えごまの葉の力
えごまは古代日本人も愛用しているように、昔から重宝されている食べ物の一つです。日本では、縄文時代から栽培されていた、との記録も残っています。えごまはシソ科の一種です。しそと聞くと、栄養が豊富な野菜のイメージですが、まさにえごまにもたくさんの栄養が含まれており、食生活が乱れがちな現代に生きる人にも是非積極的に食べることを意識してほしい野菜です。
えごまの栽培地
えごまは乾燥に弱いですが、土壌から肥料を吸い取る力が強いため、作物が育ちにくいと言われている酸性に傾いた土壌や、火山灰の地域でも育つ生命力があります。暑さにも弱いため、比較全国の中でも涼しい長野県や岐阜県、北海道や東北の方で栽培されていました。近年「えごま油」が栄養価が高いとのことで人気が出て、家庭菜園でも育てる人が増えてきたため、全国で栽培される様子が見られます。
えごまの葉の効能
えごまには、「α-リノレン酸」が豊富に含まれています。この栄養は、人間の体内では作ることが出来ないため、食べることで初めて体に栄養を摂ることが出来ます。このα-リノレン酸は体の炎症を抑えたり、脳を活性化させてくれたりする働きがあると言われており、脳梗塞・心臓疾患やアレルギー・アトピーの予防につながるとも言われているため、魚と同様に積極的に普段の食事に取り入れたい栄養が豊富に含まれています。
えごまの葉の旬な時期
近年えごまはビニールハウスでも栽培されることが増えてきたため、年中スーパーでえごまの葉を購入することが出来ますが、1年の中でも最もえごまの葉を美味しく食べることのできる旬な時期は、葉が生い茂る初夏から夏の6~8月です。この後葉の旬が終わり、葉が枯れた後、よく耳にするえごま油の素となるえごまの種の収穫になります。
えごまの葉の保存方法
乾燥にとても弱いため、密封出来るタッパーにキッチンペーパーを湿らせたものを下に敷き、その上にえごまの葉を入れて、しっかりと蓋を閉じて冷蔵庫で保存します。キッチンペーパーは一日経ったら新しいものと入れ替え、その都度水分を含ませて湿らせてから入れるようにしましょう。この方法で約1週間の保存が可能です。また、葉がすべて入るほどの瓶に水を入れ根本を水につかる状態で立てて冷蔵庫で保存することも出来ます。
えごまの葉の冷凍保存
えごまの葉をすぐに食べることがない場合には、冷凍室で保存することも可能です。冷凍保存の目安は約1か月となるので、1か月以内には食べるようにしてください。解凍後は少ししなっとしていますが、料理をすることで気にならなくなりますよ。是非試してみてくださいね。
キッチンペーパーを三角に折り、間にエゴマの葉を一枚ずつ挟み保存袋に入れて冷凍する。
えごまの葉のおいしい食べ方
えごまと聞くと、えごま油や、えごまのゴマドレッシングを食べるイメージですが、えごまの葉もちょっとしたひと手間でおいしい料理を食べることが出来ます。えごまの葉は少しクセがあり、香りや苦みがあるため敬遠してる人もいらっしゃるかと思いますが、その苦みが苦手な方にも、とてもおいしく食べるレシピと食べ方をご紹介致します!
えごまの葉の人気料理レシピ①
材料 (約40枚分) エゴマの葉(大葉で代用可)約40枚 醤油100cc ゴマ油 大さじ3 みりん 大さじ2 コチュジャン 大さじ1 ニンニクすりおろし 小さじ2 一味唐辛子 小さじ1〜 白ごま大さじ4
えごまの葉はすっきりとした苦みとさっぱりとした風味がご飯にとても良く合います。そのまま食べると苦みが気になる方には、日本人に馴染み深い醤油にえごまの葉を漬けるだけで、とてもおいしいご飯のおともになります。また、豆腐にかけたり納豆に混ぜたりするのもおすすめです。
詳しい作り方はクックパッドで
コチュジャンのピリッとした辛さと食欲のそそるニンニクの香でご飯が進みます。食欲のない夏の日にぴったりな一品です。材料を混ぜて冷蔵庫で2時間漬けるだけで作り方も簡単なので、お料理初心者にもおすすめです。
えごまの葉の人気料理レシピ②
材料 (50枚分) 大葉(できればエゴマの葉)50枚 ●しょうゆ100cc ●水40cc ●酒大2 ☆すりにんにく大2 ☆すりショウガ小1 ☆砂糖大1 ☆白ごま大1 ☆粗挽き唐辛子大1と1/2 ☆ゴマ油 大1と1/2 ☆きざみネギ大3
えごまの葉は韓国でも盛んに栽培され、韓国の家庭料理の定番としてもよく作られています。韓国の料亭でも出されるえごまの葉を使った「ケンニプ」をご家庭でも簡単に作ることが出来ます。えごまの葉の気になるクセが逆に癖になるくらいとても美味しいケンニプを是非作ってみてくださいね。
詳しい作り方はクックパッドで
こちらのケンニプは実際に韓国の料亭で作られているレシピを再現しているそうです。韓国料理が好きな人はもちろん、粗びきの唐辛子でおいしい!辛い!一品が楽しめます。えごまの葉と生姜・ニンニク・唐辛子で夏バテ防止一役買います。大量に作って、壺で保管するご家庭もあるそうです。
えごまの葉の人気料理レシピ③
材料 (2枚分(大きめで)) 小麦粉100g だしの素 8g(大1/2) 塩2g(小1/3) 卵(M)1個 水100cc(1/2カップ) 青唐辛子1~2本 えごまの葉15枚(30g) 玉ねぎ50g(1/4個) 人参50g(1/3本) ニラ50g(1/2束) 天かす15g ごま油(焼くとき) 適量 ■ タレの材料 濃口醤油 18g(大1) みりん 18g(大1) 砂糖3g(小1) 酢3g(小1/2) おろしにんにく 2g(小1/2) ごま油 2g(小1/2) すりごま 2g(小1)
えごまの葉は漬けるだけでなく、もちもちなチヂミに混ぜることでとても香りの良いチヂミを作ることが出来ます。えごまの葉の使い方もとても簡単で、千切りにして混ぜるだけです。包丁を使わなくてもキッチンバサミでざくざくと切るだけで出来るのでとても簡単に料理が可能です。食べ応えも抜群でヘルシーなので、受験生のお夜食にも向いています。
詳しい作り方はクックパッドで
チヂミを作るのは少し難しいイメージがありますが、もちもちととて美味しく、お野菜も入れることで手軽にお野菜もたくさん食べることが出来ます。生のえごまの葉の良い香りと、もっちりとした生地に、青唐辛子のぴりっとした漬けダレがたまらない一品です。使っているお野菜も比較的安価に手に入るものなので、主婦の強い味方の料理です。
えごまの葉の人気料理レシピ④
材料 (2人分) えごまの葉20枚くらい 豚ばら肉薄切り10枚くらい お好きなキムチお好みの量 ごま油 適量
えごまの葉の豊満な香りと少しの苦みで、しつこく感じる肉もさっぱりと食べることが出来ます。日本の焼肉店では、お肉をサンチュで巻いて食べることもありますが、韓国では生のえごまの葉に包んで食べるお店が多いそうです。日本の韓国料理店も生のえごまの葉を提供しているお店もあります。えごまの葉には美肌効果もあるため、女性にもおすすめな食べ方です。
詳しい作り方はクックパッドで
お家で焼肉をした際には、是非生のえごまの葉でお肉を巻いてみてください。しつこいなと感じる豚バラ肉もえごまの葉に包むことでさっぱりと食べられます。お好みの辛さのキムチもトッピングしてみてくださいね。チーズも一緒に食べる食べ方もおすすめです。
えごまの葉の人気料理レシピ⑤
材料 (4人分) 荏胡麻の葉20枚 ニンニク 1個 塩小さじ1/2弱 粉チーズ大さじ1.5 松の実 大さじ1.5 胡椒少々 EVオリーブオイル 大さじ5
えごまの葉の使い方は刻んだり、漬けたりするだけではなく、ペースト状にすると使い方の幅が広がります。少し苦みのある大人な味にはなりますが、その苦みが逆にクセになり、えごまの葉の魅力にはまる人が続出しています。ペースト状にすると様々な料理へと使えるので、使い方は無限に広がります。
詳しい作り方はクックパッドで
作り方はとても簡単です。えごまの葉の下処理をして、レンジでチンをします。その後お手持ちのミキサーやハンドブレンダーで撹拌するとえごまの葉のペーストが完成です。パスタにかけるのもおすすめですが、油がのったお肉にかけてもおいしく、サラダのドレッシングにとご自身で使い方を研究してみてくださいね。
えごまの葉の人気料理レシピ⑥
材料 ■ エゴマの葉 ■ サニーレタスやサンチュ ■ ツナ缶 ■ ☆ドレッシング☆ 酢大さじ2 オリーブオイル 大さじ2 砂糖大さじ1~2 塩・コショウ少々
新鮮なえごまの葉は加熱したり手を加えたりせずに、是非生のまま食べてみてください。少し苦みがあるので、お子さんには食べづらいかもしれませんが、大人にはこの独特なクセのある苦みがたまらない、という人もいます。えごまの葉に含まれる栄養素を逃すことなく、そのまま食べられるサラダはとてもおすすめです。
詳しい作り方はクックパッドで
えごまの葉とその他お好みの葉野菜とツナでとてもおいしいサラダが作れます。ドレッシングも手作りするので、余計なものは入れずに体が喜ぶ一品が作れます。いつもとは違ったサラダで、是非自然健康食を心がけている人にも普段野菜が足りていない人にもおすすめなレシピです。
えごまの葉の人気料理レシピ⑦
材料 (500ml分) エゴマの葉両手いっぱい 水500ml 砂糖100g
えごまの葉の使い方は料理に入れるだけではなく、ジュースにして飲む、という使い方もあります。ジュースにすることでさっぱりと飲みやすく、また栄養もそのまま体に摂取することが出来るので、とても簡単で体も喜ぶ食べ方になります。夏の暑い日のジュースや食欲のない日に飲むジュースにはもってこいの一品です。
詳しい作り方はクックパッドで
ジュース、と聞くと濾したりと手間暇がかかるイメージがありますが、この作り方で料理をするととても簡単においしいジュースが出来上がります。家庭菜園したえごまの葉をもぎたてのまま食べる楽しみ方もありますよ。えごまの葉の苦みや独特のにおいもあまり気にならないそうなので、お子さんにもおすすめです。
えごまの葉のクセ
えごまの葉をそのまま食べると、苦み等のクセがあるため、このクセを苦手とする人も多いです。ですが、このクセは料理をする際の肉や魚の独特な臭いを消す作用や防腐作用があるので、食中毒の予防にもとても効果的です。また、先ほどご紹介した、レシピで料理をすることでおいしく食べることが出来ます。
えごまの葉の食べ方のまとめ
緑が映える初夏からが旬のえごまの葉はいろいろなアレンジレシピで、家庭で食べることが出来ます。少し苦みがあるため、遠慮しがちなえごまの葉ですが、使い方次第ではとてもおいしい料理になり、栄養豊富なえごまの葉は積極的に料理に取り入れたい食材の一つです。是非ご紹介したレシピをご家庭で作ってみてくださいね。
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