ヒラタクワガタのメスについて
どんな特徴がある?
ヒラタクワガタは、西日本におおく生息し東日本ではほとんど見られないクワガタです。基本暖かい時期にみられることがおおく、5月から10月ころが採集におすすめです。
湿度の高い環境をこのむ性質があり、川などの水があるところの周辺や近くの林で樹液をエサにして暮らしています。
ヒラタクワガタのメスの特徴
ヒラタクワガタのメスの特徴といえば、小さなアゴに小さな一対の歯がみられます。背中にはやや光沢がありうすく細い縦スジの線がはいっているのがわかります。性格はオスほどの凶暴性はみられません。
ヒラタクワガタのオスの性格は凶暴!
ヒラタクワガタのオスの特徴は、平たいからだと体色は黒色であり、大きなアゴの中間あたりに一対の内歯がみられます。オスの性格は気性が荒く縄張り争いやメスを奪うために戦ったり、ときにはメスを殺してしまうほどです。
ですので飼育のとき一緒のケースにいれるのはペアリングのときだけです。それも一時的にですので、あまり長い時間置かないように気を付けましょう。
ヒラタクワガタの寿命
ヒラタクワガタの幼虫は冬を越して翌年の秋までには羽化をしてさらに翌年の活動に備えて休眠状態に入ります。冬を越すことが多いため、寿命も2から3年といわれています。
ヒラタクワガタのメスの見分け方や違いをご紹介!
他のクワガタとの違い
クワガタには背中の輝き具合やサイズ、性格や寿命などさまざまな違いと特徴がみられます。これからクワガタの種類や見分け方などをご紹介していきます。
①見分け方と違い コクワガタのメス
コクワガタとヒラタクワガタは形がそっくりなクワガタです。しかし、ヒラタクワガタとの違いをいえば背中のはねには点刻状の細いスジがはいっており、ヒラタにくらべて前脚がまっすぐにのびています。
背中にツヤがなくザラザラしているのもコクワガタの特徴といえるでしょう。性格も平和主義で飼育しやすいクワガタです。ちなみにサイズは21から33ミリメートルと言われており、寿命は2、3年になります。
②見分け方と違い オオクワガタのメス
オオクワガタは日本最大級のクワガタで、オスは太い大アゴに一対のおおきな内歯をもち、黒い体色と大きなアゴから希少な個体とされています。メスの背中はより真っ黒で、スジがはいっているのが特徴です。
ヒラタクワガタと見分けかたとして、前脚がまっすぐであるところとツヤはヒラタクワガタにくらべて少し劣ります。性格は子供にも捕まってしまうほど穏やかであり、寿命も4から5年ととても長生きします。サイズも40から50ミリメートルがほとんどといわれています。
③見分け方と違い ノコギリクワガタのメス
ノコギリクワガタは、日本を代表するクワガタです。大型のオスは大きな大アゴをもち、いくつかの内歯を有しています。性格はメスよりオスのほうが気性が荒いことが分かっています。
一方のメスのほうは、黒から赤褐色の個体がほとんどで、ヒラタクワガタよりは背中にツヤがみられません。そして全体的に丸みをおびており、横から観察すると背中の羽が盛り上がっているのがわかります。サイズは23から40ミリメートル、寿命は数か月から半年といわれています。
④見分け方と違い ミヤマクワガタのメス
ミヤマクワガタは標高が高く、涼しい場所に生息しています。オスの性格は攻撃的なことで知られています。メスは背中が赤身がかっており、アゴも他のメスとくらべてみると太いことがわかります。
ヒラタクワガタとの違いはというと、ミヤマクワガタをうら返して太ももに注目すると太もも付近がオレンジ色をしており、お腹には産毛が目立ちます。サイズはというと25から48ミリメートル、寿命もヒラタクワガタとくらべて3から4か月と非常に短いです。
⑤見分け方と違い アカアシクワガタのメス
アカアシクワガタは標高の高い場所を好みます。メスは左右一対の小さな突起がみられます。メスもオスも性格は温厚で飼育しやすいです。
ヒラタクワガタは、背中に薄ぼんやりとした縦スジがあるのに対してアカアシクワガタにはそのスジが見当たりません。足の太ももが赤いのも特徴となります。サイズは23から36ミリメートルほどで、寿命は1、2年といわれています。
⑥見分け方と違い スジクワガタのメス
スジクワガタはサイズが小さく、オスでも40ミリメートルに満たないほど小さいと言われています。全国に分布し標高が高い場所を好みますが、生息する場所が局地的で発見しにくいクワガタとしても知られており、性格はおとなしいです。
ヒラタクワガタとの見分け方ですが、背中にはっきりとした点刻状のスジにあります。ヒラタクワガタの背中は滑らかな印象を与えるのに対して、スジクワガタはちょっと粗めです。サイズは小さいものがほとんどなので14から24ミリメートル、寿命も2年程度といわれています。
⑦見分け方と違い ヒメオオクワガタのメス
高山のブナ林に生息していることが多いクワガタです。体色は黒く、ツヤも弱いのでヒラタクワガタに似ていますが、見分けかたとしては足の長さにあります。サイズはオスは58ミリメートルまで大きくなりますが、メス42メートルまでで寿命は1、2年程度といわれています。
⑧見分け方と違い アマミノコギリクワガタのメス
奄美大島のクワガタで、メスは黒色で全体的にツヤがありません。ヒラタクワガタとの見分け方は点刻と太い縦スジがみられますので、区別がつきやすいでしょう。サイズは28から40ミリメートルくらいで、寿命は3から5か月と非常に短いです。
ヒラタクワガタのメス採集方法について
採集にあたって気を付けることは?
ここからは、ヒラタクワガタを獲りにいくにあたって必要な時期や餌、道具にはなにが必要かをご紹介していきます。
採集にあたって注意していただきたいことは、ヒラタクワガタのオスは荒い性格をしており、メスをも殺してしまうほどの強力な大アゴをもっていますので、ケガをしないように十分な対策をして出かけてください。
採集時期について
ヒラタクワガタは、暖かいところに生息するクワガタです。ですので東日本よりは西日本に多く見られ、東日本でも比較的暖かいところに生息していることが多いので、時期も5月から10月がもっとも多くヒラタクワガタがみられる時期となります。
もっとも多くみられる時間帯は日が昇る時間と日が沈んでからの22時頃までと言われています。ヒラタクワガタは夜遅くなってくると動き出すため、暗い時間を狙っていくのがいいでしょう。
採集場所について
ヒラタクワガタは樹液や樹木のなかが腐るなどしてできた洞窟状のウロなどに集まる習性がありますので、近くに樹液が出ているクヌギやナラなどの広葉樹があるかないか、樹皮がはがれてウロがないか確認してみてください。
仕掛けとなる餌について
ヒラタクワガタは樹液がすきですが、主に仕掛けとして使われるものにはバナナや寒天ゼリー、昆虫ゼリー、ヨーグルト、焼酎、ハチミツ、リンゴなどがあります。これらは飼育などでも使われることが多いものですので、飼育を考えているかたなら観察も含めて仕掛けてみるのもいいでしょう。
採集する道具とその方法について
絶対必要な道具として、懐中電灯があります。ヒラタクワガタは樹液を求めて暗い時間に集まりやすいため懐中電灯は欠かすことはできません。ウロのなかを照らしたり、樹木の根元を照らしたりしてヒラタクワガタを探します。
樹洞など見えないところからクワガタを掻き出す掻き出し棒や、持っているのであればクワガタスコープが必要となります。ヒラタクワガタはウロなど見えないところに隠れているため、それを掻き出すために掻き出し棒が役に立つのです。クワガタスコープはLEDを採用し先端の映像を目の前のレンズから見ることができ、様々な種類が販売されています。
虫取り網は、もっていると役に立つ道具です。ヒラタクワガタは必ずしも根元近くにいるとは限りません。高いところにウロがあったり、樹液がついていたりすることもありますので、木に登ったりせずにそこに集まるヒラタクワガタを捕まえる際に使います。そのとき脚立もあると便利でしょう。
ヒラタクワガタは、樹木だけではなく光にも集まる習性があります。外灯や雑木林近くの自動販売機などにも寄ってきやすいですので、そこを探してみるのも見つけるポイントとなります。
ヒラタクワガタの買い方について
どこで販売されている?
ヒラタクワガタの買い方や販売先がわからないというかたも多いと思います。自然で捕まえて飼育する人もおおいとおもいますが、近くのホームセンターやネットショップでもたくさん販売されている昆虫ですので、探してみて下さい。
通販やオークションサイトを利用した買い方
一番手軽な方法としては通販などを利用した買い方です。種類も豊富で、サイズや飼育環境なども詳細に書かれて販売されています。国産と外国産によって値段も違いますのでお店に問い合わせたり、死着した場合の補償サービスをつけているところもありますので利用してみるのもいいでしょう。
ホームセンターやペットショップを利用した買い方
ホームセンターなどにいっての買い方もあります。実際自分の目で確かめることができ、どういう買い方があるかを確認できたり飼育用品なども手に取って確認したりできますので、直接見たいかたにはおすすめです。
専門店を利用した買い方
同じく直接確かめることができる買い方に専門店があります。全国には有名専門店がたくさんありますので、自分が住んでる地域の近くに専門店がないか調べてみて下さい。専門店では、飼育用品が販売されているだけではなく、クワガタの生態や飼育方法などについても詳しく教えてくれます。
ヒラタクワガタのメスの値段っていくら?
外国産は高い!?
ヒラタクワガタは、サイズ、地域、国によって大きく値段が違います。購入を考えている場合には販売先に問い合わせをしたり、いくらで販売されているのかを直接お店に行って自分の希望に合った値段を見つけて下さい。
日本のヒラタクワガタの場合は、メスもオスも数千円程度の値段のものが多いです。たとえば三重県産の本土ヒラタクワガタだとオス62、メス35ミリメートルで値段3000円前後、対馬いづはら産ではオス56、30ミリメートルで値段1500円前後と言われています。
それに対して海外の場合では値段が高くなってきます。スマトラオオヒラタクワガタといわれるクワガタは、オス95、メス45ミリメートルで値段15000円、超大型と言われるパラワンオオヒラタクワガタも成虫ペアで値段15000円と言われています。
ヒラタクワガタのメスの飼育方法について
慎重な管理を
ヒラタクワガタの飼育にはいくつか気を付けなければいけない事があります。ただ単にケースにいれて適当に餌を与えて育てていれば大丈夫と思われがちですが、ちゃんとした飼育をしていかないと寿命より早めにしんでしまうことがあるのです。ここでは、成虫の飼育に絞って説明していきたいとおもいます。
飼育に必要な道具
飼育するために必要な道具には飼育ケース、成虫マット、昆虫ゼリー、広葉樹の樹皮、クヌギやコナラなどの落ち葉などがあります。値段も安いのから高いのまでさまざまです。
飼育ケースは観察用や産卵用などが販売されており、値段は数百円から数千円ほどです。サイズもLからSSまでそれぞれの目的に合ったものを選ぶとよいでしょう。成虫マットは飼育やメスの産卵のさいに使用でき、値段もやすいものがおおいです。成虫マットは幼虫のエサとしても使えます。
昆虫ゼリーには、高たんぱく、黒糖、乳酸ゼリーがありますので、食事のバランス考えて与えてあげてください。広葉樹の樹皮やクヌギ、コナラの落ち葉は通販サイトでも販売されていますので、そちらを利用してみるのもいいでしょう。
ヒラタクワガタのオスとメスは別々に!
飼育下では、オスとメスは一緒にいれないほうがいいでしょう。オスはメスに比べて縄張り意識が強い性格で、同じケースにいれてしまうことによってメスを大きなアゴで殺してしまうことがあるからです。
繁殖などで一時的に同じケースにいれることはありますが、それ以外には別々のケースにいれることをおすすめします。
ヒラタクワガタの飼育には温度が大事!
ヒラタクワガタはもともと涼しい環境をこのむ特徴があり、温度にも注意が必要です。屋内の飼育では30度をこえてしまうとヒラタクワガタは弱ってしまうため、真夏などはエアコンを使って23度から25度前後を保つことがベストと言われています。
真冬もエアコンはもちろん保温性の高い段ボールなどにいれたりするのも効果的です。また、発泡スチロールやヒーターを使って室温を温めるのもいいでしょう。暑くなりすぎないように調整をおこないながら管理することが必要となります。
ヒラタクワガタにはゼリーがオススメ!
ヒラタクワガタはリンゴ、バナナ、スイカなどの果実を好んで食べますが、賞味期限から考えると市販の専用ゼリーがいいでしょう。各メーカーより栄養バランスも考えて作られており、クワガタの健康を考えた買い方をおすすめします。
最後に
クワガタと一口にいっても、その特徴や寿命、種類、サイズ、販売先、買い方、飼育など実にさまざまであることがご理解いただけたと思います。飼育するのは成虫だけとは限らず、幼虫の段階から育てたいという人もいるとおもいますので、育て方の方法やそれに必要な道具はネットの情報や専門店などを活用してみてください。