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雪道の自転車は危ない
「犬は喜び庭かけまわる」とも歌われ、子供や犬に人気の雪ですが、自転車での通勤や通学では厄介極まりません。自転車が雪により滑ることも多く、とても危ないです。
雪が降った後の日には休めればいいですが、そうもいきませんので、何か対策を取る必要があるでしょう。
転倒による危険
雪で滑ることで転倒の危険があります。転倒しただけなら「痛い」ですみますが、転倒の仕方によっては、あざや骨折などの怪我も考えられるでしょう。また、転倒した場所が悪ければ、木や石で流血してしまうこともあります。
普段乗り慣れた自転車でも、雪道になるだけでとても危ないのです。
交通事故の危険
雪道で滑ることで、交通事故に遭う危険もあります。
もし、雪を避けたり滑ってしまったとき、車が近くに来ていたらどうでしょうか?自転車だけではなく自動車の方も、雪によって急ブレーキも効かず、事故になってしまうことでしょう。
普段は気にしない自動車のすれ違いも、タイミングが悪ければ転倒してしまい、交通事故になりかねません。自分が注意していたとしても、自動車の方がスリップしてしまう可能性もあります。雪道では、普段よりも交通事故がずっと多く危ないのです。
アイスバーン
雪道の主な転倒原因は、アイスバーンにあります。アイスバーンとは雪が解け、その後凍結した状態のことを指します。雪はフカフカしていますが、アイスバーンは雪解け水が凍結した氷ですので、固くてよく滑ります。
雪道とは違い雪に邪魔されませんが、その分アイスバーンはよく滑り、自転車や自動車事故の原因とされているのです。
ブラックアイスバーンとは?
危ないアイスバーンの中でも、特に危ないのが「ブラックアイスバーン」です。
ブラックアイスバーンとは、普通のアイスバーンよりも、薄く路面が凍結している状態のことを指します。路面が凍結して自転車が滑るのは同じですが、ブラックアイスバーンは薄いことから、判別しにくい特徴があります。
一見すると、路面が雪解けで濡れているだけにしか見えず、うっかり踏み込むと滑ってしまうのです。「雪道を避けたつもりがブラックアイスバーンに引っかかる」なんて危ない走り方もありますので、注意してください。
雪道の自転車の走り方①:「雪道は避ける」
雪道の走り方として、一番いいのは雪やアイスバーンをさせることです。雪道を通らなければ滑る心配もありません。
少々遠回りになったとしても、大通りなどの除雪された道を利用してください。また、車などが通ったわだち道を利用するのも一つの手です。ただし、雪がないと思っても、ブラックアイスバーンの危険はありますので、注意してください。
それと、大通りは車も多いので、交通事故にも注意しましょう。
自転車を押して歩く
もし、道が雪やアイスバーンで覆われていたら、自転車から降りて押して歩くのが一番いいです。
自転車の意味はなくなりますが、滑る心配はなくなります。危ない場所を抜けたら再び自転車に乗ればいいので、歩行者が近くにいるなど、場合によっては自転車を押すことも念頭に置きましょう。
雪道の自転車の走り方②:「スピードを出さない」
雪が積もっていた場合は、自転車のスピードを出さないようにしてください。スピードを出していると氷で滑ってすぐには止まれません。雪や石などの段差があった場合、自転車がつまずいて転倒してしまうでしょう。
たとえ凍っていなさそうでも、ブラックアイスバーンの可能性がありますので、いつもの約半分程度のスピードを保つようにしてください。
すぐに足で支えられるようにする
万が一滑ってしまっても、足を地面に付ければ転倒しなくてすみます。
ですが、自転車のスピードが出ていると足も地面につけにくく、いざという時に足で支えることができません。すぐに足を付けられるようにするためにも、自転車のスピードは出さないようにした方がよいです。
雪道の自転車の走り方③:「ブレーキのかけ方」
ブレーキをかける際は、後輪のブレーキを利用します。前輪のブレーキの方がしっかり止まりますが、氷の上で急ブレーキをかけるとスリップしやすくなります。
そのため、後輪でブレーキをかけて、自転車をゆっくり止めるようにしましょう。もちろん、すぐには止まりませんので、交通事故がないようにスピードを落とす必要があります。
雪道の自転車は違法行為?
道路交通法上では、自転車は軽車両であることから、「自転車でも雪道を走る際はチェーンが必要?」という話も耳にしますが、正確には自転車は規定されていません。
雪道の走り方を規定する「都道府県道路交通法施行細則 又は 道路交通規則における積雪、凍結時の防滑措置」によると、多くの場合「自動車(二輪のものは除く。)」とされています。
道路交通法上では軽車両ではありますが、自転車は対象外であり、雪道の走り方に特に指定はないのです。
場合によっては厳重注意
法律上では問題ないかもしれませんが、状況によっては危ないので厳重注意される場合もあります。また、県によって自転車の走り方の内容が少し違いますので、自分の住む県の自転車の走り方を、確認しておくことをおすすめします。
雪道におすすめな自転車アイテム①:「スタッドレスタイヤ」
雪道での走り方として有名なアイテムといえば、スタッドレスタイヤだと思います。
スタッドレスタイヤは車が有名ですが、自転車用のタイヤも販売しているのです。スタッドレスタイヤを使えば、滑る心配なく、安全に自転車に乗ることができるでしょう。ただ、多くの人は自転車のタイヤを交換をしたことがないと思います。
自転車工務店などにお願いする方法もありますが、慣れていない人は別の対策を取った方がいいかもしれません。
雪道におすすめな自転車アイテム②:「スパイクタイヤ」
スタッドレスタイヤと並ぶアイテムとして、スパイクタイヤもあります。スパイクタイヤとは、タイヤに無数の鋲が取り付けられていることで、鋲が雪道に刺さり、滑り止めの役割をするタイヤのことです。
スタッドレスタイヤと同じように、雪道でも滑る心配のない走り方ができるようになります。ただ、スタッドレスタイヤ同様に、タイヤ交換をする必要があるのが欠点です。
スパイク タイヤ シュワルベ マラソン ウインター プラス
形状 | クリンチャータイヤ、ワイヤービード(折りたたみ不可) |
---|---|
サイズ | 26インチ×1.75インチ (ETRTO:47-559) |
重量 | 1025g(1本あたり) |
ピン | タングステンピン+スチールベース |
ピン数 | 200ピン |
スパイクタイヤの注意点
雪道でも滑る心配のないスパイクタイヤですが、鋲が道路を傷付けるという欠点があります。畦道ならともかく、アスファルトは傷だらけになってしまうのです。また、鋲がボコボコして走りにくくもあります。
面倒かもしれませんが、雪が溶けたらタイヤを交換するようにしましょう。
タイヤの幅によっては雪道に合わない
雪道を自転車で走る際は、タイヤの幅があるほうが滑る心配がなく安全です。そのため、タイヤの幅が細いクロスバイクやロードレーサーよりも、シティバイクやママチャリの方がタイヤ幅があり雪道では向いているといえます。
もし、普段クロスバイクなどを利用している場合は、シティバイクなどに乗り換えた方がいいかもしれません。
雪道におすすめな自転車アイテム③:「スノーチェーン」
スタッドレスタイヤと並ぶ有名な雪道対策アイテムに、スノーチェーンもあります。車の方が有名ですが、自転車用も販売されています。
スタッドレスタイヤと違って、タイヤの交換は必要ありませんので、特別な工具も必要ありません。チェーンを装着する手間が大変ですが、雪道といったらやっぱり、スノーチェーンではないでしょうか?
カバータイプのスノーチェーン
チェーンというべきかはわかりませんが、タイヤの上から被るゴム製のチェーン「reTyre」もあるようです。
使い方は、一般的なチェーンと同じように、タイヤの上から装着するのですが、タイヤを持ち上げたりなどをせずに、簡単にチェーンを装着できるのです。とても便利ではありますが、残念なことに海外のみで日本では販売されていません。
また、これの他にも別の国の方が「Cesar van Rongen」というカバーチェーンも考案しています。現在購入は難しいですが、将来的には通販での販売もあり得ますので、覚えておくといいでしょう。
雪道におすすめな自転車アイテム④:「滑り止めスプレー」
チェーン以外の後付け滑り止め対策アイテムとして、滑り止めスプレーもあります。タイヤに吹き付けることで摩擦力が上がり、タイヤが滑るのを防ぐのです。スプレーで簡単にできますので、突発的な降雪にもすぐに対応できます。
他の対策アイテムとは違い、手軽で便利です。いざという時のためにも、冬の季節になったら用意しておくといいでしょう。
BULLSONE スノーOKスプレー
種類 | 油性、エアゾール |
---|---|
成分 | トルエン、ロシン |
滑り止めスプレーを過信しないこと
滑り止めスプレーは「一度付けたらずっと」というわけではありません。タイヤ表面に吹き付けているだけですので、何度も走行したり雨の中走行すれば剥がれてしまいます。また、吹き付ける量が少ないと、効果も期待できなくなってしまいます。
滑り止めスプレーを使用する際は、毎日使用したり、多少過分に吹き付けるようにしてください。
自動車用の滑り止めスプレー
滑り止めスプレーを紹介しましたが、正直な話、自転車用の滑り止めスプレーはほとんどありません。そのため、購入する際は自動車用の滑り止めスプレーを使います。どちらも同じゴムタイヤですので、自動車用の滑り止めスプレーで問題ありません。滑り止めスプレーを探す際は、カーアイテムから探してみてください。
雪道におすすめな自転車アイテム⑤:「結束バンド」
正確にいえば、自転車用アイテムではありませんが、結束バンドで自作の滑り止め対策を作ることもできます。使い方は、タイヤに結束バンドを巻いていくだけです。そうすることで、結束バンドが雪や氷に引っかかり、自作のスパイクとなってくれます。
大量に結束バンドが必要ではありますが、何も用意がなければ自作で何とかしてしまいましょう。
自作スパイクはあくまで一時しのぎ
滑り止めアイテムの代わりにもなる、結束バンドの自作スパイクですが、あくまで一時しのぎ用と割り切ってください。
確かに自作スパイクは滑り止め対策になりますが、耐久力がほとんどありません。スピードを出したりブレーキをかけると、簡単に壊れてしまいます。そうでなくても、アスファルトに氷よって擦り切れてしまいますので、長くは持ちません。
よくて1~2回程度が自作の限界と判断して、チェーンや滑り止めスプレーを購入に向かいましょう。
他の自作スパイク
結束バンド以外でも、自転車用の自作スパイクを作ることもできます。
厚みのあるシルバーチェーンや縄といった丈夫で厚みのある物を、結束バンドと同じように付ければ、スパイク代わりにすることができます。また、タイヤ幅に合わせた複数本のチェーンの両端ずつを、長いチェーンで梯子のように止めれば、それだけで自作チェーンの完成です。
ただ慣れない自作チェーンは、耐久力などさまざまな心配があり、あまりおすすめはしません。可能ならば試作品、そうでなくても事前に自作チェーンの走行テストを行って、ぶっつけ本番にしないようにしてください。
雪道に最適な自転車「ファットバイク」
雪道対策の一つとして、ファットバイクに乗り換える方法もあります。ファットバイクとはその名の通り、「太った自転車」といい、タイヤの外径が20インチ以上、幅が4インチとインパクトのある大きさを誇ります。
豪雪地帯で有名な、アメリカのミネソタ州で開発されたファットバイクは、どの自転車よりも雪道に向いているといえるでしょう。
YG-1400
重量 | 16.2kg |
---|---|
色 | ブラック、ホワイト、ヴィンテージグリーン |
サイズ | 20インチ、26インチ |
安定感がある
ファットバイクはタイヤ幅があることから、雪道でも転倒しにくい特徴があります。また、幅があることで雪にも埋もれにくくなり、多少の積雪程度なら問題なく進むことができます。
限度はありますが、一般的な自転車よりも積雪に強いといえるでしょう。
凹凸のあるタイヤ
ファットバイクのタイヤは、大きく厚いだけではありません。タイヤ表面が凸凹しており、スパイクのようにしっかりと雪に食い込み、進みやすくしてくれます。滑りやすいアイスバーンも、安心して走行できることでしょう。
衝撃に強い
ファットバイクのタイヤは、厚みがあることから弾力もあり、衝撃に強い特徴があります。また、一般的な辞典所のタイヤとは違い、多少空気が少なくても問題なく走りますので、タイヤがパンパンで破裂しやすいということもありません。
たとえパンクしても、すぐに空気が抜けることもなく、凸凹した雪道でも問題なく走ることができるのです。
雪道以外でも走れる
雪道に向いているファットバイクですが、もちろん他でも走らせることができます。安定感があり転倒しにくいのはもちろん、衝撃に強いので砂や畦道など、多少の悪路をものともしません。
また、重い荷物を乗せてもタイヤが潰れる心配がなく、いつも通りの走り方ができます。一般的な自転車と比べると多少は重いですが、雪の有無に関わらず使用できて、とても便利な自転車です。
一番の雪道対策は「自転車に乗らない」
いろいろと雪道対策を紹介しましたが、一番いいのは自転車に乗らないことです。歩ける距離なら徒歩で向かったり、電車が動いているなら電車を利用します。また、自転車よりもいくらか車の方が、安定感や転倒する心配がなく安心できます。
自転車通勤などをする距離を歩くのは、体力や時間的に大変かもしれませんが、雪道の自転車走行は対策していても危ないですので、できれば自転車に乗らないことをおすすめします。
まとめ
本来なら積雪したら出歩くものではありません。滑るのはもちろん、それによって交通事故の可能性もあり危ないからです。ですが、社会人ではそうもいかず出勤する必要があります。出勤して交通事故や転倒事故で入院したら冗談ではすみません。
安全に自転車を運転するためにも、雪道での乗り方を参考にしたり、便利なアイテムの購入を検討してもらえればと思います。
ファットバイクが気になる方はこちらもチェック!
この記事内では軽く触れたファットバイクですが、興味がある人は他にも記事があります。どちらの記事も、ファットバイクについて詳しく紹介されていますので、雪道が嫌で購入を考えているのなら、参考にしてみてはどうでしょうか?

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