和田峠について
和田峠は中山道の峠であり最大標高が1531mにも及ぶ険しい峠です。東京都八王子側からのアクセスも良好であることから自転車やロードバイクで気軽に登山に訪れる人も大勢います。また和田峠は相模方面の呼称で本来は八王子側の案下峠と言う説もあります。現在では神奈川県相模方面の和田峠で定着しています。
和田峠は東京都八王子側と長野県・諏訪町側がある
和田峠は東京都八王子側と長野県小県郡長和町から諏訪郡下諏訪町側にある峠。八王子側の和田峠は標高690mある山梨県・神奈川県そして東京都八王子の上野原間にある峠でありロードバイクや自転車で登山をする人たちのコースとしても有名です。3.7kmと短い距離であるものの平均的な勾配は10%以上とかなりハードな激坂になっています。
勾配とは
山坂や峠のヒルクライムで勾配と言う言葉がよく出てきますが勾配とは水平面に対する傾き具合の度合いを表します。道路標識にも山坂が多い道で勾配%の標識を時々目にします。ヒルクライムの場合も峠や坂道に対しての傾き具合を意味します。
ヒルクライムについて
和田峠とヒルクライム
自転車やロードバイクに乗り山坂や峠を登山をヒルクライムと言います。予め設けられた山坂のコースなどを自転車やロードバイクに乗りタイムを競い合うレースもあります。和田峠の近郊でも山梨県のマウント富士ヒルクライムや長野県美ヶ原で開催されるのツールド美ヶ原がありいずれも大規模に行われるヒルクライムでタイムを競い合うロードレースのイベントとして知名度があります。
和田峠の場合到着地点の頂上までの距離は3.7kmと短めではあるものの勾配は10%以上ありかなりハードです。着地点までスピードを上げる事ができないのでひたすら低速で走り続けてタイムはだいたい20分から40分前後かかります。同じ距離を走っても実際のタイムには個人差があります。何度か山坂や峠をトライするうちに徐々に自分なりのベストタイムを更新していくことも可能です。
和田峠初心者でも自転車走行はクリアできる?
八王子側の和田峠は都心部からもアクセスしやすい点から気軽に自転車やロードバイクで走行する人を見かけます。一般的に坂道や峠の経験のない初心者には山頂と登山入口の標高差が30m以下で勾配が4%以下であることがヒルクライムをするうえで重要になります。和田峠の場合勾配が10%以上あることから初心者にとってはやはり途中のいくつもある険しい坂道がネックであり完全制覇はなかなか困難だと言われています。初心者はこのヘアピンカーブを乗りこなす事が難しく途中足がついてしまい乗物から降りて押して坂をあがる人もいる様です。何度か練習を重ねて山坂や峠に慣れていくかヒルクライムの経験を積んだ人について行うという方法も有ります。
ヒルクライムで準備するもの
和田峠の場合
基本装備としてヘルメット・専用の手袋・靴下・ウェア、お金・携帯・水分補給などを用意。和田峠自体は距離は短いものの山頂に到着後の気温差や天気の移り変わりがあるためマウンテンパーカーやレインウェア、夏場でも防寒の為のインナーなども別途準備しておくと安心です。くれぐれも走行時の妨げにならない様になるべく軽量で必要最低限の物を持参します。体力が必要なため補給食品になる粉飴などもおすすめです。基本的な装備以外には自転車やバイクのいざと言う時の簡易的な修理に用いる事ができる布のガムテープも一つあると便利です。
和田峠までの走行コース①(八王子発)
八王子側からのアクセス
東京の八王子側から和田峠まで距離にして約60kmあります。八王子方面から和田峠へ行く場合、甲州街道、国道20号線方面を陣馬高原方面へ走り、陣馬街道へ入ります。美山通りを通過してひたすら陣馬街道を走行すると市街地を抜けて平坦な道なりではあるものの四季折々ののどかな山間が広がります。緩やかな坂道にはなってるもののまだこの辺りまでは比較的自転車やロードバイクの走行の見通しも良いので和田峠ヒルクライム初心者の人も楽勝です。この付近までは寒暖差もあまり感じられません。
和田峠までの走行コース②(陣馬街道と中山街道)
陣馬街道について
八王子側の和田峠を過ぎた甲州街道・国道20号線、追分交差点の西からの分岐点にあたる所にあるのが陣馬街道です。住所で言うと神奈川県相模原市緑区までの道のりを陣馬街道が通っており山梨・神奈川の県道と東京都八王子の一部に当てはまります。陣馬街道はその昔甲州裏街道や甲州脇街道とも言われていました。
中山道について
中山道(なかせんどう)は古くは江戸時代の五街道のうちの一つが中山道で日本橋から始まって上野を通り信濃、木曽、京都・三条大橋をつなぐ重要な街道でありかつては賑わいを見せていました。また当時この中山道に作られた宿場を69あったことから中山道六十九次と呼ばれていました。時代の移り変わりと共に鉄道の普及によってかつての中山道の賑わいは退いていきました。中山道のいくつかの峠の中でも最も難所と呼ばれているのが和田峠です。中山道はまたの名を中仙道とも呼ばれています。
和田峠までの走行コース③(和田峠入り)
いよいよ本格的激坂を走行
比較的穏やかだった道のりとはここでさよならしていよいよヒルクライムの極地とも言われる和田峠に入ります。平均の勾配が10%から18%の斜度もあり想像を絶するような坂道が約3.7km継続します。頂上を目指すまでしばし体力との闘いになります。
和田峠走行中
和田峠走行中の真ん中あたり位から坂の斜度もかなりきつくなってくる様です。自転車やロードバイクで走行する際はスピードも上げられずひたすら低速でじっくり登りきる感じで体力勝負になります。くねくねした坂道を登っている間は季節関係なく体も熱くなります。頂上に到着した時の気温差に注意が必要です。和田峠の走行を幾度か経験を積んでる人にもやはりきつい激坂です。しかしこのきつい激坂を好む人が多く和田峠のリピーターが多いのも事実です。
和田峠完走
きつい勾配の和田峠を無事登り切った暁には和田峠おなじみの石碑があります。和田峠を完走した折に愛用の自転車やロードバイクを置いてよく記念写真を撮る人も沢山います。峠のヘアピンカーブは経験者でもかなりきついものがありますが登り切った後は清々しい達成感がある様です。また和田峠がゴール地点であとは坂を下って来た道を帰るだけと言う人もいますがそのまま着地点から裏和田へ出て神奈川県の相模湖方面にも足を運ぶことができます。
和田峠までの途中で見る事ができるスポット
ここでしか食べられない!登録商標の陣馬そば
陣馬高原下にある他では食べる事ができないと言われている登録商標の陣馬そばのお店山下屋があります。八王子側から行くと和田峠に向かう途中にあるので登山で利用する人も多い様です。メニューは手打ちの陣馬そばやコース料理の他に八王子城と言うならではの地酒もあるので和田峠を無事制覇した際には旅の楽しみとしておすすめです。
陣馬そば山下屋情報
【住所】東京都八王子市上恩方町3891
【電話】042-651-6916
夕やけ小やけふれあいの里
和田峠へ向かう途中この辺りを登山する人たちの休憩場所になっているのが夕やけ小やけのふれあいの里。食事はもちろんですが夜9時まで日帰り温泉も利用することができます。駐車場も完備されており和田峠の激坂を登ってきた帰り道にでも旅の疲れをいやすために締めに立ち寄りたいスポットです。
夕やけ小やけふれあいの里情報
【住所】東京都八王子市上恩方町2030
【利用時間】4月から10月:午前9時00~午後4時30、11月から3月:午前9時00~午後4時00、※イベント開催時は利用時間帯に変更があり。
【休業日】無休
【入場料】大人200円、中学生以下100円、4歳未満無料(この記事の情報は2019年4月30日時点をもとに作成されております)
和田峠からいける見どころスポット
裏和田峠
和田峠は表和田と裏和田があり表和田は東京都八王子側、裏和田は神奈川県側にあります。又この和田峠からさらに先にあるラピュタ坂や裏和田、相模湖周辺に出る事もできます。相模湖の湖とアウトドア施設が充実したテーマパークプレジャーフォレストがおなじみです。
ラピュタ坂
和田峠の上をいく激坂のラピュタ坂はある程度ヒルクライムを知り尽くした中級者から上級者向けにおすすめのコースです。ラピュタ坂からは裏和田峠がありここからの富士山の眺望は格別です。
陣馬山
陣馬山までのルートは和田峠から階段か通常の山道を利用するかいずれの二つあります。階段利用の場合和田峠から茶屋横の登山口階段を上り約15~20分で陣馬山に到着します。険しい道なりではないものの通常の山道を歩いた場合25~30分はかかる様です。陣馬山からは富士山をはじめ周辺の奥多摩や丹沢を眺望することができて絶景スポットとなっています。
和田峠から行ける名所
峠の茶屋
ちょっと一服、一休みタイムしたい登山者におすすめの休憩所。飲み物系が中心でおでんやカップラーメン等があります。自転車やロードバイクで本格的に和田峠を登山する人には峠の茶屋は利用者も多い様です。和田峠からさらに山林を登山する人には勝手の良い売店。
峠の茶屋情報
【住所】神奈川県相模原市緑区佐野川4-イ
【電話】042-687-2882
千代田湖
甲府市北西部にある千代田湖は甲府の市街地と昇仙峡の間にある人造の湖であり憩いの名所として知られています。正式名は丸山貯水池でありヘラブナ釣りができる事でも知られています。秋になると赤く色づく美しい紅葉を鑑賞することができるので観光としても人気があります。
見晴らし広場
和田峠の見晴らし広場は山梨県の甲府から千代田湖の途中である山梨県道にあります。千代田湖の側にあり公園からは富士山を背景に甲府の街並みを一望でき、夜になると遠くに見える夜景がとてもきれいです。観光やデートスポットにもなっており和田峠に来た折には立ち寄ってみたいスポットです。
みはらし広場情報
【住所】山梨県甲府市和田町
和田峠を越えた場所においしいお店あり
中仙道
和田峠を抜けて長野県下諏訪方面にあるイノシシや鹿の山肉料理を扱ったお食事処です。イノシシや鹿の焼肉定食やイノシシのほうとうなどがありメニューも信濃の山肉がメインとなり充実しています。営業時間は水曜日を除く10時から15時までの日中のみの営業。早めに和田峠を完走してご当地の山肉を味わいに行くのもいいかもしれませんね。
中仙道情報
【住所】長野県名川町長久保2028
【電話】0268-68-2965
和田峠 農の駅
地元産の3種のきのこ汁は単品価格200円とリーズナブルなのに味わいがあっておいしいと人気のお店、和田峠農の駅。おにぎりの付いたセットも有ります。和田峠から街道沿いに出て長野県のビーナスラインと国道142号線の交わる道の駅にあります。(記事内の情報は2019年4月30日時点をもとに作成されております)
和田峠 農の駅情報
【電話】0268-88-2260
【営業】月曜日から日曜日、10時00~17時00
【定休日】無休
【住所】長野県小県郡長和町和田5101-1
ヒルクライムをするなら和田峠に行ってみよう
東京都八王子側の和田峠とヒルクライムの距離や勾配、タイムについてまとめて見ました。和田峠と言えば中山道の峠の中でも最大の難所とも言われている激坂です。いくつものヘアピンカーブがあり勾配は10%以上あり初心者には完全制覇は厳しい峠ですが自分の体力と勝負しながら試みる事でタイムをあげる事や自転車やロードバイクを使って地面に足をつけずに完走することも可能です。
無事和田峠に到着した際にはこの上ない達成感も得られてまた訪れたくなります。初めから楽観視せず当日の持ち物と体力を総点検して少しずつタイムをクリアしていきましょう。和田峠のヒルクライムにチャレンジしてみたい方は参考にしてみてください。
和田峠が気になる方はこちらもチェック!
当サイトでは和田峠でのヒルクライム以外にも和田峠周辺の登山やロードバイクについて詳しくまとめています。ロードバイクについてや東京近郊で気軽に行ける登山をご予定の方はチェックしてみてください。
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