フクシアとは?
アカバナ科フクシア属
貴婦人のイヤリングと称されるフクシア。低木の種類にあたり、俯くように咲く花の姿がとても美しい花木です。花色の種類もさまざまですが、目を引くようなパッとした色合いが多く、惹きつけられる魅力があります。今回はこちらのフクシアについて、育て方や増やし方、栽培方法をご紹介していきましょう。
ハンギングに人気
フクシアはハンギングバスケットによく使用されている花材です。水はけのいい用土や環境を好むため、吊り下げるヤシマットを敷いたハンギングは、フクシアにとって適した栽培環境と言えます。鉢植えやハンギングは、置き場所や飾る場所を適宜変えられるため、そういった面でもフクシアを育てやすい一面があります。ハンギングのように高い場所へフクシアを仕立てれば、下からフクシアの花を眺めることもできるでしょう。
フクシアの育て方①環境
春と秋の栽培環境
春と秋は気温が涼しいので、この時期は日当たりと風通しのいい場所で育てましょう。日に当てることで、フクシアの開花が促進されます。また、風通しをよくすることで、蒸れを防止することもでき、湿気で弱ったり枯れたりしてしまうことを防ぎます。
夏越し
フクシアは暑さが苦手なので、夏越しをさせるには、半日陰の場所へと移動させる必要があります。だから、フクシアはなるべく鉢植えで栽培するのがベストです。しかし、鉢植えでも地面からの熱で弱ることもあるので、ハンギングで壁掛けにしたり、吊り下げてあげると、さらにいい環境になります。また、夏越しをさせるには水やりと同時に活力剤を混ぜて与えてあげると、夏越しがしやすくなります。
冬越し
冬は5度を下回ると枯れることがあるので、室内で冬越しさせる方が無難です。霜が降りるとそのまま枯れるので、屋外で冬越しをさせるなら、霜の当たらない場所、寒風を避けられるような場所へと移動させてください。それでもやはり、屋外だと気温によって枯れる可能性が高いので、やはり冬越しは室内でさせた方がいいでしょう。
フクシアの育て方②用土
水はけのいい用土
フクシアは水はけのいい用土を好みます。赤玉土6:腐葉土3:パーライト1のような用土のブレンドをし、通気性、排水性のいい用土を作りましょう。園芸の基本的な用土づくりの割合は、赤玉土7:腐葉土3で作ります。この基本的な用土を参考にし、他の用土を使って水はけのいい土づくりをしてみてください。
市販の培養土もOK
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フクシアの用土には、もちろん市販の培養土を使って構いません。そのまま使用するのもいいですが、培養土の土質をチェックして水はけが悪そうな場合には、さらに赤玉土やパーライトを入れて、通気性や排水性をよくしてもいいでしょう。
フクシアの育て方③肥料
肥料をあげる時期
鉢植えは土の中の養分がなくなりやすいので、春と秋に追肥を施すといいでしょう。春は4月〜6月の間、秋は9月〜10月の間に肥料を与えてください。夏越し、冬越し中は、生育が緩慢になるので、この時期は肥料を必要としません。
緩効性肥料を与えよう
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鉢植えに与える肥料は、緩効性肥料がおすすめです。肥料のメーカーごとに量や期間が少し異なるので、パッケージや商品説明を参考にしながら追肥を与えましょう。大体1ヶ月〜2ヶ月に一度のペースで、緩効性肥料を与えてください。液体肥料をあげるなら1週間に一度のペースで希釈した量を与えましょう。
フクシアの育て方④水やり
土の表面が乾いてから
フクシアの基本的な水やりの仕方は、土の表面が乾いてから、鉢底から水がたっぷりと流れ出るまで与えます。加湿にしすぎると根腐れを起こしたり、蒸れてフクシアが弱ったり枯れる原因になります。土の表面を触ってみて、乾き具合を確認するといいでしょう。
夏越し中の水やり
夏越し中は水やりと一緒に活力剤を混ぜてあげると、夏バテを防止することができます。また、鉢植えは夏の間水が乾きやすいので、朝と夕方の2回水やりをしましょう。昼間の暑い時間帯に水やりをしてしまうと、高温多湿の環境を作り上げてしまうので注意してください。
冬越し中の水やり
冬越し中の水やりは、控えめに与えるのがポイントです。寒さで土の水分がなかなか飛んでいかないので、土の表面が乾いてから約3〜4日ほど経過したころに水やりをするといいでしょう。冬越し中だからと言って、水を全く与えないでいると、そのまま枯れるケースも出てきます。加湿に注意して、冬越し中もしっかり水やりをしてあげましょう。
フクシアの育て方⑤植え替え
植え替え時期・タイミング
少なくとも2年に1回は、根詰まりを起こさないよう植え替えをしましょう。根詰まりを起こすと、水が染み込んでいかなかったり、鉢底から根が飛び出ていたり、生長が止まってしまったりとさまざまな症状が出てきます。このようなサインがでてきたら、植え替えのタイミングなので、4月〜6月の早い時期に植え替えをしましょう。
植え替えの仕方
一回り大きい鉢を用意して植え替えをします。そのままの鉢を使いたい方は、古い土を落とし、根をほぐしたり少し切ったりして、サイズダウンさせる必要があります。植え替える鉢の底には、排水性がよくなるよう、鉢底石を敷き入れてから、用土を入れていきます。フクシアを鉢に入れて、高さを調節しながら植え付けましょう。この時、水やりの時に用土の流出を防げるよう、ウォータースペースを確保しておくようにするとベストです。
フクシアの育て方⑥剪定
花が咲き終わったら剪定
花が咲き終わったら剪定をして花がら摘みをしましょう。花がらをそのままにしておくと、種ができて株が弱ってしまいます。花がらを剪定して摘み取ることで、次の花が開花しやすくなるメリットもあります。
梅雨がくる前に剪定
梅雨の時期は蒸れるので、なるべく梅雨がくる前に切り戻し剪定をしましょう。株全体の半分くらいの高さまで、ハサミを使って切り戻し剪定を行います。さらに、密集している箇所や混み合った枝を剪定し、風通しをよくしておくと病気や害虫の予防にも繋がります。
形を整える剪定
フクシアの形が乱れたら、適宜剪定をして形を整えましょう。全体を見ながらバランスが良くなるよう剪定をしていきます。フクシアは春からが枝がよく伸びるので、この時期に形を整えていくといいでしょう。
フクシアの育て方⑦病害虫
灰色カビ病
花がらをそのままにしておくと、雨に濡れて、葉や枝にくっつき、そのまま灰色のカビを発生させてしまうことがあります。この灰色カビ病は、見た目が悪くなるだけでなく、株の全体が弱ったり枯れる原因にもなるので、花がらを摘み
オンシツコナジラミ
オンシツコナジラミが付きやすく、排泄物からすす病が発生することがあります。病気になる前に殺虫剤まいて、予防と対策を取りましょう。ベニカXスプレーは、オンシツコナジラミだけでなくアブラムシにも有効です。
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フクシアの育て方⑧増やし方
フクシアの増やし方は挿し木
フクシアの増やし方は基本的には挿し木です。剪定した枝を使って挿し木をするといいでしょう。春と秋の涼しい時期に挿し木を行うと、カビが生えづらく、発根もしやすくなります。
挿し木に必要なもの
・挿し穂(約10cm)
・鉢or容器
・土(赤玉土の小粒、または挿し木用の土)
・発根促進剤
・つまようじ
・水上げ用の小さな花瓶
挿し木の仕方1.水上げ
まず初めに挿し木に使う挿し穂を用意します。比較的若い枝を剪定し、10cmくらいに切り分けましょう。一つの挿し穂に対して2〜3枚程度の葉を残しておき、それ以外の葉は蒸散を防ぐために摘み取っておきます。次に、水の中に挿し穂を入れて、斜めにカットし、そのまま1時間ほど水上げをします。
挿し木の仕方2.土に挿し木をしよう
赤玉土の小粒や挿し木用の土を、用意した鉢または容器に入れて、水で湿らせておきます。つまようじで3cmくらいの深さの穴をあけ、水上げをしておいた挿し穂をさし込みましょう。さし込んだ部分の土を、軽く指で押さえて、隙間を無くします。これで、挿し木の完成です。根が発根するまでの約1ヶ月間は、日陰の風通しのいい場所で管理します。土の表面が乾いたら、水やりをするようにしましょう。
フクシアの育て方⑨枯れる原因
フクシアが枯れる?
フクシアを栽培していて、葉が黄色くなったり、茶色くなったりして枯れてしまったというケースを耳にすることがあります。また、室内で栽培していても枯らしてしまうことがあります。フクシアが枯れる原因はどこにあるのでしょうか?フクシアが枯れる状況や原因を詳しく解説していきます。
枯れる原因①葉が落ちる
暑さに弱いフクシア。夏の時期は枯れやすいので注意が必要です。西日を避け、半日陰で風通しのいい場所に移動させましょう。夏に葉が落ちてしまうということは、置き場所が暑かったり、水切れしてしまったりといったような原因があります。鉢植えを台の置き、高さを出したり、ハンギングにしたりと、涼しく保てるよう工夫してください。水は土の表面が乾いてから与えますが、その時に鉢植えの鉢に水をかけて、温度を下げるのもおすすめですよ。
枯れる原因②葉が茶色くなる
葉の縁が茶色くなってきた場合には、葉焼けを起こしている可能性が高いです。室内で育てている方は、レースのカーテンで直射日光を遮るようにしてください。外で育てている方は、夏の間、半日陰〜日陰で管理します。葉焼けを起こしてしまったフクシアは、すぐに日陰に移動させて養生させます。万が一、全ての葉が落ちてしまった場合には、新しい葉が出てくるまで、水やりをしながら待ちます。しかし、そのまま枯れてしまうケースも多いので、真夏の直射日光には十分に気をつけましょう。
フクシアを育てよう
フクシアを育てて華やかに!
フクシアはハンギングや鉢植えで栽培を楽しむことができる花です。育て方や増やし方を参考にして、空間をフクシアで華やかに飾りましょう。用土の作り方、剪定、植え替え方法、夏越し、冬越しの仕方などのコツを抑えて、来年も再来年も長く大事にフクシアを育ててみてくださいね!
草花が気になる方はこちらもチェック!
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