ベニヤ板(FSC普通合板)
ラワンベニヤ9mm
針葉樹合板(構造用合板)
クレサンジャパン シナベニヤパネル
ベニヤ板のサイズ規格を解明!
ベニヤ板の正体に迫る
ホームセンターなどに足を運ぶと莫大な数の板が販売されていますが、その一種に「ベニヤ板」が存在しています。よく耳にするワードですが、どんな特徴や種類があるかは意外にも周知されていません。そこで今回は、ベニヤ板の意味合いや種類、さらには秘められた魅力までもご紹介してきます。
サイズが豊富で便利
実は生活のさまざまな空間でベニヤ板が使用されており、中には建築用の素材や小物や家具までにも使用されていて、お店にはニーズに合わせた板が販売されています。今回は種類は勿論のこと、大きさや厚みにもフォーカスを当ててご紹介していくので、お好みのサイズを探してみて下さい。
ベニヤ板のサイズ規格①:ベニヤ板って何?
ベニヤ板って何?
正しい定義としては、加工によって切り出された1枚板が「ベニヤ板」と呼ばれるものですが、本来の意味する定義とは異なるイメージで認識されていることが多いです。
生活の一部でよく見かけるものは、複数の板同士に接着加工を施した「合板」に区分されているもので、正しくは接着加工をしていない 薄べニヤ (1枚板の状態)こそが正しい意味合いとなっています。
購入する時は?
正しい呼び名とは異なる印象で認識されていますが、ホームセンターなどで購入したいときは、合板と書かれている商品を探せば問題ありません。ベニヤ板のイメージはその他に分類されている板などと同一視されることが多いため、特に難しく考えず選びましょう。
ベニヤ板のサイズ規格②:合板って何?
合板のメカニズム
べニア板のメカニズムを熟知する上で「合板」というワードは重要なキーワードとなっています。合板とは読んで字の如く、何枚もの薄べニヤ(板)を貼り合わせてできたもので、さまざまな規格や厚みが展開されています。特徴としては、板の側面が薄べニヤが重なった層状態になっていて、側面を見ると一枚板かどうかがすぐに判別できます。
合板の特徴
合板は多種多様な規格が販売されており、それらをさらに細かく分類することもできます(種類は後々ご紹介)。強度は規格によって変化し、水気や湿気などに耐性があるものや、貼り合わせた薄べニヤ同士が剥離しにくいものもあり、それぞれにの規格や使われている素材の違いによって商品名も変化します。
ベニヤ板のサイズ規格③:ベニヤ板の構造
ベニヤ板のメカニズム
桂むきと呼ばれる方式によって丸太から薄べニヤを切り出し、決められた寸法に合わせて大きさを設定します。そして、薄く切り出したものを特殊な接着剤で圧着加工し、その時に重ね合わせる板の枚数で最終的な厚みも変化させます。
先ほど説明したように、薄べニヤを何枚も重ねていることから、側面が層のようになっているため、違いの見分けは簡単です。
ベニヤ板の規格
多岐に渡った寸法や大きさが展開されているのですが、接着の際に使用されている薬の種類や耐水性などによっても規格や構造も変化します。各々の板面には、品質が記載されたスタンプが押されていて、そこには商品それぞれの規格などが記載されています。
耐水性表記
スタンプに表記された「特類・1類・2類・3類」という文字は、耐水性のレベルを指しています。
この数字は「特類>1類>2類>3類」の順番で耐水性が示されており、中でも特類は水分への耐性が高いので、水分による剥がれなどが起こりにくくなっています。逆に3類の場合は水気などへの耐性が低いため、湿度の高い場所での使用には適していません。
ホルムアルデヒド放散量
接着剤にはホルムアルデヒドと呼ばれるものが使われており、スタンプでは「F☆~F☆☆☆☆」の範囲で記載されています。
この規格は、☆の数が多い程放散量が少なくなっており、より安全であることを意味しています。ホルムアルデヒドの放散量が多いとアレルギー反応などが起こる可能性があるので、DIYに用いる場合は「F☆☆☆☆」のものを手に入れるのがおすすめです。
ベニヤ板のサイズ規格③:ベニヤ板の寸法
サイズと規格について
ベニヤ板は種類によって多岐に渡ったな厚みや寸法で展開されており、種類によっては規格などが異なることもあります。一般的な寸法としては「約1820mm×910mm」が多く見られますが、910mm×910mmのものなども販売されており、寸法に決まりなどはありません。
種類によってサイズが分かれる
後に種類を分別して寸法を紹介しますが、種類によって寸法が大きく変わるということなどはありません。
しかし、細かい違いや厚みも変化するので、購入する場合は合板の種類や規格をチェックしてから買うようにしましょう。また、店舗にもよりますが、サイズ展開の幅が広い場合もあるので、お好みの大きさ見つけましょう。
ベニヤ板の種類①:バリエーション
ラワン合板
数ある板の中でも古くから用いられているものがラワンと呼ばれる素材で、その他と比較して頑丈なつくりです。ラワン合板の原木は広葉樹で、近年では加工の事情から針葉樹(後述)を用いた合板が多くなっています。
また、強度が高いことが魅力なラワンですが、あくまで複数の薄べニヤを接着して構成したものなので、水気による剥がれやひび割れのリスクもあります。
ラワンベニヤ9mm
構造用合板
家の床や壁の構造に用いられる板がこの構造用合板で、耐水性や安全性などの規格を合格した合板のことを指構造用合板と呼びます。こちらは、湿度や衝撃にも強いため、DIYでもより頑丈な作品を作ることができます。
一方で価格帯はその他の合板などと比較して若干高い傾向にあるので、大量に使いたい場合などはお財布の事情と相談して計画を練りましょう。
針葉樹合板(構造用合板)
コンパネ
コンクリートの型を取るのに用いられる板なので、コンパネの表面には剥離用の特殊な加工が施されています。表面にある特殊加工は耐水性に優れており、板面の色は黄色や緑色をしているので分かりやすいです。
しかし、耐水性に優れいるものの、用途の関係で、見た目や風合いは粗い出来になっています。価格帯は比較的安価で手に入るので、目立たない部分に用いる時などに使用しましょう。
コンパネ
針葉樹合板
お店などに置かれている板の中でもよく見受けられるものが、針葉樹を素材とした合板です。先ほど説明したラワンと比較すると加工が容易で、さらに安価で手に入るので、針葉樹が好まれる傾向にあります。また、針葉樹はラワンよりも成長が早く、軽く柔らかいことから、さまざまな合板に用いられています。
針葉樹合板
ベニヤ板の種類②:ラワン合板とは?
ラワン合板の特徴
ラワンは強度に優れており、その他と比較すると強度のあるものを作ることができます。しかし、ラワンの強度が裏目に出て加工しにくいというデメリットもあります。強度が高く安心ですが、ネジやくぎを打ち込む場合にひび割れる可能性もあるので、あらかじめ処理をしてから加工をするのがおすすめです。
ラワン合板の寸法
市販のサイズ
厚み:約2.5mm~30mm
幅:約910mm~1220mm
長さ:約1820~2430mm
大きさについて
ホームセンターに売られているものの多くは「910mm×1820mm」で売られており、中にはそれらを小さくカットしたラワン合板も販売されていることもあります。
ベニヤ板の種類③:構造用合板とは?
構造用合板の特徴
数ある合板の中でも構造用合板は強度や耐水性、安全性に優れているため、小物から家具までいろいろなものに対応することができます。
本来住居の下地などに用いられることから、表面が粗い傾向にあり、きれいな仕上がりを求める際はやすり掛けなどの加工を施す必要性があります。表面のざらつきは加工次第できれいになりますので、塗装などを工夫して扱いましょう。
構造用合板の寸法
市販のサイズ
厚み:約5.0mm~35mm
幅:約910~1220mm
長さ:約1820mm~2730mm
大きさについて
構造用合板は住居の構造に用いられており、その他の板類と同じく「910mm×1820mm」で置かれていることが多い傾向があります。サイズが大きい場合や持ち帰れない場合は、ホームセンターでのカットサービスなどを利用すると、お好みの大きさで持ち帰ることができます。
ベニヤ板の種類④:コンパネとは?
コンパネの特徴
コンパネは屋外で用いられることが多いため、耐水性に優れています。しかし、加工を前提としたものではないので、総合的な品質は高いとはいません。また、片面にはコンクリート用の加工が施されており、表裏が分かりやすいのが特徴です。DIYなどに用いる場合は、耐水性を生かして屋外などで使用することをおすすめします。
コンパネの寸法
市販のサイズ
厚み:約12mm~24mm
幅:約500~1200mm
長さ:約1800mm~2400mm
大きさについて
コンクリートの型枠用なので、コンパネはその他のものと比較して大きさのバリエーションが少ない傾向にあります。厚みに関しては12mmのものが多く、明確な使用用途が記されているものの、コンパネは汎用性は高い素材であるともいえます。
ベニヤ板の種類⑤:針葉樹合板とは?
針葉樹合板の特徴
構造用合板にも用いられるメジャーな素材が「針葉樹」で、汎用性が高くさまざまな種類の合板に用いられています。針葉樹合板の板面には品質を証明するスタンプが押されていることがあるので、「ベニヤ板のサイズ規格:ベニヤ板の構造」で説明した規格をチェックしてみるのもおすすめです。
針葉樹合板の寸法
市販のサイズ
厚み:約2.3mm~24mm
幅:約610~1220mm
長さ:約910mm~2430mm
大きさについて
針葉樹合板の大きさ展開はバリエーションに富んでおり、厚みに関しても用途に合わせて加工することができます。規格に関しては910mm×1820mmのものが基本サイズになっていますが、カットされた910mm×910mmのものなどもあるので、非常に扱いやすい合板です。
ベニヤ板の選び方
家具や小物に使う時
家具や小物に使いたい時は、針葉樹合板や構造用合板などを用いれば問題ありません。屋外と違い、雨水や湿度の心配も少ないので、加工のしやすさや頑丈さに重点を置いて使いましょう。
また、構造用合板などは表面に若干のざらつきがあるため、仕上げのやすり掛けや塗装も必要になるため、仕上げに必要となる道具もそろえるようにしましょう。
屋外で使用する時
屋外で用いる場合は湿気や雨のリスクがあるので、水気に強い素材を用いるようにしましょう。中でも構造用合板の耐久性は心強く、屋外の使用におすすめな素材となっています。
耐久性に注目するとコンパネも魅力的で、雨や風が多いシーンでもコンパネは安心して使えます。また、コンパネの風合いはその他と比べて粗い傾向にあるので、見た目を重視したい時はコンパネは不向きであるともいえます。
その他の合板①:化粧合板
化粧合板とは?
薄べニヤやその他の板と比べると、化粧合板と呼ばれるものは特徴的な風貌をしています。化粧合板の表面に特殊加工をした薄べニヤが貼り付けられていたり、独特な塗装などがなされており、家具や家の壁の外装に用いられています。表面が加工されていることから、風合いはその他の合板よりも美しい仕上がりとなっているのが特徴です。
化粧合板の特徴
化粧合板の特徴は、なんといっても綺麗であるということです。その他の合板の表面はざらつきがあったり、少々荒いことがありますが、化粧合板の表面はインテリアにも使える風合いとなっています。塗装ややすり掛けの手間が気になる場合などに化粧合板がおすすめなので、おしゃれな家具や小物を作りたい時にはぜひ活用しましょう。
LBC-630
その他の合板②:シナベニヤ
シナベニヤとは?
化粧合板の一種にシナベニヤと呼ばれる板も存在しており、表面に「シナノキ」の薄べニヤが接着加工された特殊な合板となっています。風合いは構造用合板などと比較して、なめらかできれいな風合いをしており、DIYの外装などにもうってつけの素材となっています。また、価格もリーズナブルで、塗装や加工もしやすくおすすめの素材です。
シナベニヤの特徴
表面にシナノキの薄べニヤが貼り付けられていることから、湿気などによる剥がれに注意する必要があります。また、素材が繊細なので傷や汚れに注意して取り扱うようにしましょう。また、シナベニヤは表面がきれいなので、塗装もしやすく、オイルステインなどを塗るだけでもきれいな仕上がりとなるので、変幻自在に加工することができます。
クレサンジャパン シナベニヤパネル
その他の合板③:OSB合板
OSB合板とは?
OSB合板は今回紹介した板と製造方法が大きく異なるもので、カットした木片同士を接着して作られる合板となっています。その他と比較して特徴的な見た目をしており、見分けるのが容易です。味のある見た目をしているので、加工次第でおもしろい風合いの作品を作ることができます。
OSB合板の特徴
薄べニヤ同士を貼り合わせて作る合板に対して、木の欠片を固めて生成したOSB合板は比較的水気に弱い傾向があります。しかし、耐水性が弱いからといってすぐに崩れるわけではなく、カットした側面から少しづつクズが落ちていくように風化をしていきます。
しかし、値段が安価な上に、構造用合板などでは出すことのできない風合いを出せるので、個性を出すのに向いているともいえます。
OSBボード
まとめ
違いを理解してDIYしよう!
ベニヤ板(FSC普通合板)
ベニヤ板とは「薄べニヤ一枚」のことを指すと説明しましたが、実際には板全般の印象として「ベニヤ板」と呼称されています。
今回ベニヤ板本来の意味合いを明らかにしましたが、購入したい場合は合板のことをベニヤ板として見るのが好ましいともいえます。少々ややこしい表記ではありますが、今回紹介した合板を理解して色々な物を作りましょう!
DIYが気になる人はこちらもチェック!
ホームセンターに足を運べばたくさんのベニヤ板を見ることができますが、それぞれに個性があり面白い作品を作ることができます。今回はベニヤ板にフォーカスを当てて解説しましたが、その他の板について詳しく解説している記事がありますので、是非チェックしてみましょう!
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