フクロウナギとは?見た目が特徴的な口をもつ魚の生態を解説!食べられる?のイメージ

フクロウナギとは?見た目が特徴的な口をもつ魚の生態を解説!食べられる?

底知れぬ深海はまだ見ぬ生物だらけですが、そのヘンテコな見た目で釘付けになってしまうのがフクロウナギです。まるで深海のパックマンとも呼べる巨大な口の構造が、どうなってるのかと興味津々。知らなかったフクロウナギの生態から、食べられるかという素朴な疑問にも迫ります。

2019年05月13日更新

はぐれ猫
はぐれ猫
都会から離れた田舎で暮らす、はぐれ猫です。幼少時から地理が好きという特徴も活かしつつ、キャンプやトラベルスポットの紹介が得意分野です。しかし身近なDIY等含め、興味深い話題の紹介も怠りません。
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目次

  1. フクロウナギの奇妙な見た目
  2. フクロウナギの生息地
  3. フクロウナギの名称
  4. フクロウナギの生態
  5. フクロウナギの捕食方法
  6. フクロウナギの動画
  7. フクロウナギの捕獲
  8. フクロウナギは食べられる?
  9. フクロウナギを展示する水族館
  10. フクロウナギを見たい

フクロウナギの奇妙な見た目

海と同じくどこまでも深く興味を惹かれてしまうのがこの魚。まずは第一印象が大事ということで、フクロウナギのその見た目の特徴から迫ってみることにします。

細長い体のサイズ

写真を目にしただけでは、うっかり小さなサイズだと想像してしまいそうです。しかしこのフクロウナギ、なんと成体になれば全長はにょろりと1mに達しています。あの蒲焼で有名なニホンウナギを超えるサイズで、大型犬にも匹敵してしまうという、なかなかの立派な見た目をしていました。

体の体積の半分が口?

最初から人々の視線が集まる場所は、フクロウナギの大きすぎる口です。仮に1mの個体を計測すれば、口の部分だけを計測してみても30cm近くあり、体積で見れば体の半分に達しているのが特徴です。人間の口はせいぜい5cm程度なので、体のサイズに対して口の割合がいかに大きいか理解できます。

何故口が大きい?

人々は口を揃え、疑問に感じるものです。何でフクロウナギの口は、こんなに大きいのだろうと。太古の昔にほかのウナギの仲間から別れて以来、口だけ大きく進化しました。きっと獲物が少ない深海で、ご飯をいっぱい口に頬張りたいとのフクロウナギの願いが、体いびつな形へ徐々に変化させたのです。

フクロウナギの生息地

温暖な深海に棲む

決して寒い海にはお出かけしないのが、この奇妙な魚です。フクロウナギは世界中の熱帯から亜熱帯に属する温暖な海の中に潜んでいます。水深は500mから、深い処では3,000mまでも生息範囲に含まれているのだとか。だから人間が普段、接点を持つことがないのも当然でした。

深海の水圧

深いほどに途轍もない水圧が支配している場所が深海です。水深が2,000mになれば200気圧となって、物体に周囲全体から、常時200kgの圧力がかけられるという地獄のような状態です。それでもフクロウナギは体組織の振動や酵素などを駆使し、水圧に適応する能力を身につけています。

日本近海では小笠原諸島に多い

近くの海で彼らの生息地といえば、南方の小笠原諸島が一番手です。この諸島は1年を通じて水温が高めで、フクロウナギが生息するに相応しい深海の環境が整っています。夏の時期になれば東北地方の沖合の深海まで北上するなど、生息範囲は深海の水温次第で変わってきます。

フクロウナギの生息地

【海域】太平洋、インド洋、大西洋の温暖な海
【日本】小笠原諸島の深海に常住
【水深】500~3,000m

フクロウナギの名称

袋を膨らませる生態から

どうしてフクロ(袋)という名が付いているのかは、この魚の珍しい特徴にありました。フクロウナギは口の後ろ側に喉袋があり、自身の体よりも巨大に膨らむ構造をしているのです。これがフクロウナギの名前の由来となりました。また、その大きい口の特徴から、ペリカンウナギと呼ぶ人もいます。

欧州での名称

多くの人は聞いたことも無いかもしれませんが、欧州ではユーリファリンクス(Eurypharynx)と呼ばれています。これは「広い喉」というギリシア語を由来とした名で、日本のフクロウナギと共通しています。ペリカンのようだとの意味で、ペリカノイデス(pelecanoidesと呼ばれることもあります。

中国での名称

その一方で中国のほうに目を移すと、呑鰻(どんまん)という名が付いていました。まるでお酒を呑む時のおつまみに、鰻を用意したような名前。他に喉嚢鰻(こうのうまん)、巨口鰻などがあり、すべてフクロウナギの見た目や特徴を反映して漢字名が付いていました。

フクロウナギの生態

レプトケファルス幼生

卵から生まれたての状態は、細長くて完全に透明な特徴をしています。これはフクロウナギのレプトケファルス幼生と呼ばれる特徴的な姿で、他のウナギの種類と同様です。オタマボヤなどの死骸を主成分としているマリンスノーや、プランクトンを捕食して生体へと成長します。

常に海を漂う生態

多くの魚は巣を作ったり、海底の岩場や砂地を利用して暮らしますが、この深海魚は違います。フクロウナギは巣を作らず地形の利用もしないで、海底から離れた水中をずっとゆらゆら、自由気ままに過ごしています。そのため専門的には遊泳性深海魚と分類されています。

好んで捕食する生物

とても巨大な口が目立っている見た目に反し、一番好んで捕食するのが小さな甲殻類のプランクトンです。しかしフクロウナギは小型の魚類を食べることもあり、イカやタコといった頭足類を口にすることも。口が大きいためか、無分別に自分より大きい魚を捕食してしまう場合もあります。

フクロウナギの捕食方法

尾の発行器で獲物をおびき寄せる

その捕食する時の生態も、他のウナギの種類には見られない極めて特徴的な姿です。フクロウナギはチョウチンアンコウのように、しっぽの先に発光器を持っていて、それを光らせることによってエサをおびき寄せるからです。近づいてきた獲物は視覚や触覚で感じ取り、あとはパクっと食べるのみです。

外側から中身が見える

海中では黒っぽく見える皮膚は、とても薄く伸びるゴムのような構造をしています。そのためフクロウナギが大きい獲物を捕食をした時には、喉袋が膨らんで、中の獲物の様子が透けて見えています。破れてしまわないかと心配になる薄さですが、体の皮膚や喉袋はかなり強度を持っているようです。

フクロウナギの動画

ここで実際に生きているフクロウナギが捕食する様子を、貴重な動画で確認してみます。国内で撮影された動画は存在しておらず、海外のほうで学術系の映像としてyoutubeに公開されていました。

フクロウナギのお食事風景

真っ暗過ぎる海の中に、何かヒモのようなニョロっとしたもの。これが実はフクロウナギの尾ひれの部分です。先端の発光器を光らせると、深海に特有な奇妙な見た目の魚も寄ってきています。それを見定めたフクロウナギは、勢いよく口を開けて飲み込む様子が見事に映し出されています。

変形するフクロウナギ

何だか異様なほど大きいオタマジャクシが泳いでいるかと思いきや、これがフクロウナギが膨らんでいる状態を撮影した、珍しい動画です。口の中に魚が入っているから、膨らんでいるわけではありません。無邪気に一人遊びを目的に、膨らんでいるようにも見えてしまいます。

フクロウナギの捕獲

漁船の網にかかることがある

最も捕獲できる可能性が高い仕掛けといえば、漁船が海底にかける網漁です。水深500mに達するような底引き網漁の最中に、フクロウナギが紛れ込むことがあるといいます。しかし商品にならないため魚市場には持ち込まれず、その場で海に投げ捨てられてしまう運命にあります。

フクロウナギの釣りは難しい

あえて深海魚を狙う釣りをするなば、沖合に船で乗り出すのが基本です。深海エギングと呼ばれる、水深500mまでルアーを落とし込んで獲物を狙う釣法があります。しかし普段のフクロウナギはそれより深い水域に潜んでいるため、100回チャレンジしても釣れる確率はかなり低いのが実情です。

海岸に打ち上げられることがある

普段はお目にかかれない深海魚が、時に浜辺に打ち上げられてニュースになることがあります。フクロウナギの場合も、死んでしまった個体が海の表面に浮かんで、やがて波によって砂浜に姿を現してもおかしくないこと。毎日砂浜を歩いていれば、そんな僥倖が訪れるかもしれませんよ。

捕獲した後どうする?

運良く捕獲するのに成功した場合には、その後の行動は運命を分けます。フクロウナギを丸ごと食べる目的なら、個人的な欲望が満たされます。一方で生物的な興味を抱くなら解剖したり、ホルマリン浸けも良さそうです。あるいは貴重な魚であることを踏まえ、水族館に提供するプランも考えられます。

フクロウナギは食べられる?

毒はないので食べられそう

万が一にもフクロウナギが釣れた場合、食べることを目的にしてみたいと考えますか?フクロウナギは体のどこにも毒を持っていないので、実際に食べることには問題ありません。ただその普通じゃない見た目や、味わいも未体験な魚であることで、確実に尻込みしてしまいそうです。

食べた経験者がいない?

隅々まで情報を探してみても見つからないのは、フクロウナギを実際に食べたことのある人の体験談。やはり珍しい深海魚なので、食べる機会すらも無いのが現実なようです。ネットが普及して動画撮影も一般的になっている時代にあって、この事態は想像できないことでした。

やっぱり食べるなら蒲焼き・うな重?

へんてこな深海魚とは言え、ウナギの仲間であることに間違いない魚。だからフクロウナギを食べるなら、蒲焼きにしてしまうのが良いかも知れません。ただ体長1mの巨体とは言え、細長いので身が少なそうなのが気がかりです。フクロウナギ丼が出来上がったら、果たしてその味は?

唐揚げも捨てがたい

香ばしいフクロウナギの蒲焼きの味を確認できたら、他の味も試してみたいところです。唐揚げにするのは、食べにくい魚を手っ取り早く美味しく味わう方法です。その時には骨や皮や巨大な口ごと、衣をつけて高温でパリパリに仕上げ、ご飯の上に乗せてタルタルソースでいただいてみたいですね。

フクロウナギを展示する水族館

沼津港深海水族館

ピチピチな状態で、地上へ持ち込むのは難しいというフクロウナギ。だから今の日本の水族館で、生体の展示をしている施設は皆無です。しかし深海魚を扱っている幾つかの水族館では、展示を拝見出来る可能性があります。静岡ではシーラカンスの展示でも有名な、沼津港深海水族館が候補地となります。

展示の様子

幾多の深海魚が水槽を泳ぐ中、注目のフクロウナギの展示は、模型やパネルが中心となっています。この写真は、2015年時点での水族館の風景です。沼津港深海水族館では時折、深海魚の展示内容を変えることがあるため、現段階でのフクロウナギの展示は写真と異なっている場合があります。

沼津港深海水族館情報

【所在地】静岡県沼津市千本港町83
【電話】055-954-0606
【営業時間】10:00~18:00
【電車とバスでアクセス】JR東海道線→沼津駅南口→伊豆箱根バス→沼津港バス停(15分)
【車でアクセス】東名高速道路→沼津IC→国道414号→沼津港

沼津港深海水族館 シーラカンスミュージアム

フクロウナギを見たい

とりあえず水族館に行ってみる?

見るからにお口の怪物の名が相応しいこの魚は、見るものの想像力や好奇心を掻き立てる存在でした。フクロウナギの謎に満ちた生態をもっと知りたいなら、展示している水族館にお出かけするのが一番。そして今後元気に生きた状態のフクロウナギに出会えることも、願ってみたいものですね。

深海魚が気になる方はこちらもチェック!

当サイトではフクロウナギのほかにも、奇妙過ぎる見た目の深海魚情報をまとめています。深海の変な生き物に興味がある方はチェックしてみてください。

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