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青魚とは一体どんな魚?代表種含めた種類別の特徴と釣り方を解説!

実は青魚とひとことで言っても種類などきちんと分類できません。図鑑で言う青魚はこれ、釣り用語で言う青魚はこれ、魚市場で言う青魚はこれ、とすべて種類が違います。統一されているのは「海産」であることくらいです。今回はその分類しずらい青魚のあれこれをご紹介いたします。
更新: 2022年3月24日
kuma10
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青魚ってどんな魚?

まず最初ではっきりさせておきたいのは、これは「青魚(あおざかな)」についての記事であるということです。同じ文字で「青魚(あおうお・チンユイ)」という中国原産の巨大魚もいますのでお間違いなく。

一般的に「青魚」といえば「背中の青い魚」全般を言いますが、その分け方はTPOによってさまざまです。代表的な青魚はアジなどなのですが、それすらも違うという意見があります。ここでは最低限見た目の青い魚を青魚とします。

TPOの違いによる青魚の種類

図鑑代表の青魚

ウィキペディアで「青魚」を検索すると「イワシ・サンマ・サバ」の三種類のみが「青魚」と認定されています。もちろんこの3種類の魚が青魚であることに異論はありませんが、その括り方の特徴が「安い」「大量に獲れる」「小型」と限定されています。そこで次に釣り師はどんな特徴をもって青魚を認定しているのかご紹介いたします。

釣り物代表の青魚

釣り師が「青いヤツ」とか「青物」とか言えばそれは「ブリ・ワラサ・ハマチ・サワラ・カンパチ・ヒラマサ・アジ系全般」などを指します。中には「マグロ系」も青物と呼ぶ方がいらっしゃいます。釣り師の間ではウィキなどとは逆に「大型の回遊魚」を指すことが多いようです。

魚市場代表の青魚

魚屋さんはまた違った分け方をします。基本的に「青魚(青身魚)」などいません。マグロは身が赤いので当然「赤身魚」と呼ばれます。また、ブリやカンパチなどきれいに「血合い」が目立つ魚も「赤身魚」と呼びます。

身の色が基準であればアジなどは白身では?と思うのですが、実はアジも赤身魚に分けられます。白身魚の代表はヒラメや鯛、スズキなどです。人によってサバ・イワシを青魚と呼ぶ人がいる程度です。

今回の青魚の種類の定義

今回の記事での青魚の定義は「背中の青いもの」「食べて美味しいもの」「群れで回遊してくるもの」「釣って楽しいもの」の4つの要素を含む魚を「青魚」とします。その定義にあてはまる青魚の特徴や釣り方から食べ方、食べて美味しい旬などご紹介して参ります。

代表的青魚の種類①アジ・サバ

日本の食卓に欠かせない魚

代表的な青魚として日本の食卓に君臨するのが「アジサバイワシ」です。青魚の中でも漁獲量が多いという特徴があり、一般的に「大衆魚」などと呼ばれていますね。

アジの仲間はとても種類が多く、代表的な「マアジ」「ムロアジ」などの他に南方系のヒラアジなどがいますが、店頭に並ぶものはほとんどマアジです。サバは代表的な種類が「マサバ」と「ゴマサバ」の2種類になります。

アジ・サバの旬

アジの旬はとても難しく、「いつが美味い」とはっきり言えないのが実情です。まず第一にいつでもまあまあ美味しいということと、獲れる地域で旬が変わってくるからです。

例えば九州では3月頃から、関西では4月頃、関東では5月頃という具合です。沿岸で釣れる時期が一番美味いと考えて良さそうです。一方サバは「秋サバ」「寒サバ」と言われるように秋から冬が旬になります。

代表的青魚の種類②ブリ・ワラサ

脂が美味い高級魚

釣り人がどうしても釣りあげたい魚№1に押す青魚が「ブリ・ワラサ」系の青魚です。どちらも同じ魚なのですが、大きさで区別されます。関東では一般に「ワカシ」「イナダ」「ワラサ」「ブリ」と出世していきます。

「ハマチ」に関しては諸説ありますが、昔は養殖のワラサをハマチと呼んでいました。天然物が大量に回遊する日本海側(鳥取・石川など)の青魚が美味いとされています。

ブリ・ワラサの旬

最近では養殖技術が進み、ブリは一年中食べられる魚になりました。実際に市場に出回っている約80%がすでに「養殖物」になっています。したがってブリの「旬」も一概には言えなくなってきています。

しかし昔から「寒ブリ」と呼ばれるように天然物は12月から1月の寒い時期に旬を迎えます。夏の産卵まで脂のノリは良いですが、冬の冷たい海で締ったブリは最高です。

代表的青魚の種類③サワラ

繊細な身質


サワラは身弱で、足の速い(痛みやすい)魚です。小型のものは「サゴシ」と呼ばれ、日本中の沿岸部付近まで時期を問わずやってきます。

大型の物は春先から初夏まで小魚を追ってやってきますが、釣れたてのものを刺身にしたのと時間が経ったものでは味がかなり変わります。そのため新鮮なうちに「西京漬け」や「みりん干し」にしたものが一般的です。

サワラの旬

サワラは漢字では魚へんに春と書きます。その名の通り春から初夏が旬になりますが、もともと脂のノリの良くない「サゴシ」などはほとんど旬はありません。瀬戸内海周辺では焼き物やお吸い物に欠かせない食材となっていますが、その瀬戸内海には春頃入ってきます。

代表的青魚の種類④アジ系大型魚

回遊魚の王者

オニヒラアジやメッキ、南洋カイワリやカスミアジなど南方系の大型アジを一括りに「GT(ジャイアントトレバリー)」と呼ぶことがあります。

もちろん代表格の「ロウニンアジ」のみをGTと呼ぶ場合もありますが、全部まとめて「青物」です。釣りのターゲットとしては最高のパートナーで、その釣り味を一度覚えてしまったらその魅力に憑りつかれてしまいます。

アジ系大型魚の旬

この系統のアジの「味の」特徴として言えることは、個体(種類)と大きさによって旨味が違うことです。南方系青魚ではよくあることですが、旬は無いと考えていいと思います。それよりも種類と大きさが重要です。

個人的に美味いと思うのは「カスミアジ」の3㎏クラスのものです。これは美味いアジの代表格である「シマアジ」より美味いと思います。

代表的青魚の種類⑤ヒラマサ

海のスプリンター

ブリの近縁種である「ヒラマサ」はブリよりも獰猛であることで知られています。泳力も強く捕食能力が高いからでしょう、ブリよりも成長が早いことが特徴です。海のスプリンターと言われる所以(ゆえん)ですね。

当然釣り味も良く、人気のターゲットです。ブリとの見分け方をいろいろ見かけますが、一番簡単な見分け方は「ヒレ」の位置です。黄色い体側線にヒレが被さっていれば「ヒラマサ」です。

ヒラマサの旬

ヒラマサの旬は長く、初春から夏にかけてが旬になります。小さいものはほぼ同じ大きさであればイナダやワラサなどのブリの若魚より旨味は強いです。ブリ、ヒラマサにカンパチを交えた「ブリ系3兄弟」の中で一番漁獲量は少ないですがその引きの強さと美味さで釣り人からの人気は№1の魚です。

ブリやヒラマサのことがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中にブリやヒラマサ、カンパチの違いに詳しい記事を見付けましたので併載しておきますね。興味のある方はこちらもチェック!

青魚の釣り方の種類①サビキ

サビキ釣りのターゲット

ここからは「青魚の釣り方」を紹介していこうと思います。まずは代表魚のアジサバイワシなどの小型青魚の釣り方です。アジサバイワシなどは群れというより「大群」でやってくることが多く、その瞬間を逃さないために「サビキ」という仕掛けで釣る事が多い魚です。メインの釣り場所は「堤防」や「防潮堤」になります。

誰でも簡単

サビキ釣りは初心者にも簡単な釣り方で、釣りを始めようと思い立ったその日からできる釣りです。5~6本の釣り針の付いた仕掛けの下にコマセカゴを付け、その中に入れた集魚エサ(アミコマセなど)を振り出して魚を集めます。

コマセに集まってきたアジやサバなどが疑似餌に掛かるのを待ちます。いろいろな種類の魚が釣れますし、ロッドも2.7m以上のものがあれば充分楽しめますよ。

青魚の釣り方の種類②ルアー

ルアー釣りのターゲット


ブリやカンパチ、サワラなどの魚食性肉食魚はそのすべてがルアー釣りの対象になります。広い海を回遊しながらエサを求める青魚は沿岸に近づくこともしばしばあります。

使うルアー(疑似餌)の種類はさまざまですが、捕食しているエサ(ベイト)に似ている、またはもっとアピールする色や形のルアーで誘って釣りあげます。陸からやボートやカヤックからなど最近は色々な釣り方のターゲットになっています。

流行りのショアジギング

魚食性青物の釣り方で一番オーソドックスな釣り方が「ルアー釣り」です。中でも「ライトショアジギング」は手軽に始められる釣り方です。極端な話をすれば「ロッド一本、ジグ一個」あればできてしまうのがショアジギングなんです。

3mほどのキャスティングロッドに2号前後のPEラインを150mほど巻いたリールをセットして、30gくらいのジグを海に向かって投げるだけです。まずは始めてみましょう。

ファーストキャスト FCS-962M

出典:楽天
出典:楽天
出典:楽天
出典:楽天

ショアジギングテクニック

30gから40gのジグを3mほどのロッドでキャストすると、70mから80mくらいはすぐに飛ばせるようになります。初心者であればサーフ(砂地)でのキャスティングから練習すると良いでしょう。

ジグが着水したら着底まで待ちます。着底したらすぐに大きくロッドをあおり(ジャーク)、リーリングします。これを繰り返すのが「ワンピッチジャーク」と呼ばれるものです。

青魚の釣り方の種類③アジング

アジングのターゲット

マアジを一匹づつ釣りあげる「アジング」は最近の「ング」シリーズの中でトップの普及率ではないでしょうか。ジギングから始まり、エギングやチニング、メバリングなどいろいろ「ング」の付く釣り方はありますが、一番お手軽で簡単な釣り方がアジングです。もちろんターゲットのメインは「アジ」ですが、五目釣りのつもりで始めてみましょう。

繊細だけど簡単な釣り

アジングロッド アジングX 68L-S

出典:楽天

ロッドはバスロッドからシーバスロッドくらいまでのキャスティングロッド。1500番くらいのリールに100mほど0.4号のPEラインを巻いてアジング用の1g前後のジグヘッドに小型ワームを付けます。

この釣りの特徴は基本「夜釣り」であること。防波堤などの常夜灯のある場所で、投げてはゆっくり巻くの繰り返しです。時折シーバスなども出ますから飽きの来ない釣りです。

青魚の釣り方の種類④船釣り

船釣りは船長に聞け

船釣りに関しては青物は特に専用船がたくさん出ていますから、そこの船長さんにおまかせするのが一番だと思います。タックルや使用仕掛け(ジグや泳がせ仕掛けなど)が出港場所や船ごとに違うので、確認を取ってから釣行しましょう。ただ、大物が一番期待できるのも船釣りです。

ブリなどの釣り方がもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中にブリの釣り方に詳しい記事を見付けましたので併載しておきますね。興味のある方はこちらもチェック!

青魚の食べ方の種類①お刺身

純和風な「お刺身」

青魚を手に入れたらぜひ「お刺身」で食べて頂きたい。青魚は白身の魚と比べてその特徴的な「青い成分」のせいで腐敗が早く進みます。ですから美味しくて安全な青魚のお刺身は釣り人の特権です。

基本的なお刺身の切り方は、「脂の乗ったものは厚く、脂の少ないものは薄く」切ります。薬味は青魚には「生姜」が合いますから、ワサビの他にちょっと生姜も添えましょう。

イタリアンな「カルパッチョ」

お刺身を薄切りにしたらイタリアンな食べ方「カルパッチョ」も試してみましょう。まずニンニク一かけらを半分に切ります。切り口をお皿にぐりぐりとなすりつけ、その上に薄切りのお刺身を広げるように並べて行きます。

軽く塩胡椒を振り、オリーブオイルを回しかけます。レモン汁をたっぷり絞ったらできあがりです。水菜やベビーリーフ、たまねぎの薄切りなどを真ん中に盛ると豪華に見えますよ。

青魚の食べ方の種類②煮物

ご飯のお供「煮付け」


煮付けでおすすめな食べ方は「味噌煮」と「生姜煮」です。どちらも少し多めの調味料を使い「甘辛く」仕上げたいですね。小型の青魚は下処理としてさっと熱湯にくぐらせましょう。臭みが抜けて旨味がとじこもります。

味噌煮は味噌と砂糖を同量で、生姜煮は醤油の3分の1量の砂糖を使います。サッと煮て詰めた煮汁をかけるやりかたもありますが、じっくりコトコト煮込むのもアリです。どちらも美味いですよ。

ぶつ切りや薄切りで「お鍋」

青魚を煮るのならば「お鍋」もその一つでしょう。ブリやカンパチなどの大型の青魚は煮ても固くならない特徴があります。お鍋の最初の方に投入ししっかり出汁を取りながら食べましょう。

また、薄切りにして「シャブシャブ」にするのもおいしい食べ方ですね。半生のブリやカンパチにポン酢と小口ネギを絡ませたらお口から幸せが溢れます。〆のおじやまで楽しみましょう。冬の定番の食べ方ですね。

青魚の食べ方の種類③焼き物

定番の「塩焼き」

青魚は大型の物も小型の物も「塩焼き」が最高です。小型のものは「アジの塩焼き」や「イワシの塩焼き」など定番ですが、大型のものは切り身にして焼きましょう。

切り身に塩をして15分位置き、キッチンペーパーで水分を軽く押さえたら「遠火の強火」で皮目から焼いていきます。表面が少し焦げ、脂が滲んで来たらひっくり返し火力を弱めじっくりと焼いていきます。基本は「表3:裏7」です。

簡単美味しい「照り焼き」

白焼きした青魚に甘辛いタレを何度も漬けながら「照り」が出るまでじっくり焼いていくのが「照り焼き」です。タレは醤油、酒、みりんが1:1:1ですこれに0.5砂糖を加えます。砂糖は「黒糖」がおすすめです。コクが出ますよ。

青魚の食べ方の種類④揚げ物

定食屋さんの定番「フライ」

青魚のド定番の食べ方が「フライ」です。青魚は油との相性が良く、火を通しても固くならない特徴があります。

ですから南方系の、お刺身で食べるにはちょっと脂が少ないヒラアジなどもフライでいただけばふっくらサクサクのアジフライが食べられます。荒目のパン粉をたっぷり付けると食感がよくなります。ウロコはきれいに落とさなくても大丈夫ですから手間も省けますね。

塩で食べたい「天ぷら」

油との相性のいい青魚は、当然天ぷらも美味しい食べ方なんですが、食べる時はぜひ「塩」で食していただきたいと思います。特徴的な青物特有のうま味、酸味を消してしまってはもったいないですからね。

最近では「コツのいらない天ぷら粉」など簡単クッキングの代表になっている天ぷら。塩胡椒を振って片栗粉をまぶして揚げるだけの「唐揚げ」とともにおすすめです。

食べて美味しい青魚をゲットしよう!

種類はさまざまですが、日本中に生息する「青魚」。釣り方も食べ方もいろいろですが、そのすべてが釣って楽しく食べて美味しいものばかりです。ぜひ青物の魅力に憑りつかれてみて下さい。きっと後悔しません。

青物のことがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中に青物をルアーで狙う記事を見付けましたので併載しておきますね。興味のある方はこちらもチェック!