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【ヒイラギナンテンの育て方】増やし方や挿し木のコツ・剪定の方法もご紹介!

季節によって表情を変えるヒイラギナンテン。害虫がつきにくく手入れもしやすいため、生垣にもよく使われています。この記事では、ヒイラギナンテンの増やし方や挿し木のコツ、剪定の方法など、ヒイラギナンテンの育て方を詳しくご紹介していきます。
2020年8月27日
MokuRen24
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ヒイラギナンテンとは?

ヒイラギナンテンは、江戸時代に中国から渡来した、メギ科メギ属の常緑性の低木です。春には黄色い花を咲かせ、秋に実をつけ冬に紅葉と、季節によってさまざまな表情を見せてくれます。和風庭園でよく見かけますが、シャープな葉の形で、洋風や自然風の庭とも相性がいい植物です。成長がゆっくりで手入れがしやすいので、初心者でも育てやすい植物です。

ヒイラギナンテンの名前の由来

ヒイラギナンテンという名前は、「ヒイラギのようにトゲのある葉」と「実の付き方がナンテンに似ている」ところに由来します。名前が「ヒイラギナンテン」というところから、「ヒイラギ」や「ナンテン」と同じ仲間だと思われがちですが、「ヒイラギ」はモクセイ科モクセイ属、「ナンテン」はメギ科ナンテン属と、それぞれ違う種類に属しています。

ヒイラギナンテンの種類

ヒイラギナンテンには、花を咲かせる時期や葉の形が異なる種類もあります。ここでは3種類のヒイラギナンテンを紹介しています。種類によって異なる特徴を知って、自分が育てたいヒイラギナンテンを見つけてみてください。

ホソバヒイラギナンテン

こちらは、「ホソバヒイラギナンテン」という種類。名前の通り、ヒイラギナンテンよりも葉が細長いのが特徴です。トゲも少なく、シンプルな印象です。ヒイラギナンテンは3~4月の暖かくなる頃に花を咲かせますが、ホソバヒイラギナンテンは9~10月の秋頃に花を咲かせます。

ナリヒラヒイラギナンテン

こちらは、盆栽にもよく使われる「ナリヒラヒイラギナンテン」という種類。「ホソバヒイラギナンテン」とよく似ている種類なので、見分けるのが難しいですが、こちらの方が小葉が長く、葉幅が広くなります。伸びてくると葉先が垂れるので、緩やかなシルエットを楽しめそうですね。

チャリティー

こちらは「チャリティー」という種類。ヒイラギナンテンと台湾原産のマホニア・ロマリフォーリアをかけ合わせた種類です。他の種類よりも、丈夫で大きく育ち、最大5メートルほどに成長することもあります。冬に花を咲かせるので、寂しくなりがちな冬の庭でも華やかにしてくれますよ。かなり大きくなるので、鉢植えより地植えの方が向いているでしょう。

ヒイラギナンテンの育て方①環境

ヒイラギナンテンは太陽の光が大好きです。置き場所は、日なたか半日陰にしましょう。日陰に置いておくと、花つきが悪くなり、綺麗に紅葉しません。やや寒さに弱いので、冬の冷たい風が当たるような場所も避けましょう。地植えと鉢植えどちらでも栽培可能ですが、寒冷地では鉢植えで育て、真冬は防寒対策をしてあげると、冬も枯らさずに楽しめます。

ヒイラギナンテンの育て方②植えつけ・用土


3~4月の新芽が伸びる前か、10~11月の秋頃に植えつけます。真夏や真冬は、植物には過酷な時期なので、植えつけは避けましょう。土質は選びませんが、水はけがよく、乾燥しすぎないものを選ぶとよいでしょう。

ヒイラギナンテンの育て方③肥料・水やり

肥料は、春と秋の2回、緩効性のものを与えましょう。そうすることで、どんどん大きく育ち、毎年花を咲かせてくれます。肥料は、緩効性の化成肥料か固形の油かすがいいでしょう。地植えの場合、水やりは特に必要ありませんが、夏場は土が乾燥しないように気をつけましょう。鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと与えましょう。

ヒイラギナンテンの育て方④増やし方

ヒイラギナンテンは、「種まき」と「挿し木」という2つの方法で増やせます。ここでは、種まきと挿し木での増やし方についてご紹介していきます。コツさえわかれば簡単に増やせますので、やったことのない方もぜひチャレンジしてみてくださいね。

種まきでの増やし方

まずは、種まきでの増やし方についてご紹介します。ヒイラギナンテンは、夏の終わりに青紫色の実をつけます。黒っぽく熟した実から種を採取し、すぐにまきましょう。この際、果肉がついたままだと発芽しにくいので、果肉は綺麗に落とします。もし、すぐに種まきができない場合は、種を乾燥させないように保存して、3~4月の暖かくなる頃に植えましょう。

挿し木での増やし方

挿し木をする場合は、6~7月くらいが適期です。まず十分に成長した枝を選んで10~15cmほどに切ったら、先端の葉を数枚残して、他の葉は取り除いてしまいましょう。切ったばかりの枝に水を吸わせるために、挿し木をする前に30分~1時間ほど水に浸けてあげます。あとは、挿し木用の土か赤玉土に挿して、たっぷりと水をあげて日陰で育てましょう。

ヒイラギナンテンの育て方⑤剪定

ヒイラギナンテンは、ゆっくりと伸びていくので、全体をばっさりと刈り込む必要はほとんどありません。古い枝や伸びすぎた枝を切って、樹形を整えてあげましょう。そうすることで、切ったところから芽が出やすくなります。剪定の仕方によって、コンパクトに整えることもできるので、鉢植えで育てたい方も参考にしてみてくださいね。

剪定時期

ヒイラギナンテンは、3月、もしくは6月頃が剪定に適しています。春、暖かくなると新芽が出てきますので、その前に剪定をするか、春に咲いた花が咲き終わってからの剪定がよいでしょう。毎年剪定をする必要はないので、数年に一度のペースで整えてあげてください。

ヒイラギナンテンの剪定方法


ヒイラギナンテンの特性は、枝分かれをせずに一本の枝で育っていきやすいというところです。剪定をしないと上へ上へと伸びやすいので、長く伸びすぎた枝や、古い幹は思い切って剪定してしまいましょう。切る場所は、枝の先から一節下のところ。古く、太くなってしまった幹は、根元から切り落としてしまっても大丈夫です。また根元から、新しい枝が伸びてきます。ヒイラギナンテンの花は、前年に伸びた枝に咲きますので、古い枝は剪定をして新芽を出させてあげた方が、綺麗な花を楽しめますよ。

ヒイラギナンテンの育て方⑥病気と害虫

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ヒイラギナンテンは、丈夫で害虫がつきにくい植物です。日頃からの病害虫対策はほとんど必要ありませんが、管理状態が悪いと、まれにカイガラムシなどの害虫が発生することがあります。もし、葉が黒くなってきたり、葉の裏にカビが出てきたりした場合は、害虫対策をする必要があります。病害虫駆除のスプレーを散布するなどの対策をしましょう。最近では、天然成分で作られた水和剤などもあるので、薬剤に抵抗のある方は活用してみてはいかがでしょうか。

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ヒイラギナンテンで生垣作り!

ヒイラギナンテンは、害虫もつきにくく手間がかからないこと、また常緑樹で一年を通して楽しめることから、生垣にもよく利用されます。ここでは、ヒイラギナンテンが生垣に使われる理由を探っていきましょう。

防犯

ヒイラギナンテンの葉には、ギザギザとしたトゲがあります。このギザギザの葉が、泥棒などの侵入を防ぐとして、防犯の意味で生垣に使われることが多いです。ヒイラギナンテンは常緑樹なので、フェンス代わりに目隠しとして植えれば、自然な視線対策にもなります。種類によっては、葉のとげが少ないものもあるので、用途に合わせて種類選びをすることをおすすめします。

魔除けと来福

名前の由来でご紹介しましたが、「ヒイラギナンテン」という名前は、「ヒイラギ」と「ナンテン」に似ているところから来ています。「ヒイラギ」は、トゲのある葉を持っています。そのことから、鬼の侵入を防ぐと言われ、昔から魔除けとして家の周りに植えられていました。また、「ナンテン」は、「難を転ずる」という意味で、正月飾りにも使われています。ヒイラギナンテンは、その両方の意味を持つため、魔除けと来福、二つの意味で縁起がいいと言われています。

ヒイラギナンテンの生垣

生垣は、安全面や環境の面からも見直されてきています。ブロック塀の代わりに生垣を作ることで、災害時に倒壊の被害を減らすことができます。ヒイラギナンテンで、家の周りに生垣を作り、安全で環境に優しい、自然な庭づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

季節で表情を変えるヒイラギナンテン

季節によって、コロコロと表情を変えるヒイラギナンテン。種類によって季節は異なりますが、一年を通して楽しむことができます。ここでは、季節によって移り変わる、ヒイラギナンテンのさまざまな表情を見ていきましょう。

ヒイラギナンテンの花


春に、黄色い花を房状に咲かせます。種類によっては秋や冬に花を咲かせるものもあります。黄色く連なる花が、家の周りをパッと明るくしてくれますね。ヒイラギナンテンの花は、ジャスミンのような甘い香りがするので、生け花にも使われます。花瓶に飾って、家の中で香りを楽しむのもおすすめですよ。

ヒイラギナンテンの実

ヒイラギナンテンは、夏の終わり頃に青紫色の実がなります。実が熟してくると、だんだん黒っぽく色が変化してきます。毒はないので食用にしている国もありますが、とても苦く酸っぱい味です。連なる実がブドウのようで美味しそうに見えますが、食用にするのはあまりおすすめしません。あくまで観賞用として楽しみましょう。

紅葉

冬に、葉が赤く紅葉するヒイラギナンテン。寒さに当たることで、だんだん赤く色づいてくる葉を楽しめますよ。紅葉を楽しむには、日当たりと温度が重要になってきます。なかなか紅葉しないときは、日光が足りない場合が多いので、日当たりのいい場所に植え替えてあげるといいでしょう。

室内で楽しむヒイラギナンテン

ヒイラギナンテンの枝を、室内でも観賞してみませんか?ヒイラギナンテンは生け花や盆栽にも使われますが、一輪挿しにして飾ったり、水を入れたコップに花を挿して食卓に飾ったりと、いろいろなアレンジをして楽しめます。花や実、紅葉した葉を季節ごとにアレンジして、自分だけのヒイラギナンテンを見つけてみるのもおもしろいですよ。

まとめ

生垣や家のシンボルツリーとしてだけではなく、生け花や盆栽など、幅広く活躍するヒイラギナンテン。縁起がいいだけでなく、手入れしやすく育てやすいので、誰にでもおすすめできる植物です。今回ご紹介した、育て方や増やし方を参考に、ぜひヒイラギナンテンのさまざまな表情を楽しんでみてくださいね。

庭木が気になる方はこちらもチェック!

ここまで、ヒイラギナンテンの育て方をご紹介しましたが、当サイトでは、ヒイラギナンテン以外にも、たくさんの庭木をご紹介しています。これから庭木を植えたい方は必見です。気になる方はぜひチェックして、いろいろな庭木を楽しんでみてくださいね。