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ダブルクリンチノットの結び方!強度を高める巻き付け回数はどれだ?

タックルを作るうえでラインとライン、ラインと金具など使用場所によって結束方法は多数存在します。中でも使用頻度の高い結び方がダブルクリンチノットです。今回はダブルクリンチノットのあれこれと、状況によって便利に使える結束方法(ノット)を幾つかご紹介いたします。
2020年8月27日
kuma10
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使用頻度の高いダブルクリンチノット

釣りのタックルを作る際、ラインとアイやスイベルなどの金具を結束させることが不可欠です。その際結束強度の高い結び方を誰でもすると思います。その結束方法はさまざまですが、現場で瞬時に強度のある結び方をするなら「ダブルクリンチノット」と決めている方が多いようです。それはダブルクリンチノットが簡単で強い結び方だからです。

ダブルクリンチノットの結び方1「基本」

まずは通常のクリンチノットから

金具にラインを通してライン同士を4~5回絡め、ラインを通した根元の輪にラインの先を刺し入れて本線を締め込みます。これでクリンチノットは完成です。締め込む時は摩擦熱で切れるのを防ぐために少し濡らして下さい。実はこれだけで強度は充分なのですが、何となく結び目に安心感がありません。「抜け」が起きる気がしますね。

ダブルクリンチノットの結び方2「通常型」

安心感を得るために

クリンチノットの安心感を高めるためにアイなどの金具に通したラインを1回巻いて二重になった根元の輪にラインを通して締め込むと「ダブルクリンチノット」になります。金具の巻き付け部分が二重(ダブル)になっただけで安心感が生まれますね。簡単な結び方ですので慣れれば10秒ほどで結べますからとても実戦的な結び方だと思います。

ダブルクリンチノットの結び方3「堅牢型」

実は別物ですが

この結び方は一般にダブルクリンチノットと言われ、また動画のタイトルでもダブルクリンチノットとなっていますが、正式名称は「インプルーブドトライレーンノット」と呼びます。ですから本来は別物です。この結び方のシングルバージョンが「インプルーブドクリンチノット」と言うのでクリンチノットのダブル版だと思われたのでしょうね。

結束力と使い勝手

「結び目」については最上級の結束力を持ちますから覚えると安心して使えますが、ダブルクリンチノットに比べると結び目が大きくなるのがマイナス要素です。気にならない釣りもありますのでTPOに合わせて使うようにしましょう。

ダブルクリンチノットの巻回数について


有名メーカーの推奨

フロロカーボンの老舗「シーガー」さんのサイトよりの画像です。シーガーさんの推奨は3~5回巻きでした。

ラインとラインがきつく締ることが「結び目の」強度につながります。これはたくさん巻けば強くなると云うものではありません。重要なのは「ラインとのバランス」です。例えばコンマ5号のナイロンラインなどの場合3回半巻きで充分ですし、フロロ7号などでは5回ほど巻いてゆっくり締めることが大事になります。

巻回数は5回まで

ラインの素材と締め方によって締り方が違いますが、少し湿らせて(現場ではツバなどで)ゆっくり締め込むことを心がければ巻回数は使うラインや金具に関係なく5回巻きが強いようです。結束強度自体はそれ以上巻いても上がりません。それよりも巻きすぎでヨレが出る方が強度は弱まります。

シーガーさんからの口コミ

シーガーといえば日本を代表する「フロロカーボンライン」のメーカーですね。

ラインを金具の輪に2回通し、ラインに3〜5回巻き付ける。 ラインへの巻き付け回数を、あまり多くすると、締めたときにラインにヨレが入るので注意。

釣り糸一筋のシーガーさんは釣り糸の結束方法などもサイト内で紹介しています。フィールドテスターなどの実戦的な経験も含めて結束の仕方などを紹介してくれています。

ダブルクリンチノットの強度について

ノット強度比較動画

さて強度についてですが、全項に渡り「結び目の」と注釈を付けながら説明をしてきたのには訳があります。各引っ張り試験などでの検査結果は実はどの結び方でも大差ありません。最大5%ほどの違いが確認されただけです。では何をもって強度の違いが出るのでしょうか。

ラインブレイクは結び目の処理

「結び目が抜けたり」「結び目から切れる」強度に違いがないのであれば、「ラインがブレイク」する瞬間の強度が問題になります。これは結束部とライン本線とのわずかな摩擦係数の違いが強度の違いになって現れます。しかし本線と結び目の当たる形は上記ノットではほとんど同じです。つまり引っ張り強度にはほとんど違いは無いと思って良いと思います。

ダブルクリンチノット以外の結び方1

覚えて損は無い様々なノット

ダブルクリンチノットはある意味「万能」ですが、「絶対」ではありません。TPOに合わせたノットは別に覚えておくべきです。これだけ覚えておけばどんな釣り場のどんな状況(金具を忘れたとか)にもある程度対処できるというノットを紹介しておきますね。

有名な漁師結び


名称の通り漁師さん御用達の結び方が「漁師結び」です。結び方は動画で確認していただくとして、コツをお教えしますと、この結び方は必ず「三方向に締める」ことです。そしてその締め方は「交互に」締めます。強度を出したい場合は最後の留めをハーフヒッチで3回ほど巻いて下さい。

別名「完全結び」

別名「完全結び」と呼ばれるほど簡単で強力な結び方ですが、あまりフィールドで使われているのを見かけません。ぜひ覚えて使ってみて下さい。
使用対象:太仕掛けのサルカンやカン付き針など。

ハーフヒッチがもっと気になる方はこちらもチェック!

ノットの最後を締める「ハーフヒッチ」について詳しい記事が「暮らし~の」のサイトの中にありましたので掲載しておきますね。興味のある方はこちらもチェックして下さい。

ダブルクリンチノット以外の結び方2

ルアーのアイにはループノット

ルアー釣りをしていてルアーの動きを自然に見せるアイとラインの結束方法は無いものかと探しておられる方は「ループノット」を試してみて下さい。ループ部分の大きさがしっくりくるまで練習をしてから使用すればルアー用スナップスイベルの代わりになります。
使用対象:ルアーのアイに直接。

ダブルクリンチノット以外の結び方3

その名もサルカン結び

サルカンやスナップスイベルの道糸側の結束をするのに便利な結び方が「サルカン結び」です。結び方や巻回数などは動画で確認して頂くとして、特徴としては本線のダメージが少ない結び方と言えます。コツはスイベルの首をしっかり捕まえて結ぶことです。
使用対象:サルカンやスイベルの結束。

金具が可動式の場合のコツ

動画では説明が無く固定されたものに結んでいましたが、実際にスイベルなどの可動式金具を使う場合はラインの巻きを入れる時に金具の頭がクルクルと回転してしまいます。どの結び方でも同じですが、可動式金具に結束する際は金具をしっかりと固定して巻いて下さい。いつまでたってもヨリが掛けられないなど巻き不足を起こしかねませんから。

金具とラインの結束「共通のコツ」

これだけはやりましょう


ラインとラインやラインと金具などいろいろなシチュエーションで様々な結束方法をするわけですが、必ず守って頂きたい「コツ」が幾つかあります。

濡らして締める

まずはどんなノットを使うにしても、締め込む時には必ず「濡らす」こと。ラインとラインが滑って締っていきますが、この時「摩擦熱」が生まれます。その熱でラインがダメージを受けることは当然なのですが、下手をすれば焼き切れてしまいます。最悪なのはダメージに気が付かずに使用して獲物を逃してしまう事です。気を付けましょう。

全方向で締める

ノットの完成間近に最後の締め込みを行いますが、この時に「結ばれている金具」「ライン本線」「巻きを入れた先」など何方向も力のかかる場所があります。最後は必ずおのおのを引き合い締め込んで下さい。最後の一締めをしなかったばっかりに大物を逃してしまったらガッカリですものね。

ゆっくり締める

「ゆっくり締める」には2つの理由があります。1つ目は前述致しましたが「摩擦熱を出さない」ため。もう1つは「丁寧に締める」ためです。なぜ丁寧に締めなければならないのかというと、完成形を綺麗にするためです。完成形の美しさが実はノットでは重要になります。

摩擦を減らす

完成形が曲がっていたり撚れていたりすると、海中で常に荷重が掛かっている結び目の部分が本線と摩擦を起こします。それによってラインに傷ができていると、締め込みの時に切れなくとも魚が掛かったりした瞬間に切れることがあります。美しい結び目で抵抗を減らしましょう。

いろいろな結束方法を覚えてみよう!

もちろん「ダブルクリンチノット一本で行きます」という人もおられるでしょう。またダブルクリンチノットはその使い方に耐えられる実力を持ったノットシステムです。しかし釣りの世界はとても奥が深く、ちょっとしたことが釣果の差になることもあります。この機会にいろいろなラインの結び方をおぼえてみてはいかがでしょうか。