日本全国にある難読地名
そこに住んでいる人ならともかく、縁もゆかりもない人に取っては、「なんて読むの?」っという難読地名が日本全国にはたくさんあります。変わった地名でも、漢字からイメージが付くものならいいのですが、そんな読み方はしないでしょうと突っ込んでみたくなるような読めない地名があります。
どうしてそんな読み方をするのか、読みづらい地名にある由来を知ると、難読地名にも愛着を持てるようになるはずです。そこで、今回は難読地名をリストアップしてみました!まずは、難読地名が読めるかチャレンジしてみてください。
読みにくい地名ランキング30
日本全国にある読みにくい地名を、北は北海道、南は九州・沖縄まで、難読地名のランキング30をピックアップしました。北海道だけでも30地点ぐらいすぐにピックアップできるくらいの難読地名があります。全国で30に絞るのはちょっと無理がありますが、これを機会に他の難読地名も探してみてください。
読みにくいランキング1~5
まずは、ランキング1~5です。北海道や奈良の地名を挙げてみました。
①長万部 | |
読み方 | おしゃまんべ |
場所 | 北海道山越郡長万部町 渡島半島内浦湾の最深部 |
地名の由来 | アイヌ語のオシャマンペ(カレイのたくさん獲れる河口)に由来 |
②京終 | |
読み方 | きょうばて |
場所 | 奈良県奈良市 奈良町の南の端 |
地名の由来 | 平城京の東端に位置していたため |
③三厩 | |
読み方 | みんまや |
場所 | 青森県東津軽郡外ヶ浜町字三厩 旧三厩村、津軽半島の最北端に位置 |
地名の由来 | 義経伝説に由来 義経の厩であったとされる3つ海食洞が由来 |
④犢橋 | |
読み方 | こてはし |
場所 | 千葉県千葉市花見川区犢橋町 千葉市の西北部、旧犢橋村、昭和29年千葉市に編入 |
地名の由来 | 特牛(コトイ)階(ハシ)」が「犢橋(こてはし)」に転訛 牡牛を運搬するために低湿地帯から、台地面に引き上げた場所をさすと言われている |
⑤魚梁瀬 | |
読み方 | やなせ |
場所 | 高知県安芸郡馬路村 高知県東部、安芸郡馬路村北東部 |
地名の由来 | 平家の落人伝説に由来 平教経の一行が、奈半利川の上流でヤナを流し、そのヤナが留まったところを「魚梁瀬」と名づけて住んだとされる |
読みにくいランキング6~10
ランキング5~10です。沖縄や大阪の地名です。
⑥勢理客 | |
読み方 | じっちゃく |
場所 | 沖縄県浦添市 沖縄県北端 |
地名の由来 | 琉球方言で、もとの「ぜりきゃく」の「ぜ」が「じ」に変わった |
⑦鬼無里 | |
読み方 | きなさ |
場所 | 長野県長野市鬼無里 旧鬼無里村、平成17年長野市に編入 |
地名の由来 | 鬼女がいたが退治され鬼がいなくなったので、鬼無里になった |
⑧放出
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読み方 | はなてん |
場所 | 大阪依鶴見区および城東区 大阪の東側、寝屋川沿い |
地名の由来 |
湖水から旧淀川への放出口となっていたのがこのあたりで、水の「はなちてん」から来たと言われている
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⑨二十六木 | |
読み方 | とどろき |
場所 | 由利本荘市二十六木 由利本荘市の本荘地区 |
地名の由来 | 十十六木でとどろぎ |
⑩音威子府 | |
読み方 | おといねっぷ |
場所 | 北海道中川郡音威子府村 上川支庁の北端 |
地名の由来 | アイヌ語のオトイネㇷ゚(河口の濁っている川)に由来 |
読みにくいランキング11~15
ランキング11~15です。東北や千葉の地名です。
⑪夏油 | |
読み方 | げとう |
場所 | 岩手県北上市和賀町岩崎新田 北上市西部の焼石岳中腹の渓谷付近 |
地名の由来 | アイヌ語のグットオ(崖のあるところ)に由来 |
⑫音更 | |
読み方 | おとふけ |
場所 | 北海道河東郡音更町 十勝平野のほぼ中央 |
地名の由来 | アイヌ語のオトプケ(毛髪が生ずる)が転訛 |
⑬我孫子 | |
読み方 | あびこ |
場所 | 千葉県我孫子市 千葉県北西部 |
地名の由来 | 詳細は不明 その地を納めていた権力者の姓から名付けられたかと言われている |
⑭芦峅寺 | |
読み方 | あしくらじ |
場所 | 富山県中新川郡立山町 立山連峰の玄関口 |
地名の由来 | 雄山神社中宮祈願殿の寺の名前から |
⑮厚狭 | |
読み方 | あさ |
場所 | 山口県山陽小野田市 山口県西部瀬戸内海側 |
地名の由来 | 麻市がのち厚狭市となった説がある |
読みにくいランキング16~20
ランキング16~20です。新潟や山梨にも読みにくい地名があります。
⑯国頭 | |
読み方 | くにがみ |
場所 | 沖縄県国頭郡国頭村 沖縄県北端 |
地名の由来 | 琉球王国の行政区画,間切(まぎり)に由来 |
⑰六合 | |
読み方 | くに |
場所 | 群馬県吾妻郡中之条町 群馬県北西部、旧六合村、平成22年中之条町と合併 |
地名の由来 | 入山、小雨、生須、日影、赤岩、太子の6つの集落が合併して誕生したため |
⑱穴太 | |
読み方 | あのう |
場所 | 滋賀県大津市 比叡山の麓、坂本にある地名 |
地名の由来 |
石垣の職人集団「穴太衆」が暮らしていた
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⑲沼垂 | |
読み方 | ぬったり |
場所 |
新潟県新潟市中央区
信濃川河口右岸 |
地名の由来 | 渟足柵(ぬたりのさく)があった場所と言われている |
⑳忍草 | |
読み方 | しぼくさ |
場所 | 山梨県南都留郡忍野村 天然記念物としても有名な忍野八海の近く |
地名の由来 | 渋草(湿地や樹陰などの草の多い土地)が、時間とともに忍草に変化 |
読みにくいランキング21~25
ランキング21~25です。間人なんて読めない地名ですよね。
㉑兀山 | |
読み方 | はげやま |
場所 |
愛知県半田市兀山町
半田市北西部 |
地名の由来 | はげ山があったからと言われている |
㉒鳳至 | |
読み方 | ふげし |
場所 | 石川県鳳珠郡(旧鳳至郡) 旧鳳至郡と旧珠洲郡が合併し鳳珠郡となる 能登半島の地名 |
地名の由来 | 湿地帯を表す「ふけち」が転じて「ふげし」になったと言われている |
㉓間人 | |
読み方 | たいざ |
場所 | 京都府京丹後市丹後町 丹後半島の西側 |
地名の由来 | 聖徳太子の生母である間人(はしうど)皇后にちなむ |
㉔皆生 | |
読み方 | かいけ |
場所 | 鳥取県米子市 弓ヶ浜にある地名 |
地名の由来 | ここあった「海池(かいけ)」と呼ばれる大きな池から |
㉕八鹿 | |
読み方 | ようか |
場所 | 兵庫県養父市 兵庫県中北部 |
地名の由来 | 屋根の立ち並ぶ岡「屋岡(やおか)」に由来 |
読みにくいランキング26~30
ランキング25~30です。西日本地区の読みづらい地名です。
㉖海士 | |
読み方 | あま |
場所 | 島根県隠岐郡海士町 隠岐諸島の1つの中ノ島 |
地名の由来 | 海部(あまべ)の郷から |
㉗祖谷 | |
読み方 | いや |
場所 | 徳島県三好市 徳島県西部で祖谷川や松尾川の流域の山間部 |
地名の由来 | 祖霊信仰から来たとの説がある |
㉘櫟本 | |
読み方 | いちのもと |
場所 | 奈良県天理市 天理市北部 |
地名の由来 | 天狗の住む大きな櫟の木があったとされることに由来 |
㉙宿毛 | |
読み方 | すくも |
場所 | 高知県宿毛市 高知県南西部 |
地名の由来 | 湿地帯で一面に葦が生えていた場所で、枯れた葦のことを「すくも」と呼んでいたことに由来 |
㉚国東 | |
読み方 | くにさき |
場所 | 大分県国東市 大分県北東部、国東半島東部 |
地名の由来 | 景行天皇の「彼の見ゆるは、若し、国の埼ならむ」という言葉から |
各地方の難読地名について
日本全国にある難読地名はどうしてできてきたのか。読めない地名の由来を地方ごとに探ってみました。それぞれの地名にひとつひとつ由来があり、地方ごとにまとめられるものでもありませんが、ちょっと見てみます。
北海道地方の難読地名について
北海道は難読地名の宝庫です。アイヌ語に由来する地名に漢字を当てはめたために、かなり無理をしています。そのため、珍しい地名、変わった読み方の地名はもちろん、読みづらい地名や、全く読めない地名などがたくさんあります。ここに挙げたのはほんの一例と言ったほうがいいかもしれません。
東北地方の難読地名について
東北地方にも変わった漢字の読み方をする地名がたくさんあります。アイヌの言葉に因んだものや言い伝えからきたものなどです。なかには、漢字の言葉遊びのような読み方をする地名もあります。大字(おおあざ)のレベルまで行くと、いくらでも読めない地名が出てきます。
関東地方の難読地名について
関東地方の難しい地名です。変わった読み方をする地名や難しい漢字を使っているので読めない地名などと取り上げてみました。難しい漢字が使われているところに住んでいる人は、自分の住所を書く場面で苦労していないのかなどと余計なことも考えたりします。
甲信越地方の難読地名について
甲信越地方の難しい地名です。民話や伝説が言い伝えられたりしていると、変わった漢字が使われていたり、いつの間にか漢字が変化して、当てられた漢字からは読みづらい読み方になっていたりします。
中部地方の難読地名について
中部地方もまた、難しい地名が多い地域です。山岳信仰や民話の伝承が盛んな地域ということもあって、変わった地名が多くみられます。名古屋にある「御器所」などは、読みづらいというよりは読めない地名です。
近畿地方の難読地名について
京都や奈良など古くから都の置かれた歴史のある街には、読みづらい難しい地名がたくさんあります。奈良だけでも、奈良県民でさえ読めない地名がたくさんありますし、近畿地方には読みにくい地名がたくさんあります。
中国地方の難読地名について
中国地方にも読みづらい地名がたくさんあります。ここの地名には元々の漢字からいろいろと変わった経緯があって、違う漢字になったために、読めないようになった地名というのも存在します。
四国地方の難読地名について
四国地方の難しい地名には、平家の落人伝説などに由来するものなどそのいわれがわからないと、どうしてそんな読み方をするのか見当も付かなったりします。
九州・沖縄地方の難読地名について
九州・沖縄地方の難しい地名には、琉球言葉に影響をうけた地名がたくさんあります。琉球言葉に漢字を当てたために、まったくもって読めないような地名もたくさん見受けられる地区です。
まとめ
いかがでしたか。いくつ読めましたか。みなさんの住んでいる場所の近くにも変わった読み方をする地名や知らなかったら読みづらい地名がきっとあると思います。見慣れていると変わっていると感じないかもしれませんが、よその土地から来た友人にその由来を教えてあげられるように、ちょっと探りを入れてみてはいかがでしょうか。
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