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ミナミマグロとは?他の種類との違いと気になる味や美味しい食べ方を解説!

マグロといえばホンマグロ(クロマグロ)だと言われる方もおられるでしょう。しかしそんなホンマグロと常に比較されているマグロがいます。それが「ミナミマグロ」です。今回はホンマグロにも負けないミナミマグロのねっとりとした旨味とその美味しい食べ方などを調査致しました。
更新: 2021年1月17日
kuma10
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ミナミマグロってどんな魚?

そもそもインド洋で漁獲が上がっていた事から日本では「インドマグロ」の名称で呼ばれることの多かったミナミマグロ。種類は同じですが、最近ではもっと日本の南方面からの水揚げが増えているためやはり「ミナミマグロ」でいいのかな、と思います。

寿司ネタとしてホンマグロに迫る人気のマグロですが、漁獲量自体が少ないためあまり魚屋さんには並びません。

ミナミマグロのいろいろ

ミナミマグロの棲む海域

クロマグロ(ホンマグロ)と違い日本近海の海域には生息域が無く、太平洋・大西洋・インド洋の「南半球」のみに生息しています。南極に近い亜寒帯域を群れで回遊し、たっぷりの脂を蓄えます。

そのためミナミマグロはホンマグロ以外の他の種類には無い「大トロ」がとれる貴重なマグロなんです。

ミナミマグロの美味しい産地

日本に入って来るミナミマグロの中で「美味しい」とされているのはオーストラリアやニュージーランドの南の海域で水揚げされているものだといわれていますが、魚の保存方法(冷凍技術)の上がった現代では産地の違いでの味の違いはほとんどありません。

当初インド洋海域のものは色が悪いと言われていましたが、これは冷凍技術の低かったころの話です。

ミナミマグロの旬

ホンマグロの旬が冬と言われているのに対し夏が旬と言われているマグロがミナミマグロです。旬は初夏となっていますが、個人的には「旬は無い」と感じています。

理由の一つに先に述べました「冷凍技術」の向上があり、もう一つは「養殖技術」の向上があります。天然のミナミマグロより安定した入荷の見込める養殖ミナミマグロの地位が上がっているため旬はありません。

マグロの種類いろいろ

メバチマグロ

ぱっちりとした目が特徴の「メバチマグロ」。関東の魚屋さんでマグロとして売られているもので一番多いのがこの種類です。日本の近海でも漁獲はありますが、それはちょっとお高めです。

マグロの仲間では一番深いところを回遊するとはいえ、温帯・熱帯の海が生息海域になるため大トロはほとんど取れません。天然物がほとんどで、養殖対象魚ではありません。

基本情報

メバチは「目鉢」や「目發」と表記されます。最大長約2.2m、最大体重約160㎏ほどで、クロマグロ、ミナミマグロについで(特に関東以東で)寿司ネタとして需要の多いマグロです。大型種ですが、「大トロ」は取れないとされています。

キハダマグロ

黄色いアクセントが凛々しい「キハダマグロ」は関西で好まれているマグロです。あっさりとした、どちらかと言えば淡白な身はマグロくさいマグロが食べたい方にはちょっと物足りないかも知れません。

漁獲量はダントツなのにあまり(関東の)魚屋さんで見かけないのはそのあたりが理由だと思いますが、大物のトロ部分はクロマグロにも負けないうま味があります。

基本情報


キハダは「黄肌」と書きます。ただし本来は「キハタ」黄色いヒレ(古語でハタ)のことです。最大長約1.5m、最大体重80㎏ほどのマグロの仲間では中型種になります。世界中の熱帯から温帯海域が産地になりますが、日本では愛知県以西で需要が多いマグロです。旬は夏。

キハダマグロのことがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中にキハダマグロに特化した記事を見付けました。こちらに併載しておきますので、興味のある方はこちらもチェックして下さいね。

ビンチョウマグロ

長いヒレ(ビン)が特徴の「ビンチョウマグロ」は身が柔らかく、脂ののったものは「ビントロ」などと言って回転寿司の定番になっていますよね。昔はツナ缶といえばビンチョウマグロだったんですが、最近ではキハダマグロを使うことが多いようです。養殖はありませんが、天然物の資源量が多いのもこのマグロの特徴ですね。

基本情報

最大長約1m、最大体重40㎏ほどのマグロの中では最小種です。世界中の温帯から熱帯の海域で水揚げされます。泳ぐ姿から漁業者の間では「トンボ」と呼ばれ、実際に魚市場などでもトンボと呼ばれています。身は白かピンクで赤身がありません。

ビンチョウマグロのことがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中にビンチョウマグロの詳しい記事を見付けました。こちらに併載しておきますので、興味のある方はこちらもチェックして下さいね。

ミナミマグロを部位別に捌く

ブロックで購入すると楽しい

ミナミマグロはインターネットショッピングなどでは画像のようなブロックで購入することができます。当然冷凍物ですが、大きく分けて4種類の部位が取れますから食べ比べなどで楽しめます。ただし直接購入できませんので産地や漁獲海域などの指定はほとんどできません。

血合いは大胆に

まずは血合いを大胆にカットします。そこから赤身を「柵にとらず」そのまま削ぐように刺身に切って行きます。中トロまできたら初めて中トロと大トロを柵取りします。
※赤身を柵取りしないやり方は私の個人的な推奨方法です。でもこれ本当に美味しいんです。

皮曳きは適当で

皮は丁寧に曳くことはもちろんですが、あまり厚みは気にせずに曳いて結構です。皮に身が残っていたらスプーンでこそげ落としましょう。最高の「ねぎとろ」が手に入りますよ。

わざとぶ厚く残す方もおられるほどです。ちなみに「ねぎとろ」は「根木取る(土台からはずす)」からきています。実は葱もトロも関係ないんですよ。

ミナミマグロの美味しい食べ方1

まずは「お刺身」


一番好きなマグロ料理を聞かれお刺身が筆頭に来る方は多いと思います。ミナミマグロを料理する機会がありましたらぜひ食べて頂きたいのが各部位のお刺身です。

脂も少ないけれど筋も無いマグロ本来の味を堪能する赤身。均一な上品な脂が美味い中トロ。旨味のかたまり大トロ。ミナミマグロはどこを切っても美味い刺身が食べられます。

残った「血合い」は?

大きめに切った「血合い」はさっと湯通しをして氷水にとってから料理します。独特の臭みがありますから血を抜くように良く洗い、大量の生姜とともに料理しましょう。

醤油と砂糖で「甘辛うま煮」や、醤油だれに漬けこんで「竜田揚げ」などがおすすめです。どちらの料理も生姜を「ウソ!」というくらい使いましょう。

ミナミマグロの美味しい食べ方2

当然「お寿司」

赤身・中トロ・大トロと切り分けたらぜひ寿司で食べ比べて頂きたい。特に大トロはクロマグロとミナミマグロからしか取れないので希少価値も高く、間違いの無い逸品です。

クロマグロとの違いはわずかな酸味の違いです。室温で溶け始めた大トロはクロマグロに比べ酸味が少なく口の中でとろりと溶けてしまいます。養殖でも天然でも旨味は変わりません。

ミナミマグロの美味しい食べ方3

贅沢に「ヅケ」

赤身と中トロの境目あたりをブツに切って贅沢にヅケ(漬け)にしてみましょう。煮切ったみりんと醤油にくぐらせるくらいで充分美味しいのですが、30分ほど漬けて醤油が浸みたら「マグロ茶漬け」も最高です。

ワサビたっぷり、大葉とワケギの小口切り、ひねりゴマをかけて熱いお茶をかけたらできあがりです。締めの一品料理はこれで決まりです。

ミナミマグロの美味しい食べ方4

とってもジューシー「カマ焼き」

まだまだ生で食べられる部分が残っているカマを贅沢に焼いてしまいましょう。塩を振ってオーブンでじっくりと焼きあげるととてもジューシーな「カマ焼き」が出来上がります。

つけだれを工夫すると色々な味が楽しめます。おすすめは「醤油+大根おろし」「ポン酢」「焼き肉のたれ」あたりでしょうか。

ミナミマグロの美味しい食べ方5

塩とワサビで「タタキ」

ほほ肉や頭頂部の「鉢の身(八の身)」が手に入ったならば「タタキ」がおすすめです。ほほ肉や鉢の身は脂ものり、生で食べても美味いのですがちょっと動物系の食感があります。

ですから牛肉ブロックのような扱いをすると美味しくいただけます。周りを軽く炙り塩を全体に振り、ワサビで食べると絶品です。

鉢の身?

昔から頭部のことを「鉢」と呼びます。マグロの頭部の皮を包丁で削ぐと驚くほど大量の肉が出てきます。大きいマグロですとビールの大瓶ほどの「鉢の身」が二本とれます。

その形が「八の字」だから「ハチノミ」という説もあります。脂の乗りが良く美味いのですが、筋が多いため加熱料理に向きます。もちろん産地では生食もしますよ。

ミナミマグロの美味しい食べ方6


さくっと「カツ・フライ」

もともとマグロは油との相性は良く、安くてあまり美味しくないマグロでも揚げてしまえば何とかなるという一面があります。ですから高級魚のミナミマグロのカツやフライは美味いに決まっています。

あとは丁寧に作っていただくだけですが、コツは「揚げすぎない」ことです。ソースを何種類か用意していただきましょう。

フライ用ソースレシピ

美味しいフライ用ソースの紹介をしておきますね。まずは「塩+大根おろし」。あっさりと美味しくいただけます。次が「甘ソース」。赤みそ1:砂糖2:酒2:トンカツソース3の割合のものを鍋でひと煮立ちさせるだけ。

甘めのソースはお子さんにもウケが良いですよ。最後は「タルタルソース」。これは市販品でOKです。

ミナミマグロは養殖もあり

養殖と天然の違い

最近は養殖(幼生から育てたものは蓄養と言います)技術の向上が目覚ましく、出荷前の脂の乗りまで管理しての出荷になりますから、ミナミマグロに天然物と養殖物の違いはほとんどありません。

さすがに「赤身」は天然物の方がコクがあり美味いと思いますが、旬も無く、常に美味いマグロ料理が養殖のおかげで食べられるようになりました。

産地は南半球

現在クロマグロの養殖は日本をはじめクロアチアやスペイン、メキシコなどで行なわれていますが、南半球の冷たい海域が産地のミナミマグロはオーストラリアやニュージーランドでの養殖が盛んです。

値段が下がってくれることが期待できますね。ちなみに私の住む島は日本一の養殖クロマグロの産地なのですが、なかなか口に入りません。

ミナミマグロを美味しく食べよう!

マグロはホンマグロやミナミマグロなどの高級マグロだけでなくどんな種類のマグロでも美味しいのですが、もちっとした身質と鼻に抜ける爽やかなうま味はミナミマグロが一番です。

なかなか天然物は手に入りませんが、養殖のものでも充分に美味しいミナミマグロ。夏のマグロと呼ばれているマグロだけにこれから出回ります。ぜひ味わって下さい!

マグロのことがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし~の」のサイトの中にマグロ全体の詳しい記事を見付けました。こちらに併載しておきますので、マグロのことに興味のある方はこちらもチェックして下さいね。