ヌバックは取り扱いが難しい!?
ヌバックのお手入れをしよう!
スニーカーやブーツの素材にもよく使われている「ヌバック」ですが、その他のレザーなどとは異なる風合いをしています。フォーマルな革靴などの場合はクリームや布で拭き取ればきれいになりますが、ヌバックはシミや毛がつく恐れも存在しています。
洗浄するのは怖いかもしれませんが、今回はヌバックのお手入れにチャレンジしてみましょう!
実はお手入れがとても簡単!
お手入れが難しいと思われがちなヌバックですが、実はとても簡単です。水洗いが難しいと思われがちですが、水に漬けても問題なく、その他のレザーよりも取り扱いが楽なシューズです。汚れが付きやすいスニーカーやブーツを水洗いできるのは心強いので、ぜひマスターして洗浄してみましょう!
ヌバックとは?
ヌバックについて
ヌバックはその他の皮製品とは異なり、表面がケバ立って起毛しているのが特徴です。フォーマルな革靴の場合は光沢のあるツルツルな表面が特徴ですが、ヌバックの場合は光沢がなく動物の皮のイメージが強い風合いになっています。
また、ヌバックは起毛しているとはいえど、加工によって切り揃えられているため、さまざまな色や風合いのアイテムが揃っています。
スエードと違うの?
ヌバックに似た素材にスエードが存在していますが、ヌバックとスエードは異なる素材の製法で作られています。簡単な違いは皮革の表裏の違いで、ヌバックは皮革の表面を使われており、スエードは皮革の裏面を用いられています。
したがって、スエードの表面は表面が荒く長い毛足なのが特徴です。スエードとヌバックの違いは見た目でも区別しやすいので、興味のある方は違いをチェックしてみましょう。
ヌバックにおすすめの道具①:最低限揃えよう
お手入れに必要な道具
ヌバックはシミや汚れが付きやすい繊細な素材で、汚れを放置すると後々面倒くさいことにもなるため、定期的なメンテナンスを心掛けてください。
しかし、繊細な素材であるもののお手入れは簡単で、道具も集めやすいため最低限揃えてメンテナンスしてみてください。ここで挙げる道具を持っておけば最低限のメンテナンスができるので、お気に入りの靴を長持ちさせましょう。
ソフトブラシ
靴のメンテナンスの必需品ともいえるブラシですが、起毛した素材との相性は抜群です。さまざまな種類がありますが、靴屋さんに並んでいるブラシを買えばまず問題ありません。
お気に入りの靴を丁寧にメンテナンスをしたい方におすすめなのが「馬毛」のブラシで、柔らかな手触りながらも汚れやホコリをしっかりと落とせるので特におすすめです。
クリーム(ワックス)
レザーはケアを行わないとカピカピになってしまうので、クリームでレザーに栄養を与えましょう。クリーム選びで注意が必要なのが、ヌバックのお手入れにはヌバック用のアイテムを使うようにしてください。
その他のワックスなどを塗布するとヌバックの表面がパリパリに乾燥してしまう可能性もあり、最悪の場合修復不可能な状況に陥る可能性があります。
防水スプレー
防水スプレーは靴のメンテナンスの基本アイテムともいえるもので、防水効果だけでなく色落ちや汚れが付くのを防止してくれる役割を持っています。
ヌバックに水気や泥が付くとシミになる可能性もあるので防水スプレーは非常に力強い道具であるといえます。レザーはお手入れを怠ると劣化が早まるので、最低でも2か月に一回はスプレーを振ってあげましょう!
ヌバックにおすすめの道具②:洗う時の道具
洗う時に必要な道具
起毛したレザーは水洗いできないと思われがちですが、実は気軽に水洗いできます。普段履きのスニーカーなどは特に汚れやすいので、ブラッシングなどで落としきれない汚れなどはクリーナーを使って汚れを落としてみましょう。
また、ヌバックのお手入れは簡単なものの、扱いを怠ると風合いが損なわれるので、ヌバックと付き合う基本もしっかりと押さえましょう。
ヌバック用クリーナー
ヌバックを水洗いする時は専用のクリーナーを使うのが好ましく、泡を立てながら表面をブラシでこする要領で洗います。
また、クリーナーの中にはブラシが同梱されているものもあるので、ヌバック専用クリーナーを購入して水洗いしてみてください。ヌバック専用クリーナーはスニーカーからブーツまで幅広く対応できるので、一つ持っておけば安心です。
スプラッシュブラシ
ヌバックのお手入れにはスプラッシュブラシがおすすめで、発泡ゴムでできたブラシのことを指しています。起毛レザーの表面をウエスなどで拭うと糸などがつく恐れがありますが、ゴム質のクリーナーを使うと小さなホコリなどが付着する恐れがありません。
また、スプラッシュブラシの代用品として消しゴムなども使えるため、手元にある方は試してみるのもおすすめです。
カラーリキッド
ヌバックは色落ちすることもあるので、カラーリキッドを用いて色を復活させてあげましょう。特に水洗いすると色味が変わる可能性もあるので、水洗いを考えている場合はカラーリキッドも一緒に買っておきましょう。
カラーリキッドの中にはレザーに必要な栄養分やワックス成分なども含まれているものもあるので、自分の靴に合ったものを購入してください。
ヌバックの手入れ方法①:泥汚れの落とし方
泥汚れの場合
泥は水気を帯びているので乾燥するとカサカサに乾燥します。したがって、泥汚れを落としたい時は水気を帯びている時に軽く泥を落とし、乾燥した時にブラッシングなどで落とすのがおすすめです。特にトレッキングのブーツなどは汚れが付きやすいので、帰宅した後などにメンテナンスをしてあげましょう!
必要道具
・ブラシ
・スプラッシュブラシ
泥汚れの落とし方
泥の粒子は粗く、繊維の奥深くまで染み込むことは稀なので落ち着いて対処しましょう。泥汚れを落とすときのコツは、水気を帯びている時は軽く泥を落としておき、乾いたときにブラシでしっかりと落とすようにしてください。
また、ブラッシングする時は強く押さえるのではなく、優しい力で表面を何度も擦るようにしてください。力を込めすぎると汚れを擦り込んでしまう恐れがあるので、注意をしましょう。
ヌバックの手入れ方法②:シミの落とし方
シミの場合は?
ヌバックの表面にシミができるのは珍しくはありません。シミを落とすときのポイントですが、何の汚れであるかを明らかにしてください。
原因が分からない場合は仕方ありませんが、付着したシミをクリーナーで落とすかブラッシングで落とすかを見極めるのが大切です。シミの中には繊維に浸透してしまっている場合もあるので、そういう場合はブラッシングではなく水洗いしましょう。
まずはブラッシングしてみるのもアリ
何のシミか分からない場合はとりあえずブラッシングをしてみるという選択でも問題ありません。また、油や何かしらの液体が付着したときのシミは繊維に浸透している可能性があるので、ブラッシングではなく後述の水洗いをしてあげましょう。
シミによってはブラッシングでも落とせるので、シミを見つけたらブラッシングで様子見するのもおすすめです。
ヌバックの手入れ方法③:水洗い
全体の汚れには水洗い
レザー製品は水に弱いイメージがありますが、ヌバックは処理をしっかりと行うことできれいに手洗いできます。簡単な汚れはブラッシングで落とせますが、大きな汚れやしつこいシミには水洗いをおすすめします。
難易度が高そうに思われますが、過程を一つ一つクリアしていくことで汚れが落とせますので、スニーカーやブーツなどと長く付き合う為にも手洗いの方法をマスターしましょう。
必要道具
・ブラシ
・クリーナー
・スポンジ
・カラーリキッド
・クリーム
※クリームはカラーリキッドに栄養成分が含まれている場合は不要です。
水洗いの手順①:クリーナーを使って洗浄
まず、靴を水洗いする前は必ず中敷きや紐を外すようにしてください。洗濯をする前はあらかじめブラシで表面の汚れやホコリを落としておき、それからクリーナーを使って洗浄します。
クリーナーを使う時は付属のブラシやスポンジで十分な泡を立てておき、優しく表面を擦るようにしましょう。また、汚れている部位を重点的にやるのではなく、全体的に洗浄するのがポイントです。
水洗いの手順②:水で泡をきれいに取る
クリーナーで洗浄が終わったら、スポンジに水を含ませて全体の泡を綺麗に落としてください。泡を残すとシミや変色に繋がる可能性があるので、泡が切れるまでしっかりと流して下さい。
また大量の水を靴にかけると時間を短縮できますが、乾燥の際に時間がかかって靴の品質の劣化にも繋がるので、なるべくスポンジできれいにすることをおすすめします。
水洗いの手順③:乾燥
水で泡を落とせたら靴を乾燥させましょう。乾燥させるときの注意点ですが、日光で乾かすのはNGで、できる限り風通しのいい日陰で乾燥させてください。冬場は気温が低く乾きにくいですが、晴れた日などに行えば比較的早く乾くので、いい場所を選んで乾燥させましょう。
水洗いの手順④:仕上げ
靴が乾ききったら最後の仕上げです。ヌバックを洗浄した後は色味が落ちるので、スニーカーやブーツの色味に合ったカラーリキッドを塗ってあげましょう。
カラーリキッドを塗る時はブラシなどで塗り広げ、ムラなく全体に塗っていってください。そして、リキッドが乾燥した後は軽くブラッシングをすればお手入れは完了です。
ヌバックのメンテナンス①:湿気取りで長持ち
陰干しで湿気を取ろう
足から発せられる汗は自分たちが思っている以上に多く、発生した汗は靴に吸収されることになります。汗が溜まることで靴に雑菌が発生したり、品質の劣化にも繋がります。
特に靴の臭いが発生するとなかなか取れないので、定期的に湿気を取って臭いの発生を抑えましょう。陰干しをすると雑菌も除去できるので、定期的なメンテナンスに活用してください。
陰干しの方法
陰干しの方法は至ってシンプルで、中敷きや靴ひもを外して日陰で乾燥させるだけで結構です。先ほども説明したように、乾燥させるときは風通しのいい場所を選び、さらには天気のいい日を選んでください。雨の日は湿気が高いので、湿度の高い場所や天気は避けるようにしましょう。
ヌバックのメンテナンス②:防水加工
防水スプレーで汚れにくく
今回は汚れ落としについてご紹介しましたが、「汚れを付けないため」の対策も怠らないようにしましょう。防水スプレーの撥水効果は非常に優秀で、液体の汚れを弾くほか、色落ちまでも防止する効果があります。防水スプレーはお値段もお手頃なので、ブーツやスニーカーのメンテナンスにぜひ使ってあげましょう。
防水スプレーのかけ方
防水スプレーは振りかけるだけで防水効果が得られますが、状況によっては変色する可能性があるので、まずは目立たない場所に少量かけて様子を見てください。
変色がないようでしたら20cm程度靴から離してスプレーを全体に塗布してください。量の目安ですが、全体がベタベタになる程掛ける必要はなく、2~3回に分けて薄く塗布するのがおすすめです。
お手入れのコツ
防水スプレーは「振る→乾かす→振る」の繰り返しで薄いコーティングを重ねていくのがコツで、一度にたっぷりとかけないようにしましょう。繰り返し振りかけることで変色のリスクも激減するので、手間を惜しまず丁寧にやりましょう。
ヌバックのメンテナンス③:革に栄養を与える
ヌバックに栄養を与える
レザーは天然素材であるため、栄養が不足すると品質が劣化していきます。手入れを怠っていると色落ちやツヤがなくなったりしますので、クリームなどで栄養を与えてレザーを保護してあげてください。定期的なメンテナンスはとても簡単なので、気が付いたときにお手入れしてみましょう。
お手入れの方法
栄養を与えるためのアイテムは、リキッドタイプ・クリーム・スプレーなどとさまざまで、お好きなものを選んでお手入れしましょう。お手入れする時は、シミや変色にならないように目立たない部位でテストをして、ムラなく全体塗ることを心掛けてください。
まとめ
ヌバックを長持ちさせよう!
起毛したスニーカーやブーツは汚れやすいイメージがありますが、対策をすることで汚れの防止や汚れ落としもしっかりとできます。ヌバックだけでなく、その他の革靴なども丁寧にお手入れすると長持ちしますので、お気に入りのシューズのメンテナンス方法を調べてみましょう!
靴のお手入れが気になる方はこちらもチェック!
靴の掃除方法を知るだけでなく、メンテナンスについてもマスターしておくと長持ちさせられます。お気に入りのシューズと付き合っていくためにも、しっかりと靴のお手入れ方法を知っておきましょう!
靴底の修理ガイド!減り・剥がれ・割れなどの対処法やおすすめキットをご紹介!
登山靴の靴底がはがれてしまった!そんな経験はありませんか?山行きが迫っているのに、どうすれば修理できるか分からない。料金や時間はどのぐらいか...
靴のサイズが大きい時の対処法は?便利なサイズ調整グッズ7選&対処法!
靴のサイズが大きい場合で、返品が不可能な場合の対処法&簡単に取り付けられるサイズ調整グッズをお教えします。調整グッズ→インソール&すべり止め...