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ほうれん草(ホウレンソウ)の栽培方法と育て方!種まきや間引きのコツもご紹介!

葉物野菜の代表格のほうれん草。家庭菜園でも簡単に栽培できるため、初心者の方にもおすすめの野菜となります。品種を選べば1年中栽培できるため、いつでもスタートできる野菜です。そんなほうれん草の栽培について初心者の方にもわかりやすく、詳しく解説しています。
更新: 2021年9月9日
のべじ
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はじめに

葉物野菜は、家庭菜園初心者の方でも比較的簡単に栽培できます。その中でもほうれん草は、特に簡単に栽培可能。品種を選べばほぼ1年中栽培できるので、思い立った時から育てることができるのも嬉しいですね。

もちろん栄養価が高く、食べ方も豊富にあるため育てた後も楽しめます。今回はそんなほうれん草の育て方について、種まきから間引き、追肥、収穫までを順を追って詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみて下さい。

ほうれん草とは

葉物野菜の代表

ほうれん草は、ヒユ科ホウレンゾウ属に属する野菜です。アジアが原産地と考えられていますが、詳しいことは実はわかっていません。日本には江戸時代に伝えられ、全国的に普及したのは、大正から昭和初期と言われています。栄養価が高く、様々な料理に使いやすいことから、現在では葉物野菜の代表的存在となっていますし、家庭菜園でも人気の野菜です。

ほうれん草は緑黄色野菜のひとつ

ほうれん草は緑が濃く、緑葉職野菜の一つにされています。栄養価の高い野菜として知られていますが、特に鉄分やβカロテンの含有量の多い野菜です。βカロテンは健康な体作りに大切な栄養素で、免疫力を上げてくれるとされています。しかし、シュウ酸と呼ばれる成分が多く含まれ、食べすぎると体内のカルシウムと結合し、結石の原因となるため、一度に沢山食べすぎるのは注意が必要です。

ほうれん草の品種選び

東洋種と西洋種がある

ほうれん草には、起源の違う東洋種と西洋種の2つのタイプがあります。東洋種は葉が薄く、切れ込みが入っているのが特徴で、西洋種は葉が厚く丸みがあるのが特徴です。東洋種は根元が赤くなるのも特徴で、味も西洋種に比べると甘みがあるとされています。近年では両方を交雑した品種もあり、栽培時期や好みに合わせて品種を選びましょう。

春に適した品種

ほうれん草は日が長くなると、「とう立ち」と言って子孫を残すサイクルに入ります。春から初夏は、日が長いため、とう立ちしにくい品種を選ぶようにしましょう。西洋種がとう立ちしにくいですが、販売店で春まき用として販売されているものであれば問題ありません。秋冬まき用のものをまいてしまうと、とう立ちしやすいため注意が必要です。

秋冬に適した品種

秋冬には、春と違い東洋系の品種が選ばれることが多いですが、寒い冬でも栽培できるように、耐寒性の強い品種を選ぶようにしましょう。ほうれん草は、寒さに当たると甘みが増すため、その点でも東洋系の品種が適しています。こちらも秋冬まき用として販売されているものであれば問題ありません。

変わり種の品種

現在では品種改良がおこなわれ、変わり種のほうれん草も作出されています。ほうれん草はもともとアクが強い野菜ですが、アクを少なくし生でも食べられるサラダ用ほうれん草があります。

また色味の違う、茎が赤色や紫色の品種もあり、うまく活用することで、料理の彩をカラフルにしてくれるのです。育て方は変わらず、家庭菜園でも育てられますのでぜひ栽培してみて下さい。

ほうれん草の栽培①:土づくり

なるべく連作は避ける

ほうれん草は、連作障害が比較的出にくい野菜ですが、なるべくなら連作はしない方が安全です。前年にほうれん草を作っていない場所で栽培するようにしましょう。連作をせざるを得ない場合は、肥料としてたい肥を多めにまくと、土壌が改善されるため、より連作障害が出にくくなります。


土を必ず中和する

ほうれん草は、野菜の中でも酸度に弱く、酸性の土では若いうちに成長が止まり枯れてしまいます。そのため、種まきの前に、必ず土を中和することが必要です。できれば土の酸度を図り、pHが6.3~7.0になるように苦土石灰をまきしっかりと耕しましょう。一般的な畑で1㎡あたり100~150gが目安ですが、酸度が強い場合はより多くまきます。

肥料をまく

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ほうれん草の種まきの1週間前までに、肥料を施します。たい肥と、化成肥料をまぜて施すと効果的です。種まきの直前に肥料をまくと、ほうれん草の成長を阻害してしまう恐れがあるため、計画を立てて種まきの1週間前までに終わらせるようにしましょう。

ほうれん草の栽培②:種まき(畑に直接まく場合)

種まきの時期

ほうれん草の種まきは、真夏を除いて1年中可能です。先ほどご紹介したように、各時期に合わせて品種を選びましょう。スペースに余裕がある場合は、一度にまいてしまうのではなく、一定間隔ごとの時期をずらして種をまくと、収穫時期がずれて1年中食べるられます。

畑に1~2cm間隔で種をまく

ほうれん草の種をまくときは、まず、幅15cmくらいの間隔をあけて、深さ2cmほどの溝を掘りましょう。この時に、溝をなるべく均一の深さにするのが、発芽を揃わせるコツです。溝を掘ったら1~2cm間隔で種をまいていきましょう。種をまいたらしっかりと土をかぶせ手でしっかりと鎮圧をします。

発芽まで土の乾燥に注意する

ほうれん草の種子は硬い皮で覆われているため、吸水しにくいという特徴があります。そのため、種をまいた後はしっかりと水やりをして土が乾燥しないようにしましょう。乾燥してしまうと発芽率が落ちてしまいます。雨上がりに種をまいたり、種をまいた後に不織布をかけることも効果的です。

ほうれん草の栽培③:苗の作り方

育苗のメリット

ほうれん草は直根性と呼ばれる根のため、移植にはあまり適していません。そのため、畑に直接種をまくことが多いですが、育苗トレイで苗を作ってから移植する方法もあります。

一度苗を作ることで、寒い時期に保温して育苗できる、生育初期に雑草に負けずに育苗できる、など発芽したものだけを植えるため、畑のスペースを有効に利用できるなどのメリットがあるのです。育てる時期や、環境によって使い分けると良いでしょう。

セルトレイでの苗の作り方

ほうれん草の育苗には72~128穴のセルトレイが便利です。市販の種まき用の培養土を詰め、一度水をまきます。この時に土にしっかりと水分を吸わせるのが良い苗の作り方のコツです。

水分の量が異なると発芽がバラバラになってしまいます。指で小さな穴を開け、種を2~3粒まきます。その後土をかけてしっかりと鎮圧をしましょう。最後に濡れた新聞紙で保湿をして発芽を待ちます。

まんべんなく水やりを

セルトレイは一つ一つの穴が小さいため、水の乾きも早くなります。そのため、毎朝1回水やりをしましょう。この時に、全体にまんべんなく水が行き渡るように水やりするのがポイント。水が偏ってしまうと、成長も偏りが出てしまいます。また、一度完全に乾ききってしまうと枯れてしまう可能性も高いので注意しましょう。

苗の植え方


本葉が2~3枚になったら一番元気な株を残して間引きし、畑に定植します。植え方はまず、6~7cm間隔でトレイの大きさに合わせて小さな穴を開けましょう。そして苗を植えつけ、しっかりと鎮圧します。この時に苗の土を崩さないように注意しましょう。根っこを傷つけないのが植え方のコツです。

プランターでの植え方

ほうれん草はプランターでも栽培することが可能です。プランターで栽培する場合はなるべく底面積の大きいプランターを選びましょう。プランターでの苗の植え方は、畑での植え方と同じように、6~7cm間隔で植え付けます。その後の管理は変わりませんが、土が少ない分乾燥しやすいため注意しましょう。

ほうれん草の栽培④:間引き

1回目の間引き

ほうれん草の種をまき、発芽が揃ったら、まずは1回目の間引きをしましょう。本葉が1~2枚出てきた時期に行います。株と株の間が2~3cmになるように間引きをしましょう。なるべく元気で成長の早いものを残すようにします。

葉が混みいってきたら間引き

1回目の間引きが終わった後は、ほうれん草が成長して葉が込み入ってきたら随時間引きをしましょう。隣同士の株の葉が触れ合うようになったら一つの目安です。最終的には株と株の間が6~7cmの間隔にしましょう。成長したほうれん草を間引く場合は、抜き取ってしまうと絡まった根が引っ張られ、残す株の根が傷つけられてしまうので、株元をハサミで切って間引きをします。

ほうれん草の栽培⑤:追肥

1回目の追肥

ほうれん草が育ち、1回目の間引きの後に追肥をします。株と株の間に化成肥料を1㎡あたり30gを目安に追肥しまししょう。追肥をしたら軽く耕して土と肥料がなじむようにします。この時に肥料が直接ほうれん草に触れないようにしましょう。

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2回目の追肥

草丈が10cm以上になったら、2回目の追肥をします。1回目と同じ量の化成肥料をまき、同じように耕します。ほうれん草が育ってくると倒れやすくなるため、この時に軽く土を寄せると効果的です。しかし葉が茂っていてやりづらい場合は、無理に土寄せるるとほうれん草を痛めてしまうこともあるため、無理にする必要はありません。

ほうれん草の栽培⑤:病害虫対策

注意したい害虫

ほうれん草につきやすい害虫としてアブラムシやネキリムシが挙げられます。アブラムシは市販の殺虫剤を散布しましょう。ネキリムシは夜間に活動するためなかなか見つかりませんが、元気なほうれん草が急に倒れたり枯れていたらネキリムシに食害された可能性が高いです。そのほうれん草の株本を掘て探し捕殺しましょう。予防するためには専用の殺虫剤を使用しましょう。

注意したい病気

ほうれん草は病気に強い野菜ですが、べと病にだけは注意しましょう。べと病は10℃以下の環境で多湿の場合に発症しやすい病気です。寒い時期は不織布やトンネルで保温をし、株間をしっかりあけて風通しを良くしましょう。

しかし、最近ではべと病に強い品種が開発されています。家庭菜園では様々な資材を使って対策するより、品種を選んで対策をするのもおすすめです。

ほうれん草の栽培⑥:収穫

収穫までの期間


ほうれん草は本葉が4~5枚ごろまでは生育がゆっくりですが、その後急速に成長。春や秋にまいたものは種まきから40~60日、晩秋から冬にまいたものは90~120日で収穫できます。冬場はトンネルなどで防寒することによって収穫の時期を早めることも可能です。

背丈が20cm以上で収穫

ほうれん草の背丈が20cm以上になったら収穫の適期になります。根元に赤みを帯びているのが理想的です。赤身ががかっているのは糖分が蓄えられている証拠。株本を束ねるようにしてハサミで根元を切り取って収穫します。葉が柔らかく折れやすいので優しく扱いましょう。

ほうれん草の栽培⑦:寒締めほうれん草の作り方

寒締ほうれん草は甘い!

寒締ほうれん草とは、品種名ではなく、霜や真冬の寒さにさらして強い甘みを引き出したほうれん草のことです。寒さに当たることによって葉や茎に糖分を蓄えることで凍りにくくし、自分の身を守ろうとします。その結果、肉厚で甘みの強いほうれん草が出来上がるのです。また、シュウ酸の量が減るため、えぐみが減ります。

秋まき品種を選ぶ

家庭菜園での寒締ほうれん草の作り方は、まず、耐寒性のある秋まき用の品種を選びます。春まきようの品種は耐寒性がないため、寒い時期には成長してくれないため注意しましょう。また、最近では寒締ほうれん草専用の品種もあるため、それらを使用するのもおすすめ。

収穫前に冷気にさらす

栽培初期は不織布やトンネルによって防寒をし、成長を促します。しっかりと成長して収穫の2週間ほど前になったら防寒資材を外して冷気に当てましょう。冷気に当たると糖分を蓄え始めます。

2週間たったら通常通り収穫して、甘味たっぷりの寒締めほうれん草を楽しみましょう。家庭菜園でも、作り方は決して難しくないので、ぜひ挑戦してみて下さい。

まとめ

以上、ほうれん草の育て方について紹介しました。ほうれん草の栽培はまず発芽をそろえることがポイントです。発芽さえさせてしまえば、比較的育てやすい野菜となります。ほうれん草は1年中育てることができ、さまざまな料理で活躍しますので、ぜひ家庭菜園で育ててみて下さい。

ほうれん草が気になる方はこちらもチェック!

今回はほうれん草の育て方についてご紹介しましたが、その他にも様々な野菜の育て方や作り方などに関して、詳しく紹介した記事が沢山ありますので、気になる方はぜひチェックしてみて下さい。