モンステラってなに?
観葉植物の中でもよく聞く品種がモンステラで、うちわのように大きな葉が特徴の植物で育てやすく人気です。この記事ではモンステラがどんな植物かという特徴や育て方、増やし方や株分けの仕方などを紹介します。モンステラの花の咲かせ方や剪定の方法などモンステラについてさまざまな情報を紹介するのでぜひ参考にしてください。
モンステラの基本情報
まずはモンステラの株分けを説明する前に基本情報を紹介します。南国の島々や夏のイメージが強いモンステラの特徴、主な原産地や品種についてなどを解説するのでモンステラの栽培をする際の参考にしてください。
モンステラの特徴
モンステラは熱帯の植物で、主な原産地は熱帯アメリカです。つる性の植物のため熱帯に自生している大木などに巻き付いて生えています。さらにサトイモ科なので茎はしっかりとしており、葉は大きく厚さも分厚いという特徴です。草丈も低いものは30cm、高いものは2m以上もの高さになるため、自宅で大切に育てれば大きく青々としげるでしょう。熱帯の植物のため寒さには弱く暑さには強いという特徴もあります。
モンステラの花言葉や由来
モンステラの花言葉は嬉しい便り・壮大な計画・深い関係などです。大きな葉が印象的なモンステラは、成長すると黄色みを帯びた白い花を咲かせます。水芭蕉のように1枚の花弁で、中心には太い花芯があり葉と同様にとても大きな花です。モンステラの名前の由来はラテン語の「奇怪」・「異常」を意味する「monstrum」(英語では「monstrous」)からきており、成熟した大きなモンステラの葉が巨大で奇怪な様子をあらわしています。
人気のモチーフにも
熱帯が原産地のモンステラはさまざまなモチーフとしても人気が高く、ハワイなどではモンステラがモチーフの布地やアロハシャツ、モンステラのデザインを生かしたキーホルダーなどがあります。ボタニカルな柄で独特な葉の形からトロピカルなイメージも強く、多くのデザインに生かされてるのです。
モンステラの株分けと増やし方①注意すること
モンステラの栽培の仕方や株分けの仕方を説明する前に注意しなければいけないことを紹介します。育てやすくお手入れや剪定などもやりやすいモンステラですが何点か気をつけることがあるのでご覧ください。
注意①樹液
モンステラの株分けやお手入れをするときに注意することとして、モンステラの樹液に気をつけてください。剪定や挿し木などモンステラのお手入れをするときにはモンステラの樹液に触る機会が増えます。しかしその樹液にはかぶれの原因となる成分が入っています。
そのため触ってしまったら必ず水で洗い流すようにしましょう。さらに口に入れてしまうと吐き気が起こる場合もあるので気をつけてください。
注意②いいモンステラを選ぶ
株分けや挿し木などをしてモンステラを増やす場合、選び方も気をつけましょう。選ぶときのポイントとして、モンステラの葉が虫によって破られていないか、日焼けしないかなどに注目します。モンステラは花の鑑賞というよりはその大きな葉を栽培し、緑を楽しむため葉に傷があっては見栄えがしません。
特に株分けをするためにモンステラを手に入れるときは、傷のないよいモンステラを選びましょう。傷があるモンステラを選んでしまうと株分けしてもうまく育たないことがあります。
モンステラの株分けと増やし方②モンステラの種類
株分けや増やし方などに適したモンステラの品種などもあるためここではモンステラの種類について紹介します。モンステラには大きく分けて5つの種類があり、そのうちの人気の3種類について解説するので参考にしてください。
モンステラボルシギアナ
モンステラボルシギアナはまだら模様の品種もあり、育て方も簡単と人気の品種です。葉の形の特徴として深く大きめの切れ込みが入っています。花の咲かせ方としては暖かい場所で育成しきちんとお手入れすれば鑑賞が可能です。茎から葉も多く生えるため時期をみて挿し木や株分けをすればうまく増やせるでしょう。また大きくなってきたら植え替えをすれば長く鑑賞できます。
モンステラデリシオーサ
モンステラの中でも一番メジャーな葉の形をしているのがモンステラデリシオーサという種類で大きく育つという特徴があります。また小さい時期には葉にあまり切れ込みがなく、大きく成長してくるとしっかりと葉に切れ込みが入り、モンステラらしいハート型のきれいな葉になるため成長を楽しめるでしょう。
かなり大きく育つので時期がきたら植え替えたり剪定したりなどのお手入れが必要です。また株分けも可能なので、じょうずにお手入れして増やしていきましょう。
ヒメモンステラ
ヒメモンステラはモンステラアダンソニーとも呼ばれ、机の上でも鑑賞できるほど小さな種類です。小さな種類のモンステラとしてアンダンソニー、デリシオーサコンパクタなどがありそれぞれによって葉の切れ込みの数や深さが異なります。
花の咲かせ方は難しくヒメモンステラはなかなか花が咲きません。大切に育て成熟すればまれに花を咲かせる場合があります。また2年に1度くらいに大きめの鉢に植え替える必要もあり、植え替え時期は5月から9月などの温かい時期がおすすめです。成熟したら株分けなどで増やせるので、試してみてくださいね。
モンステラの株分けと増やし方③種と苗
モンステラの育て方には2パターンあり、種を使った育て方と苗を使った育て方です。どちらも簡単ですが、植え替えやお手入れ、剪定などが必要なのでコツやポイントなどについて紹介します。これからモンステラの育成をする方は参考にしてください。
種の育て方
モンステラは種からも栽培でき、用土を用意して植木鉢にまけば、成長の観察を楽しめます。種の育て方で必要なのは種まき用の土を用意しましょう。おすすめの時期は4月から6月の春から初夏にかけてで暖かい時期にまき、風通しと日当たりのよい場所で育ててください。
苗の育て方
苗から育てる場合も用土や植木鉢を用意し、購入したときよりもひとまわり大きな植木鉢に植え替えをします。植え替えの時期も種のときと同様に5月から9月の暖かい時期がおすすめです。苗から植え替えたあとは日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。しっかりと日光にあてることでしっかりとしたよい株に育ち株分けがしやすくなります。
モンステラの株分けと増やし方④株分けの仕方
モンステラの株分けのコツやポイントについて解説します。植物の増やし方でメジャーなのが株分けですが、モンステラも株分けで簡単に増やせます。ここではそんなモンステラの株分けについて紹介するので参考にしてください。
株分けに使う道具
モンステラが育って株分けをする時期がきたら、まずは必要な道具を揃えましょう。株分けに必要な道具はシャベル・用土・植木鉢・園芸用のはさみ・軍手などです。株分けで大切なポイントが株を傷つけないようにすることなので、軍手などで優しく作業をしましょう。
株分けの時期
株分けに適した時期は年に2回あり、モンステラの場合は5月から7月の暖かい時期か、9月から10月の秋頃が適しているでしょう。モンステラの株分けをするときは、そのモンステラが株分けに適しているのかどうかも大切です。時期は暖かい季節がおすすめですが、モンステラがあまり育っていなければ株分けはできないので気をつけましょう。
株分けの見極め方
モンステラの株分けをするタイミングを見極めるポイントは、土の表面を見ることです。植木鉢に植えられたモンステラだとさらにみやすく、モンステラを植えてある土の表面が盛り上がっていかにも窮屈、という様子であれば株分けのちょうどよいタイミングなので株分けをしましょう。
株分けの仕方
株分けの仕方で一番大切なのはモンステラの根を傷つけないように優しく作業することです。モンステラの傷んでいる葉っぱや黒くなっている箇所を切り取ったら植木鉢から優しく取り出し、軽く根をほくしましょう。傷んでいる根は植え替えたあとに邪魔になってしまうので取り除きます。根を優しくひろげたら少量ずつに分け、植木鉢に植え替え、土をしっかりと入れたら株分けの完了です。
モンステラの株分けと増やし方⑤株分け以外の増やし方
モンステラを増やす方法は株分け以外にも挿し木や茎伏せなど簡単な仕方があります。うまく増やし成長させれば花の咲かせ方もじょうずにできるようになるため参考にしてください。
増やし方①挿し木
挿し木はとても簡単なモンステラの株分け以外の増やし方の1つで、剪定したモンステラの茎を土に植えるだけという仕方です。そのためモンステラが育ってきたら時期を見て剪定し、切り取った茎を植木鉢に植えましょう。挿し木をしたあとの注意点として、土が乾かないように水をたっぷりと与えてください。
増やし方②茎伏せ
茎伏せは挿し木とやり方が似ていますが、違う点が茎を伏せて土の上に置いて根付かせるという部分です。そのため剪定するモンステラの茎は挿し木ほど長くなくても根付かせられます。ポイントとしては剪定した茎を平置きにして茎の下半分をしっかりと土に埋め、根付くようにうながしましょう。新芽が出るまでは土が乾かないように気をつけてください。
モンステラの株分けと増やし方⑥育て方のポイント
株分けや挿し木などをしたあとの育て方は注意点がいくつかあります。モンステラを増やすときは気をつけるようにしてみてくださいね。
育て方のポイント①日光に注意
モンステラの株分けをしたあとは日光に気をつけましょう。株分けや挿し木などを行った場合、土が乾燥しないようにしなければいけません。そのためあまり日光が強い場所に置いてしまうと土が乾燥し、株分けしたモンステラが弱ってしまい、新芽が出づらくなります。株分けをしたら直射日光が当たらない場所で育てましょう。
育て方のポイント②湿度に注意
株分けしたモンステラを日陰で様子をみるようにした場合、あまりジメジメした場所に置かないようにしましょう。モンステラは寒さに弱い植物なので、日陰とはいえ風通しが悪い場所だと株分けしたあとのモンステラがあまりうまく育ちません。株分けしたら置き場所に注意し、風通しのよい日陰に置きましょう。
モンステラの株分けと増やし方⑦夏越しと冬越し
株分けの時期はおよそ5月から9月がおすすめですが、その場合モンステラは夏や冬を新芽が出る前に越すようになります。株分けのあとの育て方を紹介するのでご覧ください。
夏越しをする場合の育て方
モンステラは暑さに強い植物なので株分けのあとの夏などは暑さを避けなくても問題ありません。しかし株分けや挿し木、植え替えや剪定などをした直後は直射日光を避けたほうがよいのでなるべく日陰を選びましょう。また、土が乾いてしまわないように夕方や夜に水をたっぷり与えるのがおすすめです。
冬越しをする場合の育て方
暑さにはとても強いモンステラですが、寒さにはとても弱く気温が低くなってしまうと株分けをしたモンステラの成長が止まってしまいます。株分けのあとのモンステラを屋外で育てている場合は室内に入れたり、温室などに入れたりして暖かくしてあげましょう。気温が15度を下回ったら気をつけるようにするのがコツです。
モンステラの株分けと増やし方⑧お手入れのポイント
モンステラの株分けや挿し木をし、ある程度育ってきたらお手入れの仕方があるので、きちんとお手入れをしてモンステラを育てましょう。いくつかポイントごとに紹介するので、参考にしてみてくださいね。
お手入れのポイント①剪定の仕方
挿し木や株分けをして元気になったモンステラは根をしっかりと伸ばし葉を茂らせます。しかしあまり茂りすぎると変な方向に育ってしまったり、弱ったりしてしまうのです。そのため剪定をして調節してあげましょう。剪定の仕方は株分けをしたモンステラの育ち具合を確認し、茎や葉が大きく育っていたり、変な方向に葉が生えたりしていたら剪定してバランスをよくします。
お手入れのポイント②水やりの仕方
株分けのあとは土の表面が乾かないようにたっぷりと水やりをすることが大切ですが、冬は水やりの仕方が異なります。冬はモンステラの成長が止まり、水をあまり必要としないので頻繁に水やりをしなくても問題ありません。1週間に1度程度で十分な量になり、多く与えすぎると株分けしたモンステラの根腐れの原因になる可能性もあるので気をつけましょう。
モンステラの株分けと増やし方⑨元気がないときの対処法
モンステラの株分けをしたあと、急速に成長すると根詰まりをおこしたり成長が悪く徒長したりすることがあります。そんなときの対処法を2つ紹介するので、株分けをしたモンステラが元気のないときの参考にしてみてください。
対処法①植え替え
根詰まりや根腐れなどモンステラの根に原因がある場合は植え替える方法が有効です。株分けをするとモンステラも広々とした植木鉢にゆったりと根を生やしますが、成長速度によっては根詰まりを起します。鉢から取り出し、腐った根を取り除いたら新しい土を入れ植え替えてあげましょう。
対処法②切り戻し
モンステラの株分けをしたあとが元気がない原因として徒長という日光が不足してひょろひょろになってしまうという症状があります。そんなときの対処法は切り戻しがおすすめです。一度徒長してしまうとどんなに日光に当てても太くなることはないため、茎の生えている場所から切り戻しをしてあげましょう。そのあとは風通しのよい日陰で管理すれば育っていきます。
モンステラの株分けと増やし方⑩モンステラにつく病害虫
観葉植物には害虫が付きやすく、ほうっておくと病気になってしまう原因にもなります。対策することで長く鑑賞できますしモンステラの花の咲かせ方もできるので、病害虫を見かけたら参考にして気をつけましょう。
ハダニ
株分けをしたモンステラの葉に白い斑点が出た場合はハダニが発生している可能性があります。ハダニが発生し増え続けるとモンステラが枯れてしまう場合があるので、見かけたらセロテープなどで貼り付けて取り除きましょう。大量の場合は殺虫剤なども有効です。
カイガラムシ
カイガラムシはモンステラにつく代表的な病害虫で、株分けのあとに見かけたらすぐに取り除くようにしましょう。葉の表面がペタッとしている場合カイガラムシが発生している可能性があります。3mmほどの白い見た目なので、殺虫剤などで退治しましょう。成虫の場合は歯ブラシやセロテープなどで1匹ずつ退治します。ほうっておくと黒すす病の原因にもなるのでしっかり取り除きましょう。
アブラムシ
さまざまな植物に付くアブラムシですが、アブラムシも代表的な病害虫です。植物の葉や茎から汁を吸い、スス病などの原因にもなるため株分けのあとのモンステラに付いていたら取り除きましょう。水をスプレーなどに入れて吹き飛ばすことで駆除ができます。
ナメクジ
モンステラの株分けをしたあと、新芽や花の芽などが出た場合それを食べてしまうのがナメクジです。屋外で育てていると付きやすいので特に梅雨の時期などは注意してください。特に株分けのあとの小さいうちに食べられてしまうと枯れる原因にもなるので見かけたら退治しましょう。
モンステラの株分けと増やし方⑪花の咲かせ方
モンステラも花が咲いたり果実が実ったりします。ここではモンステラの花の咲かせ方や、開花時期などについて開設するのでご覧ください。
モンステラの開花時期
熱帯地域に生息する植物のモンステラも花を咲かせますが開花時期は7月から9月の短い期間が多いといわれており、また花が咲いたあとは果実が実ることもあるのです。モンステラの果実は食べることもできる種類があり、甘酸っぱい香りがします。
花の咲かせ方
モンステラの花の咲かせ方は難しく、株分けのあとすぐには咲きません。株分けをしたあとしっかりとお手入れをし、成熟したら咲かせることがあります。そのためモンステラの花の咲かせ方は大きく成長させるという方法が有効です。鉢で育てられたものは花の咲かせ方が難しいので庭に植えた方が咲きやすくなるでしょう。
【番外編】モンステラの置き場所で運気が変わる!
風水と相性がいいといわれているモンステラなので、置き場所を工夫してよい運気を呼び込みましょう。ここではおすすめの置き場所について紹介するので参考にして置いてみてください。
置き場所①玄関
玄関は幸運が入ってくる入り口と風水では考えられているため、モンステラをおくことで家の中によい運気を呼び込めます。株分け仕立てのかわいらしモンステラなら玄関にもぴったりです。ただ日光がまったく当たらない場合、株分けのあとのモンステラだと枯れてしまうこともあるので、ときどき日当たりのよい場所に置いて日光を当てましょう。
置き場所②リビング
リビングも株分けしたあとのモンステラの置き場所には最適で、風水ではリビングはさまざまな悪い運気が停滞するといわれています。モンステラを置くことでよい運気が満たされ、安定するといわれているのでモンステラを株分けしていくつか置くのもおすすめです。
置き場所③寝室
癒やしの効果が期待できるモンステラは寝室に置くのも風水的にはぴったりです。風水では眠っている間に一日使った運気を満たそうとするため、寝室にモンステラを置くことで倍増するといわれています。モンステラを株分けし、寝室に小分けにして置きましょう。
まとめ
モンステラが成長し、多くの株をつけたら株分けをして自宅を緑でいっぱいにできます。花の咲かせ方などを参考にすれば甘酸っぱい香りも楽しめるでしょう。病害虫などに気をつけながら、モンステラの観賞を楽堪能してくださいね。
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