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バラの育て方!初心者でも失敗しない時期に合わせた栽培ポイントを解説!

バラの育て方って難しそう。よく分からない。など初心者にとってバラの栽培は少し身構えてしまいがちです。しかし1度育ててコツをつかむと、もうバラの虜に!バラほど強くてきれいな植物はないと言ってもいいでしょう。ここでは初心者向けにバラの育て方の1からご紹介します。
2020年8月27日
sarabande
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バラの歴史

紀元前12世紀ごろから

バラの歴史はとても古く、それは紀元前12世紀ごろから栽培されていたとされています。最初は薬や香料として栽培されていたけれど、それが観賞されるようになり、園芸種に品種改良されて今もなお、次々に新しい品種が出ていますね。特に18世紀後半からイギリス、ドイツ、フランスなどで改良されたバラが今日もなお愛され続けています。

オールドローズとモダンローズ

この長いバラの歴史、野原に咲くノイバラから園芸用に栽培されるように変わり始めた「オールドローズ」。ほとんどが一季咲きであり、花付きも1つの茎に1つの花というスタイルでした。やがてこのオールドローズからさらに品種改良され、1年中花を楽しめる四季咲きになりました。これを「モダンローズ」と呼び今日に至ります。このようにバラの歴史を大きく2つに分ける事ができますね。

バラの品種

つる性バラ(クライミング系)

バラの品種は数多く、どのように分けるかはその人の好みですね。フェンスやオベリスクに這わせたいのであれば、つる性のバラがいいでしょう。まずはつる性のバラをいくつかご紹介します。

バロック

何といってもこのアンティークなアプリコット色が人気のバラです。つる性でフェンスに這わせると誰もがその珍しい色に立ち止まって見てしまいます。花径は10cmほどの中輪で、剣弁高芯咲きでもありロゼッタ咲きのようにクシャクシャと重なり合っている花もあります。また蕾の時は濃い色が咲き進むにつれて薄くなっていくので、全体を見た時にピンクのグラデーションがとてもきれいですね。

サラバンド

四季咲きのつるバラで、朱を帯びた赤色の一重の花びらでピークの春には沢山の花を咲かせます。鉢植えであれば背の高いオベリスクに這わせると、庭全体の中に赤のバラがインパクトがあって人の目をひきますね。花びらが一重なのでそこまで仰々しくなく、濃い緑の葉に赤の花がよくマッチして上品な感じです。木立性もありますが、その枝替わりとして生まれたのがつるバラのサラバンドです。

木立性バラ(シュラブ系)

次に木立性のバラをご紹介します。その名の通り独自で直立できるバラで、背の高い品種や低く広がるタイプなどがあります。つる性のバラをフェンスに這わせると、他のバラを植えるにはスペースが無くなってしまいますね。その点木立性のバラはいくつも植える事ができます。次に木立性のバラをいくつかご紹介します。

千(和バラ)

バラの育種家である國枝啓司が生み出したバラを「和バラ」と呼び、ローズファームケイジという名のバラ園を設立。フローリスト&ガーデナーローズ(F&G)と呼ばれる切り花と園芸花の両方の特色を併せ持つバラでもあります。そのうちの1つである「千」。つる性に見られる柔らかい茎とは真逆な真っすぐで太い茎が特徴です。この透き通るようなサーモンピンクからマゼンタ色、そして薄いピンクとバリエーションに富んだ色のバラです。

アイスバーグ

初心者向きのバラ。刺が無く病気にも強くて、害虫もつきにくいバラで初心者が育てるのにとても適しています。何といっても花付きの多さにびっくりするほどです。フロリバンダと呼ばれる房咲きタイプなので、1つの茎にブドウのように鈴なりに咲きます。また剪定によっては春から秋まで咲き続けるバラで、プランターでも充分に栽培できるバラと言えるでしょう。

バラの育て方①準備する物

大苗が初心者向き

市販で売られているバラには新苗と大苗があります。園芸用のバラはほとんどがノイバラという原種に接ぎ木しています。新苗とは秋に接ぎ木された苗を翌年の春まで栽培された苗。花が咲いている状態で売られています。大苗はその新苗をさらに秋くらいまで地植えにして栽培された苗の事。当然、初心者にとって大苗の方がより簡単に育てる事ができますね。

バラの土作り

赤玉土

水はけの良い赤玉土はバラの栽培には欠かせません。大粒、中粒、小粒とあるので、中か小粒でよいでしょう。栽培する場所によって湿気が多い場所であるならば、中粒の赤玉土を使う事をおすすめします。全体の6割の配合にしましょう。

培養土


腐葉土の中にすでに肥料などを含んだ土が市販で売られています。これを培養土と言い、わざわざ土作りをしなくていいので初心者にとって、とても便利な土ですね。鉢植えにする場合などもこの培養土の使用をお勧めします。更に肥料ばかりでなく、水はけなどの調節もすでに施されていますので安心ですね。この培養土を全体の3割くらいにしましょう。

牛ふん

バラの栽培に欠かせないのが肥料。その中でも牛ふんはバラが最も好む有機たい肥です。化学肥料と違い、その名の通り牛の糞を発酵させて作られた肥料ですね。栄養価の高い肥料であり、またフカフカの保水性の高い土へと土壌改良もしてくれる優れものですね。これが1つあるとバラの栽培に便利です。土全体の1割にします。他の肥料についてはまた肥料の項目で詳しく後述します。

バラの育て方②植え付け

専用プランターに植え替え

バラの根っこは下に横に広がるので、プランターの場合は深タイプの10号サイズを選ぶと良いでしょう。バラは特に湿気を嫌がりますのでスリット入りプランターか、上げ底タイプのプランターへの植え替えをおすすめします。初心者であればバラ専用のプランターがいいでしょう。植え付けの時は底に多めの鉢底石をつめて、通気性の良い赤玉土を少しいれた後に、ブレンドした土を入れた後に市販の鉢より植え替えます。

後に移植しなくていいように

バラの苗に限らず、植物は移植し過ぎると環境の変化などで負担がかかってしまいます。バラの苗を大事に育てるには、やはり最低限の移植にとどめたいですね。購入した苗を植え付ける時に、その植える場所をよく考えてから植え付けましょう。ここと決めたら土を耕し、深めに掘ってから苗を植え付けましょう。植え付けた後はなじむようにすぐに水やりを行いましょう。

バラの育て方③肥料

肥料の種類

バラを育てるのに必要な肥料。でも初心者にとっては、色々あり過ぎてどれにしたらよいのか分からないという悩みもあるはず。ここでは最低これだけあれば大丈夫という肥料をいくつかご紹介します。

油粕

油粕とはアブラナ科の植物の種から油を取ったカスの事です。有機肥料として多くの植物に使われます。この油粕には窒素が多く含まれていて、バラの葉や茎の栄養として育てる上で大切な肥料で、これにリン酸を含む骨粉が加えられた物を利用すると花付きが良くなります。油粕は緩効性肥料で植え付ける前に施すといいでしょう。鉢植えにはあまり向いていません。

ハイポネックス

液体の即効性肥料です。花付きをよくするリン酸を多く含んでいるので、開花の前の時期では、頻繁に与えるといいでしょう。ほとんどのバラは5月くらいから咲き始めるのでその前の3月くらいから与えはじめ、頻度は1週間から10日に1度くらいをおすすめします。開花が終わる時期、休眠時期に入りはじめたら頻度を減らします。

バラの育て方④水やり

乾いたら与える

バラの水やりは他の植物と同じように、基本は乾いたら与える事ですね。ただ鉢植えやプランター植えなどは、地植えよりも頻繁な水やりをおすすめします。特に真夏の猛暑続きの時期などは1日に2回の水やりがいいでしょう。逆に梅雨時期の水やりは与えすぎに注意します。過剰な水やりはカビ発生や、黒点病の原因になりますので、ほどほどな水やりをおすすめします。

バラの育て方⑤剪定

1年に2回の大きな剪定

バラを育てる上で大事な作業、それは剪定ですね。しかし初心者にとってこの剪定こそ、方法が良く分からないという人も多いでしょう。大きな剪定は主に1年に2回、時期は夏の終わりと冬の終わりに行います。ここではそのやり方を具体的に説明していきます。

夏の剪定

夏の剪定では、行う時期として8月終わりまたは9月初めくらいには済ませましょう。5月の開花のピークの時期を終えた後、品種によっては2番、3番花を咲かせますが、7月8月の猛暑の時期は休眠します。ここで充分に休ませて涼しくなる秋にまた活発になりはじめる時期に夏剪定を行います。やり方は全体の1/3を目安にカットします。全部の枝に挟みを入れるといいですね。

冬の剪定


冬の剪定は夏に比べて強剪定(カットが大きい)を行います。行う時期は2月初旬から終わりくらいです。寒暖の差がある地方によって少し時期がずれますね。春に最も活発になる前に新芽を出すようにするのです。剪定の仕方の目安として全体の2/3くらいまでカットしましょう。冬剪定は春のピーク時にとても影響するので大事で、その方法を詳しく次に説明します。

冬剪定のやり方

全体の2/3までカットするのですが、そのカットし方をもう少し詳しく説明します。節目の少し上にすでに新芽が出ている部分を探し、その上をカットするようにします。そうする事でこの顔を出している新芽が伸びてくるのです。後は夏剪定と同じようにどの枝にもハサミを入れる事、鉛筆よりも細い枝はカット、内側に向いていたり、混みあっている枝もカットします。

日頃の剪定

5枚葉上での剪定

大きな剪定が1年に2回。その他に日頃からする剪定が、花がしぼんできた後にする剪定ですね。その時に花のすぐ下ではなく5枚葉の上あたりをカットしましょう。ここからまた新芽が出てくるからです。花のすぐ下に5枚葉がなければ、次の節目の5枚葉までカットしてしまいます。そうする事で2番花、3番花が咲くようになるのですね。

花殻つみ

品種によってはフロリバンダ咲きと言われ、ブドウのようにいくつも花がつく物があります。1つの茎に咲ききっている花と蕾が一緒になります。あまりにも蕾が多い時は摘蕾するか、咲ききっている花を早めにカットしてあげましょう。特に雨が降りそうな日やその前日のうちにカットしてあげる事をおすすめします。雨に打たれると花が水分を含み、重みで茎が曲がってしまうからですね。

バラの育て方⑥誘引

つるバラの誘引

シュラブ系(木立性)のバラは、育てる上でほとんど誘引する事がないですが、つるバラはそうはいきません。この誘引も大事な作業で、初心者が迷う事でもありますね。行う時期は冬の休眠時期で、枝がやわらかくしなる事ができるのもこの時期です。オベリスクであればらせん状に、フェンスに誘引する場合はなるべく外側の枝を下に扇方にすると、春にはまんべんなく花がつきます。

バラの育て方⑦害虫対策

根切り虫には注意

バラの害虫で一番やっかいなのが「根切り虫」と呼ばれるコガネムシの幼虫です。花や葉っぱにコガネムシの成虫がいたら要注意。根元にその成虫が卵を産みつけると、その幼虫が土の中でバラの根っこを食い尽くしてしまいます。そうするとバラは段々と元気がなくなりやがては枯れてしまいます。しかも土の中なので発見が遅くなるので予防をしっかりとしておかなければなりません。

バラの育て方⑧病気

黒星病(くろぼしびょう)

バラの病気はその葉っぱに現れる事が多くて、最も多い病気は「黒星病」。葉に黒い斑点が出てきます。この原因は土の中の雑菌が、水やりや雨により葉に跳ね返って菌が繁殖してできます。発見したらすぐに取り除きましょう。そうしないと広がってしまいます。

うどんこ病

黒星病と同様に葉に表れる病気で、その名の通りうどんの粉をふいたように白い斑点や変色が目立ちます。これは風にのってやってきた細菌が葉についた物で、取り除けば黒星病よりも広がりません。

虫食いによる病気

黒星病でもうどんこ病でもない場合、まわりの葉をみて穴があいていれば虫食いによる病気も考えられます。こちらは広がりませんが茎や根元などにも異変があったりすると、根元に卵を産み付けている場合があるので気を付けましょう。

市販の薬で予防

病気を発見してからでは遅い場合もあるので、なるべくそうならないように日頃から予防しておくことをおすすめします。市販でも専用の薬が売られているので、初心者にはありがたいですね。春の芽吹く時期から開花が終わる頃までは1~2週間に1度、葉や茎に散布するといいでしょう。

バラの育て方⑨植え替え

植え替え時期


バラを育てるのに植え替えが分からないという方も多いですね。鉢植えで育てる場合に植え替えが必要になります。バラの植え替えの時期は、苗を購入した時にまず深めのプランターに植え替えます。その後はその1年後の休眠時期の冬に一回り大きなプランターに植え替えます。あとは好みでさらに大きなプランターでもいいですが、あまり移植し過ぎると苗に負担がかかるので注意しましょう。

バラの育て方での注意点

移植は少な目に

地植えでも鉢植えでも移植を何度もし過ぎると、環境の変化に苗が追い付かずやがて枯れる事があるので、移植は最低限にとどめるようにします。特に地植えにしていたバラを鉢植えにするのは注意が必要です。根の成長を急に止めてしまったり、鉢植えの中で根詰まりの原因になるからですね。また日当たりがいい場所から半日陰になる場合の移植も注意しましょう。

バラの選び方

育てやすいバラ

バラを育てるのが初心者であれば、もちろん育てやすい品種がいいでしょう。バラを育てる上で1番の悩みが害虫や病気に弱い事。なのでそれらに強い強健な品種がいいですね。今は品種改良で多くの強健なバラが出回っているのですぐに見つける事ができます。

植える場所で

そのバラをどこに植えるか、玄関にオベリスクにからませて高く狭く鉢植えで育てるならば、小さめのつる性のバラ。アーチ状にしたいのであればつる性が強いバラ。広い花壇の中で他の植物も一緒にであれば木立性のバラ。狭い場所で鉢植えで育てる場合はミニバラ。このように植える場所によってなるべく移植をしなくていいように考えて選びましょう。

鉢植えのバラを育てる

鉢植えのメリット

プランターで育てる1番のメリットは移植する事なく場所が移動できる事です。例えば品種によっては雨に弱い物や、暑さ、寒さに弱い品種があります。そんな時プランター植えが役に立ちますね。その都度動かすという手間はありますが、身近でバラを楽しめると思えば、その手間も苦にならないでしょう。

鉢植えのデメリット

鉢植えのデメリットはいくつかあります。まず水やりです。やはり地植えに比べて頻繁に水やりを行いましょう。暑い時期は1日2回の水やりが必要な品種もあります。あと移植や植え替えが必要な場合があります。苗がプランターに対して大きくなりすぎたりすると、移植や植え替えをする事をおすすめします。

最後に

コツをつかめば楽しい

バラはお世話が大変なのに、すぐにダメになってしまう。と思いがちですね。しかしちゃんとコツをつかめば、どの植物よりも美しいバラを毎年楽しみ続ける事ができます。実はバラはどの植物よりもたくましくて、丈夫な植物なんですよ。1度踏み出してみて育ててみると、きっと虜になる事間違いなしです。

最後にバラの育て方が気になる方はこちらもチェック!

バラに必要な剪定方法がより詳しく述べています。夏と冬の剪定の違いやその他の手入れ方法、初心者向けの品種なども紹介されています。