舞茸ってどんな植物？
舞茸は、アジアやヨーロッパなどの温暖な地域に自生するキノコです。山林のなかでもカシ類、ナラ類、シイ類といったブナ科の樹木に寄生します。一般的に、キノコ類は低カロリーでダイエットによい食材だと言われています。
キノコ類のなかでもダイエットにおすすめ
なかでも特におすすめなのが舞茸。美容や健康、ダイエットによいとされる栄養成分が豊富に含まれているきのこです。舞茸は、独特の舌触りと風味が魅力的で、どんなレシピにも合います。
また、スーパーで手軽に購入できるのもよいところ。最近では、舞茸を乾燥させて粉末にしたものも販売されていて、より簡単に舞茸の栄養成分を摂取することもできます。
名前の由来
舞茸の名前の由来には、2つの説があります。ひとつめは、山の中で舞茸が生えている姿が、まるで蝶々が舞っているように見えることから名付けられたというもの。もうひとつは、舞茸はとても美味しく、見つけたひとが喜んで踊りだすということから名付けられたという説です。
本来は秋が旬
舞茸の旬は、10～11月ごろです。ですが、最近では菌床栽培により一年中舞茸が出回るようになっています。ただし、野生で摂れる舞茸の美味しさは格別で、菌床栽培のものとはまるで別物なのだそうです。
舞茸の基本データ
科名属名
サルノコシカケ科マイタケ属
学名
Grifola frondosa
和名
舞茸
別名
なし
英名
Hen of the Woods
原産国
アジア、ヨーロッパ、北アメリカ
舞茸は美容と健康によいきのこ
舞茸は、キノコ類のなかでも特に美容と健康によいキノコとして注目を浴びています。その理由について詳しくご紹介いたします。
舞茸が美容と健康によい理由1・低カロリー
舞茸は、とにかくカロリーが低く、100グラムで16キロカロリーです。もちろん天ぷらなど料理次第ではカロリーが上がってしまいますが、舞茸は食感が良いので、どんな料理にも合いやすく、低カロリーのレシピも豊富にあります。
舞茸が美容と健康によい理由2 食べ応えがある
舞茸は食感がよく、食べ応えがあります。ダイエットしていても物足りなさを感じずに済む食材ではないでしょうか。さらに舞茸には豊富な食物繊維が含まれています。
食物繊維は体内で水分を吸収する性質を持っているので、少し食べると満腹感が得られます。また、食物繊維は消化されにくいので長時間、空腹をあまり感じずに済みます。
舞茸が美容と健康によい理由2 優れた栄養価
舞茸には、とても多くの栄養成分が含まれています。なかには、ほかのキノコ類にはない舞茸特有の栄養成分もあり、それら栄養成分は、すべて美容や健康によいものばかりです。では、舞茸の栄養成分と効果効能について詳しく見ていきましょう。
舞茸の栄養価と効果効能1 食物繊維β-グルカン
舞茸には、βーグルカンという食物繊維が含まれています。β‐グルカンには、不溶性β‐グルカンと水溶性β‐グルカンがあるのですが、このうち舞茸に含まれているのは、不溶性β‐グルカンです。
不溶性β‐グルカンは、体内で腸の働きをサポートしてくれます。腸内環境を整えデトックス効果が期待されるので、ダイエットや美容にも最適な栄養素です。
舞茸の栄養価と効果効能2 ナイアシン
舞茸には、ナイアシンが豊富に含まれています。ナイアシンはキノコ類に多く含まれる栄養素ですが、キノコ類のなかでも、舞茸のナイアシン含有量はトップクラスです。ナイアシンは、たんぱく質や脂質、炭水化物の代謝をサポートする栄養素なので、ダイエット中に積極的に摂取したい栄養素です。
また、ナイアシンは、皮膚や粘膜を美しく保つ効果にも優れ、肌荒れを予防し美肌をもたらす栄養成分です。さらに、ナイアシンには、アルコール代謝をサポートする効果もあり、飲み過ぎたあとなどに舞茸を摂取するとよいそうです。
飲み過ぎたと思ったら、舞茸の乾燥粉末のお茶を飲んでおいてもいいですね。
舞茸の栄養価と効果効能3 エルゴステロール
舞茸には、エルゴステロールが含まれています。最近の研究によると、エルゴステロールには、腫瘍の成長を抑制する働きによりガンの抑制効果があるそうです。
エルゴステロールは、太陽の光を浴びることでビタミンDに変化する栄養素です。ビタミンDは、カルシウム代謝をサポートすることにより、体内で骨や歯を作る助けとなります。
ビタミンDが不足すると、乳幼児ではくる病、高齢者では骨粗しょう症のリスクが上がります。また、ビタミンDは、筋肉の収縮、神経の伝達、血中カルシウム濃度の調整など、私たち人間にとって必要不可欠な働きをしてくれる物質です。
舞茸の栄養価と効果効能4 酵素エンドペプチダーゼ
舞茸には、酵素エンドペプチダーゼが含まれています。酵素エンドペプチダーゼは、お肉をやわらかくする作用があります。たとえばお料理の際に、牛肉にちぎった舞茸をまぶして数時間保存しておくと、お肉がやわらかく食べやすくなるそうです。
舞茸の栄養価と効果効能5 MD-フラクション
舞茸には、MD‐フラクションが含まれています。MD‐フラクションは、舞茸にのみ含まれる舞茸特有の栄養素です。MD‐フラクションは、ナチュラルキラー細胞を活性化させ、免疫力を高める効果を持っています。がん細胞の転移を抑制する効果もあるそうです。
舞茸の栄養価と効果効能6 キノコキトサン
舞茸には、キノコキトサンが含まれています。キノコキトサンとは、キノコにのみ含まれる成分で、体内の中性脂肪を減少させるとともに、脂肪の吸収を妨げる効果を持っています。キノコキトサンは、動脈硬化など生活習慣病によい栄養成分です。
舞茸の栄養価と効果効能7 MX‐フラクション
舞茸には、MX‐フラクションが含まれています。MX‐フラクションには、体内のコレステロールや脂肪を分解する働きがあり、太りにくい体質へとサポートしてくれます。
また、基礎代謝をアップさせる作用もあるので、血流が促進され老廃物の排出がスムーズになります。MX‐フラクションは、ダイエットにとてもよい栄養成分と言えるでしょう。
舞茸の栄養価と効果効能8 ナイアシン
舞茸には、ナイアシンが豊富に含まれています。ナイアシンは、体内の脂質や糖質をエネルギーに変える酵素の働きをサポートします。ダイエットサポートサプリにもよく使われている成分です。
舞茸の栄養価と効果効能9 ビタミンB
舞茸には、ビタミンB類がたくさん含まれています。まず、ビタミンB1は、体内の糖質の代謝を促進し、疲労回復に役立つ栄養素です。またイライラ解消や集中力アップといった効能もあります。
ビタミンB2は、炭水化物やたんぱく質、脂質の代謝を促進する作用を持つ栄養素です。また、皮膚や粘膜を美しく保つ作用にも優れているので、美肌に必要不可欠です。
とくにダイエット中には、肌荒れになることがあるので、ビタミンB類を積極的に摂取するとよいでしょう。
舞茸を食べるときのコツ
ダイエットや美容、健康にとてもよい舞茸ですが、美味しく食べて栄養成分を効率よく摂取するためのルールがありますので、ご紹介いたします。
あまり洗いすぎない
舞茸に限らず、キノコ類というのは、あまり洗いすぎるとせっかくの風味や香りが落ちてしまいます。また、舞茸に含まれるMX‐フラクションは、水溶性の栄養成分なので、あまり水でしっかり洗うと栄養素が溶けて流れてしまいます。舞茸を料理するときに汚れが気になったら、きれいな布で軽くふくのがベストです。
食べ過ぎない
舞茸をはじめとして、キノコ類を食べるときは、一日の目安摂取量を守りましょう。体によいからと一度に食べ過ぎると、お腹をこわすことがあります。ちなみに舞茸の一日の目安摂取量は、30～50グラムくらいです。また、舞茸は必ず熱を加えてから食べましょう。
舞茸を乾燥させた粉末を利用するのもGOOD
舞茸がダイエットによいことは分かったけれど、毎日料理して食べるのは難しい、そんな方におすすめなのが、舞茸の乾燥粉末です。商品にもよりますが、乾燥粉末5グラムでだいたい50グラムくらいの栄養成分を摂取できるので、手軽で効率的です。
風味がよいので、乾燥粉末をぱらりと振りかけて料理の隠し味にする、また、乾燥粉末をお湯でといてお茶にして飲むなどするのがおすすめです。
舞茸のおすすめレシピ
どんな料理にも合いやすい舞茸。アレンジ次第でさまざまなレシピがあります。おすすめの舞茸を使ったレシピをご紹介いたします。
おすすめレシピ1・舞茸と海老のバター炒め
舞茸をさっと清潔な布で拭いたら、手で一口サイズにちぎります。海老の殻をむき、背ワタを取り除きます。海老をしばらく少量の牛乳につけておくと臭みが取れます。フライパンに少量のバターを入れ熱したら、舞茸と海老を加えて炒めます。
両方に火が通ったら、最後にバターをひとかけら入れて火を止めます。お皿に盛り付けたあと、お好みで刻みパセリをふりかけると美味しいです。
おすすめレシピ2・舞茸たっぷりグラタン
フライパンを弱火で熱し、バターを溶かします。小麦粉を加えダマにならないように混ぜます。牛乳を加え、ダマにならないように混ぜたらホワイトソースの完成です。舞茸をさっとゆでて、出来上がった舞茸と混ぜ合わせたら、耐熱皿に入れます。
上からとろけるチーズを振りかけて、200度のオーブンで20分くらい焼きます。最後に、乾燥イタリアンパセリをトッピングして完成です。
おすすめレシピ3・舞茸と牛肉のすき焼き風
舞茸を清潔な布でさっと拭いて、手で一口サイズにちぎります。糸こんにゃくをさっとゆでて下ごしらえしておきます。太ねぎと豆腐を一口サイズにカットします。鍋を熱したら牛脂を入れます。
糸こんにゃく、太ねぎ、牛肉を加え、さっと炒めます。水としょうゆ、酒、しょうゆを入れます。コトコト炊いて、味がなじんだら完成です。
おすすめレシピ4・舞茸とベーコンのパスタ
パスタを深鍋で茹でます。舞茸とベーコンを一口サイズにカットします。フライパンにオリーブオイルを敷いて熱したら、舞茸とベーコンを加えて炒めます。茹だったパスタを加え、コンソメの素と塩コショウで味を整えながら、混ぜ合わせて完成です。
おすすめレシピ5・舞茸の天ぷら
舞茸をきれいな布でさっと拭いたら、一口サイズに手でちぎります。てんぷら粉をつけて、強火で揚げます。お好みで、抹茶塩やおだしを添えると美味しいです。
おすすめレシピ6・舞茸と鳥皮のポン酢和え
舞茸をさっときれいな布で拭いたら、手で一口サイズにちぎります。鳥皮を一口サイズにカットします。舞茸と鳥皮をそれぞれお鍋で茹でます。茹だった舞茸と鳥皮の水を切り、ポン酢を加えて一緒に混ぜ合わせます。お好みで白ゴマやマスタード、柚子胡椒をプラスするとお酒のアテにも最適です。
舞茸を食べてきれいになろう
舞茸は、お鍋やすき焼き、煮物、天ぷら、炊き込みご飯など和食のほか、パスタやグラタンなどの洋食にも合う万能食材です。スーパーで比較的安く、またいつでも買えるのも嬉しいところ。
舞茸は美味しいだけでなく、低カロリーかつ高栄養価でダイエットのサポートに最適です。美味しい舞茸料理を食べてきれいに痩せませ幼。最近では、舞茸の乾燥粉末も売られているので利用しても便利ですよ。
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