電気毛布は洗濯しても大丈夫なのか
寒くて寝つけない冬の夜に、足元からしっかり温めてくれる電気毛布は冬の防寒対策として欠かせないアイテムです。中には毎日利用される人もいるでしょう。
電気毛布は肌に直接触れるものだから、使用頻度が高まれば当然よごれや匂いも気になってきます。洗濯機で丸洗いしたいけれど、コネクタ部分の故障や内部ヒーターが壊れるのが心配で、洗濯機で洗うのを躊躇してしまいがちです。
壊れない洗い方を理解して、洗濯表示に注意することで電気毛布をクリーニングすることは可能です。
電気毛布を洗濯する判断基準について
電気毛布を洗濯できるかどうかの判断基準は、洗濯表示を確認することで明らかになります。洗濯表示には洗濯機で丸洗い可能な表示と、手もみ洗いが可能な表示など決まりは区別されています。
洗い方もKODEN(広電)、パナソニック、コイズミなど、メーカーによって若干異なる場合があります。
この記事では一般的に知られた電気毛布の洗い方や洗うときの注意点を解説しますが、お手持ちの電気毛布によっては仕様が変わることも懸念して、最終的な判断は自己責任でお願いします。
電気毛布の洗濯方法①洗濯表示の確認
お手持ちの電気毛布が選択可能かどうか確認する術として、電気毛布を購入したときに付属されている、パッケージや取扱説明書を確認しましょう。丸洗いの不可が記されているはずです。
洗濯機で洗うことができるタイプと手洗いしかできないないタイプなどあるので、間違えないようにしっかり注意して確認してください。
梱包されていた箱も、同梱されていた説明書も無くしてしまった場合は、電気毛布についているタグの洗濯表示を見てください。
電気毛布についた洗濯表示の見方
お手持ちの電気毛布が洗濯可能かどうか確かめる方法として、もっとも確実で簡単な確かめ方は、電気毛布についているタグの洗濯表示をチェックすることです。
まずは洗濯NGの表記が無いか確かめましょう、浴槽のマークに×印が重なるようについている表記は、洗濯機と手洗い両方の洗濯方法において洗濯はできません。
手もみ洗いが可能な電気毛布には、浴槽と手のマークが記されています。洗濯機で丸洗い可能な表記は、浴槽の中に数字(水温の上限)が書かれたマークがついていますので、一度お使いの電気毛布を確認して、洗濯しても大丈夫かどうか判断してください。
平成28年12月以降の洗濯表示
アパレルや電気毛布などの寝具は、近年海外からの輸入製品が増えてきたため、平成28年末ころから洗濯表示を外国製に合わせるようになりました。
そのため平成28年以前に発売された国産の電気毛布には、過去の洗濯表示がついています。若干デザインが異なるので、昔の電気毛布をお使いになられている方は、間違えないように確認しましょう。
とはいえ洗濯不可の電気毛布に関しては、現在の洗濯表示も過去の洗濯表示も大きく分かりやすい×印がついているので、理解しやすいでしょう。
電気毛布の洗濯方法②ネットに畳みいれる
洗濯可能な電気毛布だということが分かったら、電気毛布の電源ケーブルを引き抜いて、コネクタ部分を中央にしまい込むような形で三つ折りに畳んでください。
適当に入れてしまうと、洗濯機が回転する勢いでコネクタ部分が洗濯槽にぶつかり壊れてしまう危険があります。ネットに入れる理由は、畳んだ電気毛布がまとまったままクリーニングできるようにするためです。
コネクタを濡らさないために畳むわけではないので、畳む理由は物理的な衝撃で壊れるのを避けるためだと覚えておきましょう。
手洗いの場合
洗濯表示に手洗い可能のマークしかしるされていないときは、電気毛布がすっぽり入るくらいの大きめの桶を用意して、畳んだ電気毛布を押し込むように洗っていきます。
洗濯機で洗うのと違う点は、手洗いの場合はネットに入れる必要はありません。
手で優しく揉むように汚れを落としていくので、とくにコネクタが壊れる要因がないため、ネットに入れて保護する必要はありません。
電気毛布の洗濯方法③中性洗剤を使う
さっそく洗濯していきたいところですが、その前に使用する洗剤について理解を深めておかなければいけません。電気毛布を洗うときは、必ず中性洗剤を使うようにしましょう。
電気毛布は内部に埋め込まれた発熱体と、それを縫いわせる繊維など構造が大変デリケートになっています。
素材を痛めないためにも、使用する洗剤は洗浄力優しい中性洗剤を使うようにします。
中性洗剤とは
中性洗剤といえば、食器洗い用の洗剤を思い浮かべる方も多いでしょう。衣類洗濯用の中性洗剤とは、セーターなどおしゃれ着を洗濯する用の洗剤のことです。代表的な商品ではエマールなどが当てはまるでしょう。
通常衣類用の洗剤はアルカリ性が主ですが、中性洗剤ならダメージによわい繊維のセーターやジャケットなども洗うことが出来ます。
電気毛布に使用する場合は、適量より若干少なめの量に調整すると、よりダメージを軽減することができます。
電気毛布の洗濯方法④洗濯モード
ドライモード(おしゃれ着コース)または毛布モード(大物洗いコース)のどちらかの洗濯モードで、電気毛布を洗うようにしましょう。電気毛布を洗うさいの、最も重要なポイントは「優しく洗う」ことです。
通常モードではコネクタが洗濯槽にぶつかり壊れてしまう可能性が高まるので、洗濯機を使って電気毛布を洗う時は、必ず洗浄力の優しいモードに設定しましょう。
手洗い洗濯の場合
衣類を手洗いするときは、本来であれば洗濯板や洗濯ブラシなどを使ってゴシゴシ洗うやり方が基本となりますが、電気毛布を手洗いするときは手もみだけで完結させます。
桶にはいるように折りたたんだ電気毛布を、両手で優しく押しこんで、洗剤の入ったぬるま湯に全体が浸からせます。その状態を5秒ほどキープしたら、手を放して電気毛布が浮いてくるのを待ちます。これを1セットとして4回～5回繰り返しましょう。
電気毛布の洗濯方法⑤すすぎをしっかり
電気毛布を洗うコツとして大事なことは、すすぎをしっかり行うことです。コネクタは防水加工が施されている商品が多いのですが、万が一内部に水が浸入した場合でもすぐ壊れるとは限りません。
電化製品は電源が入っていない状態では、濡らしても即ショートする可能性は低いのです。洗剤残りのない純粋な水であれば、よくすすいで乾かすことで元通り通電することができます。
反対に洗剤が残ってしまうと、不純物として電気回路に付着してしまい、完全に乾かず漏電してしまいます。
洗剤カスは故障の原因になる
洗濯水に不純物が混ざっていれば、電気毛布が故障する可能性が高まります。汚れを落とすための洗剤ですが、すすぎ残りがあると乾いたときに洗剤カスとなって不純物と同等の欠点になってしまいます。
対処方法としては、洗剤の量を少なくする、大量の水ですすぎをしっかり行うことで、コネクタが水の影響によって壊れてしまうことを避けることが出来ます。
毛布モード・ドライモードでは、すすぎを丁寧に行うように設定されているので安心です。
電気毛布の洗濯方法⑥脱水は手動に切り替える
脱水の仕方は、電気毛布を故障させないで安全に丸洗いする重要なポイントです。全自動洗濯を使っている場合は、脱水だけは手動で設定しましょう。
脱水の激しい連続回転によって、中央に畳んでしまいこんでコネクタが飛び出て洗濯層に強くこすりつけられて壊れてしまう恐れがあります。なので脱水は手動で30秒だけに設定して、傍で安全を確認しながら水分を取り除いていきましょう。
洗濯機の脱水機能を使わない方法
安全性を高めたいのなら、洗濯機の脱水機能は使わないことをおすすめします。洗濯、すすぎ、の行程が終わったら洗濯機の電源を切り、濡れた状態の電気毛布を取り出して下さい。
お風呂の浴槽や大きめの桶のなかで、手の平を使って毛布を押すように水分をとってください。ねじって絞るのだけは厳禁ですので注意してください。
電気毛布の洗濯方法⑦日陰で干す
脱水が終わったら、最後に日陰に乾かしたら一連の作業は終了です。足元だけ温めるミニサイズの電気毛布なら4時間もあれば乾くでしょう、シングルサイズなら半日は必要です、セミダブル・ダブルサイズの電気毛布なら1日かかると思っておきましょう。
掛け敷き両用タイプですと、さらに乾燥させる時間を多く見ておきましょう。効率化を高める干し方は、二本の物干し竿を使って空気に触れる面積を多く取る方法がおすすめです。
炎天下で干すのは避けよう
電気毛布は寝具の1種ですが、電気が流れる仕組みとしては電化製品でもあります。位置づけが難しいのですが、電気機器は長時間太陽の熱に当て続けると故障の原因になります。
毛布なので天日干ししたい気持ちは分かりますが、せっかく正しい洗い方で洗濯した電気毛布を故障させないためにも、日陰で干すという正しい方法で乾燥させてください。
電気毛布が壊れる洗い方とは
洗剤を使いすぎる洗い方
万が一コネクタの内部に洗剤が入ってしまった場合、微量であればただちに壊れる心配は少なく済みます。しかしながら、すすぎきれない量の洗剤を使用した場合は、洗剤液がコネクタの中に残留してしまい、いざ電源をいれたときに漏電してしまう危険があります。
脱水しすぎる
洗濯によって電気毛布が壊れてしまう理由で、洗剤の使いすぎの次に多いのが、強い脱水を長時間かけてしまうことです。ドライモードだから大丈夫と思って洗濯機に入れた毛布を放置してしまうと、1分以上も脱水していたなんてこともありえます。
長時間の脱水では、コネクタが壊れるだけじゃなく、洗濯槽にとっても良いことはありません。
大丈夫か不安な方はクリーニングに出そう
メーカーが洗えることを証明した電気毛布でも、洗い方を間違えれば絶対に大丈夫という保証はありません。各商品の取り扱い説明書にも書かれてありますが、電気毛布を洗うことは面倒な手順や注意点がたくさんあります。
洗っても大丈夫かどうか不安な方は、クリーニング店に丸洗いをお願いすることをおすすめします。
電気毛布のクリーニング代金の相場
クリーニング店で電気毛布を丸洗いするクリーニング代金は、1,000円代の店もあれば6,000円以上する店舗もあり、相場安定していない地域もあるので、最寄りのクリーニング店の何件かから見積もりを出してもらうと良いでしょう。
まとめ
まずは洗濯表示を見て、洗える電気毛布かどうか確認してください。洗えることが分かったら、注意点をしっかり抑えて慎重に洗濯していきましょう。
大丈夫かどうか不安であればクリーニング店にお願いすることをおすすめします。技術の進化により、せっかく洗える電気毛布が開発されたのですから、安全な方法で洗って清潔に保っていきたいですね。
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