アスパラガスは自宅で栽培できる?
アスパラガスの植え方・育て方を知りたい
アスパラガスはお好きですか?アスパラガスは自宅で栽培することが可能です。採れたてのアスパラガスは、栄養満点でとても美味です。また、食べる使い方以外にもレースのようなその立ち姿は観賞用としての使い方もできます。自分でアスパラガス栽培をしたいという人のために、その育て方、植え方をまとめてみました。
アスパラガス栽培:アスパラガスの効果
アスパラガスの効果・効能
アスパラガスはカリウムを非常に多く含む野菜です。その他、ビタミンも豊富で中でもβカロテンやビタミンC、Eが豊富に含まれています。またアミノ酸の一種であるアスパラギン酸もアスパラガスに含まれることから名前がついた栄養素です。動脈硬化や、高血圧の予防、貧血の改善や前述のアミノ酸の疲労回復効果ものぞめます。
アスパラガス栽培:種類
野菜としての種類
野菜として日本で栽培されているアスパラガスの種類は4種類。グリーンアスパラ、ホワイトアスパラ、ミニアスパラやパープルアスパラなどという種類もあります。
観賞用としての種類
アスパラガスは、別名をスギノハカズラという植物。ユーラシア大陸やアフリカ大陸が原産地のものは、観賞用アスパラガスとして観葉植物扱いとして販売されています。種まきで育てる他、ホームセンターなどで、苗を購入することができます。
アスパラガス栽培:育て方難易度
育て方は簡単?難しい?
アスパラガスは、長い期間育てないと収穫できない野菜なので、育て方難易度は高めとなっています。野菜づくりがはじめてという人は、他の野菜で少し慣れてから挑戦すると良いでしょう。中級者から上級者向けの野菜となっています。
作り方は簡単な作物
とはいっても、アスパラガスのお世話はそれほど難しいことは必要ありません。自分は気が長い、忍耐強く待つことができるという人は、初心者でもアスパラガス栽培を始めることができるでしょう。ポイントは水のやり方と年に3回の肥料です。
アスパラガス栽培:種まき
種まきでの育て方
アスパラガスは植え付けの時期近くになると、ホームセンターでも苗が売られていますが、自分で種まきをして苗を作って植え付けることも可能です。たくさんのアスパラガスを植えたいという人は種まきから苗を作る方法がおすすめです。
種まきに必要なもの
種を蒔くためのポットと、砂、種を用意します。ポットに種まきをしたものは、1年間ポットのまま大きくします。種苗箱ではすぐに植え替えないと枯れてしまいますので、その場合は、発芽したらすぐにポットに植え替えましょう。
種まきの時期
アスパラガスの種まきの時期は、種袋に記載してある情報を参考にしましょう。お住まいの地域により、種まきの時期が異なります。一般的な目安として、温暖な地域での種まきの時期は、2月から3月頃となっています。
アスパラガス栽培:種まきからの苗作り
苗の育て方
種まきをしたアスパラガスは、1年かけて定植できる苗に育てます。露地植えやプランターに植えても良いですが、管理しやすいように苗のかごに並べたポットのままで育てることをおすすめします。
苗の育て方:水やり
種まきしたアスパラガスを苗まで育てるのに必要なものは、水やりのみです。水やりは多湿を嫌うアスパラガスのために、あげすぎないように注意しましょう。アスパラガスは茎に多量の水分を含みますので、少し乾き気味くらいでちょうどよいです。
苗の育て方:時期
ポットで管理している苗は、本葉3~4本くらいが定植適期ですが、すぐ地植えできないという人は翌年までポットで育ててかまいません。目安としては、植え替えの時期は、種まきした翌年の早春2月ころになります。最初からプランターや地植えで育てることも可能ですので、苗を作った場合の植え替えの時期となります。
アスパラガス栽培:苗の植え付け
植え付けに必要なもの
植え付けに必要なものは、苗、アスパラガス用の土、すぐ以前にアスパラガスを育てていなかった場所です。露地植えをする場合は、特に、植え付ける場所に注意しましょう。アスパラガスは、連作障害が出る植物です。
苗の植え方
アスパラガスの苗の植え方は、1株1株十分な空きスペースを取って植え付けていきます。株間の目安は35センチ程度。何列かに植える場合は、植える場所が隣の列と同じにならないよう、段違いになるように植え付けていきます。植えるための穴は10センチより少し深めに開けて、そこに苗を植え付けていきます。
苗を植え付ける時期
アスパラガスの植え方には、その時期も大切です。植え付け時期は、暖地の場合、4~5月頃。寒い地域では1ヶ月ほど遅れた5~6月頃におこないます。
アスパラガス栽培:土の作り方と肥料
アスパラガス用土の作り方
アスパラガスは、1年で終わってしまう作物ではないので、植え方のポイントは何年もの長期を見越した場所選び、土の作り方をしていくことが大切になります。植え付けるために耕す土の深さは40~50センチが必要です。深く掘り起こした土は、石などを取り除いて、苦土石灰や肥料を混ぜ込んで土作りをしていきます。苦土石灰以外に、混ぜ込む肥料については後述します。
アスパラガスは酸性の土を嫌う
アスパラガスは土を選ばない植物といわれています。特にこれを入れなければいけないという土の種類はありませんが、苦土石灰だけはしっかり混ぜ込んで、土の中和はしっかりとしていきましょう。日本の土はほとんどが酸性に傾いていて、そのままではアスパラガスの栽培には不向きだからです。
土の作り方がわからない人は
上の動画では、実際にアスパラガス用の土を作っているところを録画しています。また、土に混ぜ込んだ肥料などの分量についても触れていますので、作り方がわからないという人には参考になるでしょう。
肥料について
掘り起こした土から大きめの石などを取り除き、苦土石灰を混ぜ込むときに、堆肥、鶏糞、化成肥料も元肥として混ぜておきましょう。分量は1平米あたり堆肥3L、鶏糞500cc、化成肥料100ccが目安です。
追肥
追肥は化成肥料や液体肥料を年に数回与えます。一度目は収穫の後の株元に。盛夏の頃(8月ころ)の新芽がでてくる前に二度目の追肥を与えます。翌年、アスパラが伸びてくるのを助けるために2月ころに三回目の追肥をします。年間の回数は多いですが、一度に何回も与える必要がないので、3回の時期さえ忘れなければ肥料の与え方は比較的楽でしょう。
おすすめ肥料
元肥には鶏糞と化成肥料を合わせて使います。追肥は液体肥料を、薄めて水代わりにあげるようにすると、初心者の方でも手軽に肥料を与えられます。この場合2~3週間に一度を目安として、春から夏の間数回おこないます。
アスパラガス栽培:収穫時期
収穫できる時期
露地栽培であれば、4月中旬ころから4月いっぱいから5月の頭くらいまでが収穫時期となります。食用にできるような太さで、ある程度長さのあるもの。そして芽が出たばかりの柔らかいものを収穫します。固くなるのを防ぐために、敷きわらをする人もいます。ずっと収穫しつづけず、2週間くらい後に伸びてきた芽は、翌年に向けて管理していきます。
収穫方法
アスパラガスはスーパーなどに売られている長さを想像して、収穫する芽を判断します。農家では25センチから27センチを目安にしているようです。その長さまで成長したアスパラガスの芽(アスパラガスの食べられる部分)をハサミでカットします。
収穫の注意点
アスパラガスは種まきをしてその年やその翌年、翌々年には収穫することができません。収穫できるまで3年かかる野菜です。他の多くの野菜のように、すぐに収穫できると思っている人は「栽培に失敗した」と感じてしまうかも知れません。数年は収穫できないものと覚えておきましょう。
収穫後のアスパラガスの育て方
収穫まで時間がかかるアスパラガス。その分、一度植えて収穫できるようになった株からは、10年くらい収穫が可能です。一度収穫したからと処分してしまわないよう注意しましょう。引き続き水やりや肥料を与えて、翌年の収穫を楽しみにしましょう。
アスパラガス栽培:増やし方
アスパラガスは株分けで増やそう
アスパラガスは、何年も同じところで育てる植物です。何年かしてくると株が増えてきて、根もキツキツに詰まってきます。放置しておいても、年ごとに増えていきますが、増えるスペースがなくなるくらいみっちりと株が詰まってきたら株分けして、増えるスペースを作ってあげましょう。株分けのやり方をご紹介します。
株分けのやり方
アスパラガスの株分けの方法は、4年めくらいからのアスパラガスの株を一度掘り返し、適度に分けて連作障害が出ないように、新しい場所に植え替えます。土の作り方は、苗の植え付けの時と同じく、40センチ程度の深さを掘り、鶏糞などを混ぜ込んだところに株分けしたものを植え替えていきます。
株分けの時期
株分けの時期は、温暖地であれば、3月ころに行うのが一般的ですが、10月~11月ころにも植え替えができます。
アスパラガス栽培:利用方法
料理として
アスパラガスの効果のところでも触れましたが、栄養満点で料理に積極的に使っていきたい作物です。ボイルしてサラダにしたり、ホワイトアスパラならロールサンドなどにも。肉巻きもお弁当のおかずとしても人気がありますね。
観賞用として
アスパラガスは、観葉植物として寄せ植えに使う人も少なくありません。レーシーなその葉は、他にあまりないもので、観賞用のアスパラガスの品種もあります。ホームセンターで観賞用のアスパラガスの苗を見つけたら、寄せ植え用として購入して栽培してみてはいかがでしょうか。
育てる楽しみ
アスパラガスは、収穫後の立茎では子供の背丈を超えるくらい高くまで育つ植物です。見た目も涼しそうで、育ったアスパラガスを眺めるのも楽しみの一つです。年々、太い芽になっていくアスパラガスの収穫を「今か、今か」と育てる楽しみもあります。
まとめ
作り方簡単!アスパラガス栽培に挑戦しよう
アスパラガスの栽培は、初心者向けではありませんが、あまり土を選ばず苦土石灰で中和することと、年3回の肥料ををあげれば、管理はあまり難しくない作物です。水やりも乾燥気味で良いのであまり手間はかかりません。上手に育てれば10年は収穫できる作物なのでコスパもよいですね。興味を持たれた人は、ぜひ自分でのアスパラガス栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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アスパラガス以外の植物の育て方についてもご紹介しています。植物が気になる方は、ぜひこちらもチェックしてくださいね。
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