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ボタンの縫い方まとめ!ボタンの種類に合わせた縫い付け方をご紹介!

ボタンが取れた服はどうしていますか?捨ててしまう?テーラーなどで修理してもらう?ボタンの縫い付け方をマスターすれば、簡単に自分で服の修理ができます。ボタンの縫い方を紹介します。ボタンの種類とどんな服に使うのかも必見です。
2020年8月27日
佐藤3
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ボタンの縫い方・直し方を知りたい!

今さら聞けないボタンの留め方直し方

スーツやブラウスなど、ビジネスマン・ビジネスウーマンが毎日お世話になるのが、ボタン付きの服。シャツだけでなく、ジャケットやパンツ、コートなどにもボタンが使われていますね。この服のボタン、取れてしまうこともよくあります。縫製会社で働いていたこともあるので、よく知っているのですが、機械のボタン付けは非常に簡単な付け方しかしていません。機械では糸の玉どめはできないのです。取れやすいのも当然。吊るしのスーツなどは絶対にボタン修理が必要になると思っておいた方がいいでしょう。いざというときに使えるボタンの留め方・直し方をご紹介します。

裁縫の基礎:ボタンつけの道具とボタン一覧

ボタンつけに必要な道具

ソーイングゲージは大きさ見本で使いません。ボタン穴あけにも使えるので持っていると便利。

ボタンの留め方・直し方に必要なのは、針と糸。基本的にはこの2つで大丈夫です。糸は丈夫に縫い付けるためにも、ボタン付け糸を使いましょう。普通の手縫い糸よりもすべりがよく、少し太め、よりも強く切れにくい糸です。針はボタン付け糸が通る、穴の太いもの。自分は、穴の大きなパッチワーク用針を裁縫でもよく使用します。自分にあった手縫い用の穴の太い針を見つけましょう。この他、糸切りハサミも必要です。

裁縫の基礎:ボタンの種類

ボタンにはたくさん種類がある

二つ穴ボタンと四つ穴ボタン

写真は、シャツなどに使うボタンの厚みが薄い四つ穴ボタンと、子供用のスモックなどに使いやすい大きな厚みのある二つ穴ボタン。このほか、薄くて小さな力ボタンや、パチッとハマるオス・メスの2つのボタンを使い、ボタン穴が必要ないスナップボタン、くるみボタンなどでよく見かける、穴なしの足つきボタンなどがあります。

裁縫の基礎:ボタンの選び方・留め方注意

Yシャツなどのシャツ類

Yシャツやブラウスなど、シャツ類に使うボタンは、小さくて薄いボタンが使われます。そして留め外しの回数も多いため、丈夫さを考慮してしっかりした縫い付け方ができる四つ穴のボタンが使われることがほとんどです。元のボタンをなくしてしまった時は、ボタンの直径、色、厚みのよくにたボタンを買ってきて縫い付けましょう。

コート

コートはウールなど厚みのある生地で出来ていることが多いですね。ボタンの縫い付け方では、糸足の長さが大切になってきます。コートの厚みを考慮してボタンつけをします。ボタンの種類は、こちらも四つ穴ボタンが使われることが多いですが、隠しボタンになってる場合もあるでしょう。隠しボタンでも縫い付け方、直し方は通常のものと同様。ただ隠すためのフラップまで縫い付けてしまわないよう、丁寧に作業をおこないましょう。

スーツ

スーツのボタンは装飾の意味もあるので、ボタン選びが楽しいです。スーツの色に合わせたもの、スーツの色と対象色となるような目立つ色のどちらかのボタンを選びます。大きさはシャツ類よりも少し厚みがあるもの。穴は四つ穴を使うことが多いです。女性用のスーツや、男性用のカジュアルスーツでは、装飾性を高める金属の足つきボタンや共布のくるみボタンを使用することもあります。スーツのボタンは多種に渡っており、直し方は、ボタン穴を見て留め方を考えながら選びましょう。ひとつだけ微妙に色や大きさが違うのはかっこ悪いので、一つなくしたら、全部同じボタンに付け替えた方が無難です。

ズボン

ズボンのボタンも装飾性が高いパーツです。デニムのジーンズなどは金属の足つきボタンが使われますが、スラックスの場合はしっかりした留め方ができる四つ穴のボタンが使われることがあります。また、金属のスナップボタンを使う場合もあります。

子供服

ボタンの留め方を練習中の幼稚園児くらいの小さなお子さんの服。こちらもボタン選びを考えてあげましょう。まだまだ手先がうまく動かすことができない小さなお子さんの服。ボタンは大きなもの。厚みがあるもの。派手な色のもの。この3点を重視して選ぶとよいでしょう。ボタンだけをつまみやすくするために、ボタンの縫い付け方も、足の長さを長めに付けること。ボタンが取れてからの"いたずら"、"誤飲"を防ぐためにも、大人のボタンよりも、縫い付けるボタン糸の丈夫さも、重視することに気を配りたいですね。


種類別ボタンの縫い方①

裁縫の締め・ボタン付けは簡単!

お裁縫にも重要なボタンつけ。ミシンは使えても、ボタンが付けられないという人も結構います。面倒なように感じるボタンつけ。留め方を知っていればそんなに大変な作業ではありません。

二つ穴ボタンの縫い付け方

それでは、まず二つ穴ボタンの付け方から見ていきましょう。二つ穴ボタンとは、その名の通り、穴が二つあるボタン。写真左側の水色のボタンがそれにあたります。二つ穴でも四つ穴でも付け方のポイントは同じです。二つ穴ボタンの付け方が、ボタンの基本の留め方(穴なしボタンを除く)となります。

まずは、糸を裏から表に出してきます。こちらは後ろに力ボタン(後述で紹介。布を保護する働きがある)をつけているので後ろから糸を出しただけですが、二つ穴ボタンだけを付ける場合は、表側(ボタンに隠れる位置)に、玉止めの玉がくるようにすると、ボタンが取れにくくなります。

裏から出してきた針をボタンの穴に通し、もうひとつのボタンに上から通します。そして、ボタンの穴と同間隔の間を開けて、針を差して糸を裏に引きます。

これで1度両方の二つ穴ボタンの穴に糸が通ってぐるりと糸が一周したことになります。この時、きつく糸を引き締めてしまうのはタブーです。ボタンは服の右と左、上と下などのパーツを留めるアイテム。服の厚み分、ボタンつけ糸にゆるみを持たせないと、服の厚みで引っ張られて、"外れやすいボタン付け"になってしまいます。また、余計な力がかかることになりますので、ボタン糸にも、服の生地にも余計な負荷がかかって、切れやすくなります。それを防ぐためにも、しっかり糸で足をつくりましょう。足の長さは服の布の厚みくらいがちょうどよいです。長いとボタンが垂れ下がってかっこ悪いので、長すぎるのも厳禁。

二つ穴のボタンでは、糸を2本どりにしても1周では強さが心もとないので、ここまでの作業を2回行いました。これから、ボタンの糸足の処理をします。

ボタン付けの糸足の処理は、長めにしておいた足の糸にくるくるとボタン付け糸を巻きつけるだけ。2回程度がちょうど良いです。

ボタンの糸足にくるくると糸を巻き付けたら、最後はその糸の1.5センチくらいのところを持って、もう一度くるりと回します。すると写真のようになりますので、その輪に針を入れて引き締めて、ボタンの糸足のくるくると糸を巻く作業も完成です。計3回くるくる巻き付けたことになります。針を表から裏、裏から表と一度すくって、ボタンに隠れる位置で服の表側見えない部分で玉止めをして裏に糸を通し、ハサミでカットしてできあがりです。

種類別ボタンの縫い方②

四つ穴ボタンの縫い付け方

次に、四つ穴ボタンの縫い付け方を見ていきましょう。ボタンの穴が4つになっただけで、ボタン付けの方法は二つ穴ボタンと何ら変わりはありません。ただ、四つ穴があるとこから、ボタン付けの時の糸の渡し方で装飾ができます。バッテンにしたり、縦に2本並べたり、服の色とはまったく違う色にしてみたりと、いろいろ自分の好みによってボタンとボタン糸、その渡し方による装飾を楽しみましょう。

糸足の長さに注意。四つ穴ボタンは、糸が4点から出ています。二つ穴ボタンと同様に、最後は糸足に糸をくるくる巻き付けて完成させるのですが、このときに二つ穴ボタンよりも糸足の長さが"少しだけ"余計に必要になります。四つ穴ボタンを縫い付けるときは、ほんの少し長めに糸足の長さを取るとよいでしょう。


糸足に、糸をくるくると巻き付けたところ。あまりきつく巻き付けてしまうと、布地に負荷がかかります。締めすぎず、ゆるすぎずといった感じを目指しましょう。

二つ穴ボタンと同様に、四つ穴ボタンもボタンの下に玉止めの玉を隠して、糸を切り終了です。お疲れ様でした!

種類別ボタンの縫い方③

スナップの縫い付け方

2つのパーツが"パチン"とハマって、ボタンホールが必要ないボタン。それがスナップボタンです。付けるボタンの数が1組につき2つになること。穴が4つあり、それぞれにしっかり2~3回ずつ糸を巻き付ける留め方をするので、作業時間がかかります。また、外す時に普通のボタンよりも、余計な力がかかるので、糸や生地が切れやすく修理することも多いボタンです。スナップボタンを使うときは、それも考慮してボタン選びをしましょう。

スナップボタンの付け方は、穴の外から内に針を出す方法と、内から外に針を出す方法の2通りがあります。外からを紹介しているweb記事が多いですが、内側から外側の方が少しだけ作業が少なくなります。あとは、どちらがやりやすいか、その人のやりやすさで選ぶとよいでしょう。

スナップの穴から針を入れ、少し先に針先を出してきたら、ブランケットステッチ(アップリケの縁かがりに使われる縫い方)の要領で、糸を写真のように針の下を通して糸を引き締めます。1つの穴につき、この作業を2~3回やります。糸は2本取り、または1本取りで行います。

スナップボタンの穴の内側から外側に針を出す方法で、何が楽かというと「次の穴に作業を移すとき」です。外側から内側の場合、内側の小さな穴に針を狙って出さないといけないので、作業がしづらいです。こちらで紹介している針の動かし方では、次のスナップ穴の外側に針を出してくるので、すんなり次の穴の作業に取り掛かれます。さきほどの行程と同様に4つの穴すべてを縫い付けたら最後に玉留めをしましょう。

スナップボタンの場合も、玉止めの玉はスナップボタンの影で見えないところで行います。凸のスナップの場合、でっぱりの下が空洞になっているのでそこに玉止めの玉を入れ込むと綺麗に仕上がります。

凸のスナップがついたら、それと対になる位置に凹のスナップ位置を決めます。凸のスナップはボタンの表裏がわかりやすいのですが、凹は時々表裏を間違えて付けてしまうことがあります。縫い始める前に、一度凸のボタンと組み合わせて、きちんと表裏の間違えがないか確かめると良いですよ。

凸のスナップと同様に、穴の内側から外側へと針を動かすやり方で、凹のスナップボタンも縫い付けました。写真が小さくて見えにくいかも知れませんが、ただ糸を絡めただけの付け方と違って、ブランケットステッチで回した糸分、生地や糸にかかる力に余裕ができます。糸や生地が切れにくい付け方となっています。今まで、スナップボタン付けに、ただ普通に絡めて縫い付けていただけという人は、こちらに変えると、ボタン付け直しの手間が少し楽になりますのでおすすめです!

種類別ボタンの縫い方④

穴なし・足つきボタンの縫い付け方

足つきボタン(穴なしボタン)は動画でご説明しましょう。付け方はボタンつけの中で一番簡単です。ただ、足についている穴に糸を通して絡めるように2~3度縫い付けるだけ。他のボタンつけ同様に玉止めの位置を気にすると、丈夫さがアップします。


穴なしボタンのメリット・デメリット

穴なし(本当は穴はあるので、穴なしとは呼ばず、足つきボタンと呼ぶのが正しいです)ボタンは糸や生地にかかる力が他のボタンよりも大きいです。当然、糸も切れやすく、生地も痛みやすいのがあまり良くない点。ボタンつけ糸が見えず、表面に加工ができる為、装飾性は高いです。実用ボタンではなく装飾ボタンとして使用するのが、おすすめの使い方です。

種類別ボタンの縫い方⑤

力ボタンの縫い付け方

力ボタンは、オーダースーツなどのしっかりした縫製のボタンつけで使われる、ボタンの強度、生地の保護のために付けられるボタンです。表だけでなく、裏から見たときもボタン付け糸が見えず、小さなボタンが付いているのが特徴です。お裁縫テクニックとしては、ボタンつけのやり方は同様です。ただ、力ボタンのときは、最初の玉止めを力ボタンで行う方法がありますので、そちらをご紹介しましょう。写真のように、玉止めをした糸を最後まで引き締めず、ボタンの裏側から表側、別の穴の表から裏側に渡してきます。

さきほど出してきた針を、写真のように玉止めしている糸の間を通します。後述になりましたが、この裁縫テクニックが使えるのは、糸を2本取りにした場合のみです。

糸をキュッと引き締めると、写真のようにボタンに糸がついた状態になります。ここからボタンつけをはじめていくと、ボタンを引っ張ったときに、糸が引っ張られて生地に負担がかからなくなります。より丈夫で綺麗なボタンつけができます。

クロスでも、直線でも良いので表のボタンと合わせて力ボタンも取り付けたら、ボタンつけは完成です。玉止めをボタンで見えないところで行いましょう。

まとめ

ボタンの直し方を覚えて服を大切に

いかがでしたでしょうか。ボタンの穴(穴なしボタンを含め)の種類、ボタンの付け方をご紹介してきました。手縫いは面倒でやりたくないという方も多いようですが、ボタンつけはそれほど時間がかかるものでも、大変なものでもありません。一度マスターしてしまえば、カップラーメンを待つ時間ほどで1つのボタンを付けることが、十分可能です。ボタンがないから着るのを諦めていたお気に入りの服、ぜひ修理してもっと出番を増やしてあげてくださいね。

直し方が気になる人はこちらをチェック