カネヒラの釣り方が知りたい!タナゴとの違いは?
とても美しい魚「カネヒラ」
カネヒラは本州や九州でよく見ることができる淡水魚です。小さな魚ですが、川釣りをしている人の中ではとても人気の高い魚です。それは、他のタナゴ類とくらべてとても美しい魚だからという理由が大きいでしょう。釣り人を魅了する、その美しい姿をぜひ自分で釣り上げて見てみてはいかがでしょうか。今日はカネヒラの生態から釣り方まで幅広くご紹介していきます。
カネヒラの特徴
カネヒラの様子
カネヒラの特徴として、体高が高い体つきをしているということがあげられます。また、口元にはひげが、エラの後ろに青緑色の斑があるのもカネヒラの特徴です。通常は銀色の体をしていますが、繁殖期になるとオスはヒレがピンク、体に青みを帯びた部分があらわれる(婚姻色)、とても綺麗な魚です。
カネヒラの生態
広い範囲を泳ぎ回る
タナゴの仲間の中では、とても行動的で遊泳域が広いといわれているのがカネヒラです。頻繁に場所をかえ泳ぎ回って産卵の場所を探します。そのため筋肉が他のタナゴ類と比べて発達しており、釣りのときの引きも強く、「フナがかかったか?」と感じる人も多いそうです。
カネヒラの食性
川などに生息しているカネヒラが、普段食べているのは、主に藻などの草食です。しかし、口にするのはそれだけでなく、ときには小型の水生動物を捕食して食べることもあります。このことから、草食に近い雑食の魚といえるがカネヒラです。飼育するときも、餌が不足すると水草などを食べて荒らしてしまうこともあるので、注意が必要となるでしょう。
カネヒラの寿命
カネヒラの寿命は4年ほどといわれています。しかし、最初の年は生まれてそのまま二枚貝の中で成長をとめて春を待ちます。春になると急速に大きくなり、秋には成魚として繁殖することが可能となる大きさまで成長します。そのまま数年かけて毎年大きくなっていきます。
カネヒラとタナゴの見分け方
見た目の見分け方
カネヒラをパッと見て「美しい魚」と感じる人は非常に多いです。その理由がカネヒラの体の色にあります。カネヒラは銀色に輝くウロコを持っています。この銀色のウロコは見る角度によっては七色にキラキラと光、非常に美しいのです。それと比較してタナゴの体の色は黒や褐色など暗い色が混じっています。特に秋のカネヒラの繁殖期には婚姻色という独特の色味を帯びてきますので見分け方も容易になるでしょう。
繁殖期での見分け方
色を除けばとても似た見た目をしているカネヒラとタナゴ。でも、確実にこの2種類の魚を区別する方法は繁殖期の違いにもあります。カネヒラの繁殖期は秋、タナゴは春にそれぞれ繁殖行動をするので、飼っている魚がカネヒラかタナゴかわからなくなったときでも、見分けることが容易でしょう。繁殖期の婚姻色が出ないメスのカネヒラも、繁殖の時期には卵管がでてきますのでタナゴとの見分け方が簡単になります。
大きさの違い
タナゴは小さな魚です。カネヒラも小さなものもいますが、大きく成長したものは最大で12センチとも15センチともいわれています。タナゴはこんなに大きくなる種類は(在来種には)いません。また、そのパワーもずいぶんと違い釣りのときの引きの強さでも、カネヒラなのかタナゴなのかわかるという人もいます。
タイリクバラタナゴ
在来種のタナゴ類とは明らかに見た目や大きさが違うカネヒラですが、タイリクバラタナゴという、近年よく見かけるようになってきた外来種のタナゴだと、その見分け方が難しくなってきます。バラタナゴは婚姻色も美しくでるので、婚姻色でカネヒラとバラタナゴを見分けるのが難しくなってきます。唯一わかりやすい体の特徴として、側線が一直線に体全体にはいっているのがカネヒラで、不完全に入っているのがタイリクバラタナゴとなります。このあたりで見分けていくとよいでしょう。
カネヒラ釣りの仕掛け
仕掛け・ウキの調整
カネヒラ狙いの仕掛けで、まず気に掛けたいのがウキの調子です。一般的なウキの仕掛けとほとんど同じなのですが、少し沈み加減に調整する人が多く見られます。小さな魚ですので、アタリも弱く繊細です。それを読み取りやすいウキの調節を心がけましょう。
初心者はセット仕掛けがおすすめ
カネヒラの仕掛けは、ウキの下にシモリ、オモリ、ハリス、針となりますが仕掛けがセットになって売られているものが便利です。特にカネヒラ初心者でタナゴも釣ったことがないという人は、カネヒラか、タナゴ用の仕掛けがセットになったものを予備も含めて2つくらい購入して持っていくとよいでしょう。タナゴ釣り経験がない人にでも、悩まず簡単にはじめられておすすめです。
カネヒラの釣り方・竿と時期
竿
カネヒラ釣り用の竿は小型の竿を使います。繊細なアタリを感じやすいように、タナゴ釣り用とされている竿を使うことをおすすめします。長さは4尺程度。人によってはもっと短い竿を使うこともあります。釣り場が一緒ということで、フナなどがかかってしまうこともあります。そんなときの保険のために、あらかじめ硬めの竿を選ぶとよいでしょう。持ってみてできるだけ軽い疲れない竿がおすすめです。
カネヒラ釣りの時期
カネヒラ釣りの時期は春から秋。特に秋は、オスのカネヒラの体に婚姻色がでており、一番美しい時期でもあるので、他のタナゴの仲間との見分け方も簡単になりおすすめの釣り時期です。
カネヒラの釣り方・ポイント
カネヒラの釣り場
カネヒラの行動範囲で、釣りのポイントとされる場所の代表は河川の下流域。この他、静かな湖や池などのポイントでも釣ることができます。繁殖期以外であれば、餌である藻などが多く発生する、おだやかで日当たりの良い場所が狙い目ポイントです。
釣りポイントは二枚貝の生息地
カネヒラは、卵を二枚貝の中に産み付けます。このためカネヒラは、繁殖期には二枚貝がいる場所を求めて広い範囲を移動します。そのため、「なかなかカネヒラの釣り場ポイントが見つけられない」ということもあるでしょう。そんなときにカネヒラを探すのではなく、二枚貝がいそうな場所を探して、そこにカネヒラがいないか見てみるのもおすすめです。
有名なタナゴポイント
カネヒラをはじめとしたタナゴが多く釣れるというタナゴポイントは関東、関西にそれぞれあります。有名なところでは、「茨城県の霞ヶ浦」。タナゴポイントである水路が点在しているので、関東の小物釣り好きな人は休日になると霞ヶ浦まででかける人が多いです。関西では琵琶湖と、その周辺の支流が有名なタナゴポイントですね。最近では、外来種に押されて在来種、とくにその中でも数の少ないカネヒラは釣れなくなったといわれていますが、それでもタナゴ釣りのポイントには違いありません。
カネヒラの釣り方・餌
釣り餌はグルテンで
カネヒラ釣りでは使う釣り餌の大きさが重要です。おすすめなのは、大きさ調整がしやすいグルテンです。カネヒラは小さなものは本当に小さく、餌が大きすぎて釣れないということもあります。そんな時に、手間なく餌の大きさの調整できるものの方が使い勝手がよいからです。カネヒラ釣りにたくさんの釣り餌は必要ありません。釣り針の先でグルテンを軽くひっかき、ちょこんと1ミリ程度つけるくらいで十分です。逆に釣り餌のつけすぎは、釣れなくなってしまうのでカネヒラには厳禁です。
サイズによって変える餌
小さなカネヒラならばグルテンが良いのですが、もう少し大きくなると別の餌でも釣ることができます。例えば5センチ程度のカネヒラを狙っているのであれば、アカムシを使うとちょうどよいでしょう。
カネヒラの飼育:道具
観賞用に飼育しよう
カネヒラはそれだけでは食用にすることもあまりなく、釣り上げたもののほとんどは観賞用として飼育されることが多いです。飼育用に釣るには、できるだけ他のタナゴ類との見分け方を頭に入れておき、美しい姿のカネヒラを狙って釣れるよう心がけるとよいでしょう。
飼育に用意するもの
カネヒラはタナゴ類の中でも大きく成長する種類の魚です。飼育用の水槽は450リットル程度が一般的です。最初は小さくても大きくなりますので、長く飼育しようとするならそれなりの大きさの水槽を用意してあげましょう。
水草
カネヒラは草食寄りの雑食です。餌が不足すると水草を食べてしまうときも多々あります。美しい飼育水槽を作るには餌を不足させないようにして水草を入れてあげましょう。カネヒラに食べられにくい水草としてアマゾンソードがおすすめです。
エアーポンプ
カネヒラは水の汚れによる病気には強い方ですが、酸素不足には弱いという特徴があります。そのためにも、飼育にはエアーポンプは必須アイテムとなります。停電などにより、一晩で全滅ということもありえますので、水中の酸素には十分注意してあげましょう。
カネヒラの飼育:餌の与え方
1日の回数
カネヒラの飼育をはじめたら、餌をどのくらい1日何回与えていいのでしょうか。これは季節によります。春から秋ならば1日2~3回を目安に。餌が不要になれば食欲が落ちてすぐにわかりますので、この回数にこだわらずカネヒラの食欲を見て回数も決めていけばよいでしょう。最低でも2回に分けて与えるようにします。
与える餌の量は
水を汚さないためにも、カネヒラに1回に与える餌の量は、「食べ切れる量」に抑えましょう。たくさん餌を与えすぎても、食べ残して水槽の環境が悪くなるだけです。餌をたくさんあげたいと思うならば、量はそのままで回数で調整するようにするとよいでしょう。
冬季は1日1回
冬になると、カネヒラは自然とパワーセーブをして餌を食べる量も減ります。たくさん食べるなら量は同じように与えてよいですが、回数は1日1回で十分です。餌を食べることも魚の疲労につながります。冬季は1日に何度も餌を与える必要はありません。
まとめ
宝石魚カネヒラを釣り飼育しよう
釣り方も楽しく、飼育してその美しさを堪能できる魚、カネヒラ。釣り人の多くが夢中になるのも納得の魚です。釣るポイント探しが少し難しいですが、群れで行動するので一度釣れ始めると大漁も狙える魚です。ぜひ、小さな宝石カネヒラの大漁を狙ってみてください。
釣りや釣り方が気になる人はこちらをチェック!
カネヒラ以外の魚釣りの釣り方などもご紹介しています。釣りが気になるという人はぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
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