グリーンメール:鉢花・草花の培養土
はじめに
葉っぱが涼しげな夏の花「ルコウソウ」を育てよう
ルコウソウという植物をご存知でしょうか。つる性の植物としてはメジャーすぎるアサガオやゴーヤなどと比べるとまだまだ認知度は低めではありますが、涼しげな葉とかわいらしい星型の花がとても夏向けで栽培も簡単な花で、今まで植物をあまり育てたことがないという初心者の方にもおすすめ!
ルコウソウの育て方と増やし方・株分けできない?
一方ルコウソウをご存知の方にとってはこの愛らしい多年草の花の冬越しや株分けはできないものか?とのお悩みも耳にすることも。そんな増やし方の疑問にも触れつつ育て方解説をいたします。
ルコウソウについて
ルコウソウってどんな花?と思われる方もいらっしゃることでしょう。まずはこの花の基本情報から見ていきます。何の草花の仲間なのか、その姿やおすすめの仕立て方などはおおまかなガーデニング計画を立てるお役に立つでしょう。
ルコウソウの基本情報
科・属:ヒルガオ科・サツマイモ属
原産地:熱帯アメリカ
学名/英語名:Ipomoea quamoclit/Cypress Vine
栽培難易度:初心者でもOK
ルコウソウの特徴
ルコウソウは昼顔の仲間。原産地は熱帯アメリカととても暑いところですので夏の暑さもへっちゃらで、とてもグリーンカーテンに向いている環境にもやさしい植物です。見た目で一番特徴的なのはそのとても細い葉で涼しげなのもチャームポイント。星型の花の大きさは2cm程度と少し小ぶりですが、あざやかな赤やピンク、白といったグリーンによく映える色ですので存在感は十分。
ルコウソウの育て方①日当たり・置き場所
原産地や同じ仲間の植物を見てどんな植物か想像が付いても、意外なところにウィークポイントがあって上手に育てるのにはコツが必要な場合もありますね。まず気をつけたいのがどんな日当たりがこの草花に向いているのかです。特に地植えにした場合は植え付ける場所を決めてしまったらなかなか移植できないので失敗したと感じても後の祭りということも。好きな日当たりを知ってから栽培を始めるのは大切なことですね。
ルコウソウの好む日当たり
ルコウソウは夏の日差しが大好きです。暑いところの生まれですので耐暑性もとても高く、カンカン照りの下に放置しても全然平気で手間いらず。葉やけなどの心配もありません。
ルコウソウの鉢植えの置き場所
鉢植えを置くのであれば少しくらいつるが伸びてきても平気な場所が良いでしょう。かなり丈夫で成長も早いので少し剪定をしないでいるとわさっとつるが伸びています。他の植物に絡みついたりするとそれを外すのも少し大変になってくることも。さらにジャングルみたいにならないよう伸びたつるをピンチするために、毎日目が届くところに置くのもおすすめです。
ルコウソウの育て方②土
土は養分があって水はけが良ければいいのでは?特にガーデニングをはじめたばかりの方はそう考えることも多いのではないでしょうか。だいたいの場合それは間違えではないのですが、ルコウソウの場合はそれで良いのかもう一度確認してみましょう。
ルコウソウの土づくり
丈夫でどのような土でも育ちますが新しく土を用意するなら赤玉土と腐葉土を混ぜた一般的な草花用の土の作り方で水はけと栄養を考慮してあげると花つきもよく青々と育ってくれます。
おすすめのルコウソウの土
グリーンメール:鉢花・草花の培養土
鉢植えやプランター栽培用に新しく土を買うのであれば、元肥が配合された草花用の土が手間がかからずおすすめです。病害虫の心配はほぼなく優等生の植物ですが、病気の菌が心配な古い土よりも新しい土で肥えた物であればさらに安心できますね。
ルコウソウの育て方③種まき・苗づくり
苗も売られていますが種からでも簡単に栽培することができるのでたくさんの数を育てたい方には特に、種をまいて自分でおこなう苗作りがコスパ面でもおすすめの方法。種まき時期やそのやり方、苗作りで抑えておきたいポイントの解説です。
ルコウソウの種まき時期とやり方
ルコウソウは地植えで種も直播きで育てるのが手軽なのですが、しっかりとした株管理がお望みであれば種から苗を作って植え付け・植え替えをおこなう方法がおすすめ。播種は気温が20度を超えた5月ころから。ポットひとつに3粒くらいずつ種をまいて薄く土をかけて水やり、日陰で乾燥に注意しながら発芽させましょう。
ルコウソウの苗づくり
ポットにまいた種が発芽して本葉が3枚程度になった頃を見計らって間引いて1本立ちにします。苗としての植え付けに向く大きさは本葉5枚程度なので、それまでポットのまま水やりなどの管理しましょう。
ルコウソウの育て方④水やり・肥料
どんな植物にも育て方のコツや特徴があるものですね。この草花の育て方で一番気をつけて欲しいのがこれからご紹介する水やりの方法です。植え付けや植え替えのやり方を見る前にまずは水やりの注意点を知ると、どう植えるのがベストで良い方法かすんなりと理解できるようになるでしょう。
ルコウソウの水やり
ルコウソウは夏の日差しは平気ですが、日当たりが良すぎて水分不足になることも多々あります。地植えの場合でも葉がしおれてきているようであれば、朝や夕方の気温の低いときにたっぷりと水やりしてください。鉢植えやプランターの場合は土の表面が白く乾いたら与えます。こちらもいくらカラカラであっても、炎天下に置いているのであれば日中の気温の高いときにあげないよう気をつけましょう。
ルコウソウの肥料
緑の色濃く花つきをよくするには肥料やりは重要です。水やりがわりに週に1度、適した濃度に薄めた液体肥料を欠かさずあげてください。あまり肥料濃度がこすぎると花つきが悪くなるので液体肥料を欠かさないくらいがちょうど良いでしょう。固形のものを使う場合は緩効性化成肥料を株元に施します。
ルコウソウの育て方⑤植え付け・植え替え
種まきからの苗作り・水やりと知ったところでいよいよ植え付け・植え替え作業をご説明させていただきましょう。ルコウソウには植え方にも気を付けるポイントが少しだけあるので要チェックです。
ルコウソウの植え付け・植え替え時期
ルコウソウの苗が本葉5枚くらいになったら植え付け・植え替え時です。時期的には6月中旬ころまでに。開花時期が7月から9月ころなので、それまでに十分株を充実させるよう根がのびのび成長できる場所に植え替え・植え付けてあげることが必要です。
植え付け・植え替えのやり方とコツ
鉢植えなどにしたときに、土に対して株の数が多いとすぐに水切れしてしまい水やりが大変になるので、できれば大きな鉢(30cm以上)に1本立ちで植え付けるのが良いでしょう。水やりがこまめにできるか心配なお忙しい方は、鉢植えにできない場合はできるだけプランターは避けて地植えにすると良いですね。
ネットや支柱が必要
非常に生育が早く活発につるを伸ばす植物です。地面に這わせる目的でなければアサガオ鉢のような鉢植えにしたりネットに巻き付くようにしてグリーンカーテンに仕立てるのが一般的なやり方なので、植え付け・植え替え時には支柱かネットも設置しておいてくださいね。
ルコウソウの育て方⑥剪定
植物をきちんと育てていると思っているのに予想外なところで問題が出てくることがあります。特に花が咲かない、咲いても数が少なくてガッカリ。何とかできないものかしら?と思うことも時々あるでしょう。その解決策としてよく剪定があげられます。株を充実させ花つきを良くする剪定方法を見ていきましょう。
ルコウソウの剪定時期
ルコウソウはつるばかり伸びて花が咲かないというお悩みを時折見かけます。原因にもいくつかあるようですが、つるの成長を抑えて花つきを良くするには摘心という剪定をします。時期は本葉8枚くらいのときが適期です。多少遅くなっても構いませんが、上まで伸びてしまうと手が届かなくなる恐れも。そうなる前に剪定を済ませましょう。
剪定のやり方・コツ
つるではなく太いメインの茎の先をハサミなどで切り取ってしまいます。こうすることで脇芽が伸びて複数本の主枝となり花がつく範囲が広がるというわけです。仕立て方として複数の花色を混植するのがきれいでおすすめですので、鉢植えを並べて一つのネットに這わせるようにしてから横へと伸びるように適度に剪定を繰り返して仕立てると良いですよ。
花がら摘みも欠かさずに
種を採らないのであれば、手が届く範囲内でも花がら摘みをするのも必要な剪定といえるでしょう。とてもたくさんの花がつきますので、定期的に肥料を与えていても養分の限界がきてしまいます。終わったものを見つけたらこまめに指でひねり取って新しい花に栄養がいくようにしてあげましょう。株の見た目も良くなりますし一石二鳥です。
ルコウソウの育て方⑦増やし方
ルコウソウを育ててみて気に入ったのでもっとたくさん欲しい。来年も育てたい!そう感じたならば増やし方も要チェックです。また最後になりましたが株分けに対する疑問点も増やし方ということでこちらでお答えしていきます。
ルコウソウの増やし方は種まきで
この植物の増やし方は種まきがポピュラーなやり方です。種は先終わった花をそのままにしておくことで入手可能。小さな鞘が茶色くなったら収穫して乾燥させてから紙袋などに入れて冷暗所で来年の種まきの時期まで保存しましょう。ただ、花色の違うものを混植しているとその種の花色がわからなくなってしまいます。目星をつけたものに印を付けておくことで、種の花色を限定することができます。
ルコウソウは株分けできない?
ルコウソウは植物分類においては多年草となっていますが、日本の気候においては冬の生育は無理なので1年草扱いになっています。株分けでの増やし方や冬越し方法が無いかと思われている方もいるでしょうが、種まきで簡単に育てることができますので種をとり翌年また種まきからという増やし方をしていただければと思います。
まとめ
ルコウソウは株分けできないので種で増やそう!
涼しげな姿が夏の花壇やフェンスの飾りとしても向いているルコウソウの花。その育て方や増やし方・水やり方法などの解説はいかがでしたでしょうか。暑さには強いですが水切れだけには少し注意するのが上手な育て方のコツです。花つきを良くするための摘心やできる範囲の花がらつみも忘れずに。きれいな花をたくさん咲かせて楽しみましょう。
花の育て方が気になる方はこちらもチェック
この他にもたくさんの花の育て方や株分け方法・水やりやお悩みの対策方法も詳しくご説明しています。きれいな草花の栽培方法が気になるという方はぜひこちらも見てくださいね。
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