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ポジションランプとは?車検で気になる違反にならない明るさや色を解説!

スモールランプ、車幅灯とも呼ばれる車のポジションランプは保安基準の範囲内であればLED化など気軽に愛車をカスタマイズできるパーツでもあります。車検で違反にならない明るさや色、ポジションランプLED化の注意点なども初心者の方にもわかりやすく解説して行きます。
更新: 2021年9月6日
ふらわ
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愛車いじりの初歩はポジションランプから

ポジションランプ(車幅灯、スモールランプ)は、夜間や薄暗い場所で周囲に車の存在やおおよその車幅を知らせるためにあります。ポジションランプは灯火類の中でも比較的安価で、また交換も家の電球を交換するように手軽に付け替えられるパーツです。
 

ポジションランプにも保安基準がある

それだけにポジションランプのLED化は、ドレスアップやカスタムのための愛車いじりの初歩でもあります。しかし超高輝度や爆光、青色など色合いまで、どこまでが違反ではなく車検に通る範囲なのか、保安基準はどうなっているのか気になるところです。

ポジションランプの保安基準①ポジションランプとは?

ポジションランプの定義・役割

ポジションランプは、日本ではカタカナでスモールランプとも呼ばれている、自動車の灯火器(ライト類)の一種です。文字通り、夜間やトンネル内などの暗い場所で、その車の幅を他車や歩行者などに知らせるための灯火器です。
 

保安基準とは?

当然、他の灯火器類同様にどの位の明るさとか、また何色という指定もあります。詳細については、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第123条、車幅灯」の項で定められていますよ。車検への適合や違反である、違反ではないというのは、この保安基準によります。

スモールランプとも呼ばれる

また、ポジションランプという名前は英語として正しいのですが、一番広く使われている呼び方がスモールランプでもあります。日本独特の表現と言っていいでしょう。

まさに電球もワット数の小さいスモールなランプなので、横文字としても簡単なこともあり、”スモール”、”スモールランプ”が市民権を得ているのです。

一般的にはあまり使われない”車幅灯”という表現

現在、保安基準で言うところの”車幅灯”という言い方は、特に若い世代の一般ドライバーの間では死語となっています。そのため「車幅灯が切れてる」というような言い方では、通じない人もいるでしょう。

ポジションランプの保安基準②車検にとおる明るさは?

ポジションランプの明るさは5ワット以上30ワットまで

同保安基準の第123条の車幅灯の項によると、ポジションランプの明るさは夜間に約300m先から点灯が視認できるものとされています。その照射光線は光軸が高かったり、眩しすぎたりなど、他の交通の邪魔にならないものと定められています。

具体的に言いますと、5ワット以上で照明部の大きさが15㎠以上、平成18年以降製造の自動車は5ワット以上30ワットまでです。

照明部の大きさまで決まっている

保安基準では、照明部の大きさ(面積)まで決まっていて、その大きさが15㎠以上となっています。こういう一般には知られていない照明部の大きさの規定もあり、ほとんどの車ではヘッドライトのレンズ(ユニット)内にポジションランプも入っているのです。そのため、裸電球はNGとされています。


眩しすぎるのもご法度(違反)

標識
Photo byElasticComputeFarm

保安基準第218条”その他の灯火等の制限”において、明るさは300カンデラ以下となっており、車幅灯もこれに当たります。この300カンデラ(cd)を超える明るさのポジションランプ及び、その他の灯火は違反となるため車検には通りません。
 

違法改造は懲役・罰金も

目立つほどの違反でない限り、走行中に警察に捕まることは少ないです。ただし当然、違法改造となった場合は道路運送車両法により、6か月以下の懲役や30万円以下の罰金もありますのでご注意ください。多くの場合、車検時に改造パーツを純正や適合パーツに戻すことで、済むというレベルです。

ポジションランプの保安基準③車検にとおる色は?

ポジションランプの色は原則 白色(ホワイト)

さらに、保安基準によるとポジションランプの発光色については、H18年以降生産車は原則、白色(ホワイト)となっています。

ただし、方向指示器(ウィンカー)、非常点滅表示灯(ハザードランプ)と構造上一体となったものや兼用のものであれば、橙色(オレンジ)でもよいとされていますよ。H18年以前の車は白、黄、橙のいずれかと定められています。

青のポジションランプは違反なのか

ポジションランプは青のみでなく、LEDの発光色は様々です。H18年以降の車ではポジションランプを交換する場合、ハロゲンでもLEDであっても、保安基準でいう白色の範囲に入っていることが重要となります。

つまり、ハザードやウィンカーと兼用のポジションランプ以外は、青でも他の色でも車検で白色の範囲に入らないと断定されればアウトなのです。

純正のハロゲンランプも車検適合の白色

最近、純正灯火器のLED化が進んでいますが、まだまだハロゲンランプの純正灯火器も多いのが現状です。

そのため、「純正のハロゲンって黄色っぽいし、暗いよね」と感じる人は多いでしょう。しかし当然ハロゲンの色は、車検に適合する白色の範囲内となります。白色の範囲が結構広いことがわかりますね。

ポジションランプの保安基準④その他

ポジションランプの点灯は広い範囲から見えること

ポジションランプの点灯は正面上下15度から見えることと、内側45度、外側80度の角度から確認できることが定められています。そのため、広範囲から見えることが前提となります。

これに関しては、ポジションランプをLEDに交換しただけでは、これらの角度から見えなくなることはまずないでしょう。

ポジションランプは他の灯火器と連動

多くの車はスイッチを一段階ひねると、ポジションランプ(車幅灯)が点灯します。ヘッドライトのロービーム、ハイビーム、フォグランプを点けても、同時に点灯するようになっています。

この点についても、保安基準によって定められているのです。そのため勝手に連動を切ってしまったり、違う配線からポジションランプを繋げたり、独立して点灯したりするようにしても違反となります。

ポジションランプのLED化の注意点①色温度(ケルビン)


LEDランプは色温度を目安に買う

車のライト類を選ぶときに重要な項目の一つが、色温度を表す単位「ケルビン」です。炎の色は何色が高温かご存知の方は多いでしょうが、赤は温度が低く、黄色、白、青となるにつれて高くなります。純正の黄味がかったハロゲンからほんのり青い白まで、車検で適合する白色はおよそ3000K~6500Kぐらいまでが目安です。

保安基準の範囲でお好みの色合いに

ポジションランプをLED化するのに、ハロゲンに近い3000~4000Kの黄色っぽいLEDを買う人は少ないのですが、”優しい色がいい”という人もいます。5500K前後のきれいな白色から6500Kまでの少し青みがかった白色など、ヘッドライトの色味と合わせてお好みで替えるのがおすすめです。

※K=ケルビン

ポジションランプLED化事例

ちなみに筆者もポジション、ブレーキとテール(尾灯)、ナンバープレート灯、ルームランプはLED化済みです。HIDヘッドライト(ロー・ハイ)は、ほぼ真っ白と言える5500K、ハロゲンから交換したLEDポジション球は、約6000Kと少し青味のある白色にしています。

ポジションランプのLED化の注意点②サイズとソケット

LED電球の規格とサイズ

国産車の場合、多くはポジションランプ、ブレーキランプ、テールランプ(尾灯)、ウィンカーなどのヘッドライトやフォグランプ以外の灯火類は、ウェッジ(くさび)と呼ばれるソケットへの差し込み部分が平たいもので”T”のアルファベットで表されます。

ポジションランプの多くはT10サイズ

ポジションランプの多くはT10という大きさになりますが、詳細は車の整備点検マニュアルや小糸製作所などのホームページ内、”車種別適合表”で確認しましょう。

※T10サイズは自動車用の灯火類の電球としては最小クラスで、多くは全長は3~4㎝、直径は1㎝以内の大きさです。

12Vと24Vの違い

もし自動車の電球を買うときに12V用と24V用がある場合、軽自動車を含む乗用車は12Vとなります。24Vは、クラックやバスなど大型用です。12Vということはバッテリー(=12V)が1つ、24Vだとバッテリーが2つということで、大きさや容量ではありません。

ポジションランプのLED化の注意点③LEDのタイプと輝度

COBとSMD

自動車用のLEDバルブにはCOBとSMDがあります。COBはチップ1枚でも明るく高価で、SMDは安いかわりにCOB1枚に匹敵する明るさを出すには、複数枚のチップが必要なのです。

そのため、SMD製品はたくさんのチップが付いており、COB製品はチップが少なくシンプルでスマートな形状をしています。しかし同じ程度の明るさの製品でしたら、あまり値段は変わりません。
 

ルーメンで表されるLEDの輝度

ポジションランプのような灯火類や、ルームランプの電球の輝度は”ルーメン(lm)”という光源の総光量を計る単位で表されることが多いです。

LED電球は爆光、激光などと高輝度を売りにしています。ポジションランプ(ヘッドライトのような他の灯火類も含め)の明るさは、保安基準ではカンデラ(光度)が単位となっており、300カンデラ以下となっていました。
 

電球(バルブ)だけでカンデラは計れない


カンデラは、ヘッドライトのレンズ(ユニット)の中に入れた電球の高度を、ルクス(lx)という照度(照らされている場所の明るさ)×距離の二乗で計算するものです。そのポジションランプが何ルーメンでも、実際に車に装着してテスターで計らなければ300カンデラ以下に収まるかどうかはわかりません。

ポジションランプのLED化の注意点④質と値段

LIMEY T10 LED ポジションランプ 白 6000K

出典:Amazon
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LEDだから明るく長持ちとは限らない

LED電球(バルブ)はハロゲン電球よりも明るく長持ち、消費電力も抑えられます。だからこそ自動車の灯火やルームランプなどを、LED化にする意味があるのです。

実際のところLED電球の質によっては、短期間で一部、または全部が点灯しなくなる、最初から点灯しない(初期不良)ことがあります。また、色はハロゲンよりきれいだけど明るくないと感じることもあるようです。ネットショップでLED電球を買う時は、口コミや評価を確認して十分に考慮してから購入しましょう。

LEDも値段相応?

ネットショップでは、色々な業者が2個数百円から数千円のものまで、様々なLED電球を取り扱っています。レイブリッグやフィリップス、PIAA(ピア)、ヴァレンティなどのカー用品店で取り扱われる大手メーカーなら、T10サイズといえども数千円はするでしょう。その代わり明るさや質、寿命などもある程度は保証されます。
 

安価なLEDには当たりはずれがあることも

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出典:Amazon
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有名ではない業者が製造するT10 LED電球なら、2個セットで数百円から千円前後という安さです。その代わり作りや品質もそれなりで、製品にも当たり外れが多いのが実情となっています。ただし、そういった安い製品でも明るさや寿命も申し分ないものもあるため、一概に安かろう悪かろうとは言えません。

まとめ:保安基準適合の範囲でかっこよくLED化

今着けているもの、またはこれから替えようとしているポジションランプが、車検に適合するかは「道路運送車両の保安基準」により判断されます。明るさや色合いは、確実に保安基準に適合する範囲内のものを選びましょう。お好みのポジションランプを購入して、マイカーを手軽にかっこよくLED化してくださいね。

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