ふき
ふきは日本の代表的な春の山菜で、特有の香りと苦みがあります。茎や葉はもちろん、春の初めに出てくる、つぼみのようなふきのとうも食用になります。
栄養と効能
カリウムが豊富な食材
ふきはカリウムを豊富に含んでいるので、高血圧症などの成人病予防に効果があります。また植物繊維もあるので便秘予防にもなります。
保存方法
ふきはあく抜きが必要です。まな板の上で塩をかけて板ずりし、塩がついたまま数分ゆでます。その後冷水につけて皮をむいてください。保存するときはタッパーに水を入れてふきを漬けます。あまり日持ちがしないので2~3日ぐらいで食べましょう。
春の野菜おすすめ人気レシピ:ふきの煮物
ふきは煮物、和え物、炒め物、天ぷらなどいろいろな料理ができます。その中で一番馴染みがあってさっぱりと食べやすいのが煮物です。和食メニューの一皿としてぜひ作ってみてください!
材料 ふき3本 塩適量 ゴマ油 大さじ2 水150cc だしの素 小さじ1 料理酒 大さじ2 みりん 大さじ1 砂糖小さじ2 醤油大さじ1
春の野菜とおすすめレシピ⑩わけぎ
わけぎは、春の2月~4月が旬の季節です。ネギとよく似ていますが、わけぎは根元がふっくらと膨らんでいるので見分けがつきます。
栄養と効能
βカロテン・ビタミンCが豊富な食材
βカロテンは抗酸化作用があるので、肌の老化防止に効果があります。ビタミンCもたくさん含んでいるので、免疫力が高まって風邪予防やがん予防の働きがあります。
保存方法
わけぎは乾燥に弱く傷みやすいので、早めに食べましょう。すぐに使わない場合は、新聞紙で巻いて冷蔵庫に立てて保存します。
春の野菜おすすめ人気レシピ:わけぎとあげの酢味噌和え
わけぎはゆでて酢味噌和えにするのが定番料理です。ゆでると柔らかくなって甘みも増します。薄揚げやタコやイカなどの海鮮と一緒に和えると、ボリュームも増してお酒のおつまみにもピッタリです。
材料 (2人分) わけぎ5束 お揚げ1枚 味噌大さじ2 砂糖大さじ1 お酢大さじ1
まとめ
最近では野菜はいつでも店先にあって、旬の感覚がなくなってきました。でも実は春の訪れとともに多くの種類の野菜が旬を迎えます。新鮮な春の野菜は栄養もたっぷり!炒め物や煮物はもちろん、サラダや天ぷらなど、甘くて柔らかい春の野菜を使った料理を作ってみてください。もしかしたら野菜嫌いのお子さんも野菜好きになるかもしれませんよ。
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