「鋸岳」の登山情報!危険な難所もある鋸岳の登山ルートと注意点を解説!のイメージ

「鋸岳」の登山情報!危険な難所もある鋸岳の登山ルートと注意点を解説!

幾つもの難所を乗り超える登山を希望するなら、鋸岳(のこぎりたけ)に注目です。南アルプスの甲斐駒ヶ岳に接する独特な形状の山には、渓谷と岩肌の危険なルートが目白押し。鋸岳の日帰りもできそうなお手軽ルートや、この山の注意点など詳しくお伝えします。

2019年05月09日更新

はぐれ猫
はぐれ猫
都会から離れた田舎で暮らす、はぐれ猫です。幼少時から地理が好きという特徴も活かしつつ、キャンプやトラベルスポットの紹介が得意分野です。しかし身近なDIY等含め、興味深い話題の紹介も怠りません。
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目次

  1. 南アルプスの鋸岳とは
  2. 鋸岳の複数のピーク
  3. 鋸岳の登山ルート①
  4. 鋸岳の登山ルート②
  5. 鋸岳の登山ルート③
  6. 鋸岳の登山ルート④
  7. 鋸岳の登山ルート⑤
  8. 甲斐駒ヶ岳を経由するルート①
  9. 甲斐駒ヶ岳を経由するルート②
  10. 甲斐駒ヶ岳を経由するルート③
  11. 鋸岳山頂部のルート
  12. 鋸岳の山小屋
  13. 甲斐駒ヶ岳の主な山小屋
  14. 鋸岳のアクセス
  15. 鋸岳の登山に行こう

南アルプスの鋸岳とは

長野の南アルプスの山

巨大なギザギザカットの山肌の様子から、自然とその名が付いたという鋸岳。南アルプスの甲斐駒ヶ岳の横に接する山で、日本二百名山にも含まれている隠れた名峰です。伊那市の戸台口方面や小仙丈ヶ岳の方からは、その特徴的な勇姿をとくと眺めることが出来ます。

標高2,685mで登山は高難易度

たいへん急峻な斜面を持つ山で、その頂上部は2,685mに達しています。鋸岳の登山は難易度が高いことでも知られており、岩登りで難所を極めるポイントが多数あるために、間違いなく初心者には難しいとされています。ロッククライミングの技術を駆使した登山も駆使する必要があります。

日帰りルートも

そんな峻険な山ですが、登山口から最短の距離で日帰りで登れるルートが存在しています。日帰りで時間をかけないとは言え、危険なポイントがあるのは間違いない所です。鋸岳の日帰りに興味がある方も、ルートや難所の特徴をチェックしておいてください。

安全装備が必須

たいへんな断崖の難所を伴う山であるだけに、過去に幾度と滑落や転倒のけが人を発生させてきました。鋸岳の地元自治体などでは、登山の際にザイル、ハーネス、ヘルメットなど基本の安全装備を推奨しています。もし装備していなければ、登山者から注意されることにもなり、命の保証もありません。

鋸岳の複数のピーク

三角点ピーク

目指す鋸岳の座標を示すポイントがある峰は、三角点ピークと呼ばれています。鋸岳の尾根の真ん中付近にあり、北の編笠山と南の三ツ頭に挟まれています。ここが標高2,606m地点で、鋸岳で知名度のあるピークなのですが、標高が高いポイントは別の場所でした。

第1高点~第3高点

ノコギリの如くにギザギザした頂上のため、高点と呼ばれるポイントが第1~第3まで存在します。鋸岳の第1高点のほうは標高2,685mであるなど、三角点ピークよりより若干高めです。しかし現地のあまりの険しさに、実際のところは標高など気にしていられません。

鋸岳の登山ルート①

戸台川ルート

ゴロゴロ丸石が転がる戸台川に沿っているコースは、標高1,023mの駐車場前から出発します。川を超えた先で、斜面に伸びる複数の登山道に入るためには必ず通る道です。渓谷の川の道はずっと緩やかな坂道ですが危険な場所もあります。これを果てまで歩けば、仙丈ヶ岳の山頂にたどり着くこともできます。

ルートの難所と名所

目指す角兵衛沢までの5.2kmの道のりには、砂防ダムのえん堤や河原の石など危険なポイントもあります。雨のあとの増水時は、水の危険があるので気をつけたいところです。鋸岳に接するこの河原沿いだけなら、初心者にも日帰りハイキングが余裕です。

登山ルート情報

【登山口所在地】長野県伊那市長谷黒河内(戸台河原駐車場前)
【時間】のぼり:1時間10分(角兵衛沢まで)
【駐車場】戸台河原駐車場(30台以上)
【施設】駐車場簡易トイレ

鋸岳の登山ルート②

角兵衛沢~横岳峠ルート

ゆるやかな戸台川のコースをたどると、最初に鋸岳へと登れるのが角兵衛沢コースの登山口です。このコースは途中で分岐があり、鋸岳の山頂に向かわずに西側の横岳峠(標高2,142m)を目指します。横岳峠から上は岩の多い道のりになるので、足元の確認をしながらの登山です。

ルートの難所と名所

積石のケルンから出発して分岐を左に進むと、崖の中にはっきりしない登山道が伸びています。途中の森林には苔むしたきれいな場所あり、岩超えありですが、横岳峠は2,000mを超える程度なのでさほどきつくは感じません。ただし峠から鋸岳の三角点までは、尾根の絶壁の崖道の難所が続く危険地帯です。

登山ルート情報

【登山口所在地】長野県伊那市長谷黒河内(戸台川沿い)
【時間】のぼり:約4時間30分(角兵衛沢入口~第1高点)
【駐車場】戸台河原駐車場(30台以上)
【施設】駐車場簡易トイレ

鋸岳の登山ルート③

角兵衛沢~三角点ルート

ほぼ真っ直ぐな形で鋸岳の三角点へと突き進むのが、難所だらけのこのコース。角兵衛沢ルートの石がちな道沿いを進むと、原始人の洞穴的な岩小屋があって、きれいな水場もあり、テントも張れる休憩ポイントです。鋸岳までは大岩のガレ場が続くのが特徴的です。

ルートの難所と名所

どこかの超人が割ったような大岩が最初の見どころで、岩小屋より上はますます石が多くなります。岩は固定されておらず、足元は動くので不安定で、落石の危険も伴います。角兵衛沢のコル付近はハイマツが群生する中、第一高点の断崖を上りきれば、鋸岳の切り立った山頂もすぐです。

登山ルート情報

【登山口所在地】長野県伊那市長谷黒河内(戸台川沿い)
【時間】のぼり:約4時間(角兵衛沢入口~三角点)
【駐車場】戸台河原駐車場(30台以上)
【施設】駐車場簡易トイレ、岩小屋、水場

鋸岳の登山ルート④

熊ノ穴沢(熊穴沢)ルート

ほんの少し角兵衛沢より東へ歩みを進めれば、熊ノ穴沢と呼ばれる登山口があります。こちらも鋸岳山頂まで急斜面+岩登りがきついルートです。どこまでもガレ場が延々と続いている難所続きの迫力の道は、普通の南アルプスの登山道に飽きたらぬ、上級者も好んでいます。

ルートの難所と名所

河原の樹林帯から徐々に斜度が上がり、足元の瓦礫も大きさが増してきます。中腹付近からガレ場の幅は、末広がりな形でどんどん拡大していきます。急斜面を歩けば石は動き、落石も起きやすく危険で、下を歩く人を気遣いながらの道のりです。熊ノ穴沢最上部の断崖は、鋸岳の第二高点の付近です。

登山ルート情報

【登山口所在地】長野県伊那市長谷黒河内(戸台川沿い)
【時間】のぼり:約4時間(熊ノ穴沢~第2高点)
【駐車場】戸台河原駐車場(30台以上)
【施設】駐車場簡易トイレ

鋸岳の登山ルート⑤

釜無川ルート

月間で挑む人もあまりいない幻のルートが、横岳峠の北側に存在していました。本谷ダムの横から始まっている、釜無川コースです、山小屋の先では全体に道筋はハッキリせず急斜面ですが、ガレの少ない道でもあり、短距離なので鋸岳の日帰り登山に向いている登山路です。

ルートの難所と名所

ダムの作業道路のゲート前から出発すると、釜無川沿いの道が続きます。山小屋を超えたあたりから上りが急激となります。歩き始めると、横岳峠の尾根に登るか、釜無川の上流に沿って歩くか悩みどころ。鋸岳までは日帰り可能とは言え道なき道を進み、三角点ピーク前は急峻な崖で危険と隣り合わせです。

登山ルート情報

【登山口所在地】野県諏訪郡富士見町落合(釜無川、本谷ダム前)
【時間】のぼり:約3時間30分(釜無川ゲート~三角点)
【駐車場】本谷ダム前まで乗り入れ、路駐
【施設】元大昭和製紙飯場跡山小屋(キャンプ可能)

甲斐駒ヶ岳を経由するルート①

北沢峠ルート

もしも南の駒ヶ岳を経て行くなら、最も無難に登れるのが北沢峠からのルートです。峠のこもれび山荘前までは、伊那の仙流荘前から通っている南アルプス林道バスが通っていて、基本的にはバスで訪れることができます。甲斐駒ヶ岳を経由して鋸岳までは7km近い道のりとなり、宿泊も必須です。

ルートの難所と名所

シラビソの原生林の中を進むと、やがて仙丈ヶ岳などの山々の景色もよくなります。双児山付近から森林限界を迎え、斜面は岩がちです。標高2,967mの甲斐駒ヶ岳までは、岩登りの難所続き。頂上から鋸岳までは、恐怖の鎖場感もある岩の断崖の尾根を、上に下にと移動します。

登山ルート情報

【登山口所在地】長野県伊那市長谷黒河内北沢峠
【時間】のぼり:約7時間(北沢峠~鋸岳)
【駐車場】歌宿バス停前駐車場、戸台河原駐車場、戸台登山口駐車場
【施設】こもれび山荘

甲斐駒ヶ岳を経由するルート②

仙水ルート

もうひとつ北沢峠から出発できるルートが、東側の仙水峠へ伸びています。長衛小屋や仙水小屋を経て仙水峠に至り、甲斐駒ヶ岳を登山してから西の鋸岳を目指します。水と山岳と岩の絶景が多く、宿泊・休憩ポイントも恵まれているために年間を通じて人出も多くなりがちです。

ルートの難所と名所

途中の仙水小屋までは、原生林の中を清流沿いに歩みを進めて清々しい気持ちです。仙水峠は瓦礫が積み重なって霊山のような趣があり、ハイマツの急激な上りを通過すると、六万石という立派な大岩が立ちふさがります。こちらから登っても、甲斐駒ヶ岳山頂から鋸岳までは厳しい岩場の連続です。

登山ルート情報

【登山口所在地】長野県伊那市長谷黒河内北沢峠
【時間】のぼり:約8時間30分(長衛小屋~鋸岳)
【駐車場】歌宿バス停前駐車場、戸台河原駐車場、戸台登山口駐車場
【施設】こもれび山荘、南アルプス市長衛小屋、仙水小屋、六合岩室小屋

甲斐駒ヶ岳を経由するルート③

黒戸尾根コース

黒戸山の尾根を突き進む長距離コースが、鋸岳の東側に伸びています。尾白川渓谷の駐車場から出発して鋸岳の頂上までは片道12kmもあるため、絶対に日帰りは不可能。途中に宿泊を経て進みます。年間を通じて人出の少ないコースをゆけば、野性味と歴史を感じる登山となります。

ルートの難所と名所

当初の渓谷の分岐から黒戸山の付近までは山林の獣道といった感じで、迷わないよう注意が必要です。黒戸山の刃渡りは尖った岩場のてっぺんを通り抜けるため、滑落の危険も隣合わせです。鋸岳までの区間では、刀利天狗や五合目小屋跡や威力不動など、歴史的な名所にも出会えます。

登山ルート情報

【登山口所在地】山梨県北杜市白州町白須(尾白キャンプ場前)
【時間】のぼり:約11時間(尾白川渓谷駐車場~鋸岳)
【駐車場】尾白川渓谷駐車場
【施設】カフェおじろ(駐車場前)、尾白キャンプ場、七丈小屋、六合岩室小屋

鋸岳山頂部のルート

断崖と鎖場だらけの鋸岳

南北に3km連なる尾根上は、天空と岩山が支配している異空間です。鋸岳の複数の尾根の間は、地獄のような絶壁と鎖場が続きます。危険と対象的に、南アルプスからの360度の絶景が、登山者をとりこにして止みません。死者も多数出ている山なため、自分のレベルを意識して無理をしない登山が大切です。

ルートの難所と名所

複数の鎖場は岩山を上に向かったり、逆に下に降りたり、または岩山の側面を伝って行くなど、忍者もびっくりの危険な道続きです。鋸岳には登山の初心者では絶対にクライミングできないような、垂直に反り立つ壁までもあります。岩山の中でぽっかりと空いた鹿の窓は、誰もが通り抜けたい名所です。

鋸岳の山小屋

六合目石室小屋

三ツ頭の峰の東方にある休憩ポイントは、六合目岩室と名の付く小屋です。標高2,520m地点にあり、甲斐駒ヶ岳方面からソロで鋸岳に向かう場合も休憩拠点にできます。近年に改築工事がされて、屋内の板の間では寝袋スペースが8人分ほど。建物内の土間や、屋外にもテントを張るスペースがあります。

六合目石室小屋情報

【所在地】三ツ頭と甲斐駒ヶ岳の中間点
【施設】板の間、屋内テント場、屋外テント場、水場(水涸れあり)、トイレ

元大昭和製紙飯場跡山小屋

その昔に大昭和製紙が建設した小屋が、鋸岳西側の釜無川上流部に建っています。重曹でお掃除したいほど、閉鎖されてから長い時間が経っていますが、テラス部分は避難所として今も開放されています。小屋の近くには広場と焚き火スペースもあるので、テントを張るには都合の良い場所です。

元大昭和製紙飯場跡山小屋情報

【所在地】長野県諏訪郡富士見町富士見
【利用時期】通年
【施設】軒下のテラスの避難施設、焚き火場、水場(釜無川)

甲斐駒ヶ岳の主な山小屋

七丈小屋

とんがり屋根が特徴の小屋は、甲斐駒ヶ岳の東斜面に建つ七丈小屋です。標高は2,400mという雲の上で、雪が深く積もる冬季にも休まず営業しています。素泊まりやテント泊に対応していて、鋸岳の登山でも見逃せません。山上であることを忘却する、カレーやハンバーグの定食メニューも登場します。

七丈小屋情報

【所在地】甲斐駒ヶ岳東斜面(山梨県北杜市白州町横手)
【電話】090-3226-2967
【利用時期】通年
【施設】管理室、売店、宿泊小屋、テント場、水場、トイレ

北沢峠こもれび山荘

登山口前でモダンな外観を見せるのは、北沢峠の日帰り登山の客も立ち寄るこもれび山荘です。素泊まりばベッドも用意して、110人もの収容能力を誇ります。ハイキング中のレストランとしても利用でき、鋸岳登山の後に生ビールで一息つけることで人気があります。

北沢峠こもれび山荘情報

【所在地】長野県伊那市長谷黒河内北沢峠
【電話】080-8760-4367
【利用時期】4月25日~11月3日、年末年始営業
【施設】食堂、素泊まり

鋸岳のアクセス

アクセスの概要

僻地の鋸岳へと向かう最寄り駅になっているのは、JR飯田線の伊那市駅で、そこからバスで東の戸台へと移動します。甲斐駒ヶ岳を経由する登山ななら、途中で林道バスに乗り換えて北沢峠へ向かいます。鋸岳は比較的に、車で行っても問題ない登山口が揃っているほうです。

南アルプス林道バス

この鋸岳に挑みかかる時、あるいは日帰り北沢峠観光にも欠かせないのが、山道をひた走る林道バスです。伊那の戸台の仙流荘から、北沢峠までを結んでいます。雪解けした春から紅葉が見頃の秋までが、林道バスの走る期間です。東方のバス区間は一般の車が入れず、バス乗り換えが必要となります。

バスの利用

【始発点】仙流荘(長野県伊那市長谷黒河内1847-2)
【春の利用】4月25日~6月14日:戸台口~歌宿
【夏秋の利用】6月15日~11月15日:戸台口~北沢峠
【休業】冬季(11月中旬~4月末)
【乗り換え】自家用車は仙流荘前でバスに乗り換え

南アルプス林道バス 伊那市

アクセスルート

【電車・バス】JR飯田線・伊那市駅→JRバス→バス高遠駅→長谷循環バス→仙流荘→林道バス→歌宿・北沢峠→鋸岳
【車1】中央道伊那IC→国道361号→152号→戸台河原駐車場→鋸岳(戸台川コースの場合)
【車2】中央道伊那IC→国道361号→152号→仙流荘→林道バス→歌宿・北沢峠→鋸岳

鋸岳の登山に行こう

標高2,600mの難所にチャレンジ

とことん険しく難所だらけな鋸岳は、時間を気にせずに登りたい魅力でいっぱいでした。南アルプスで最も変化に富んだ山の一つであり、日帰りでもかなり楽しめます。弛い川沿いコースからロッククライミングまで、自分の力量に合わせて登山にチャレンジしませんか。

南アルプスが気になる方はこちらもチェック!

当サイトでは鋸岳の他にも、南アルプスの情報を掲載中です。これから標高のハイレベルな登山を予定している方はチェックしてみてください。

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