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スタッコ仕上げの外壁の特徴は?補修や塗り替え時の気になる疑問含めて解説!

スタッコ仕上げの外壁のお宅も多いでしょう。少し前の注文住宅に多く見られる、当時流行した外壁の仕上げ方です。もう塗り替えや補修が必要になっている方も多いと存じます。今回は、このスタッコ仕上げの外壁の特徴と塗り替え補修の疑問に答えていきます。
2020年8月27日
佐藤3
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スタッコ仕上げとは?塗り替えや補修が大変?

スタッコ仕上げを知ろう

スタッコ仕上げという言葉を初めて聞いたという人から、自分の家の壁の名前を調べていたら、このスタッコ仕上げにたどり着いた…という人も多いでしょう。スタッコ仕上げは、最近ではあまり見かけない外壁塗装の塗り方です。他の外壁塗装との違いは?何でできているの?補修や汚れた外壁の塗り替えはどうしたらいい?そんなスタッコ仕上げのハテナを解決していきましょう。

スタッコ仕上げ塗装とは

外壁塗装の塗り方のひとつ

先程も申し上げたとおり、スタッコ仕上げというのは外壁の塗装方法のひとつ。見た目もツルンとした一般的な外壁の様相と違い、贅沢に材料を使って装飾された外壁となっているのが特徴です。

特徴は凸凹

スタッコ仕上げとその他の外壁の違いを見分けるとっても簡単な方法は、表面のデコボコです。スタッコ仕上げの塗装のデコボコ模様も、塗り方でいろいろ変わってきます。ツノが立ったようなもの、ある程度そのツノを押しつぶしたようなデコボコが浅いもの、ザラザラしたもの、比較的滑らかな表面になっているもの。しかし、その全てに共通する特徴は、「凹凸がある」ということです。

スタッコ仕上げの種類

コテによるスタッコ仕上げ

同じようなスタッコ仕上げの外壁だというのに、なぜ表面の様子が変わってきてしまうのか…。それは、作業のやり方、方法などの「スタッコ仕上げをどう行うか」、ということにも、大きく影響されてきます。古くからある、外壁の装飾方法「スタッコ仕上げ」に、左官職人さんが丁寧にコテで外壁の材料である漆喰などをツノを作りながら丁寧に塗装していく方法があります。筆者の父親が大工だったというお話は他の記事でもいたしましたが、そんな関係でいろんな職人さんの作業を生で見る機会がたくさんありました。

コテ仕上げは鋭角なツノが特徴

そんな職人さんの作業の中で特に子供に興味を惹かせたのが左官屋のスタッコ仕上げの作業です。平らにならした後に、コテを貼り付けて持ち上げツノを立たせていく。ペタペタと楽しそうで「やりたいな~」とうらやましく見つめていた記憶があります。このコテによるスタッコ仕上げは、鋭角なツノが立つという特徴があります。

吹き付けスタッコ仕上げ

コテによるスタッコ仕上げの方法にもツノを立てるたけでなく、立てたツノを抑えるという模様の作り方もあったようです。しかし、ツノが押さえられたスタッコ仕上げのほとんどが、機械による吹き付けで作るスタッコ仕上げでしょう。外壁材料に砂などザラザラしたものを混ぜて、平らに塗装した上から吹き付けてデコボコを作っていく方法です。手作業のツノよりも、間隔が狭く、デコボコの立ち方が浅めという特徴があります。中には吹き付けでデコボコをつけたものを、ローラーなどで出来た凹凸を抑えて、さらに平らに近いように仕上げられたスタッコ仕上げのやり方もあります。

スタッコ仕上げの材料


化粧漆喰

古くから、外壁装飾塗装のやり方として存在した、スタッコ仕上げ。昔の呼び方に「化粧漆喰」というものがありました。こちらの材料は、いわずもがな"漆喰"です。土壁よりさらに高級な白い外壁材料です。室内に使われる材料である漆喰と外壁に使われる材料の漆喰を分けて、外壁の方を「化粧漆喰」と呼ぶ呼び方もあるようです。

モルタル

近代の外壁の塗料としてスタッコ仕上げの材料として使われるものに「モルタル」があります。このモルタル、もともと細かな砂を混ぜて強度を付けているという、その作り方により、ただ塗るだけでもスタッコ仕上げのように軽いザラザラが表面に出来るという特徴があります。

実は両方原料は石灰

漆喰によるスタッコ、モルタルによるスタッコ。別々の2つの材料のように感じますが、実はどちらも原料は同じ石灰。漆喰は「せっかい」という呼び名が訛ったものに当て字をつけたものと言われていますからね。モルタルは、先程もご説明したように、もろい石灰塗料に強度をもたせるために砂を混ぜて固まらせるようにしたものですから、漆喰もモルタルも実は元を辿れば同じ石灰を使った外壁材料ということになり、違いは混ぜ合わせるものの違いと、見た目の違いとなっています。

スタッコ仕上げのメリット

メリット1.装飾性が高い

なぜ、スタッコ仕上げが数年前に流行ったのか。それは、自分の家に高級感を持たせるための装飾のために使ったということに他なりません。スタッコ仕上げのメリットは、見た目がおしゃれなことが、第一にあげられます。

メリット2.外壁が丈夫になる

スタッコ仕上げは外壁塗装を2度行うということになります。当然、材料も2倍とまではいきませんがかかります。外壁が厚くなれば、丈夫になりますね。一般的な外壁塗装材料の耐久を1とすれば、スタッコ仕上げの外壁の耐久は1.2~1.4ほど。だいたい10年くらいは持つ外壁として、スタッコ仕上げは、昔の建築でもてはやされたのです。

スタッコ仕上げのデメリット

デメリット1.工賃がかかる

外壁の塗料の量が2倍近くなれば、もちろん、それを塗る作業量は2倍ということになります。吹き付けで行うスタッコ仕上げにおいては、作業量は2倍ほどとなりますが、コテ仕上げにこだわる施主さんであれば、2倍よりももっと大変な作業となります。当然、職人さんを拘束する時間もかかり、それが工賃に上乗せされてきます。

デメリット2.怪我をすることも

表面に凹凸があり、ザラザラしているスタッコ仕上げ。昔の子供なら体験があるでしょうが、そばで遊んでいると、なかなかに危ない壁です。外壁に肌を押し付け、強くこすりつけると擦り傷を作ってしまいます。子供がぶつかったくらいで、外壁がの表面が壊れてしまっては、外壁として強度に問題がありますから、それも当然ですね。

デメリット3.クラックが入りやすい


もうひとつ、漆喰やモルタルで作ったスタッコ仕上げの特徴として、クラック(ひび割れ)が入りやすいというものがあります。これは厚く外壁を塗ることでも、クラックが入りやすくなりますし、材料によるものもあります。ただし、このクラック、見た目は悪いですが程度によっては補修の急を要すものでもありません。見た目のためにスタッコ仕上げにしたのに、クラックで見た目が悪くなりやすいというのはちょっと皮肉ですね。

スタッコ仕上げの補修・塗り替えは大変

凸凹だから手間がかかる

クラックができやすいスタッコ仕上げ。比較的あたらしい住宅であっても、見た目のためにクラックを埋めたり、外壁を塗り替えたりと補修が必要になってきます。ただし、凹凸があるために、その置くまで塗料が入っていかなかったりと、なかなか大変な作業が必要になってきます。

凸凹だから材料費もかかる

同じ面積の四角でも、ツルっとしたものとデコボコがあるものなら、その表面積は大きく変わってきます。スタッコ仕上げの凹凸の中まで綺麗に補修しないと、完全な補修とは呼べませんね。そのために、補修や塗り替えには材料費も多くかかるものと思っておきましょう。

スタッコ仕上げの塗り替え・補修の疑問①

スタッコ仕上げの補修どうするの?

スタッコ仕上げの外壁。汚れを落として綺麗に塗り替えるという目的なら、表面を洗浄するだけで良いでしょう。しかし、深いクラックを埋めてさらに吹き付け直すという作業も必要になってくる場合もあります。補修においては、その壁の状態により軽いクラックならそのまま補修材を塗って表面を吹き付け直すだけで済んだり、一度クラックを削ってから穴埋め、スタッコ仕上げに吹き付けし直しとやり方が変わってきます。

DIY補修は可能?

汚れを落とすだけなら、高圧洗浄機が便利です。これなら、DIYの範疇で綺麗にすることができます。しかし、深いクラックを入ってきたものを補修するとなると、DIYではちょっと難しくなってきます。DIYで使いやすいコーキング材。外壁補修は雨漏りの心配がありますので、外壁材に使えないコーキングはおすすめしません。当然、業者に補修を依頼するのが一番よい方法…となります。

スタッコ仕上げの塗り替え・補修の疑問②

塗り替えの値段目安は?

モルタルの外壁塗装(30坪)の補修費用は、それだけで30万~80万という費用目安があります。これには、クラックの補修作業は含まれていません。クラックのありなし、足場設営の必要のありなしによって、価格は大きく変わってきます。ちなみに、足場なしでできるような外壁補修工事と足場ありの補修工事費用の違いは、日数にもよりますが(足場のレンタル代のため)同じ壁面積でも数十万といわれています。クラックの補修作業のみであれば1平米あたり2,000円ほどと見ておくとよいでしょう。

スタッコ仕上げの塗り替え・補修の疑問③

塗り替え業者の選び方は?


DIYでは完璧な雨漏り補修が難しい外壁。特にスタッコ仕上げは綺麗な模様を維持するためにも、しっかりとした業者に補修塗り替え依頼をすることが大切です。スタッコ仕上げを丁寧に行うにはどうしても材料費、工賃が高いものです。それを「うちは安くできますよ」とセールスしてくるような業者は、何かあるのではないかと疑った方が良いでしょう。

価格が安いのには理由がある?

何かとは、1.材料を水で薄めている(材料費が安い)。2.作業員が不慣れな職人である(工賃が安い)、この2点でしょう。大切な家の、外壁補修。安くあげたいという気持ちはわかりますが、ここは手を抜かれては困る、お金をかけても綺麗に長持ちさせたいという点を重視して、金額で選ぶのは逆に避けた方がよいのではないでしょうか。

スタッコ仕上げの塗り替えはお金がかかるもの!

平らな外壁よりもデコボコがあるために、表面積が大きいスタッコ仕上げ外壁。材料費だけでお金がかかるのは明白ですね。さらに、吹き付けたりコテで仕上げたりという、一番費用がかかる工賃があがる職人さんの作業時間もかかるのですから、安くできるはずがありません。業者さんにスタッコの外壁補修を依頼するには、それなりの出費がかかるもの…と納得してから、見積もりや業者決定をおこないましょう。

まとめ

スタッコ仕上げでおしゃれな外壁

おしゃれな外壁、スタッコ仕上げ塗装。そのやり方の違いや種類を知り、補修や塗り替えの疑問について足早にではありますが、ご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。見た目は良いのですが、維持費用がかかるスタッコ仕上げ。せっかく手に入れた綺麗な外壁のおうちですから、定期的にクラック補修などを行い、ながく済み続けたいものですね。

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