最強硬度の結び方8の字結びをマスターしよう
8の字結び(エイトノット)とはロープの途中に結び目をつくる結び方のひとつです。つくった結び目が数字の8の形に似ていることからそのように言われていると考えられています。ロープや釣り糸を結ぶというと、難しく考えてしまう方もいると思いますが、このエイトノットを覚えているだけで、様々なアウトドアで力を発揮すること間違いありません。
ノット(knot)って
8の字結びは、別名エイトノット(knot)といいます。ノットというのは、紐の結び方を研究する分野のことで、結び方をノットとよんでいます。ノットセオリーと行って、結び方を数学的に体系化していく分野なんです。ここでは、難しい理論は扱いません。例えば、ネクタイの結び方にはシングルとダブルなどの結び方の種類があることをご存知かと思います。これらも実はプレーンノット、ダブルノットと呼ばれています。もちろん釣りの世界や登山の世界でもこのノットという言葉が随所に用いられ、いろんな結び方の種類がありますので、少しずつ覚えていきましょう。今回はエイトノットという種類の結び方について、詳細に紹介します。
8の字結びの結び方
結び方の概要
エイトノットは次のようにしてつくります。1、紐を使って輪っかをつくります。普通止め結びの場合には1回折り返し、下から輪っかをくぐらせます。8の字結びではこの折り返しを2回行い、上から輪っかをくぐらせます。2,紐の端をさきほどつくった輪っかの上から入れます。このとき上下を反対にすると止め結びになってしまいます。3,出てきた紐を引っ張って結び目を締めます。紐の端が8の字を描くように動かして結ぶことで8の字結びができます。
結び方1
紐で輪っかを作ります。先端が紐の上に来るように紐を重ねます。
結び方2
1度折り返します。(このまま、下から輪っかに先端を通したものが止め結びです。)先端を紐の下を通して折り返します。
輪っかの先端をこのまま下に通すとこの写真のように止め結びになります。引っ張ってしまうと固く結ばれてしまいます。
これが止め結びです。固く結んでしまうとなかなか取れません。糸のような細い紐ですと固く結んでしまったら解くのが大変ですね。
結び方3
2回折り返すというのは、この写真のようになります。8の字がはっきり見えますね。この8の字を作るということがこの結び方のポイントとなります。ここさえ間違えなければすぐに覚えてしまいます。
結び方4
このまま紐の先端と別の先端に通じる紐の部分を左右に引いてしっかり結びます。先程の止め結びの写真と結び目の大きさを比較してみましょう。こちらのほうが結び目が大きいことが分かりますね。
8の字結びの特徴
一見すると、止め結びでも8の字結びでも結び方は違わないように見えます。両者ともに固く結べています。では、大きな違いは何でしょうか。実は、紐の結びを解くときが全く違うのです。止め結びをしっかりしてしまうと、なかなか外すことができません。しかし、8の字結びならば、結び目が大きく、結び目のところを少し緩めてやれば簡単に解けてしまいます。
8の字結びは多用途
8の字結びでつくった結び目は、止め結びでつくった結び目よりひとまわり大きくなります。また、止め結びはしっかり締めてしまうと解くのが大変です。8の字結びならば固く締めても簡単に解くことができます。用途は、以下のようなものが挙げられます。様々な分野で使われていますので、是非マスターしましょう。
新聞紙やダンボールなどを縛る際の強度を高める
新聞紙やダンボールなどを十字に縛りまとめるとき、十字部のところを8の字にむすびます。こうすることで、縛りの湯良さを高めることができます。廃品回収時などに紐で縛ってまとめる時に大変役に立ちます。
紐を引くときの引っかかりとして利用する
紐に結び目をつくって、紐を引っ張るときの引っかかりとして利用します。紐を持つ手が滑らないため、より大きな力で紐が引けます。
穴に通した紐が穴から抜けないようにする
穴を通した紐の先に結び目を作ることで、穴から紐が抜けないようにすることです。テニスやバドミントンのガット貼る時には写真のように結び目を作ります。止め結びより8の字結びのほうが大きな結び目となるため、より大きな穴にも対応することができます。このように、穴に紐を通しその先端に結び目を作っておくことで紐が抜けなくなります。8の字むすびならば、紐を解く時にほどけやすいので能率的です。
ロープで非常用の縄梯子を作る
ロープに8の字結びを複数等間隔になるように作り、非常用の縄梯子をつくります。止め結びより8の字結びのほうが大きな結び目ができるので、引っかかりが大きく登りやすくなります。キャンプやアウトドアでちょっとした冒険が縄1本でできます。木に結んでターザンのマネをやるときも、エイトノットで結び目を作っておくとおしりが落ちなくて便利です。
チチワをつくって結ぶ
この後で詳しく紹介しますが、紐の先端に輪っかを作ったものをチチワといいます。このチチワをつくっておくことで、紐が様々なものと接続しやすくなります。
ラインの結び方の種類
8の字結びは登山やキャンプなどのロープワーク、運搬時のロープでの固定、海釣りや川釣りなどのラインの結び方などで力を発揮しています。
釣り糸は大きく役割で分けて2種類
釣り糸は、釣りに使われる糸のことです。釣り竿側に付いている比較的太目の釣り糸を道糸(または英語でライン)といいます。針側の細めの糸をハリスと呼んで区別するのが一般的です。
ラインの結び方
ラインの結び方は、たくさんあります。大きく分けると、ライン同士を結ぶ結び方、チチワをつくって延べ竿の穂先と結ぶ結び方、ラインとサルカン(金具の輪)を結ぶ結びかた、ラインとハリスを結ぶ結び方です。
結び方の種類
ライン同士の結び方には、電車結び、FGノット、PRノット、ラインとサルカンとの結び方には、ユニノット、ダブルループドユニノット、クリンチノット、ハングマンズノット、ラインとハリスの結び方には外掛け結び、パロマーノット、枕付き南方伸縄結びなどが知られています。チチワ・8の字ノットはどの結び方にも対応できる万能の結び方です。
8ノットはチチワを作る基本的な結び方
チチワとは、ラインの先に輪っかを作って、りりあんやライン同士、サルカンなどとつなぐ際の基本となる結び方です。8の字結びをすることにより、結び目にに力が加わってもずれにくく、外すときも簡単に外せます。初心者は、まずはこの結び方をマスターすると色んな場面に応用でき便利です。
チチワ
このように、ラインの先端に輪っかを作ったものをチチワといいます。このチチワを作ることで、ラインと竿やライン同士、ラインとサルカンなどと固定しやすく、また簡単に解くことができます。
簡単で最強チチワ・8ノット
それでは、最強チチワ・8ノットの作り方を紹介します。基本は先程の8の字結びですが、輪っかを作るので、ラインの先端を折り返し、二重にしたラインで8の字結びを2回行うと思ってください。
ラインの先を二重にする
チチワを作るためには、ライン(ここでは見やすく紐にしました)の先端を二重にして8の字結びを行います。
八の字結びで輪っかをつくる
二重にしたラインの先端を持って8の字結びをし、大きめの輪っかを作ります。
チチワを作る
ラインでつくった輪っかの先端部を同様に8の字結びで再び結ぶと小さなチチワが出来上がります。
ラインでチチワを作るとこのようになります。先端の輪っか(チチワ)のすぐ下の結び目が8の字結びになっていることが分かります。
8の字結びの強度は
このようにチチワをつくっておけば、チチワと竿の先端、チチワ同士、チチワとサルカンが簡単に接続でき、解けることはありません。強度はラインの強度ということになります。つまり、ラインが切れないと外れないし、比較的簡単に解けるということです。
まとめ
8の字結び分かりましたでしょうか、止め結びと同じような結び方ですが、結び目が大きくなり安定し解くのも簡単なんです。釣りのラインを結ぶ時に大変重宝する結び方です。これをマスターすれば、どんな釣りでも基本的にはOKです。その後に、また様々な特徴ある結び方に挑戦してみてください。
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