アニサキスってなんだろう?
よく聞く魚に取りつくアニサキスの正体とは?
2017年頃から巷で話題となっているアニサキスという名を聞いたことがないという方も、ここ最近では年々減少しているでしょう。しかし、いまだに知らない方もいるので、最初にアニサキスについて説明しておきましょう。アニサキスというのは、多くの魚に住み着いている寄生虫になります。この寄生虫は、我々人間にとっても実害を与える存在なのです。さらに言うと、ここ最近では、かなり身近な存在となっているのです。それはなぜなのか。アニサキスについて詳しくお話していきましょう。
アニサキスの詳細に知ろう!
専門的なアニサキスの知識に触れよう
まず、アニサキスという寄生虫は、海で生活している生物に寄生して生きている寄生虫です。その多くは、鯨、イルカといった海の哺乳類たちの意に寄生していたものが、オキアミなどのプランクトンへ、さらにそれを食するイカヤ魚たちへと渡り、われわれ人間にも実害を及ぼしている背景があります。魚やイカなどは、いわゆる中間宿主と呼ばれます。中間宿主の状況下にある魚や嫌などを食することで、我々は実害を得ることになるのです。
アニサキスが確認できる魚について
アニサキスが特に多いとされる魚を知っておこう
アニサキスを宿している魚といってしまうと、かなりの数がそれに該当する魚となります。それほど、アニサキスは、多くの魚を中間宿主としているということです。では、アニサキスの実害報告の中から、特に多いとされる魚を2種類あげておきましょう。
カツオ(アニサキスが最も多いとされる魚)
カツオのたたきなどでお馴染みのお魚であるカツオが、ここ最近では、圧倒的にアニサキスの実害報告が多いと言われています。後ほど食用方法に関してのお話も出るので、軽くお話させていただきますが、カツオは特に生食が多いお魚になります。生食の場合、アニサキスの摂取確率が格段に上がってしまうケースが多いのも1つの理由となるでしょう。結果、食中毒を引き起こす患者数が、非常に多くなってしまっています。これは、鶏の細菌感染の数をさらに声、食中毒の原因のランキングでも1位を獲得してしまうほどのものだそうです。
サバ(我々の身近な魚であり、アニサキスを含む魚)
サバも同様ですね。カツオに比べてると、アニサキスでの食中毒の確率は、やや低いのですが、確率は確率です。結局のところ、アニサキスを多く宿している魚であることは間違いなく、要注意が必要な魚の一種ですね。サバの場合は、サビキ釣りでも良く釣れる魚でもあり、スーパーでも多く出回る魚でもあります。入手難易度の低さで言うと、かなり注意が必要な魚といえるでしょう。
アニサキスは目視できるのか?
魚に含まれているアニサキスの大きさについて
我々の手元に来ることのアニサキスは、いわゆる成虫のサイズで来ることはありません。体長はおよそ2~4センチメートルといったところで、1センチに満たない幅の寄生虫です。簡単に言ってしまうと、かなり透明度の高いミミズを小型化したような寄生虫になりますね。透明度が高い故に目視が難しかったりもしますが、サイズ的には、目視は可能です。釣ってきた魚、購入した魚に取りついていることもあるので、調理前には、しっかりと目視の限りは、取り除くようにしたいですね。
アニサキスを摂取するとどうなるの?
アニサキスを摂取した際の実害について
先ほど、食中毒という言葉が出ましたが、実は、そんな簡単な言葉では終わりません。アニサキスを摂取してしまった場合、アニサキス症と呼ばれる症状に発展します。いくつか症状がありますが、まず引き起こすのは、腹痛、そして嘔吐です。摂取すぐには来ませんが、痛みが始まってから約半日近くは、何とも言えないような激しい痛みに襲われることになります。
痛みの大きな原因とは?
その大きな痛みの原因となるのは、アニサキスによる攻撃です。当たり前だと思うかもしれませんが、その内容を聞くと間違いなくぞっとするでしょう。そんな原因というのが、胃や腸を食い破ろうとするアニサキスの規制のための攻撃です。元々、クジラなどの胃に寄生していたアニサキスは、同様に、人間の胃や腸といた臓器を食い破って寄生しようとするのです。寄生虫の習性といってしまえばそうなりますが、その攻撃のせいで、激しい痛みに頭を抱えることになるのです。通常の食中毒とは、まったく異なる辛さを味わうこととなるでしょう。
アニサキスの被害は有名人にも!?
あの有名人もアニサキスで頭を抱えることに?
このアニサキスの名前が広がったのは、やはりメディアの力がかなり大きかったのだなと痛感します。というのも、アニサキス症の被害を受けた有名人のニュースが、我々にとびかったことがありました。お笑い芸人の品川庄司の庄司智春さん、南海キャンディーズの山里亮太さん、、そしてアメリカでも大活躍中の渡辺直美さんといった方々が、ことごとく魚やイカを食べたがために、アニサキスによる食中毒、アニサキス症を発症しました。各メディアが、どのような被害にあったのか、どんなにつらかったのかなどの報告をニュース、記事にして我々のもとに届けられました。アニサキスを注意するようになったのは、彼らのおかげかもしれません。
アニサキスを摂取してしまった時は・・・?
違和感を感じたときはどうすればいいのか?
おそらくですが、「私、今、アニサキスを摂取してしまった」なんてわかる人は、まず1人もいないでしょう。摂取したタイミングがわかれば、飲み込む前に対処できますからね。では、摂取してしまった後、腹痛や嘔吐など引き起こした場合、どうすればよいのでしょうか。痛みのある場所に寄りますが、とりあえず、胃が最も攻撃を受けやすいので、病院に向かい、胃カメラでアニサキスがどこにいるのかを確認し、対処へ移ります。簡単に言ってしまうと、鉗子をつかってのアニサキスの除去をすることになるでしょう。アニサキスを取り除けば、痛みが驚くほどなくなります。
アニサキスの弱点とは!?
恐ろしいアニサキスにも弱点があった!?
では、そんな恐ろしいアニサキスの弱点について迫っていこうと思います。アニサキスの弱点は、冷たすぎる温度、そして、熱すぎる温度に対しては、なすすべなく死んでしまいます。元々、人間に規制しようとするのは、アニサキスの幼虫なので、温度調整で対策することは、そう難しいことでもないのです。温度で言うと、しっかりと冷凍されるような温度(約-20度)を24時間以上、または、高温度(約60度以上)を1~3分程度で確実に処理することに成功します。つまり、アニサキスは適正温度でなくなってしまえば、対策も難しくないということなのです。
アニサキスの対策、注意すべき点とは?
魚の調理法を考える!
先ほど触れた弱点を考慮し、対策や注意点を考えてみましょう。まず、手っ取り早い対策が、調理法を変えることです。生食をする場合、どうしても維持されている適温状態のままの可能性があるので、アニサキスが活発に動いている可能性があります。なにも魚料理は刺身などの生食にこだわる必要はありません。特に熱に弱いということなので、煮魚、焼き魚、お吸い物などの熱を加える調理方法の場合は、確実にアニサキスの影響を受けることにはならないでしょう。熱の場合は、長時間熱を与える必要もありません。高確率で食中毒回避が狙えるでしょう。
魚の身を冷凍庫で1日寝かせておく
こちらも温度の変化での処理を行う対策の1つです。生食をするにしても、冷凍保存して、解凍する形をとることで、完全冷凍状態に弱いアニサキスを処理しようという考えです。基本的に、スーパーなどでも冷凍保存している状態のものもあり、同様な形にて販売されているものもあります。解凍とかかれているものがそうですね。こういった形でも高確率で食中毒の回避を狙うことができます。
そもそもよく噛めばよいのでは?
実はまさしくその通りで、細かい下処理などをしない場合でも、しっかり噛むことで、アニサキスの消滅を狙うことが可能です。ただし、目を凝らさないと目視できない大きさの寄生虫なので、しっかり噛めているかなんて誰もわかりません。うまくすり抜けている可能性もあります。なので、ほかの手段を用いながら、なおかつしっかりと噛むことで、さらにアニサキスを処理する確率をあげることができるとだけ関あげておくとよいでしょう。
刺激物での処理は不可能!?
意外と多いのが、刺激物でアニサキスを倒そうとする考え方です。食品、調味料の種類の中には、からさ、酸っぱさなどの刺激の強いものも多いです。例えば、からし、ワサビ、お酢などが、それに該当しますね。こういった食品がアニサキスを処理する対策として有効だと考えている方が非常に多いのですが、実は、これは大きな間違いです。皆さん注意してほしいのですが、こういった刺激物では、アニサキスはダメージを負いません。正直、まったく意味がないと考えてよいでしょう。
アニサキス以外にも寄生虫はいる!?
アニサキス以外の有名な寄生虫3種類ピックアップ!
寄生虫は、アニサキスだけではありません。また、アニサキスのように実害を与えるものもいれば、見た目はなんともいえないものの人間への実害はほとんどないというものも多いのです。今回は、そんな寄生虫のかなでも、我々とのかかわりも多いものを3種類ピックアップしました。アニサキスと同様に、頭に入れておきましょう。
①ブリ糸状線虫
最初に紹介するのは、ブリ糸状線虫と呼ばれるブリをはじめとする青物と呼ばれる魚たちに寄生しているのが確認されている寄生虫です。見た目が、かなりアニサキスに類似しているので、間違える方も多いですね。大きく違うのが大きさです。アニサキスは、目視でもぎりぎり確認できる大きさでしたが、こちらは最小でも5センチ、おおきくなれば60センチほどにも成長する寄生虫なので、間違いなく目視ができる大きさです。また、赤いカラーなのも、目視で判別できるポイントとなるでしょう。アニサキスと異なり、実害はないと言われています。
②サヨリヤドリムシ
続いて紹介するのは、サヨリヤドリムシと呼ばれる種類の寄生虫です。見た目は、ここ最近はやりのダイオウグソクムシのようなフォルムをしています。触った感じもからの固い生物といった感じです。サヨリを釣る機会があれば、高確率で目にしたことがあるであろう寄生虫の種類になりますね。大きさは、エサの幅より少し小さい程度です。こちらも実害はないと言われています。。エラからやまのように出てくるので、気持ち悪く感じるかもしれません。そう感じる方は、焼き魚としての処理をおすすめします。
③ニベリニア
最後は、ニベリニアと呼ばれる種類の寄生虫です。アニサキス同様、カツオに多く規制しているのが確認されている寄生虫です。この寄生虫の大きさは、米粒程度大きさで、アニサキスよりもさらに小さいです。一応目視はギリギリではありますが、可能です。アニサキスとは異なり、この寄生虫は実害はないと言われています。。ただ見た目が、ナメクジのような触覚のようなものがあるので、あまりじっくり見ると食欲がなくなる可能性がある可能性があるので、そこは自己責任でお願いします。
アニサキスなどの寄生虫には注意を!
しっかり対策してから食すように!
いかがでしたでしょうか。ほかの寄生虫の中にも、実害がある寄生虫は存在しますが、我々の周りで起こる寄生虫によっての食中毒は、間違いなく、アニサキスが圧倒的な数を締めます。今後生食をする際は特に、注意するようにしましょう。
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