そもそもツーバイフォーって何のこと?寸法規格って?
ツーバイフォーの断面寸法は1.5x3.5インチ
ツーバイフォーとは、英語で2×4という意味です。ツーバイフォー材は、断面で見たときに、縦が2インチ、横が4インチのサイズになる材料のことです。1インチは約25.4mmですので、縦が50.8mm、横が101.6mmです。
しかし、木材を乾燥する工程などで寸法が変わるため、実際に使用する段階では0.5インチほど痩せてしまいます。したがって、現在のツーバイフォー材の寸法規格は、約38mmx約89mmとなっています。
ツーバイフォーは外国の木材
ツーバイフォー材は、もともと欧米のツーバイフォー工法などで使用されている材料で、ほとんどが輸入材となっています。木材の種類も、ホワイトスプルースやレッドシダーなど、日本では聞きなれない、あまりなじみのない種類が多いです。また、サイズの単位もインチやフィートで統一されているなど、海外仕様であることが目立ちます。
その他の断面寸法規格
2x4の他にも、似たような寸法規格があります。例えば、2x6(ツーバイシックス)や、1x4(ワンバイフォー)、1x6(ワンバイシックス)などがそれにあたります。1x〇の特徴は、厚さが1インチであり、2x4に比べると、板の様な形をしています。
他にもありますが、全て〇x〇の表記なので、イメージがしやすいと思います。ただし、実際のサイズは、単純に25.4mmを掛けた値と異なりますのでご注意ください。
ツーバイフォーの長さ寸法規格
ツーバイフォー材は、長さにも規格があります。日本の規格とは異なりますので、注意が必要です。
ツーバイフォーの長さ寸法にも規格がある
ツーバイフォー材の長さは、フィートで表します。最も短いもので、3フィートです。続いて、6,8,10,12フィートというサイズが規格となっています。1フィートは304.8mmですので、短いものから順に、914mm、1828mm、2438mm、3048mm、3657mmとなっています。細かい数字なので、なかなか覚え難いですね。
ツーバイフォー材の長さ寸法の目安
実はフィートは、日本建築で用いられる、尺の長さと似ています。1尺は303.03mmですので、1単位あたりの差は約1.8mmです。厳密にいうと異なりますが、そもそもツーバイフォー材の長さ自体、そこまで正確なものでもありません。目安として知るには十分です。
ツーバイフォー材の長さを測るには
ツーバイフォー材の長さを測るためには、日本の建築用のメジャーで簡易的に測ることが可能です。建築用のメジャーであれば、ほとんどが尺とmmの併記となっており、ツーバイフォー材の長さ寸法の目安とすることができます。
例えば、6フィートであれば、まず尺表記の6を見て、となりのmm表記を見れば、1820あたりを指しています。このようにして、長さ寸法の目安として活用することができます。
ツーバイフォー材を選ぶ際のポイント
ツーバイフォー材の選び方にはいくつか気を付けるべきポイントがあります。それらについて、紹介します。
用途にあった寸法を選びましょう
用途に合わせてサイズを決めるので、当然といえば、当然ですが、必ずしも『全体量があっていればよい』ということにはなりません。断面のサイズは、大体DIYに合わせて、購入を検討することが多いと思いますが、問題は長さです。
長さを検討する上での注意点
例えば、200mmの長さの2×4が欲しい場合、3フィートを2本買ったのでは8本しか取れません。6フィートであれば、9本確保することができます。だからといって、必要以上に長いものを買ってしまうと、保管場所をとってしまいます。
後で「しまった」ということがない様に、適切なものを選択しましょう。また、ホームセンターによっては、希望のサイズにカットしてくれるところもありますので、ぜひ活用しましょう。
まっすぐな材料を選びましょう
2x材や1x材は、曲がっていることが多い木材です。なぜなら、2x4工法で建築する場合、パネルに2x材や1x材を釘で打ち付け、そうして出来上がった部材を組む工法です。
この時に、2x材の曲がりを矯正することが可能であり、実際の建築では問題になることが少ないからです。また、安く、大量に作られていることもその理由の一つです。DIYで使用する場合、購入の際は、まっすぐな材料を選ぶようにしましょう。
ツーバイフォー材の選び方のコツ
DIYに木材を使用する場合、木材の選び方にはコツがあります。以下にそのコツを紹介していきます。
節のある材料は避けましょう
樹木には、太い幹から、枝分かれしている部分が必ずあるため、木材には、節目があります。節目は、床材などに工夫して使えば、美しく映えますが、通常は好まれません。なにより、節目は固いので、ネジや釘が打ちにくく、穴あけなどの加工も困難です。
選び方としては、できるだけ、節目のない材料を選択しましょう。もしも節目がある場合は、DIYで使わない部分に節目が来るか、加工する部分に節目が来ないか、などよく検討し、購入しましょう。
まっすぐな木材の選び方
まっすぐな木材の選び方のポイントは、横から見るのではなく、縦に眺めると良いです。つまり、一方の断面を目の前に置いて、反対側の端部を、木材の辺に沿って見るようにします。そうすることで、木材の反り具合がわかりますので、できるだけまっすぐに見える木材を選びましょう。
ツーバイフォー材の種類:SPF(ホワイトウッド)
SPF材とは?
DIYで最も使用頻度の高い材料です。SPF材とは、針葉樹の総称です。スプルース(米トウヒ)、パイン(松)、ファー(松)の頭文字をとって、SPFと呼ばれています。安い木材で、大量に輸入されています。
また、比較的柔らかい木材なので、DIYする際の加工も容易で、DIY初心者向けの木材です。白い木材なので、ホワイトスプルースや、ホワイトウッドとも呼ばれ、色を塗る場合も美しく仕上がります。
SPF材を使ったDIY
SPFは最も多く使用される2x材です。また、1x材も多く、さまざまなDIYに使用できます。また、色が白く、木目も目立た無いため、屋内外で広く使用されます。屋外ではベンチなどを作ることができます。
屋内では、作り付けの棚や、テーブルを作ってもよいでしょう。また、塗料を塗る場合は、茶系のみではなく、多くの色を使用することが出来るので、自分の好きな色に仕上げることができます。
ツーバイフォー材の種類:レッドシダー
レッドシダーとは?
レッドシダー(redceader)は、通常、日本では米杉のことを指します。日本で杉と言えば、柔らかい、腐りやすいというイメージが多く、木目の美しさから内装材に用いることが多い材料です。レッドシダーは、逆に、固くて腐りにくいとされています。
したがって、土台などの構造材や、DIYであればウッドデッキなどに使用されることが多い木材です。サイズなどについては、SPF材などと同様の規格が用意されています。
レッドシダーを使ったDIY
レッドシダーは、木目が非常に美しい木材です。ただし、一般的なSFP材などと比較して、高価であることも特徴として挙げられます。DIYで使用することはあまり多くないかもしれません。
もしも本格的なウッドデッキや、ラティスを手掛けることを検討しているのであれば、レッドシダーが最適です。もしも内装材に用いるのであれば、選び方の基準を木目重視にしましょう。
ツーバイフォー材の種類:オーク
オークとは?
オークとは、広葉樹の一種で、日本でいうナラの仲間を指します。オークなどの広葉樹は、一般的に床材などに使用されます。DIYで使用することは少ないかもしれませんが、テーブルや棚をDIYする際は、オークなどを使用すると、大変美しく仕上がります。
ペイントなどでは表現できない、自然の風合いが魅力です。ただし高価であるため、1x材を使用するようにしましょう。
2x4を使ったDIYで気を付けること
2x材や1x材を使用してDIYをする場合、注意すべき事柄があります。それらについて、説明します。
SPF材は土台などに使用しないこと
一般に市販されているSPF材は、防腐処理が施されていません。屋外で使用する場合の耐久性は、2~3年とされています。防腐処理が施されているものも市販されていますが、それほど長くはもちません。
もしも土台や、ウッドデッキなどに使用する場合は、レッドシダーやイエローシダーなどを選択するようにしましょう。値は張りますが、長い目で見るとこちらのほうがお得です。
SPFに塗料を塗る場合
DIYでは、仕上げに塗料を塗ることも多く、特にSPF材の場合は、塗装仕上げとすることが多いです。SPFの場合、比較的水分を多く吸うので、塗料を多く必要とします。慣れないとなかなか難しい作業ですので、捨て材などで様子をみてから行いましょう。
また、大きな面積に、高価な塗料を使用する場合などは、まず小さいもので経験し、感触をつかむ様にしましょう。
2x4材を購入する方法
ツーバイフォー材を購入する手段はいくつかあります。それぞれのメリットやデメリットを解説します。
ホームセンターで購入する
DIYをする場合、最も多いのがホームセンターでの購入です。価格も安く、常に在庫がある為、調達には困りません。ただし、ホームセンターで手に入る木材は、SPFが基本となります。それ以外の木材が必要な場合は、他の手段を検討しましょう。
通販で購入する
木材はネットなどの通販でも購入することが出来ます。通販で購入するメリットは、運送を自分でする必要が無いということです。しかし、逆に送料がかかってしまうというデメリットもあります。
特に木材の場合、体積が大きくなることが多いので、送料に注意しましょう。また、他の物を買う時と同様に、実際の質感と異なる場合があるので、よく確認しましょう。
材木店などに頼む
工務店や、材木店などであれば、発注することも可能です。ホームセンターなどにない木材も手に入れることが可能です。ただし、ロット買いの必要がある場合もありますので、業者に確認するようにしてください。
大工さんなどと仲の良くなって、業者さんを紹介してもらってもよいと思います。余った端材などがあれば、安く譲ってくれるケースもありますので、こまめに足を運んでみてください。
ツーバイフォー寸法規格まとめ
寸法についてのまとめ
ツーバイフォー材の寸法規格は、インチとフィートです。1インチは25.4mmですが、2x〇や、1x〇の数字に掛けたものとは、実際の断面のサイズとは異なります。長さ寸法については、3フィートから、12フィートまであります。必要以上に長いものを購入すると、管理が大変になりますので、注意しましょう。
種類についてのまとめ
ツーバイフォー材の種類については、針葉樹から、広葉樹まで広くあります。使う目的に応じて、適切な木材を使用しましょう。選び方の基本は、まっすぐな材料であること、節目が無い物を選ぶことです。
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