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ジンチョウゲの育て方は?植え替えや剪定など時期に合わせたコツを解説!

春によい香りを漂わせるジンチョウゲ(沈丁花)。古くより親しまれてきた樹木で、種類によりピンクや白、黄色などの可愛い花を咲かせます。ジンチョウゲ(沈丁花)は地植え、鉢植えにできる種類の樹木です。ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方や増やし方をご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
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ジンチョウゲ(沈丁花)ってどんな植物?

ジンチョウゲ(沈丁花)は、中国を原産とする常緑性の樹木で、日本には室町時代にはいってきたと言われています。春によい香りのお花を咲かせることから、庭木として人々に古くより親しまれてきました。ジンチョウゲ(沈丁花)は、地植えのほか鉢植えでも栽培可能です。小ぶりの株を鉢植えにしたものは実に素敵です。ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方や増やし方のコツを見ていきましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)には毒がある

ジンチョウゲ(沈丁花)は、よい香りと裏腹に全草に毒のある植物です。とくに樹皮や根っこ、果実の毒性は強く、万が一間違って口に入れると、嘔吐や下痢のほか、心臓に害をもたらすほどです。樹液にも毒があり、素手で触れてしまうと皮膚炎を起こすことがあります。剪定の際には、しっかりとしたゴム手袋などを着用しましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)には雄株と雌株がある

ジンチョウゲ(沈丁花)には、雄株と雌株があります。現在、日本で生息しているジンチョウゲ(沈丁花)はほとんどが雄株だと言われています。ジンチョウゲ(沈丁花)の雌株は花の終わったあと小さな赤い実をつけるのですが、残念ながら日本ではほとんど見ることはできません。

ジンチョウゲ(沈丁花)の花の特徴

ジンチョウゲ(沈丁花)の花の咲く時期は、4月ごろです。ジンチョウゲ(沈丁花)は春の訪れとともによい香りをもたらす花を咲かせます。ジンチョウゲ(沈丁花)の花のひとつひとつはとても小さく、その小花が20個くらい集まって球形を形づくります。ジンチョウゲ(沈丁花)には、ピンクや白、黄色の花の種類があります。

ジンチョウゲ(沈丁花)の葉の特徴

ジンチョウゲ(沈丁花)の葉っぱの色は、少し落ち着いたグリーン色です。ジンチョウゲ(沈丁花)の葉っぱの形はやや細長い楕円形で、先は少しとがっています。

ジンチョウゲ(沈丁花)の基本データ

科名属名

ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属

学名

Daphne

和名

沈丁花(じんちょうげ)


別名

丁子草(ちょうじぐさ)、千里香(せんりこう)、瑞香(ずいこう) 

英名

Winter daphne

原産国

中国

ジンチョウゲ(沈丁花)の香り

ジンチョウゲ(沈丁花)は、香りの高さから「三大香木」のひとつとされています。ちなみに三大香木のあとの2種類は、クチナシ(梔子)とキンモクセイ(金木犀)です。ジンチョウゲ(沈丁花)の香りは、甘いなかにも少しスパイシーな雰囲気があり独特のもの。香水に使われることもあります。

「沈丁花」の花名は、香りに由来するもの

ジンチョウゲ(沈丁花)の花の香りが、チョウジ(丁子)の花のものに似ていることから、「沈丁花」という名前がつけられました。

ジンチョウゲ(沈丁花)の種類

日本では、いくつかの種類のジンチョウゲ(沈丁花)が出回っていて、種類により花の色が異なります。いろいろな種類を植えて、花色を楽しむのもひとつですね。

おすすめの種類1・赤花

ジンチョウゲ(沈丁花)と言えば、この赤花の種類のものを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。赤紫と白のコントラストが美しいです。

おすすめの種類2・白花

ジンチョウゲ(沈丁花)には、真っ白な花の種類のものもあります。とても爽やかで上品なジンチョウゲ(沈丁花)ですね。春の暖かい日差しのなかに咲く純白のジンチョウゲ(沈丁花)に、心癒されそうです。

おすすめの種類3・夏坊主(黄花)


夏坊主は、とても珍しい黄色の花を咲かせるジンチョウゲ(沈丁花)です。少し珍しい品種をお探しの方にもおすすめです。鉢植えや盆栽にして小さく仕立てるのもおすすめです。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方1・土作り

ジンチョウゲ(沈丁花)は、水はけがよく水もちのよい土壌を好む植物で、水はけの悪い土壌は枯れる原因となります。昔から庭の片隅によく植えられていたジンチョウゲ(沈丁花)。地植えにする場合は、植える場所を少し掘り起こして、腐葉土や川砂などを混ぜ込んでおくと生育がスムーズです。鉢植えにする場合は、小粒の赤玉土に少し腐葉土や川砂を混ぜたものを使いましょう。市販の草花用培養土を利用するのも便利です。また鉢植えの底には大きめの石を敷き詰めて、水はけがよくなるように工夫しましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方2・肥料

ジンチョウゲ(沈丁花)には、春と秋に肥料を与えます。春はジンチョウゲ(沈丁花)の花が咲き終わったあとにお礼肥として穏効性の固形肥料を根元にほどこしましょう。また秋にも追肥として同じ穏効性の固形肥料を与えるとよいでしょう。さらに、ジンチョウゲ(沈丁花)を観察していて生育があまりよくないと感じた場合は、冬の1~2月にももう一度同じ肥料をほどこしましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方3・水やり

ジンチョウゲ(沈丁花)は、比較的水を好む植物です。ただし地植えの場合は、よほど乾燥している場合を除いてそれほど水やりの必要はありません。鉢植えの場合はこまめに確認しながら水やりをしましょう。ジンチョウゲ(沈丁花)を植えている鉢植えの土が乾いたのを確認するたびにしっかり水やりします。とくにジンチョウゲ(沈丁花)の生育時期である春から秋にかけては、根っこを乾燥させないように気をつけましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方4・場所

ジンチョウゲ(沈丁花)は、日当たりのよい風通しのよい場所が好きな植物です。ジンチョウゲ(沈丁花)は、日当たりのあまりよくないところに植えてもすぐに枯れてしまうことはありません。ですが、日の当たらないところではせっかくよい香りをもたらしてくれる花付きが悪くなってしまいます。またジンチョウゲ(沈丁花)は蒸れを嫌うので、風通しの悪いところでは枯れることもあります。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方5・植え付け

ジンチョウゲ(沈丁花)の植え付けに適した時期は、3~5月もしくは9~10月ごろです。ジンチョウゲ(沈丁花)の根っこは繊細なので、植え付けの際に根っこを傷つけないように注意しましょう。ジンチョウゲ(沈丁花)の株を寝土を崩さないように、庭植えや鉢植えにします。植え付けた株がしっかり根付くまで、水やりを続けて乾燥しないようにしましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方6・植え替え

ジンチョウゲ(沈丁花)の根っこは繊細なので、庭植えの場合はあまり植え替えをしない方がよいでしょう。ただし鉢植えの場合は、ずっと同じ鉢に植えていると根詰まりを起こして枯れることがあります。鉢植えのジンチョウゲ(沈丁花)は定期的な植え替えをしましょう。ジンチョウゲ(沈丁花)の植え替えに適した時期は、6~7月ごろです。これまでより少し大きな鉢を準備してジンチョウゲ(沈丁花)を植え替えます。植え替えの際には根っこを傷つけないよう気を付けましょう。植え替えたジンチョウゲ(沈丁花)が根付くまで、水やりを続けて乾燥しないようにしましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方7・剪定

ジンチョウゲ(沈丁花)は、放任していても自然に樹形がまとまる植物です。そのため樹形を整えるための剪定はほとんど必要ありません。ただし、枝が混みあってきた場合は別です。風通しが悪くなり蒸れて病害虫が発生しやすくなるからです。その場合には少し剪定をおこないます。ジンチョウゲ(沈丁花)の剪定に適した時期は、4~5月gごろです。育てているジンチョウゲ(沈丁花)を観察しながら、混みあったところを少し剪定しましょう。あまり強剪定しすぎると株を弱めてしまうことがあります。ジンチョウゲ(沈丁花)の剪定は控えめにするのがコツです。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方8・病気

白紋羽病


ジンチョウゲ(沈丁花)には、白紋羽病が発生することがあります。白紋羽病は、おもに沈丁花(沈丁花)の樹皮や枝につきます。白紋羽病に侵されたジンチョウゲ(沈丁花)の葉っぱは黄色くなり、根っこが褐色になり、放置しておくと枯れることがあります。白紋羽病は治癒が難しく、病気に侵されたジンチョウゲ(沈丁花)は焼却処分するよりほかありません。そのまま放っておくとほかの樹木にも感染してしまいますので、残念ですが病気にかかったジンチョウゲ(沈丁花)は、株ごと処分しましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方9・害虫

アブラムシ

ジンチョウゲ(沈丁花)にはアブラムシが発生しやすいです。アブラムシは春のあたたかい時期に発生しやすく、群生してジンチョウゲ(沈丁花)の栄養成分を吸い取ってしまいます。アブラムシに栄養を吸われたところは白っぽく変色してしまいます。大きく育ったジンチョウゲ(沈丁花)ならアブラムシが発生してもただちに枯れることはありません。ですが小さな鉢植えなどの場合には致命傷となり枯れることもありますまた、アブラムシの排泄物には独特の香りがあり、ほかの害虫を引き寄せてしまいます。ジンチョウゲ(沈丁花)にアブラムシが発生したら、すみやかに駆除しましょう。

ハマキムシ

ジンチョウゲ(沈丁花)には、ハマキムシがつくことがあります。ハマキムシは名前のとおり植物の葉っぱを巻いたなかに生息し、植物の葉っぱを食べる害虫です。ハマキムシが発生したからと言って、ジンチョウゲ(沈丁花)がすぐに枯れるという深刻なことはあまりありません。ただ見た目がよくありませんし、小さな株の成長点を食べられた場合は枯れることもあります。ハマキムシを見つけたらすぐに駆除しましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の増やし方・挿し木

ジンチョウゲ(沈丁花)には雄株と雌株がある植物の種類で、日本ではほとんどが雄株が出回っています。そのためジンチョウゲ(沈丁花)の種は出回っておらず種まきによる増やし方はできません。ジンチョウゲ(沈丁花)の増やし方としては挿し木が一般的です。ジンチョウゲ(沈丁花)の挿し木による増やし方に適した時期は、4~5月もしくは7~8月ごろです。

挿し木には前の年に伸びた枝を使う

育てているジンチョウゲ(沈丁花)から、前の年に伸びた枝を10センチくらい切り取り、挿し木用とします。切り取った枝についている葉っぱは2~3枚残してあとは取り除き、2~3時間水に浸けておきます。挿し木用の土を入れた鉢などに挿し木します。挿し木したものからは、だいたい1カ月くらいで発根し、2~3カ月くらいで安定します。それまで水やりを続け、乾燥させないように管理しましょう。

ジンチョウゲ(沈丁花)の香りで春を感じよう

よい香りで春の訪れを教えてくれるジンチョウゲ(沈丁花)。育て方や増やし方が簡単でガーデニング初心者さんにもおすすめです。ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方のポイントは、水はけのよさと風通しのよさです。また増やし方としては挿し木が一般的。ジンチョウゲ(沈丁花)は発根しやすく増やし方が比較的簡単です。お庭に植えるもよし、鉢植えで楽しむもよし。ジンチョウゲ(沈丁花)の香りに包まれてみませんか。甘くて少しスパイシーな香りに身も心も癒されそうです。

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