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「砂漠のバラ」とは?人気観葉植物のアデニウムの育て方をご紹介!

砂漠のバラという愛称を持つアデニウム。ぷっくりと太った樹姿に一見アンバランスな可憐な花の取り合わせはまさに砂漠のバラ。南国原産なので日本の冬が苦手なため、冬越しにはかなり気を遣って過保護に育てましょう。アデニウムの育て方や増やし方のコツをご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
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砂漠のバラ・アデニウムってどんな植物?

南アフリカを原産とする落葉性の樹木です。日本では独特のフォルムから観葉植物として人気があります。大きな鉢で大きく育てると南国ならでは雰囲気が楽しめますし、小さな鉢で盆栽仕立てにしても可愛らしいです。樹高は、およそ20~80センチくらいです。

アデニウムの花の特徴

花の咲く時期は、4~9月頃です。種類によってさまざまな花姿のものがあり、一重咲き・八重咲きのタイプがあります。とくに八重咲気タイプはまさにバラのような花姿です。また、花の色もいろいろで、ピンクや白のほか、黄色、赤、紫といった風にバラエティに富んでいます。

アデニウムの葉の特徴

葉っぱの色は美しいグリーン色です。葉っぱの表面はつやつやとしていて、花の咲かない時期も観葉植物としてよい雰囲気です。葉っぱは、幹の上部につきます。葉っぱの形はやや長細い楕円形です。

砂漠のバラ・アデニウムの基本データ

科名属名

キョウチクトウ科アデニウム属

学名

Adenium 

和名

アデニウム

別名

砂漠のバラ

英名

Desert rose

原産国


南アフリカ

砂漠のバラ・アデニウムの花言葉

2つの花言葉が存在します。どちらの花言葉も、美しい花姿からイメージされたもの。ポジティブな印象のよい花言葉なので、プレゼントフラワーにしても素敵です。

花言葉1・一目ぼれ

花言葉のひとつめは、「一目ぼれ」というとてもロマンティックで素敵なものです。ぷっくりとした面白い形の幹。そして樹木には似つかわしくないとも思えるような、とても可愛らしい花をつけるところからイメージされ名付けられたようです。確かに、山のなかに咲く花を見ると、一目ぼれしてしまいそうな美しさです。

花言葉2・純粋な心

「純粋な心」というのも大変素敵な花言葉です。どっしりぷっくりとした木に咲く、可憐でバラのような花。透明感があり心癒されます。そんなアデニウムの花姿から、「純粋な心」という花言葉がつけられました。

砂漠のバラ・アデニウムの育て方1・土作り

水はけのよい土を好む植物です。市販の小粒もしくは中粒の赤玉土に、腐葉土や鹿沼土を少し混ぜ込んで水はけのよさをコントロールしましょう。山野草や観葉植物専用の用土を用いてもよいでしょう。

砂漠のバラ・アデニウムの育て方2・肥料

春から秋にかけて生育時期、そして冬になると休眠時期となります。生育時期と休眠時期では、肥料の与え方を変えます。

春から秋にかけての生育時期

春から秋にかけては、すくすくと成長する生育時期になります。この生育シーズンには、定期的に肥料をほどこします。たとえば、固形の穏効性肥料なら1~2カ月に一度の割合で、観葉植物専用の液体肥料なら、1カ月に一度の割合で肥料を与えるとよいでしょう。ただし、肥料の量は通常の植物よりやや少なめにします。液体肥料の場合には、希釈率を低くするとよいでしょう。

冬の休眠時期

南国の植物であるため、日本の冬には休眠時期にはいってしまいます。休眠時期にはいると、根っこから水や肥料成分をほとんど吸収しません。冬に肥料を与えてしまうと、逆に根っこを傷めて枯らしてしまうことさえあります。冬は肥料をストップします。

砂漠のバラ・アデニウムの育て方3・水やり

水やりに関しても、春から秋にかけての生育時期と、冬の休眠時期では変化させます。


春から秋にかけての生育時期

原産国の南アフリカは、からっとした砂漠地域の気候であるため、どちらかというと乾燥を好みます。春から秋にかけての生育時期には定期的に水やりをおこないますが、やりすぎは禁物です。植えている土の表面がはっきり乾いたな、と確認できてから水やりをするイメージです。なお、アデニウムは幹の内部に水分を蓄える多肉植物にあたる樹木です。ですから、水やりを忘れてしまっても比較的平気です。

冬の休眠時期

冬の休眠時期には、水やりをストップします。日本の冬の寒さが苦手で、すっかり休眠状態になります。休眠しているときに水やりをしても、根っこから水を吸収しないため、水が鉢のなかに溜まりっぱなしとなり、根腐れやカビ、病気の原因となります。大丈夫かな、と不安になりますが、秋に気温が下がってきて冬に突入するころから水やりを完全にストップしましょう。

 

砂漠のバラ・アデニウムの育て方4・場所

日当たりがよく風通しのよい環境を好む観葉植物ですので、鉢植えにして春夏秋冬の季節に応じて最もよいところに移動させながら育てるのが一番です。もともと砂漠の環境に自生していますので、とくに日本のじめじめとした梅雨時期が苦手です。じめじめとした環境では、病気が発生しやすいなど、株が弱ることがあります。出来る限り、風通しよく管理しましょう。

冬の休眠時期

とくに、冬、8度以下の気温になると休眠します。さらに気温が下がり、氷点下となると休眠したまま、春に再び芽吹くことなく枯れてしまいます。日本の冬越しには、最低5度以上の気温が必要です。冬のあいだは、リビングの窓際など、できる限りあたたかいところで育ててあげましょう。なお部屋で管理する場合は注意が必要。エアコンなどの風が直接当たるのは避けましょう。また、窓際というのは、夜中に思いのほか気温が下がります。分厚いカーテンをする、夜はお部屋の真ん中に移動させる、といった工夫をしましょう。

砂漠のバラ・アデニウムの育て方5・植え付け

植え付けに適した時期は、春から夏にかけてです。苗木をぽこんと土から抜き取り、鉢に植え付けます。植え付けた苗木がしっかり根付くまで、日当たりのよい風通しのよいところで管理しながら、水やりを続けましょう。根付いたら、水やりは通常どおりにして、やや乾燥気味に育てます。

砂漠のバラ・アデニウムの育て方6・植え替え

冬の管理がやや難しい植物ですが、うまく冬越しするコツを得て数年育てていると、株が大きくなってきて、これまでの鉢が小さくなってきます。根詰まりを防ぐために植え替えをおこないましょう。植え替えに適した時期は、4~8月ごろです。株を土からぽこんと抜き取ったら、根っこについている土を手で少し落としましょう、その際、枯れている根っこがあれば、剪定ばさみなどで切り取ってきれいに掃除します。これまでより一回り大きな鉢を準備して、株を植え替えます。植え替えた株がしっかり根付くまで、日当たりのよい風通しのよいところで管理しながら、水やりを続けましょう。そして植え替えた株が根付いたら、水やりを平常通りにもどして乾燥気味に育てましょう。

砂漠のバラ・アデニウムの育て方7・剪定

株の根元に近いところがぷっくりと膨らんでいるのがチャームポイントと言える観葉植物。根元近くの幹をぷっくりさせるためには、こまめな剪定をおこないます。剪定に適した時期は、花が咲き終わったあとです。伸びすぎている枝を切り戻すように剪定しましょう。なお、剪定したところからは、白っぽい樹液が出てきます。剪定したあとは、切り口から出てきた樹液が乾くまで、風通しのよいところに置いておきましょう。また、白っぽい樹液を手で直接触ると、ひとによってかぶれてしまうことがあります。剪定の際には、しっかりとした手袋を着用しておくと安心です。

砂漠のバラ・アデニウムの育て方8・病気

軟腐病

軟腐病は、じめじめとした多湿の環境で発生しやすい病気で、植物の幹や茎などが腐りながら枯れていく病気です。残念ながら、軟腐病になってしまうと完全治癒は難しいです。ほかの植物にうつるのを避けるため、もしも軟腐病が発生した場合は、株ごと処分するよりほかありません。


砂漠のバラ・アデニウムの育て方9・害虫

アブラムシ

アブラムシは、小さな緑色の害虫で、野菜や観葉植物、お花などあらゆるものに発生します。植物のやわらかい部分が大好きで、せっかくつけたつぼみや新芽を食べてしまいます。一匹のサイズは小さいですが群生して発生することが多く、植物の栄養成分を思いのほか吸い取ってしまいます。さらにアブラムシから出る排泄物は独特の香りを発し、ほかの害虫を引き寄せる特徴があります。二次被害を避けるためにも、アブラムシを見つけ次第、ただちに駆除しましょう。

ハダニ

ハダニは、暖かい時期に発生しやすい害虫です。とても小さいうえ、葉っぱの裏につくことが多いため、発見が遅くなってしまうことがあります。ハダニもまた、群生して発生することが多く栄養成分を吸い取ってしまいます。こまめに栽培している植物の葉っぱの裏を見るようにしましょう。もしもハダニを見つけたら、ただちに駆除しましょう。

砂漠のバラ・アデニウムの増やし方1・種まき

増やし方のひとつめは種まきによるものです。種まきに適した時期は、春から夏のあいだです。あまり遅くなると寒くなり成長しないまま枯れてしまうことがありますので、あたたかくなってきたら種まきにとりかかりましょう。種まきによる増やし方のメリットは、なんといっても幹がぷっくりと太った株になることです。種まき用の土を入れた鉢などに2~3センチの深さの穴をあけて、種まきします。種まきしたところから発芽するまでは、こまめに水やりをおこないさらに上からラップや新聞紙をかけて乾燥しないようにします。そして種まきしたものから発芽してきたら、ラップに小さな穴をあけて空気がとおるようにしましょう。ある程度の大きさまで育ったら種まき苗の完成です。好きなところに植え替えてあげましょう。

砂漠のバラ・アデニウムの増やし方2・挿し木

増やし方のふたつめは挿し木です。挿し木による増やし方で育てた株は、残念ながらあまりぷっくりと太った姿にはなりません。ただし種まきより成功率が高いのが挿し木による増やし方のメリットです。育てている株から、程度のよい枝を10センチくらい切り取って挿し木用とします。挿し木用の枝の下のほうについている葉っぱは落としましょう。数日挿し木用の枝を乾燥させたあと、挿し木用の土を入れた鉢などに挿し木します。また、水やりもすぐにはおこなわず、挿し木してからだいたい1週間から10日くらい経ってからおこなうのが挿し木による増やし方のポイントです。直射日光の当たらない風通しの良いところで管理しながら、ときどき水やりをしていると発根して挿し木苗が完成しますので、好きな鉢に植え替えてあげてもよいですし、そのまま同じ鉢で栽培を続けてもよいでしょう。

幹と花のアンバランスさが魅力のアデニウムを育てよう

アデニウムは、南アフリカなどに自生するぷっくりと太った幹を持つ樹木で、日本では観葉植物として愛好家から大人気です。野性味あふれる幹から想像できないような可憐な花を咲かせ、「砂漠のバラ」というニックネームがつけられています。ミスマッチとも言える幹と花のアンバランスさこそが最大の魅力。ぜひ、アデニウムを観葉植物として取り入れてみませんか。その魅力に心をぎゅっとわしずかみにされてしまうことでしょう。

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