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ハツユキソウ(初雪草)とは?その特徴や時期に合わせた育て方を解説!

まるで雪化粧で彩られているかのような外見をしているハツユキソウ(初雪草)。実は夏の植物なのです。開花時期の夏になると葉の縁を白く変色させる美しい植物、ハツユキソウ(初雪草)とはどのような植物なのか、その特徴や育て方、増やし方まで解説します。
更新: 2022年5月3日
石倉
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はじめに

夏に開花時期を迎える「ハツユキソウ」について

皆さんは「ハツユキソウ」をご存知でしょうか。名前から、冬の草のように思われるこの植物。実は、夏に開花時期を迎える草なのです。もっぱら観賞用として栽培されるこの植物について、特徴や育て方、増やし方を解説します。

ハツユキソウ(初雪草)とは?

ユーフォルビアの仲間

分類 トウダイグサ科トウダイグサ属
草丈 30センチ~100センチ
栽培難易度 初級~中級

ハツユキソウ(初雪草)はトウダイグサ属の植物で、ユーフォルビアの仲間です。草丈は個体によって差が見られますが、最大で100センチ程度にまで成長する小型から中型の一年草となります。

ハツユキソウ(初雪草)の原産地は?

原産地はアメリカ。コロラド州などを中心として、江戸のころ日本に移入されるまでも主に切花などの用途で人工栽培されていました。

ハツユキソウ(初雪草)の開花時期は?

開花時期は7月から8月。ハツユキソウ(初雪草)という名前から、開花の時期は冬ころだろうと誤解されますが、この植物は日差しを好む習性があり、夏の猛暑のなかで可憐な白い花を咲かせます。

なぜハツユキソウ(初雪草)と呼ばれるの?

名前の由来は、葉の形態にあります。この植物の葉は楕円形をしており、通常は柄のない形態をしていますが、夏の暑い時期になるとまるで雪化粧がされたように白く変色し、緑と白のコントラストで彩られます。この形態こそが、ハツユキソウ(初雪草)という名前の由来とされているのです。

ハツユキソウ(初雪草)の特徴

花の形態から見る特徴

この植物の開花期は夏です。トウダイグサ属の植物に見られる独特な咲き方をしており、小さな単独の雌花を囲むように少しサイズの大きな複数の雄花が集まって咲いています。この花自体も非常に可愛らしく人気がありますが、他の観葉目的で栽培される植物たちと比較すると地味かもしれませんね。

葉の形態から見る特徴

この植物の特徴はやはり花よりも葉に見られます。通常は緑色の葉は、開花時期の夏になるとまるで花が咲き誇るのに息を合わせるように縁を白く変色させていくのです。楕円形の葉は群集して生えるため、鉢や花壇に植えて庭先に飾れば夏の猛暑を克服する一服の清涼剤として活躍することでしょう。

性質から見る特徴

もともとは北アメリカのコロラドなどに根を張っていた植物ですので耐暑性は高く、日本の猛暑でも問題なく生育できます。反面、耐寒性は低いですが一年草ですので基本的にその年で個体としての生命をまっとうして次の代に命を繋ぎますので冬越しの心配をする必要はありません。天然の個体の場合は種が自然と地に落ちてそこからどんどん繁殖していきます。

ハツユキソウ(初雪草)は毒草?

ハツユキソウ(初雪草)に限った話ではありませんが、トウダイグサ属の植物は茎から出る乳液に若干の毒が含まれています。ただ、命にかかわるようなものではなく触ると皮膚がかぶれる程度のものですが、肌が弱い方は乳液には触れないようにしましょう。この乳液は、茎を切断したときに切断面から分泌されます。


ハツユキソウ(初雪草)の花言葉

可憐なハツユキソウ(初雪草)の花言葉

開花時期になると白く可憐な花を咲かせるハツユキソウ(初雪草)ですが、日本だけでなく世界中で切花としてよく花嫁に贈答されています。「花嫁に贈答」と聞くと勘のよい方は何となく察しがつくかもしれませんが、ハツユキソウ(初雪草)の花言葉は実にポジティブで明るい言葉が付けられているのです。それでは以下で、ハツユキソウ(初雪草)の花言葉を解説していきましょう。

ハツユキソウの花言葉.1「祝福」

ハツユキソウ(初雪草)の代表的な花言葉は「祝福」です。雌花を囲むように咲き誇るたくさんの雄花たちは、まるで天然のブーケのような形態となっていますね。見る者を明るくさせるような白い花の姿には「祝福」という言葉がぴったりです。

ハツユキソウの花言葉.2「穏やかな生活」

次に有名な花言葉は「穏やかな生活」です。雪に覆われたような美しい葉に隠れがちですが、慎ましくもリンとした花の佇まいは穏やかで幸福な暮らしを暗示しているかのようですね。

ハツユキソウの花言葉.3「好奇心」

最後に少し意外かもしれませんが、ハツユキソウ(初雪草)には「好奇心」という花言葉も付けられています。ハツユキソウ(初雪草)は一見すると「冬」をイメージさせる植物ですが、意外なことに「夏」にこそ元気に咲く活発な植物です。このイメージのギャップが「好奇心」という花言葉の由来なのかもしれませんね。

ハツユキソウ(初雪草)の育て方①:環境

日当たりのよい場所が最適

夏にこそ精力的に成長する植物ですので、やはり日当たりのよい場所が栽培環境としては最適です。半日陰までなら何とか生育できますが葉や花の付きが悪くなりますので、できれば日中ずっと太陽光が当たる場所で育てるようにしましょう。

日照時間が短いとどうなる?

ハツユキソウ(初雪草)は日照時間が短いと太陽光を求めて無駄に茎や枝を伸ばしていきます。ただ、この植物は根が弱いため、あまり過剰に茎や枝が伸びてしまうと成長過程で自重に耐え切れずに折れてしまうのです。そのため、できるだけ日照時間の長い場所で栽培したいですね。

鉢植えで栽培する場合も基本的に屋外で

美しい葉をしているため室内で観葉植物として栽培したいという方も多いのですが、ハツユキソウ(初雪草)は鉢植えであっても基本的に屋外で管理して栽培するのがおすすめの植物です。どうしても屋内で管理したいという方は、できるだけ太陽光の当たる窓際などで栽培するなどの工夫が必要となります。

ハツユキソウ(初雪草)に最適な土は?

プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土

出典:Amazon

この植物は土をあまり選ばない植物です。市販されている観葉植物用の栽培用土でもすくすくと成長しますが、もしも手元になければ赤玉土と腐葉土を7対3の割合でブレンドした用土で問題なく栽培できます。

ハツユキソウ(初雪草)の育て方②:水やり・肥料

ハツユキソウ(初雪草)は育て方で大きさが変わる

ハツユキソウ(初雪草)のサイズは30センチから100センチと差がありますが、これは主に生育過程の水と肥料の量に左右されます。すなわち、小さく成長させたければ水や肥料の量は少なめにおさえ、逆に大きく成長させたければ水や肥料の量を多めにするといった具合で調整が可能です。1メートル以上ともなると見栄えも悪くなりますので基本的には株を小さく、それでいて丈夫に栽培していくのがよいでしょう。

水やりは土が乾いてから


乾燥にも強い性質をもつ植物なので水やりは土が乾燥してから与えるようにすれば十分です。ただ、乾燥に強い植物ですが、そうは言うものの過剰に乾燥させすぎると途端に生育が悪くなります。目安として、土の表面を毎日観察し、土の表面が白っぽく乾いているようなら水を与えるようにしましょう。

肥料の与え方

ハツユキソウ(初雪草)に肥料を与えたい場合には、はじめの植え付けの際に遅効性の化成肥料を少量だけ与えるようにします。次に、成長期でもある開花の時期、夏の7月から8月にもう一度同じように少量の化成肥料を与えると葉や花の付きがよくなるのでおすすめです。過剰に与えると茎だけが無駄に成長するため与えすぎるのが厳禁となります。

ハツユキソウ(初雪草)の育て方③:摘心・剪定

ハツユキソウ(初雪草)に摘心は必須の作業

茎や枝の生育がよい植物なので成長過程で摘心をして過剰な株の成長を防ぎながら、脇芽を芽吹かせて形を整えておく必要があります。基本的にハツユキソウ(初雪草)を栽培する場合には、摘心は必須の作業となっているのでもしも摘心を行ったことがない方はこれを機に覚えておきましょう。

摘心の方法

草丈が30センチほどまで成長してきたなら摘心を始めていきましょう。5節から6節ほどの箇所でハサミなどを使用して大胆に切断していけば摘心作業は完了です。コツは茎や枝の途中ではなく、節の箇所にハサミを入れることです。参考動画をご紹介しますので是非、この機会に覚えておきましょう。

剪定をすることでさらに美しく

摘心は脇芽を芽吹かせて樹形を鮮やかに成長させる技法ですが、他にも剪定を行い成長しきった茎や枝をお好みの形状に整えることでより綺麗でさらに美しくハツユキソウ(初雪草)をアレンジできます。剪定はある程度成長してから夏の時期に行うのがベストです。

おすすめの剪定バサミ

摘心や剪定を行う際には剪定バサミを使用すると効率的に作業を行えます。ガーデニングを楽しむ上で、剪定バサミは持っておきたいアイテムの一つです。リーズナブルで口コミの評判もよい剪定バサミを購入して、これからの園芸をより楽しんでいきましょう。

ハツユキソウ(初雪草)の育て方④:植え付け・種まき

植え付け・種まきの時期は?

植え付け・種まきに最適な時期は4月から5月です。暖かい年であれば3月から栽培を開始できますが、気候が不安定な場合は避けたほうがよいでしょう。ハツユキソウ(初雪草)は根が強くないので、基本的に一度植えつけ・種まきをした場所でずっと栽培していくことになります。鉢や地植え場所の選定は熟慮して行いたいですね。

植え付けの方法

植え付けの場合は、購入した苗ポットのハツユキソウ(初雪草)がポット内に十分に根を張って本葉が5枚以上にまで生育してから地植えや深さのある鉢に植え替えていくことになります。

庭の土に植えつける際には「ネキリムシ」に注意!

ハツユキソウ(初雪草)は害虫や病気に強い植物です。ただ、幼い株のときには「ネキリムシ」と呼ばれる害虫が芽を食べてしまうことがあります。庭の土を使用して植え付ける際には、この害虫の卵が土に混ざっている場合がありますので、土に撒けるタイプの殺虫剤を使って害虫の被害を防ぐのがおすすめです。

種まきの方法

ハツユキソウ(初雪草)は種まきでも栽培しやすい植物です。40センチ程度の間をとり、複数の種を土に撒いていきましょう。この後、30日程度経ってから芽の元気な個体を残して間引き栽培していきます。

ハツユキソウ(初雪草)の育て方⑤:その他

根が真下に伸びていくため寄せ植えも可能


寄せ植えとは、さまざまな種類の植物を一つの鉢に植えて栽培する方法のことです。ハツユキソウ(初雪草)は根が地中に横に広がらずに下に伸びていくので他の植物と一緒に植えても喧嘩することなく寄せ植えできます。

寄せ植えの際には役割を決めよう

寄せ植えは鉢自体がまるで花束やブーケのような可愛らしい仕上がりになるため、ハツユキソウ(初雪草)の慎ましく美しい葉を生かすのに最適な栽培方法の一つです。寄せ植えでハツユキソウ(初雪草)を栽培する際には、夏に開花時期を迎える花を組み合わせれば、ハツユキソウ(初雪草)の白い葉とバランスがとれるためより美しくなります。

寄せ植えにおすすめの鉢

寄せ植えは組み合わせる植物も重要ですが、栽培する鉢もまた同じくらい大切です。白いハツユキソウ(初雪草)の葉を際立たせるなら、素焼きの色の濃い鉢を選べば色彩が際立ち、より観賞用としての価値が高まることでしょう。

ハツユキソウ(初雪草)の増やし方

増やし方は種まきがおすすめ

ハツユキソウ(初雪草)を増やすなら種まきがおすすめです。本来は多年草の性質をもっているのですが、日本の風土環境では冬越しは現実的ではなく、ガーデニングにおいては一年草としてもっぱら紹介されているハツユキソウ(初雪草)。開花時期が終わって秋ごろになると実から種が採取できます。

種まきの増やし方はとても簡単

種まきによる増やし方はとても簡単です。ハツユキソウ(初雪草)の種は20度から25度以上の気温環境に置かれると活発に発芽を始めます。そのため、春になり桜が満開になったころに種まきをしていきましょう。

株分けの増やし方がおすすめできない理由

ハツユキソウ(初雪草)は成長した個体ならば株が大きく、一見すると株分けによる増やし方ができそうにも思えます。ただ、この植物は根が非常に繊細なため、ほんの少し根が傷つくだけでも生育不良に陥ることもあるのです。そのため、増やし方として株分けはおすすめできません。

まとめ

ハツユキソウ(初雪草)で夏に清涼感を

ハツユキソウ(初雪草)の白い葉は夏の猛暑を忘れさせてくれる貴重な存在です。庭先や花壇、鉢植えでハツユキソウ(初雪草)を栽培し、夏の暑い時期を趣深く乗り越えていきましょう。

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