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アイビーの育て方と剪定方法は?植え替えの時期と枯れる原因もご紹介!

アイビーはガーデニングや鉢植えには欠かせない観葉植物です。とても丈夫で育て方も簡単です。プランターに植えやグラウンドカバーにも最適ですし、挿し木で簡単に増やせたりします。今回は、アイビーの育て方や剪定方法、病害虫が付いた時の駆除方法などをご紹介します。
2020年8月27日
mami-na
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アイビーとは

長くツタを伸ばす姿がとても雰囲気があるアイビーは、ツル性の常緑の観葉植物です。花はあまり咲かず、グリーンを楽しむための植物になります。色は濃いグリーンや淡いグリーンまであり、淡色のものから斑入りのものなどがあります。葉の形も尖ったものから丸っこい種類まで、実にさまざまな種類が存在します。

アイビーの基本情報

科名・属名

アイビーの科名はキヅタ科、属名はウコギ属に属します。

原産地・分布

アイビーの原産地と分布はヨーロッパ、北アフリカ、西アジアです。日本に自生するものはキヅタになります。

アイビーの別名

アイビーは学名でヘデラ・ヘリックスと言い、アイビーという名前は英名になります。販売店では、アイビーと言う名前の他にヘデラとして売られていることもあります。販売店で売られているものは主にセイヨウキヅタです。

アイビーの特性

アイビーに適した環境は0℃~30℃程度で、寒さにも強く、丈夫で育てやすい植物です。環境変化にも強く、耐陰性もあり、日向でもよく育ちます。夏場にはおう盛に育ち、ある程度の乾燥にも耐えますが、乾燥させすぎは避け、ある程度の湿度を保って育てます。夏場の強い湿気にも注意が必要です。鉢植えでも庭植えでもどちらでも丈夫に育てやすい植物です。

アイビーと同じヘデラの仲間

ヘデラ・カナリエンシス

アイビーには同じ科目・属で、別のよく似た種類のものがあります。ヘデラ・カナリエンシスはオカメヅタという名で売られています。オカメヅタは庭のグラウンドカバーなどに用いられることの多い種類で、葉が10センチ程度と大きく、とてもおう盛に育ち、庭木や、ときに家の壁にもツタを這わせますが、おう盛に育ちすぎ、家を侵食してしまうこともありますので注意が必要です。色は緑一色のものや斑入りのものがあり、斑入りのものは寒さに当たると美しく紅葉します。

キヅタ

日本に自生するキヅタは、アイビーよりも葉や枝がしっかりとして育ちます。ツルも太く育ち、多数の不定根を出し、樹木や家、石などに張り付き登って育っていきます。毎年冬場に散状の花を付け、のちに実になります。アイビーベリーと言う名で花屋で見かけるのはこちらの種類になります。

アイビーの育て方①栽培に適した環境は?

アイビーが育つのに適した環境を知る


アイビーは寒さには強いのですが、雪が降ったり霜が降りたりすると葉が寒さ焼けを起こし、株も弱りますので注意が必要です。暑さにも強いのですが、強力な夏の日差しで葉焼けを起こしたり、蒸れを起こして中が腐ったりしますので、風通しを良くして育てることを心がけましょう。鉢植えプランターに植え、移動できるようにするのがおすすめです。

アイビーを植えるのに適した場所は

アイビーは繫殖力が強く、庭植えにするとどんどん増え、他の植物にも侵食し、影響を与えます。大きく育てたくない場合はプランターや鉢植えすることをおすすめします。高さのあるプランターや釣り鉢などで育てると、ツタがしだれて育ち、とても雰囲気よく育てることができます。また、支柱などをして誘引させ、トピアリーなどにして育てることもおすすめです。

ハイドロカルチャーで水耕栽培も

家の中でアイビーを育てることもできます。土植えの鉢を屋内で育てるのに抵抗がある場合はハイドロカルチャーで育てることをおすすめします。ハイドロカルチャーに使うハイドロボールとは、土を高温で焼いた小粒の玉状のもので、気泡があり、保水性を持たせているものです。アイビーは水耕栽培で簡単に育てることができます。ハイドロカルチャーだと、おしゃれなインテリアとして飾ることもできますよ。自然光が入る場所に置いてくださいね。

アイビーの育て方②アイビーに適した土

アイビーに使う土は市販の培養土を使うのが一番おすすめです。適度に通気性もあり、重過ぎないため、よく根が育ちます。重さがある土を使う場合は腐葉土を混ぜて水はけのよい状態にしておきます。庭植えにする場合は庭の土をそのままで使うと、土に栄養が無い状態になっていることがありますので、腐葉土と肥料を少し混ぜ、土をよくほぐしてから植えましょう。

アイビーの育て方③アイビーの植え替え

アイビーの苗の見分け方

アイビーは園芸店で売っている苗を植え替えて育てましょう。買うときは、アイビーの葉がみずみずしく張りとツヤがあり、ツル全体に葉がしっかりついているものを選んでください。葉にしわが寄って薄くなっていて、ツルにあまり葉が付いていないものは、根や株自体が弱っていますので避けてください。下から根が出ているものは根詰まりを起こしていますが、葉やツルが健康な状態だったら植え替えの時に根をほぐすことができますので、選んでも問題ありません。アイビーは植え替えをするときに根を多少痛めてもあまり影響はでません。

アイビーの植え替え時期

アイビーの植え替えに一番適した時期は春から秋です。関東では4月~10月くらいの時期になります。霜が降りている時期は極力控えます。根が寒さにやられてしまい、うまく育ちません。寒い時期に植え替えをする場合は、温室や屋内など、5℃を下回らない場所で行い、暖かい場所に置きます。7月~8月のとても暑い時期は庭に植えることは避けましょう。植え替え直後の植物は少し弱っていますので、土が高温になる時期も、暑さで根がやられてしまいます。

アイビーの植え替え方法

アイビーを植え替えする時間は朝か夕方に行います。園芸店から購入した苗はビニールポットから外してください。ビニールポットから外したら軽く土をほぐしてから植え替えを行います。根詰まりを起こしているときは根もよくほぐします。根をほぐすときは乱暴にせず、ゆっくり優しくほぐしましょう。もし寒い時期や暑い時期に植え替えを行うときは、土はあまり崩さずに植え替えを行ってください。根を崩すと株が少し弱くなり、寒さや暑さに耐えられなくなってしまうためです。

アイビーの育て方④鉢植えやプランターの植え方

鉢植えの植え方

鉢植えで育てる場合は、苗よりひとまわり大きい鉢を用意します。植え方は、鉢の下に空いている穴から土が出ないように鉢底ネットを敷き、土を入れます。たくさん入れすぎるとアイビーが植えきれませんので気を付けてください。土の上にアイビーを入れ、周りの余った空間に土を入れます。土を入れたら土を割りばしなどでつつき、下に沈めてください。何度か繰り返し、ウォータースペースとして上を2センチ程度空けるように植えたら、優しく土をおさて定着させます。その後土を水で湿らせます。

プランターの植え方

アイビーのプランターの植え方です。花と一緒に植える場合は、ツルがきちんと伸びるように真ん中か奥に花物を植え、手前か端にアイビーを植えるようにします。プランターへの植え方ですが、先に土を敷き、その上に鉢をレイアウトするように植えていきます。レイアウトは先にある程度決めておきましょう。育つ余地を考えて苗と苗の間隔はある程度空けるようにしてください。プランターに配置し終えたら、余っているスペースに土を足していきます。ウォータースペースを2センチ程度作ることも忘れずにしましょう。

大きな鉢植えに数個まとめる植え方

アイビーを2~3個寄せ植えにする植え方です。鉢底から土が出ないように鉢底ネットを置いてから土を入れ、アイビーの苗を5センチ程度離して植えましょう。アイビーのみの鉢植えにすると、とてもボリュームよく育ちますので、あまりくっつけて植えないようにしましょう。別々の種類のアイビーを植えても大丈夫ですが、どちらかが勝ってしまうため、できるだけ同じ種類のアイビーでまとめるようにしましょう。プランターにまとめて植える場合も同様です。


ハイドロカルチャーの植え方

ハイドロカルチャーは土の変わりにハイドロボールで育てる方法です。使う器はグラスやマグカップなど、水の漏れない穴の開いてないものを使いますが、できたら中の水の状態が見られる透明のガラスを使うことをおすすめします。植え方ですが、初めにアイビーは極力根を痛めない程度に土を全て落とします。グラスに根腐れ防止剤を小さじ1杯敷き入れ、ハイドロボールを下から2センチ程度入れたらアイビーを植え、周りを固めるようにハイドロボールを優しく入れていってください。

アイビーの育て方⑥水やり

外に植えてあるアイビーの水やりのタイミング

水やりは朝と夕方の2回行います。朝はアイビーの葉の上から水を浴びせ、土に水分が蓄えられるようにたっぷりと与えましょう。夜の水やりでは、日中が暑く乾燥していた日だったら、葉の上からと土に水を与えます。暑い夏など、日中に土が乾燥しやすい環境であれば、そのつど水やりをしますが、暑い日の水やりは与えた水が高温になり、根を痛める原因にもなりますので気を付けてください。冬の水やりは、朝にたっぷりと与えます。夜はあまり水を与えなくても問題ありません。

家の中に置いてあるアイビーの水やりのタイミング

家の中に置いてある鉢植えのアイビーは土の状態を見ながら水やりをしましょう。朝に与えるのが一番理想的ですが、乾いていたらその都度水やりをします。エアコンを入れていたりすると乾燥が早くなります。直に風が当たるようでしたら毎日水の状態を見るようにしましょう。鉢植えの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。鉢皿にはお水を貯めないようにしてください。また、土が乾燥しすぎると土が水を吸いにくくなるので、あまりに土が乾燥しているときは、土が水を含むまで深水に付けておくようにします。

ハイドロカルチャーの水やり

ハイドロカルチャーの水やりは、下に2センチ程度水がある状態にしておきます。水が無くなり、2日程度したらまた2センチ程度水やりをします。ハイドロボールが水を含みますので、水の与えすぎは良くありません。時々霧吹きで葉水を与えます。

アイビーの育て方⑤剪定

アイビーの剪定の時期

アイビーの剪定の時期は春先から秋が最適です。春先は、冬の間に枯れてしまった枝や古い枝、葉の形が変形してしまっているものを取り除くように剪定していきます。この時に、きれいな新芽を切らないように注意しましょう。ここからまた夏に向かって大きく伸びていきます。基本的には夏に一番成長するため、夏の間にこまめに剪定を行い、秋には全体の形を整える程度に剪定をしましょう。

アイビーの剪定の方法

長く伸びすぎている枝は根元からカットしてしまいます。葉が込み合っている場所は重点的に剪定を行いましょう。アイビーは切り戻しにとても強い植物ですし、夏場はとても成長の早い植物です。あまりに込み合いすぎると蒸れをおこして内部が腐ってしまいますので、ためらわずに剪定してしまってくださいね。剪定は病気や害虫の予防にもなります。剪定の時に出た枝は後で挿し木にすることもできますので、強くきれいな枝を選んで水に差しておきましょう。

アイビーの育て方⑥アイビーが枯れる原因

枯れるのは水不足が主な原因

アイビーが枯れる、とお悩みの方も多いと思います。アイビーが枯れる一番の原因は水不足です。長くツルを伸ばすアイビーは、根元から先まで水を多く使います。木や家に着生しているアイビーは気根を伸ばし、着生している木や家の壁の水分を吸っているため、枯れることはほとんどありません。しかし、鉢植えやプランターなどで育て、長くツルを伸ばしているアイビーは、土からしか水分を取れません。そのため、土の水分が減るとツルの先まで水分を行き渡らせることができずに枯れることがあるのです。

アイビーが枯れるのを防ぐには

アイビーが枯れる一番の原因は水不足です。毎日こまめに水を与えるのを忘れないようにしてください。土だけでなく、葉からも水は吸収されますので、葉水も定期的に行うようにしましょう。特に、家の中で育てているアイビーはエアコンの風などに当たることで葉から水分が蒸散し、室内の乾燥によってもすぐに水分が奪われて枯れる原因になります。家の中にあるアイビーには毎日霧吹きなどで葉水を与えましょう。葉水は枯れることを防ぐだけでなく、病気や害虫の予防にもとても効果があります。

アイビーの育て方⑦アイビーの肥料

アイビーはあまり肥料を必要としません。プランターや鉢植えの場合は、春~秋の成長期に水やりと一緒に薄めの肥料を与えましょう。半月に1回程度与えれば十分です。庭植えの場合は春先に少し与える程度にしておきましょう。

アイビーの育て方⑧アイビーに付く病気

炭疽病


炭疽病は、葉に黄色や、焼けたような斑点ができる病気です。小さい所から始まり、徐々に広がる病気ですので、他に移る前に病気になっている部分を取り除きます。炭疽病になる原因は主に蒸れですので、夏場に枝が伸び葉が込み合ってきたときは早めに剪定をして風通しをよくしてください。一度病気が出ると治るのが難しいので、斑点を発見したら早急に対処しましょう。

すす病

葉が黒く、炭のすすが付いたように黒くなってしまう病気です。すす病になった葉は壊死してしまい、他にも伝染していき、最終的に株にまで到達して枯れる病気なのです。原因はアブラムシの排泄物や死骸によっておこる病気ですので、黒いぽつぽつが見えた時や、葉がベタベタした時は要注意です。水で流せることもありますので、見つけた時は水を上からかけてこすり落としてください。すす病が付いてしまったときは、病気が付いている葉や枝を全て取り除いてください。

アイビーの育て方⑨アイビーに付く害虫

アブラムシ

アイビーに一番付きやすい害虫はカイガラムシです。枝に付き、水分や養分を吸い取って植物を弱らせてしまいます。また、すす病などの病気を誘発しますので、見つけたらスプレータイプのカイガラムシ専用の殺虫剤をかけます。予防には粒タイプの殺虫剤を撒きましょう。

ハダニ

カイガラムシよりも小さい虫で、葉が重なり合っている所に付きやすい害虫です。葉の水分と養分を吸い、植物を弱らせます。水ですぐ落ちるので、葉水で予防と駆除をします。また、粒タイプの殺虫剤で予防もできます。風通しが悪いと付きやすいので夏場の剪定をこまめに行いましょう。

アイビーの育て方⑩アイビーの挿し木

アイビーを挿し木をする方法です。剪定時に伐採されたきれいなアイビーを水につけておくと、根が出てきます。この根がある程度育ったら、鉢植えにしてあげましょう。植え方はとても簡単で、土に発根したアイビーを植えるだけです。アイビーは簡単に挿し木ができてしまいますので、増やしたいときは挿し木をしてみましょう!挿し木の時期は春~秋がおすすめの時期です。

アイビーの育て方・まとめ

アイビーは丈夫で植え方も育て方もとても簡単です。通年で同じ姿を保ってくれるので管理もしやすい植物です。ぜひ家の中でも、もちろん外でも育てて、グリーンのある生活を楽しんでください!

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