ヒポエステスってどんな植物?
ヒポエステスは、熱帯の国々を原産とする植物で、日本では観葉植物として人気があります。白やピンクの斑入りの葉っぱがとても可愛らしく、その葉姿から「ソバカスソウ」という別名で呼ばれることもあります。原産国では多年草ですが、日本の冬に弱いため冬越しが難しく日本では一年草として取り扱われています。寄せ植えなど土で栽培することもできますし、土を使わず水耕栽培も可能です。冬が苦手なので地植えにするよりも鉢植えや水耕栽培がおすすめです。では、ヒポエステスの育て方や増やし方のコツを見ていきましょう。
ヒポエステスの葉の特徴
ヒポエステスの葉っぱは楕円形で先がとがっています。地の色は濃いグリーン色でそこに白やピンクの斑がはいります。観葉植物のなかでもやわらかな葉っぱの雰囲気が魅力です。
ヒポエステスの基本データ
科名属名
キツネノマゴ科ヒポエステス属
学名
Hypoestes phyllostachya
和名
ヒポエステス
別名
ソバカスソウ
英名
Polka Dot Plant
原産国
オーストラリア、アフリカなど熱帯地域の国々
ヒポエステスの風水での意味
風水って何?
風水とは、古代中国の考え方で物の位置によりあらゆる気の流れを整えて暮らしやすくする方法です。風水の世界では、お部屋にグリーンを飾ることは大切なポイントです。
ヒポエステスは風水でリラックス効果の意味
ヒポエステスは、葉っぱをやや斜め下に向けて生やす植物です。風水の世界では、葉っぱが下向きの植物は、どちらかというと気持ちを穏やかにリラックスに導く効果があると言われています。そのため、寝室など少し心を落ち着けたい室内に置くのがベストです。なお、室内に飾る観葉植物は、意外と葉っぱにほこりがつきますので、風水の効果を高めるためにも、こまめに葉っぱのほこりをふき取る、不要な枝や葉を切り戻しするなどしましょう。
ヒポエステスの水耕栽培
水耕栽培は別名ハイドロカルチャーとも呼ばれます。水耕栽培とは名前のとおり、土を使わずに水で栽培する方法です。ガラスの器などお好みの穴のあいていない容器に水耕栽培専用のハイドロボールやハイドロコーンを入れ、そこに植物を植え付けます。室内どこにでもチョコンと置けて可愛らしいのでインテリアに最適です。また、従来の土栽培よりもコバエなどの虫がつきにくいため室内での観葉植物にぴったりです。土を室内に置きたくない人にもうってつけの栽培方法です。
水耕栽培の資材1・ハイドロボールやハイドロコーン
ハイドロボール、ハイドロコーンとは、水耕栽培用に作られたいわば人工の土です。ハイドロボールはコロコロと丸い形状でそれだけでも可愛らしいです。ハイドロコーンはハイドロコーンよりもやや小ぶりです。高温で焼き固められているので、経年劣化せず水できれいに洗えば何度でもほぼ永久に使えます。ハイドロボールやハイドロコーンにはさまざまな色のものがあり、透明の器に入れるとそれだけでもインテリアのアクセントとして映えます。
水耕栽培の資材2・カラーサンド
カラーサンドは、水耕栽培用の人工の砂です。青や赤、ピンク、白、黄色などさまざまなカラーがあります。カラーサンドの盛り付け方で、虹色を演出するなど愛好家から人気がある資材です。
水耕栽培の資材3・液体肥料
水耕栽培には、水耕栽培専用の液体肥料を使います。固形肥料などを水にいれてしまうと水が濁る腐るなどして、植物に悪影響を及ぼしますので気を付けてください。
ヒポエステスの育て方1・土づくり
ヒポエステスは、水はけのよい土を好む植物です。市販の草花用培養土や観葉植物専用の土を使うと便利です。自分で作るときは、小粒の赤玉土に川砂やバーミキュライトを混ぜ込んで水はけのよさを演出しましょう。なお、ヒポエステスは地植えで育てられないこともありませんが、日本の冬が苦手です。冬越しをよほど上手にしないと地植えでは枯れてしまう可能性が高いでしょう。心配な方は地植えより鉢植えがおすすめです。
ヒポエステスの育て方2・肥料
ヒポエステスの成長期である4~10月ごろには、こまめに肥料をほどこします。だいたい2週間に1度の割合で、観葉植物用の液体肥料を与えます。希釈率は肥料の裏面にある表記を見て、必ずその容量を守るようにしましょう。肥料というのは与えすぎても植物を弱らせることがあり、よくありません。
冬越し
鉢植えの場合も地植えの場合も、冬の時期は休眠時期にあたりますので、肥料は与えずに冬越しします。秋から冬にかけて寒くなってきたら肥料をストップします。ヒポエステスは冬越しのあいだ、根っこも休みますので、鉢のなかにある肥料成分を吸い取らず鉢に残ったままになります。残ったままの肥料成分は根にあたり、冬越しのあいだに株を弱らせてしまうことがあります。気を付けましょう。
ヒポエステスの育て方3・水やり
ヒポエステスの成長時期にあたる春から秋にかけては、水をたっぷりと与えましょう。ヒポエステスを植えている土の表面が乾くたびにこまめに水やりします。とくに夏の時期には朝夕二回くらい水やりしてもよいくらいです。なお、真夏の時期の水やりはお昼間を避けます。お昼の気温の高い時間に水やりをすると、水が鉢のなかで温まり、根っこを傷めることがあるからです。
葉水
観葉植物であるヒポエステスには葉水をあげるのもおすすめです。葉水というのはおもに観葉植物への水やり方法で、霧吹きで直接水を葉っぱに吹きかけます。葉水をすると、より葉っぱが活き活きとしますし、ほこりも取れてきれいになるので、風水の意味でもよいでしょう。
冬越し
ヒポエステスの休眠期にあたる冬越しの時期には、水やりをぐっと控えます。冬のあいだは根っこの働きを弱め冬越しをするので、水を与えてもあまり吸収しません。吸収されない水はずっと鉢のなかにたまった状態となり、根腐れを起こすなどヒポエステスを弱らせる要因となります。なお、地植えの場合は、冬のあいだ自然のままにほとんど水やりをしなくてもよいでしょう。
ヒポエステスの育て方4・場所
ヒポエステスは、日当たりのよい風通しのよい環境を好みます。普段は室内で楽しんでいても、春や秋の気候の良い時期には、屋外の爽やかな風にあててあげるのもよいでしょう。ただし真夏の直射日光は禁物。葉焼けを起こして汚くなってしまったり、枯れてしまうことがあります。
地植えより鉢植えがGOOD
ヒポエステスは原産国では山などに自生する植物ですが、夏と冬の厳しい日本では地植えにはあまり向きません。どうしても地植えにしたいときは、夏の直射日光対策と冬の寒さ対策をしっかりする必要があります。まず直射日光の当たらないやわらかな日差しの届く大きな植物の足元などに地植えしましょう。また、夏と冬には根元にバークチップなどを敷いて、暑さ寒さ対策をしてください。
寄せ植えの場合の注意点
ヒポエステスは、寄せ植えのグリーンにもってこいの植物です。どんな植物にも合うカラーですし、剪定もできるので、ほかの寄せ植えの植物を邪魔しません。寄せ植えの場合は、前の方に持ってくるのがおすすめ。ただし、寄せ植えにする場合はひとつ注意点があります。ヒポエステスは、真夏の日差しや冬の寒さを避けて鉢植えを室内に取り込むのが理想です。寄せ植えの同じ鉢にはできるだけ同じ特性を持つ植物を植え付けましょう。たとえば真夏の日差しが大好き、冬の寒さにあててこそ春に花が咲く、といった植物はヒポエステスとの寄せ植えには向きません。
冬越し
ヒポエステスは、熱帯地域を原産とする植物なので、日本の冬が苦手です。3度以下になると枯れてしまいますので、冬のあいだは暖かい室内に寄せ植え鉢を取り込むなどして過保護に育てましょう。ただし、室内のなかでもエアコンなど暖房器具の風が直接ずっとあたっているような場所は避けてください。一番よいのは、窓越しに日差しの届くカーテンをひいた窓際です。
ヒポエステスの育て方5・植え付け
ヒポエステスの植え付けに適した時期は、4~10月ごろです。ただし真夏の暑い時期は避けるほうがよいでしょう。観葉植物として購入した場合は、はじめに植えられている鉢のまま、ある程度の期間楽しむことができます。別の鉢に植え付けたいときや、寄せ植えをしたいときに植え替えをします。まず根っこの土をできるだけ落とさないように、ぽこんと苗を取り出しましょう。土を入れた新しい鉢に植え付けたら、しっかり水やりします。日当たりのよい風通しのよいところで管理しながら、根っこがしっかり根付くまで水やりをこまめにおこないましょう。
ヒポエステスの育て方6・植え替え
鉢植え栽培を基本とするヒポエステスは、植え替えが必要となります。というのも同じ鉢で栽培していると、根っこがどんどん成長してきて根づまりを起こしてしまうからです。だいたい1~2年に一度の割合で植え替えをおこなってください。植え替えに適した時期は4~9月ごろです。これまでより一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えた株がしっかり根付くまで、日当たりと風通しのよいところで管理しながら、水やりを続けてください。
ヒポエステスの育て方7・剪定
剪定1・不格好な茎を切り戻し
ヒポエステスを長く育てていると、茎がビョーンと伸びてきて不格好になることがあります。そうした茎を中心に切り戻しによる剪定をおこないましょう。さらに葉っぱが混みあいすぎているところも剪定して少し風通しよくします。こうした切り戻しで蒸れを防ぎ病害虫を予防できます。なお、切り戻した茎を挿し木による増やし方に使ってもよいでしょう。
剪定2・夏前にすっきりと切り戻し
ヒポエステスは夏前にすっきりと切り戻すとパワーをたくわえてまた元気に成長します。切り戻しによる剪定に適した時期は、4~6月ごろです。株全体のだいたい3分の1くらいの高さになるまで思い切って剪定ばさみで切り戻します。ちょっと勇気がいりますが、思い切って切り戻してください。切り戻したところからはまた新しい芽が出て左右に茎が枝分かれしますので、株がよりこんもりとしてよい樹形になります。
ヒポエステスの育て方8・病気
炭そ病
ヒポエステスには炭そ病が発生することがあります。炭そ病にかかると葉っぱに1センチ未満位の円形の病斑部があらわれます。見た目が悪いですし、放置しておくと株全体にどんどん広がっていき、やがて株を枯らしてしまうこともあります。炭そ病を根治させることはできないので、早期発見してすぐに病斑部を切りとってください。
ヒポエステスの育て方9・害虫
ハダニ
ヒポエステスにはときどきハダニが発生します。ハダニはとても小さな害虫。ですが葉っぱの裏を中心に群生して発生し、気づいたときには葉っぱにびっしりとハダニがついているということもあります。とくに地植えや屋外に置いておくとハダニが発生しやすいので気を付けましょう。ハダニは葉っぱや茎から栄養成分を吸い取って植物を弱らせてしまいます。できるだけ早めに発見してあまり被害のないうちに、ハダニを駆除してしまいましょう。
ヒポエステスの増やし方・挿し木
可愛らしいヒポエステスを増やして、寄せ植えの資材にどんどん利用しましょう。ヒポエステスの増やし方としては挿し木が一般的です。挿し木による増やし方に適した時期は、5~8月ごろです。切り戻しによる剪定をおこなったときに、切り戻した茎を挿し木に利用してもよいでしょう。まず育てている株から、挿し木用の茎を10センチくらい剪定ばさみで切り取ります。葉っぱは2~3枚だけ残してあとは取り除いてください。
挿し木による増やし方のコツ
なお茎の切り取りや葉っぱの取り除きには必ず剪定ばさみ、もしくはよく切れるカッターを使います。手でちぎりとるように切ると、うまく根が出ないことがあります。発根剤を入れた水に数時間つけておきます。挿し木用の土を入れた鉢などに挿し木します。挿し木したものから根がでて苗が安定するまで、こまめに水やりを続けてください。ヒポエステスは比較的発根しやすい植物なので、挿し木による増やし方は成功率が高いです。
ヒポエステスの増やし方2・水挿し
ヒポエステスの増やし方としては水挿しも挙げられます。水挿しも挿し木による増やし方によく似ています。挿し木は土に挿しますが、水挿しは水に挿して根を出させます。水挿しによる増やし方の適期は、春から秋にかけてです。瓶やペットボトルなどの容器に水を入れておきます。育てているヒポエステスから水挿し用の茎を10センチくらい、剪定ばさみもしくはカッターで切り取ります。切り取った茎を先ほどの容器に挿しておきます。しばらくすると根っこが出てきます。そのまま水耕栽培にしてもよいですし、寄せ植えなどに使ってもよいでしょう。
やわらかな雰囲気のヒポエステスを寝室に
ヒポエステスは、数ある観葉植物のなかでもやわらかな葉っぱの雰囲気が特徴で、とくに女性に好まれている観葉植物です。その柔らかな雰囲気の理由は、葉っぱ自体が柔らかめであること、葉っぱに白やピンクの斑が入ること、ともうひとつ葉っぱがやや下向きに生えることです。下向きの葉っぱの植物は、風水の世界では、心をリラックスさせるべき室内に置くとよいとされていて、寝室やパソコンルームにぴったりなのだそう。ぜひポエステスをベッド脇に飾って風水パワーを取り入れましょう。風水でなくともその優しい雰囲気に癒されること間違いありません。
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