ウエストポーチを手作りしよう
両手が空いて便利なウエストポーチを手作りしましょう。好みの生地で作れるところが手作りの楽しみです。お好きな布、ベルト用の紐、ファスナーとバックル、調整具があれば簡単に手作りできてしまいます。初心者でも簡単に縫えるように、シンプルな作り方をご紹介しておりますので、縫い方が心配な方も挑戦してみてください。
ウエストポーチはどんなバッグ?
ウエスト、つまりお腹周りにベルトでバッグを固定するするタイプのバッグです。ジーンズなどのベルト通しを利用するタイプもありますが、ここでは、お洋服に左右されずに上から巻き付けるタイプのウエストポーチにしてあります。フラップなどでより体に沿わせられるデザインもありますが、型紙を作るのが大変なので(ショップや本で型紙が手に入れば大丈夫です)、長方形のまま裁断して作れるタイプをご紹介します。
下記動画でも作り方を紹介しておりますので、ぜひ記事と合わせてご覧くださいね!
ウエストポーチを作るときに必要な道具
裁ちばさみや待ち針などの裁縫道具のほかに、以下の道具があると縫物が楽です。裁縫は準備をしっかりして手順を追ってゆっくりやればだれにでもできます。焦らず、慎重に取り掛かりましょう。
できれば馬力のあるミシン
ベルトとバッグ本体を縫うときなど、厚手のものを縫える力のあるミシンが1台ほしいところです。なければ、そこだけ手縫いするなどの工夫をしましょう。
目打ち
ミシンに布を送るとき、穴をあける時、糸をほどく時などに使います。あると便利です。
アイロン
どんなものを作るにも、こまめにアイロンをかけると、仕上がりがきれいになります。特にバッグは接着芯などをアイロンで接着しますので、すぐに使える状態でスタンバイしておきましょう。
ウエストポーチに向く生地
ウエストポーチに向いている生地は、表生地は特に厚めのもので、伸びにくいもの(テンションが低いもの)がおすすめです。上の画像のようなデニムや帆布、厚手にニット素材の伸びにくいものが扱いやすいです。アウトドアで使う場合は撥水加工の生地をお使いになるとよいでしょう。内布は薄めの生地で大丈夫です。薄地の生地やニット素材を使う場合は縫い代分を抜いた大きさの接着芯を貼るとバッグがしっかりします。ここでは内布をつけるタイプのバッグの縫い方を紹介していますが、ラミネート素材やキルティングを使う場合は内布を省いて、さらに簡単に作れます。
ウエストポーチの作り方のポイント
ウエストポーチを失敗せずに作るのに大切なポイントは、準備をきちんとすること、手順や必要なものをよく読んでから作業すること、こまめにアイロンをかけることです。これさえ守れば特に難しい縫い方はありません。長く使えるように、丁寧にゆっくりとした縫い方を心がけましょう。また、縫う時の最初と最後は返し縫しましょう。不器用だと思っている方でも、ゆっくりと進めればきちんとバッグに仕立てあがります。
ウエストポーチの型紙の作り方①
ここでご紹介する2つのウエストポーチは型紙なしでも作れます。心配な方は上の画像を参考に、横25㎝×縦43㎝の紙をご用意ください。接着芯を貼る場合は、縫い代分(上下左右1㎝ずつ)小さくした物を用意します。
ウエストポーチの型紙の作り方②
A4のコピー用紙を一枚用意してください。型紙を作らずこの紙の大きさで作ります。紙を布の上に置いて裁断してください。
ウエストポーチの作り方①
型紙①を使ったウエストポーチの作り方です。ポケット無しのシンプルなウエストポーチは、一つあるとちょっとしたお出かけに便利です。携帯と小さい財布、ハンカチ、ティッシュやリップスティックは十分入ります。ほんの少しだけマチを作ったので、見た目よりいろいろ入るバッグです。ベルトを長くしているので、ボディバッグとしてもお使いいただけます。できるだけ簡単な縫い方にしていますが、マチなしにするともっと簡単になります。
材料
表布、内布(25㎝×43㎝)各1枚、バックル1個、2.5㎝幅のカバン用テープ(紐)1本、ベルト送り1個、20㎝ファスナー1本
作り方
まずはベルトを作ります。カバン用テープを20㎝切り、バックルの受け具のほうに通して紐を重ね合わせ、端を縫います。
残りの長いほうの紐をベルト送りに通します。
さらにバックルの差し具のほうに下から出して上から下へ通すようにして紐を通します。
バックルをひっくり返して、紐の先を1cmくらい折りこんで待ち針で留め、縫い留めます。これでベルトができました。
次にファスナーをつけます。ファスナーを表布の上に置いたら、ファスナーだけひっくり返して、中表の状態にし、待ち針で留めてファスナーの端から2~5㎜くらいのところを縫います。
ファスナーを表側に返してアイロンで押さえ、待ち針を打ち、抑えミシンをかけます。縫っている途中でスライダー(つまみの器具のことです)が邪魔になったら、スライダーをずらしながら縫うときれいに縫えます。
表布を半分に折り、ファスナーの反対側と中表に合わせて同じように縫います。
表に返してアイロンで押さえて待ち針を打ち、同じように押さえミシンをかけます。
ファスナーとバックルの向きを確認して表側で合わせて待ち針で留めておきます。バックルやファスナーはどう置くと自分にとって使いやすいか、一度待ち針で留めて試してもらうと、イメージしやすくなります。(利き手によって使いやすいほうが変わります。)ベルトを一緒に縫ってしまわないようにまとめておきます。
※ここでファスナーを半分くらいあけておきましょう。あとでひっくり返せなくなります。
裏返して、左右を待ち針で留め、ミシンで縫います。
縫い代をアイロンで割って、底の部分を塗ったところの中心から左右3㎝ずつになるように線を引きます。
線を引いた上をミシンで縫い、縫い代を1㎝くらい残してはさみでカットします。もう片方の底も同じようにします。これで底にマチができました。
バッグの上部も同じように縫い代を割り、ファスナーの金具のギリギリ外側をミシンで縫います。(縫い代は少ないのでカットしません。)
次に内布を縫います。内布の上下部分をそれぞれ1㎝ずつアイロンで外側に倒し、半分に折って左右の端をを合わせて縫います。
表布と同様にまちを上下に作ります。
内布を表布の中に入れて待ち針で留めます。
ファスナーに内布をまつり縫いして出来上がりです。まつり縫いが難しい方はアイロン接着するテープを使って貼り合わせても大丈夫です。
ファスナーを開けるとこんな感じです。表布にタグをつけたり、刺しゅうをしてもかわいいです。(内布を合わせる前にしたほうがやりやすいです。)
ウエストポーチの作り方②
型紙②を使ったウエストポーチの作り方です。マチはないのですが、ポケットが前面に2か所ついたウエストポーチです。ポケットも簡単にできる縫い方にしています。ベルトを長くしているのでボディバッグとしてもご使用いただけます。長財布が入る大きさにしました。ポケットがある分、縫い方の工程は増えますが、それほど難しい部分はないと思います。
材料
A4サイズに切った表布2枚、内布2枚、ポケット用にA4を横にした状態で、高さ(縦)を3.5㎝ほど短くした布1枚、ベルト送り1個、バックル1個、2.5㎝幅のカバン用テープ1本、30㎝ファスナー1本
作り方
ベルトを上のウエストポーチの作り方①を参考に作ります。次にポケットを作ります。ポケットの上部を1㎝ずつ2回折ってアイロンをかけ、待ち針で留めます。
2つ折りにしたポケット上部の、端から1㎝くらいのところにミシンをかけます。
表布の一枚に下側を合わせて重ねて、両端を端から5㎜くらいのところに捨てミシンをかけます。これで表布とポケットがくっつきました。
ポケットを付けた表布を半分に折って、待ち針で留めて印をつけます。印をつけたところを縦に縫います。(まっすぐ縫うために、模様をガイドにするか、チャコペンなどでうっすらと印をつけてもよいでしょう。)縫いはじめはポケットの少し上から縫って、最初と最後は返し縫いをしておきます。
ポケットが真ん中から2つにわかれました。
もう一つの表布に裏返しておいたファスナーと内布を重ねます。ファスナーと表布、内布が中表の状態です。
3つを待ち針で留めて、ファスナーの端から5㎜くらいのところにミシンをかけます。
どちらも表に返すとファスナーを2枚の布が挟んでいて、縫い代が隠れています。ファスナーの反対側も同じように縫います。
次に内布と内布を中表にして縫います。この時、そこの部分を返し口として20㎝縫い残しておきます。(縫わずにあけておくという意味です。手が入る大きさ分あけておかないとひっくり返せなくなります。)
表布を開いた状態で起き、ファスナーのすぐ下のところにベルトの端と布端が合うように置き、待ち針で留めます。この時中でベルトがよじれていないか、向きは正しいか、確認しておきましょう。待ち針で留めたら、ファスナーを半分ほど開けておきます。これをしておかないと、後でひっくり返せなくなります。
ベルトを塗ってしまわないように中で束ねておき、表布を中表に重ね、周囲を待ち針で留めます。
表布の周囲を縫います。ベルトを挟んでいる部分は力が必要なのでゆっくり縫い進めてください。
内布の底の返し口から手を入れて表布を引っ張り出して返していきます。
内布の底の返し口とファスナーの周りに押さえミシンをかけて完成です。お好みでタグをつけてもかわいくできます。
ウエストポーチの作り方!まとめ
ウエストポーチの作り方!手作りウエストポーチの簡単な縫い方をご紹介!いかがでしたでしょうか。どちらも型紙を用意するのも簡単(長方形です)、縫い方も簡単な2つをご紹介しました。ミシンさえあれば初心者でも簡単に作れますので、お気に入りの生地でたくさん作ってみてください。お友達や兄弟、親子お揃いもかわいいです。生地の雰囲気を合せて、なんとなくお揃いにするのがおしゃれに見えるポイントです。ぜひお試しください。このバッグの作り方を覚えると、ショルダーバッグも簡単に作れます。(サイズとマチが変わるだけです。)
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