サイドゴアブーツとは
サイドゴアブーツとはその名の通り、ブーツの履き口の両サイドがゴムでできているショート丈のブーツのことです。靴紐やバックルがなく、脱いだり履いたりがしやすいブーツになっています。誕生は1830年代。当時のイギリス女王のために、作られたブーツが始まりです。またサイドゴアブーツは様々な名前で呼ばれています。このブーツがブームになった地方の名前を取りチェルシーブーツや、乗馬の時の服装であるジョッパーズの下にこのブーツを履いていたことからジョッパーブーツとも呼ばれています。
60’s爆発的な人気となるサイドゴア
サイドゴアブーツには様々な呼び方がありますが、そんな中「ビートルブーツ」と言う呼び方もあります。これは20世紀を代表する偉大なるバンド、ビートルズが愛用していた為、そう呼ばれました。なぜビートルズがサイドゴアブーツ愛用したのかと言う説の1つに、ビートルズの元メンバー、スチュワート・サトクリフが、愛用していたのがサイドゴアブーツだった為、彼が脳出血で亡くなった後、ビートルズ4人はステージでサイドゴアブーツを履き揃えるようになったとか。このため彼らと同じブーツを履きたい!そういった若者が世界中で増えたのです。
様々なデザインに進化したサイドゴアブーツ
もともとはフォーマルな場で使われていたサイドゴアブーツですが、時代とともにデザインや用途も進化していきます。素材もレザーだけではなく様々な素材が使われ、現在ではレインシューズにもサイドゴアブーツが使われています。さらに色やデザインも形を変え、フォーマルな場だけでなくカジュアルシーンやアウトドアシーンなど、より現代生活にマッチしたスタイルへと進化しています。
寒い冬こそサイドゴアブーツを履きたい
寒い冬はブーツの季節だ!と多くの人が口を揃えて言う事でしょう。確かに冬はサンダルはもちろんですがスニーカーだとちょっと肌寒い感じがします。かといって普段ブーツを履き慣れてない方が冬場だけブーツを履くといっても、履き慣れていない分、靴紐を結ぶのがめんどくさかったり、着脱しづらい物をわざわざ履きたいとは、なかなか思えませんよね。そんなブーツに慣れてない方にこそ履いて欲しいのがサイドゴアブーツです。見ての通り靴紐がなく、履き口の両サイドがゴムで広げやすくやっているため簡単に着脱できます。またブーツ丈もくるぶしが隠れる程度の丈なのでブーツ慣れてない人でもすんなりと履くことができます。
サイドゴアブーツの特徴
サイドゴアブーツの特徴としては、靴紐やバックルなどが無く、着脱しやすいこと。そしてくるぶしが隠れる程度のショート丈である点です。サイド部分は、通常ゴム等の伸縮性のある生地でできており、履き口の前方と後方には、着脱しやすいよう、持ち手が付いているのが特徴です。ほとんどがレザー製のサイドゴアブーツですが、最近ではゴム製や合皮製のサイドゴアブーツも多くラインナップされています。
サイドゴアブーツ履き方の基本とは
サイドゴアブーツは、もともとフォーマルな場で着用されていたこともあり、素材や色に注意すればビジネスシーンでも使えるおしゃれなブーツです。もちろんカジュアルシーンにも多く用いられているため、どんなスタイルにも合わせやすい特徴があります。とは言え着こなしにはある程度の注意点が必要です。ここではサイドゴアブーツの履き方の際の基本をご紹介します。
履き方の基本①:ボトムスの丈に注意
サイドゴアブーツを最も美しく見せる履き方は、ボトムスの丈に注意し、履き口が見えるか見えないかと言う履き方にすることです。そのためボトムスもゆったりしたシルエットよりは、スッキリとした細身のシルエットが好まれます。ジーンズとあわせる際はロールアップが基本。サイド部分のゴアが見える程度までロールアップしましょう。
履き方の基本②:大人っぽいコーデに
カジュアルなシーンでもオフィシャルなシーンでもどちらでも使えるサイドゴアブーツですが、おしゃれに見せる履き方は、大人っぽいコーデにすると言う点です。ボトムスはジーンズやスラックスでも構いませんが、カジュアルすぎないように注意すれば、誰でも簡単に上手なサイドゴアブーツの履き方が実現できます。サイドゴアブーツの素材別の履き方は、カジュアルな要素が多い場合はスエード素材、フォーマルな要素が多い場合は(なめした)レザー素材と分けて履きこなしましょう。
履き方の基本③:ソックスは見えても見えなくてもOK
ショート丈のブーツで気になるのはソックスの履き方です。サイドゴアブーツを履く際は、ソックスが見えても見えなくても構いません。ショート丈のボトムスとサイドゴアブーツを合わせるコーデの場合は、ソックスが見えない方が見た目もおしゃれになります。
使えるシーンが多いサイドゴアブーツ。ここからはサイドゴアブーツを使ったコーデ例からおしゃれな履き方のコツをご紹介していきます。
サイドゴアブーツコーデ例:1
カジュアル感がぐっとアップするスエード素材のサイドゴアブーツは、冬のおしゃれにもぴったりです。コーデのポイントは、ボトムスの丈。サイドゴアブーツが目立つように着こなすとおしゃれに決まります。
サイドゴアブーツコーデ例:2
ブラックスリムジーンズとサイドゴアブーツの着こなし例。スリムなジーンズによく似合うサイドゴアブーツは、コーデ全体をキリッと引き締まった印象を与えてくれます。モノトーンの着こなしにしていることで、すっきりとした印象と男らしいハードな印象をも与えてくれるおしゃれな着こなしになっています。
サイドゴアブーツコーデ例:3
もちろんブルージーンズとの相性もバッチリです。カジュアル定番のジーンズですが、きっちりとロールアップすればサイドゴアブーツとのコーデもバッチリ決まります。
サイドゴアブーツコーデ例:4
ドレッシーな着こなしにもサイドゴアブーツはぴったりです。サイドゴアブーツのデザインや素材にもよりますが、フォーマルなスタイルにも合わせることができます。ボトムスはすっきりとしスリムスタイルの方がサイドゴアブーツコーデが引き締まります。
サイドゴアブーツコーデ例:5
キレイめカジュアルにもぴったりなサイドゴアブーツ。スエード素材のサイドゴアブーツを選ぶことにより、カジュアル感がアップしています。
サイドゴアブーツコーデ例:6
おしゃれの基本は足元からと言われる通り、おしゃれなデザインのブーツにどうしても目がいってしまう着こなし例。寒い冬場はどうしても暗い色になりがちなファッションの差し色に、サイドゴアブーツを使用した着こなし例です。
サイドゴアブーツコーデ例:7
スエード素材は冬場は暖かく見えます。インナーのセーターとサイドゴアブーツの色を、暖色系で揃えたおしゃれな大人の着こなし例です。ジャケットスタイルにもぴったりはまるので、デートの際にもおすすめなブーツです。
サイドゴアブーツコーデ例:8
革ジャンにジーンズ、そしてブーツというハードで男らしい冬コーデにもはまるサイドゴアブーツ。ハードで男らしいブーツは、エンジニアブーツだけではありません。サイドゴアブーツを上手に取り入れた男らしい着こなし例です。
サイドゴアブーツコーデ例:9
こちらの冬コーデは、アウターのコートとサイドゴアブーツを暖色系で揃えたおしゃれな着こなし例です。大人っぽいキレイめカジュアルに最もしっくりくるサイドゴアブーツ。またボトムスをスリムタイプにすることにより全体的にすっきりとした印象になっています。
サイドゴアブーツコーデ例:10
ミリタリージャケットにフランネルシャツ、そしてジーンズと言う冬のアメカジコーデにも、サイドゴアブーツが活躍します。もちろんスエード素材のサイドゴアブーツでも大丈夫。この場合つま先が丸いデザインよりも、やや尖ったデザインの方がしっくりはまります。ヒールが高い分、脚長効果も期待できますね。
サイドゴアブーツコーデ例:11
大人の休日におすすめのサイドゴアブーツコーデ例です。ニットにジーンズという定番コーデも、足元をサイドゴアブーツにするだけで、大人っぽい印象に。誰でも持っているアイテムとサイドゴアブーツを組み合わせるだけで、ずいぶん大人っぽくなりますよ。
サイドゴアブーツコーデ例:12
なかなか合わせるのが難しいダメージジーンズとサイドゴアブーツの着こなし例です。カジュアルすぎるアイテムとサイドゴアブーツを合わせる際のお手本にしたいコーデ例です。
サイドゴアブーツコーデ例:13
冬のキャンプやBBQ、ちょっとした散策などのお出かけにもサイドゴアブーツが活躍します。最近ではアウトソールをアウトドア用のアウトソールにしたサイドゴアブーツもあり、冬のアウトドアシーンでも活躍するようになりました。革ジャンにニットジーンズと冬の定番アイテムと相性が良いサイドゴアブーツです。
サイドゴアブーツコーデ例:14
こちらも冬のコーデにぴったりなサイドゴアブーツの着こなし例です。フリースのベストそしてコーディロイパンツと季節感たっぷりの着こなしです。素材を生かしたスウェードのサイドゴアブーツがコーデのアクセントになっています。
おすすめブーツブランド:1
REDWING
創業100年以上、アメリカのシューズブランドの老舗であるレッドウィングは、チャールズベックマンが立ち上げたワークブーツブランドです。オロラセットと言う赤茶色のレザーが特徴的で、日本でも人気が高いブランドです。私の大好きなブーツブランドでもあります。
RED WING ROMEO
レッドウィングのサイドゴアブーツと言えばロメオ。他のレッドウィングのブーツとはデザインが全く異なる着脱しやすいスリッポンタイプのショートブーツです。着脱しやすいサイドゴアの特徴と、丸みを帯びたデザインがどんなコーデにも合わせやすいおしゃれなサイドゴアブーツです。カラーリングは定番のオロラセットそしてネイビー、ブラッククロームの3種類です。おすすめはやはりオロラセット。経年変化も楽しめるおしゃれなサイドゴアブーツです。
おすすめブーツブランド:2
TRICKER'S
トリッカーズも創業100年を超えるイギリスのブーツブランドです。創業は1829年。イギリス王室御用達とあって日本でも高い人気を持ったブランドです。伝統を受け継いだ正統派のデザインで、大切に履けば一生履けると言われるだけあって、丁寧な作りと丈夫さでも人気です。
HENRY
トリッカーズのおすすめサイドゴアブーツはウィングチップがかっこいいヘンリーです。両サイドのゴア部分がゴム素材になっているため着脱が簡単で、しかもどんなコーデにも合わせやすいおしゃれなサイドゴアブーツです。グッドイヤーウェルト製法で耐久性も高く、特徴的なウィングチップとメダリオンは通気性も高いので、冬場だけでなく季節を問わず履くことができます。
おすすめブーツブランド:3
WOLVERINE
ウルヴァリンも100年以上の歴史を持つアメリカのブーツブランドです。1910年代の初めに、1000マイルの歩行にも耐えうる丈夫なブーツとして生まれた、その名も1000マイルと名付けられたブーツが有名です。日本でも人気が高いブーツブランドです。
MontAgue 1000Mile Chelsea Boot
ウルヴァリンからも品質の良いサイドゴアブーツがラインナップされています。モンタギュー1000マイルチェルシーブーツは、アメリカの職人たちが手作業で生産しており、柔軟性と耐久性を備えたタフなワークブーツでもあります。もちろんサイドのゴアのフィット感も良く着脱も簡単。やや丸みを帯びたデザインはどんなコーデにも合わせやすいおしゃれなサイドゴアブーツです。
おすすめブーツブランド:4
Blundstone
ブランドストーンは、オーストラリアの南東部に浮かぶ、タスマニア島で生まれたブーツブランドです。ブランドストーンも創業100年を超える老舗ブーツブランド。特に人気が高いのはサイドゴアブーツでブランドアイコンにもなっています。
558
ほとんどがサイドゴアブーツですが中でもおすすめするのは、品番558です。ブーツ丈も程よくクラシカルなデザインは流行に左右されにくく、どんなコーデにも合わせやすい定番でもあります。丸みを帯びた柔らかなデザインも人気の理由です。雨の日も気にせずガンガン履ける丈夫さと、サイドのゴアのフィット感も良く着脱が簡単な点も人気のサイドゴアブーツです。
おすすめブーツブランド:5
Berwick 1707
バーウィック1707は、スペインにある老舗の高級靴ブランドです。イギリスの伝統的なデザインと、イタリアやフランスの色気を含む艶っぽいデザインをうまく融合させ、高い品質とおしゃれなデザインで日本でも高い人気を持つブランドです。日本では特にビジネスシューズとして知られていますが、ドレスシューズも数多くラインナップしています。
351
高級なボックスカーフを採用し、グッドイヤーウェルテッド製法により履き心地も良いサイドゴアブーツです。見た目にも高級感あふれるデザインはオンオフ問わず使えます。サイドのゴアのフィット感も良く着脱も簡単。また品質の割に価格もお求めやすいので、ビジネスシューズとしてもおすすめのサイドゴアブーツです。
おすすめブーツブランド:6
PARABOOT
パラブーツはフランスの老舗高級靴ブランドです。長い歴史を持ち、手作業によって作られているハンドメイドを極め、心地よい履き心地が特徴です。また設立当初から変わらぬ伝統的な製造方法がとられているにも関わらず、斬新さと高い技術を誇るブランドです。
CHAMFORT
パラブーツのおすすめサイドゴアブーツは、最新作であるシャンフォートです。つま先にかけてほっそりとしたデザインにはドレスシューズのようにエレガントさ。また履き心地もサイドのゴアのフィット感も良く、包み込むよう。どんなコーデにも合わせやすいおしゃれなデザインのサイドゴアブーツです。また特徴的なのは見た目にはわかりませんがノルヴェイシャンウェルテット製法を採用していること。これは登山靴由来の作り方です。雨にも強く頑丈で丈夫なサイドゴアブーツです。
おすすめブーツブランド:7
DANNER
マウンテンブーツなどアウトドアブーツで人気の高い靴ブランドダナー。もともとはワークブーツを制作する靴メーカーでしたが、60年代のハイキングブームの際マウンテンライトが大ヒット。また世界に先駆けてゴアテックスを採用したブーツを開発したのも特徴です。ダナージャパンでは、古き良き時代のダナーのブーツを再現しており、クラシカルなデザインが人気を集めています。
WestThumb
ダナーのサイドゴアブーツはクラシックなスタイルの、セミドレスチェルシーブーツと言うタイプです。アッパーはホーウィン製のフルグレインレザーを使用し、前後セパレートのヴィブラム社タイガーソール。クッション性と耐摩耗性に優れている上、サイドのゴアのフィット感も良く着脱も容易、しかも快適な履き心地を実現してくれる、おしゃれなサイドゴアブーツです。
おすすめブーツブランド:8
Dr.Martens
イギリスのブーツブランド、ドクターマーチンは、エアクッションの利いたソールが特徴です。1960年代には、多くのパンクロッカーたちが愛用したことでも知られています。ドイツ軍の軍医だったクラウス・マーチンが開発したエアクッション入りのブーツは、その後イギリスの靴製造メーカーが買取り、デザインも現在の特徴である黄色のステッチを施しました。日本でも人気のブーツブランドです。
2976 CHELSEA BOOT
着脱も簡単で、長時間履いていても疲れにくいドクターマーチンのサイドゴアブーツです。サイドのゴアのフィット感も良く、カジュアルスタイルからフォーマルスタイルにも合わせやすいおしゃれなデザインのサイドゴアブーツです。また価格もお求め安い価格なので、ブーツ初心者にもおすすめです。
おすすめブーツブランド:9
DIEMME
ダナーと同じくマウンテンブーツで有名な、イタリア北東部の山岳地帯ヴェネト州トレビゾにある登山靴専門ブランド、デュエッメ。マウンテンブーツの生産を基調としながらも、快適で履きやすいシューズを多数ラインナップしている人気ブランドです。
VERONA
デュエッメには珍しいサイドゴアブーツです。軽量のMOREFLEXソール、着脱しやすく足にフィットするサイドゴアの相性もよく履きやすいサイドゴアブーツです。また登山ブーツブランドらしく、ノルウェイジャン製法で仕上げ丈夫でタフなサイドゴアブーツでもあります。丸みを帯びたデザインもおしゃれで、どんなコーデにも合わせやすいおしゃれなサイドゴアブーツに仕上がっています。
最後に
いかがでしたでしょうか。着脱も簡単で、どんなシーンにも対応できるサイドゴアブーツ。ちょっとしたサイドゴアブーツの履き方のコツを覚えれば、誰でもおしゃれに履きこなすことができる、まさにふあ初心者のためにあるようなブーツです。ここで紹介したコーデ例と、おすすめブランドを参考に、ぜひあなたもこの冬、サイドゴアブーツでファッションを楽しんでくださいね。
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