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コッヘルとは
コッヘルとは、登山やキャンプなどで使用される携帯用調理器具の一つです。サイズや材質など様々で、鍋、飯盒、フライパン、コップ、皿など、さまざな用途に使用されます。形状やサイズの違う種類を用意すれば、どこでも料理ができる、汎用性の高い調理器具なのです。
コッヘルの由来
コッヘルは、「調理するもの、調理器具」という意味がある、ドイツ語の「Kocher」から命名されました。コッヒェル、コッフェルとも呼ばれていますが、ドイツ語で発音すると「コッハー」が一番近いそうです。また、これは英語の「クッカー(Cooker )」と同義であるため、コッヘルの事をクッカーと呼ぶ場合もあります。ドイツ語と英語で発音は変わりますが、どちらも同じ「コッヘル(クッカー)」の事を指します。
コッヘルの特徴
コッヘルの特徴は、総じて「携帯しやすい」ことです。軽量なだけではなく、持ち手部分が折りたためるなど、極力コンパクトにできるような仕組みとなっています。少々味気なく、持ちにくいなどの面もありますが、重い荷物を持ちながらの登山や、大量に荷物が必要なキャンプでは、軽量でコンパクトにできるコッヘルはとても重宝されます。
コッヘルの選び方①:「形状」
選び方の1つ目は「形状」です。コッヘルは様々な種類があり、鍋のような丸形から、卵焼きフライパンのような四角い形状まであります。また、深さも、浅いものから深いものまで様々です。登山やキャンプではすべての調理器具は持っていけません。そのため、コッヘルの特徴や理解し、料理に合わせて選ぶ必要があります。
浅い形状のコッヘル(浅型)
浅いコッヘルは、主にフライパンや皿などに使用されます。
メリット
メリットは、底が浅いことで「熱伝導率が良い」ことです。そのため、焼いたり炒めたりしやすくなっています。また、浅いといっても種類によってはある程度深さがあり、お湯を沸かしたり鍋にしたりすることも可能です。浅く面積が少ない分掃除がしやすいなど、種類にもよりますが、最も料理に向いているコッヘルといえるかもしれません。
ちなみに、浅いことで皿にもしやすいです。汎用性が高い種類が多いですので、一つ持っているとても便利です。
デメリット
調理器具としては便利ですが、少々かさばるのが問題です。底が浅いことでガスカートリッジなどを入れておくことができません。荷物に余裕があれば問題ありませんが、小さいリュックなどでは持ち運びに苦労します。
深い形状のコッヘル(深型)
深いコッヘルは、主に鍋や炊飯に使用されます。他にも、コップ代わりに使うこともあります。
メリット
メリットは、「深さがある」ことです。材料を入れて温めれば鍋にできますし、パスタや炊飯などを作ることができます。また、コップ代わりにすることもでき、温かいお湯やスープを飲む際には欠かせません。料理に使用しなくても、コップ代わりに一つは用意しておきたいコッヘルです。
他にも、コッヘル内にガスカートリッジや食材なども入れてスペースを確保しやすかったり、蔦付きなら皿やフライパン代わりにできたりなど、一つでいろいろと賄うことができます。
デメリット
深いコッヘルは厚みがある分伝導率があまりよくありません。そのため、炒め物などにはあまり向いていません。
四角い形状コッヘル(スクエア)
多くのコッヘルは丸い形(円柱状型)をしていますが、中には四角い形のコッヘルもあります。
メリット
四角いコッヘルの特徴は「パッキンがしやすい」ことです。四角になることで丸形よりもパッキンしやすくなるのです。また、インスタント麺がピッタリハマります。登山中、麺を割らずに収納できるのはラーメン好きには朗報かもしれません。他にも、四隅があることでスープやお湯を注ぎやすいなど、ヤカンの代わりにもなります。
デメリット
鍋が丸いのには理由があります。丸くすることで熱伝導率を均等にし、熱の対流をおこすことで均等に熱を加えることができるようになっているのです。そのため、四角いコッヘルでは熱伝導率にムラができ、場所によっては温まりが弱い場合があります。また、一般的には丸形が主流で、四角いコッヘルは少ないです。そのため、あまり種類を選ぶことができません。
四角いコッヘル出なければできないことはありませんので、ラーメン用と割り切るのが良いのかもしれません。
コッヘルの選び方②:「サイズ」
選び方の2つ目は「サイズ」です。コッヘルのサイズは一人用から複数人用まで様々です。「大は小を兼ねる」ともいいますが、必要ないサイズは邪魔でしかありません。また、逆にサイズが小さければできることも限られます。形状と合わせてサイズも選ぶ必要があります。
目的に合わせて選ぶ
選び方の2つ目は「サイズ」です。コッヘルを選ぶ際は、使用目的に合わせて選びます。自分一人だけなら小さいコッヘルでもいいですが、複数人なら大きめのコッヘルが必要です。また、深いコッヘルを鍋に使用するのなら大きい方が良いですが、コップとして使用するなら小さい方が良いでしょう。
複数のコッヘルを用意すれば、どのような調理もすることはできます。ですが、それでは重く邪魔になります。目的に合わせて用意することで軽量で持ち歩きしやすくしましょう。
バーナーに合わせて選ぶ
使用するバーナーに合わせて選ぶことも大切です。もし、バーナーのサイズよりもコッヘルの方がデカいと、バランスが悪く倒れてしまいます。場合によっては火傷や火事にもつながりますので、選ぶ際は使用するバーナーと合わせて選んでください。
コッヘルの選び方③:「素材」
コッヘルを選ぶ際、素材は重要なポイントです。素材によって伝導率は違いますので、料理の出来栄えに直結する場合があります。また、耐久性や重量などにも影響します。登山で使用するなら、丈夫で軽量な方がいいですので、できればこだわった方が良いでしょう。
アルミニウム
メリット
最もメジャーな素材です。そのため、価格が安く入手しやすい特徴があります。また、熱伝導率が良いのも特徴です。アルミ製のコッヘルを使用すれば、弱火でもしっかりと料理に火を通すことができるでしょう。他にも、焦げにくく、そこそこ軽量で持ち運びがしやすいです。登山などで料理をするなら揃えておきたい調理器具といえます。
デメリット
アルミニウムの欠点は「耐久性の低さ」です。アルミホイルでわかるかもしれませんが、アルミは柔らかい素材です。そのため、圧力を加えると簡単に凹みます。また、錆びやすいのも特徴です。使用後の管理を怠るとすぐに使えなくなってしまうでしょう。
ただ、近年ではアルミ表面に特殊加工することで、耐久性や錆付き防止加工を行っているモデルもあります。そのため、アルミ性のコッヘルすべてが、耐久性が低く錆びやすいわけではありません。その分、値も張りますが、長く愛用するためにも良いアルミ製コッヘルを選びましょう。
チタン
メリット
チタンはのメリットは「丈夫で軽量」な事です。持ち運びがしやすいだけではなく、落としたり押しつぶしたりなど少々手荒に扱っても変形はしません。また、熱伝導率が低いため、持ち手の部分が熱くなりません。うっかり触って火傷するなんでことを減らすことができます。他にも、錆びにくいなど、アルミ製の上位互換の性能を持ちます。
登山では疲労を抑えるために、できるだけ荷物を軽量にします。丈夫で軽量なチタン製のコッヘルは、登山にとても合う素材といえるでしょう。
デメリット
熱伝導率が低く火傷しにくいメリットがありますが、逆にいえば「熱伝導率が悪くて料理に火を通しにくい」ともいえます。そのため、調理器具としてはあまり向いていません。特に炊飯は火が重要です。熱が伝わらないと十分に蒸すことができず、固いご飯が出来上がってしまいます。また、丈夫で軽量な素晴らしい素材ですので、値段も高価です。セットを購入すれば幾分かは安くなりますが、チタン製でそろえるのは財布に優しくありません。
ステンレス
メリット
ステンレスは、キッチンなど様々な場所で使用される素材です。丈夫で傷が付きにくいだけではなく、錆びやカビに強い素材です。また、冷めにくいため、スープやお湯を飲むのに向いています。さらに、値段も安価と食器を揃える人にもってこいの素材といえるでしょう。
デメリット
食器としては優秀ですが、熱伝導率が低く調理器具としてはいまいちです。また、重く焦げやすいデメリットがあります。慣れてしまえば炊飯も調理もできますが、焦げやすいですので注意が必要です。また、重量がありますので、ステンレス製の調理道具セットは、軽量で臨む登山にはあまり向いていません。どちらかといえば、キャンプやブッシュクラフト向きのコッヘルといえます。
コッヘルの選び方④:「メーカー」
絶対に気にした方がいいわけではありませんが、メーカーも購入の決め手となります。無名で怪しいメーカーは、耐久性や安全性などの心配があり、怖くて使うことができません。コッヘルは口を付けるものですから、できるだけ安全な物が良いです。有名なメーカーは安全性だけではなく、使いやすさにも注目しています。登山やキャンプを楽しむためにも、信頼できるメーカーを選びましょう。
有名どころだと、「ダグ」「スノーピーク」「ユニフレーム」「モンベル」「プリムス」あたりでしょうか?これ以外でも有名なメーカーは沢山ありますので、口コミなどを参考に探してみてください。
コッヘルの選び方⑤:「値段」
PRIMUS(プリムス) クッカー イージークックNS・ソロセットM PCKK202
最終的には「値段」で選ぶと思います。お金は有限ですので、何でも好き勝手購入できるわけではありません。特に初心者は他の装備もありますので、高価な器具はそんなに購入できません。財布と相談してどれを購入するのかを選びましょう。
初心者なら、「フライパン用の浅型」と「コップ用の深型」を購入するのをおすすめします。とりあえず、この2種類があれば大体の料理ができます。大体2,000~5,000円ほどで、セットになってるのもありますので参考にしてみてください。
おすすめのコッヘル①「スノーピーク(snow peak) トレック 900 SCS-008」
スノーピーク(snow peak) トレック 900 SCS-008
商品情報
●材質:本体/アルミ「アルマイト加工」、ハンドル/ステンレススチール
●サイズ:ポット/直径120×107mm、フタ/直径127×39mm
●収納サイズ:直径130×140mm
●容量:ポット/900ml、フタ/250ml
●重量:265g
商品紹介
もっともシンプルな、浅型と深型がセットになっているコッヘルです。特徴らしい特徴はありませんが、それが使いやすさを強調してくれます。また、値段が安いのも選びやすい理由の一つです。使いやすく安いですので、初心者が試しに購入するのにもってこいといえるでしょう。他にも、チタン製であったり、サイズが1400だったりと様々な種類があります。素材やサイズが気になるならそちらを試してみてもいいかもしれません。
おすすめのコッヘル②「コールマン パックアウェイ ソロクッカーセット 」
コールマン パックアウェイ ソロクッカーセット 2000012957
商品情報
●材質:本体/アルミ「アルマイト加工」、ハンドル/ステンレス、シリコン
●サイズ:ポット/直径125×100mm、フタ/直径120×50mm
●収納サイズ:直径125×150mm
●容量:ポット/900ml、フタ/400ml
●重量:約250g
商品紹介
浅型と深型がセットになった、ソロ用のコッヘルセットです。アルミ製で軽く調理がしやすくなっています。ハンドル部分にはシリコンカバーが付いており、ハンドルを持つ手が熱く、そして痛くなりにくいです。また、深型には目盛りが付いているのが特徴的です。これにより炊飯の水の量を調整しやすくなります。火が通りやすいアルミ製ですので、炊飯目的に是非おすすめです。他にも、コッヘルの底にすべり止めが付いていたりなど、使用者を考えた造りになっています。
おすすめのコッヘル③「mont-bell(モンベル) アルパイン クッカー」
mont-bell(モンベル) アルパイン クッカー スクエア 12+13セット 1124599
商品情報
●材質:本体/アルミ「ハードアナダイズド加工」、ハンドルカバー/シリコン
●サイズ:スクエア12=幅13.0×奥行き13.0×高さ7.9cm、スクエア13=幅14.2x奥行き14.2x高さ8.6cm
●収納サイズ:14.2×14.2×9.1cm
●容量:スクエア12=800ml、スクエア13=900ml
●総重量:約363g
商品紹介
四角い形状のコッヘル2個セットです。四角く形状と目盛りが付いていることでインスタントラーメンを調理しやすくしています。また、四隅にハンドルを付けることでスープを注ぎやすくもしています。片方だけの単品でも販売されていますが、片方でラーメンを作り、もう片方でコーヒーを沸かしたりなど、2つある方が便利かと思います。
おすすめのコッヘル④「UNIFLAME(ユニフレーム) ごはんクッカープラス」
UNIFLAME(ユニフレーム) ごはんクッカープラス No.667613
商品情報
●材質:本体/アルミ「アルマイト加工」
●サイズ:ライスクッカー=約直径15.5×9.1(深さ)cm、アルミクッカー=約直径14.3×6.8(深さ)cm、フライパン=約直径14.3×3.5(深さ)cm
●収納サイズ:約直径165×114mm
●容量:ライスクッカー=約1.8L、アルミクッカー=約1.1L
●総重量:約770g
商品紹介
炊飯ができるコッヘルセットです。蓋つきのライスクッカーに米と水を入れて炊くことで、美味しいご飯を山の上で食べることができます。ライスクッカーは3合炊くことができ、登山だけではなく自宅でも使用することができます。炊飯器の代わりにコッヘルで炊飯で、違った気分を味わえるかもしれませんよ?
おすすめのコッヘル⑤「EPIgas ATS チタンクッカー TYPE-3M」
EPI(イーピーアイ) ATSチタンクッカー TYPE-2 M TS-104
商品情報
●材質:本体/チタニウム、アルミニウム、ハンドル/ステンレス
●サイズ::本体:80H×150mm(径)(1350ml) 蓋:30H×160mm(径)(550ml)
●総重量:約202g
商品紹介
チタン製のクッカーです。浅型は蓋でもありますが、フライパンや皿代わりにも使用することができます。チタン製ですので、容器に口を付けても熱くなりません。また、チタンの欠点でもある熱伝導率の悪さを解消するため、底をアルミ加工してあります。丈夫で軽量、さらに劣化や腐食に強いですので、長く相性できる一品です。
おすすめのコッヘル⑥「キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) キャンプ用 小型ガス バーナー コンロ 圧電点火装置付クッカーセット」
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) キャンプ用 小型ガス バーナー コンロ 圧電点火装置付クッカーセット バッグ付M-7903
商品情報
●材質:ゴトク・受皿:鉄(クロームめっき)、バーナートップ:ステンレス鋼、器具栓:真鍮
●サイズ:幅125x奥行125x高さ93mm9.1(深さ)cm、アルミクッカー=約直径14.3×6.8(深さ)cm、フライパン=約直径14.3×3.5(深さ)cm
●収納サイズ:径153×78mm
●総重量:約740g
商品紹介
バーナーとセットのコッヘルです。コッヘルはバナーに合わせた設計になっていますので、サイズが合わず不安定な状態で使用する危険はありません。また、バーナーを深型に入れることでコンパクトにすることができます。バーナーも含めて用意する必要がある初心者におすすめの一品です。
ただ、着火が弱いという口コミもあります。そのため、ライターなど別の着火方法も用意して置く方が賢明です。
おすすめのコッヘル⑦「Aandyou キャンプクッカー クッカーセット 」
キャンプクッカー クッカーセット アルミクッカー アウトドア調理器具セット 登山用鍋 2-3人に適応 BBQ食器 ポータブル キャンピング鍋 収納袋付き
商品情報
●材質:本体/酸化アルミニウム、ハンドル/ステンレス、シリコン
●サイズ:鍋/16 x 9cm(直径 x 高さ)、フライパン/17 x 4.5cm(直径 x 高さ)、ポット/15 x 8cm(直径 x 高さ)
●収納サイズ:18.5 x 18.5 x 13cm(長さ x 幅さ x 高さ)
●総重量:890g
商品紹介
3点セットのクッカーセットです。深型と浅型の他にポットが付きます。大きめのサイズで沢山料理することができ、ソロだけではなく2~3人用でも調理することが可能です。深型に蓋が付いていますが、これは浅型にも使用できます。少し小さいですが、目玉焼きなどを蒸し上げる際に使ってみるのもいいでしょう。コンパクトに畳めるだけではなく、軽量でもあります。登山で調理をするのなら是非持っていきたい一品です。
おすすめのコッヘル⑧「KingCamp キャンプ クッカーセット」
KingCamp キャンプ クッカーセット 鍋 セット アルミ 5~6人用 調理器具 収納袋付き BBQ用 アウトドア KP3912
商品情報
●材質:本体/アルミ「アルマイト加工」、ハンドル/ステンレス、シリコン、食器/食品グレードプラスチック
●収納サイズ:20.5cm×20.5cm×16cm
●総重量:約1.5kg
●セット内容:ポートと蓋×3 フライパン×1 ボウル×5 しゃもじ×1 柄杓×1 皿×2 クリーンスポンジ×1 収納袋×1
商品紹介
様々な器具と食器をセットにした多人数用コッヘルセットです。3種類の深型と大きめの浅型により、様々な料理を作ることができます。重量とサイズがあるため登山に向きませんが、家族で過ごすキャンプではこれ一つで足りてしまいます。キャンプ用品をそろえるのが面倒な人に是非おすすめです。
まとめ
極論をいってしまうと、わざわざコッヘルに凝る必要はありません。インスタント食品があれば、お湯で温めるだけで用はすみまし、コンビニなどで携帯食やおにぎりを購入していけば、コッヘル自体必要が無いといえます。そのため、人によっては「わざわざ荷物を増やしてまでコッヘルを用意する必要はない」と思うかもしれません。
ですが、そのような考えではもったいないです。山の上の見晴らしが良い中での食事や、星空を眺めての食事は一味違ってきまし、釣った魚や採った木の実をその場で調理するなどの楽しみ方もあります。たかだか調理するだけではありますが、普段とは違う自然の中での環境がスパイスとなり、美味しさや楽しさを何倍にも引き上げてくれるのです。
是非、コッヘルをぶら下げて、外へ遊びに出かけましょう。
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