シャリンバイの特徴を生かそう
シャリインバイとは、大気汚染にも強いという特徴のある、常緑樹です。潮風にも強いので、空港や海のある家の生垣に使用されているのが特徴的な花木なんですね。そして、工場の近くや道路に面しているお住いのお庭の生垣にもピッタリなんです。さっそく、そんなシャリンバイの花・実の特徴や種類、育て方についてご紹介していきたいと思います。
シャリンバイの基本情報
シャリンバイは、工場や空港などの植木にも利用されているほど、大気汚染に強いという特徴があります。また、耐寒性・耐暑性にも優れた特徴を持ち合わせているため、育て方も簡単でローメンテナンスの庭木になると思います。潮風や風害にも耐えられるので、海の近くに住んでいるお庭の生垣にもよく利用されているんですよ。ますは、そんなシャリンバインの基本情報をまとめました。
科名属名
シャリンバイの科名属名は、バラ科シャリンバイ属でした。しかし、バラとは違ってお手入れが少なく花も実も楽しめる美しい庭木になりそうですね。
学名
シャリンバイは、「Rhaphiolepis・umbellata」または、「Rhaphiolepis・indica・var.umbellata」が学名になっています。
別名和名
別名で、タチシャリンバイとも呼ばれているようです。名前に違いがありますが、同じ種類を指しています。
原産国
シャリンバイは、日本が原産国です。主に、本州や四国・九州地方・沖縄で自生していた樹木です。朝鮮半島も原産国になっています。
樹高
シャリンバイの樹高は、1mから6mまでの低木から中木に当たる庭木です。剪定の仕方によってコンパクトに納め、生垣として育てることも出来ますよ。シンボルツリーとしても、あまり剪定をしなければ自然に収まり花の楽しめる庭木として楽しむこともできます。
シャリンバイの花の特徴
シャリンバイは、常緑で剪定や育て方も容易という庭木でしたね。しかし、シャリンバイはそれだけでなく花も美しい見ごたえのある樹木なんです。一つ一つの花が、まるで桜の花のようにも見えるというのが特徴的なんです。そんな小さな花が集まって、一房のブーケのような形に見える特徴的な花を咲かせます。シャリンバイの花の色は、白に赤みを帯びた複輪のようにも見えます。
赤の花のシャリンバイの種類
透き通った花びらがひらひらとして何ともかわいらしい花が特徴的なシャリンバイの開花は、5月から6月の初夏です。白のシャリンバイの他に、赤い花を咲かせる種類もあります。
シャリンバイの実の特徴
潮風や大気汚染にも負けないシャリンバイですが、たくさんの花を咲かせると共に秋にはたくさんの実をつけるのも特徴の一つです。実をつける樹木はほとんどが落葉樹のことが多いので、光沢のある皮質の照り葉にびっしりついた実は、遠くから見ても特徴的なんです。実付きがよく樹勢も損なわないので、観賞用として通年楽しめる植木になるのではないでしょうか?
シャリンバイの実
シャリンバイは、開花した後に緑色の実をつけ夏の間に完熟させていきます。秋頃は、シャリンバイの果実は黒紫色に完熟してきます。この実を目当てに、渡り鳥などが集まる人気のお庭になると思いますよ。また、シャリンバイは変異が多いという性質があります。そのため、実の色合いや葉の形が一部変形することもあるようです。
実は食用になる
果実は、食用になるともいわれています。同じバラ科のバラも、ローズヒップとして食用されていますよね。シャリンバイの果実は、黒皮の球状をしていてほとんどが種になっています。果実の大きさは、直径1cmに対して、果肉の部分はほんのわずかとなっています。
シャリンバイの育て方①植え付け
シャリンバイをさっそく植え付けていきましょう。シャリンバイの育て方は、比較的簡単で初心者でも栽培することができます。日当たりがよい場所を好むので、植え付ける場所には気を付けておきたいですね。
土作り
水はけがよければ、シャリンバイはどんな種類の土質でも育つことのできる植木です。水はけをよくするために、赤玉土や砂質のものをすき込んでもよいでしょう。元肥として、完熟腐葉土や樹皮たい肥などを活用しても構いません。元肥は、根に直接当たらないように底のほうに入れておきましょう。
植え付け方法
シャリンバイの植木を庭植えするのに適した時期は、3月中旬から4月下旬です。特に、夏場になるとまだ根付いていない細い根からうまく水を吸い上げることができなくなるので、気温が暑くなる前には植木の植えつけは行いましょう。幼苗の場合は、根鉢を崩さず傷つけないように植え付けます。植木の根巻きよりも2周り大きい穴を掘って植え付けます。
水やり
植え付けてから、一か月は毎日水やりを行いましょう。植木を庭植してから、2年未満の幼苗は、表土が乾いたらたっぷりと水をやるようにします。2年目以降は、水やりの必要はありません。
シャリンバイの育て方②生垣
シャリンバイの植木を、生垣として利用したい場合は剪定を行います。剪定の方法は、このまとめの後半にお伝えしています。刈り込みにも強く、イヌツゲのように強剪定をしても枯れこむことはありません。生垣につる場合は、隣り合わせのシャリンバイの植木同士を30cmの間隔で植え付けるようにしてください。よく芽吹くので、間延びしてきた枝があれば、その都度整える程度で美しい生垣をキープすることができますよ。
シャリンバイの育て方③剪定
シャリンバイの剪定は、開花後すぐに行いましょう。シャリンバイの花が咲いた5月から6月の後から、7月中旬までに剪定を終えておくと、その後の花付きが良くなります。8月ごろから翌年の花芽が枝につき始めます。そのため、花芽ができた後に剪定してしまうと、せっかくの翌年に開花する花芽を落としてしまうことになります。剪定することによって、株が活性化するため、短く剪定したり樹形を整えることよってびっしりと花芽を作ることができます。
シャリンバイの増やし方・挿し木
シャリンバイの剪定を行ったばかりの新しい枝を使って、新しいシャリンバイの植木を作ることもできます。シャリンバイは、花も実も美しく常緑という特殊な種類の樹木なのでどんどん増やしていきたいですよね。増やし方には、種まきと挿し木があります。さっそくシャリンバイの増やし方をご紹介していきたいと思います。
挿し木の増やし方
剪定で刈り取った枝や、今年新しく伸びた枝を使って、挿し木で増やすことができます。挿し木の適した時期は、6月から梅雨明けまでです。挿し木するさし穂を選びます。新しく伸びたなるべく若い健康にまっすぐ伸びた枝が理想です。上から3等分に切り、10cmほどの挿し木を作ります。3等分した一番上と下は挿し木には使いいません。水につけて置き、水あげしてから湿らせた赤玉土に挿し木をしましょう。日陰で養生し、新聞紙などをかぶせて保湿しておきます。なるべく、葉からの蒸発を防ぐために、ビニールなどをかぶせておくとよいようです。
種まきの増やし方
シャリンバイの種まきでの増やし方は、11月から12月ごろに行います。しっかり完熟した黒く照りのある実を選び、果肉と種を分けていきます。種は、よく洗って細かなとげとげを取り除いていきましょう。種を水の中に入れて、沈んでいるものが発芽する可能性のある良好な種子です。種を選んだら、湿らせておいた川砂に入れて冷蔵庫の中で冷蔵保存します。年明けの3月から4月に種まき用培養土に植え付けます。
シャリンバイ・花の種類
シャリンバイは、白い花を咲かせる種類が一般的ですが、赤い花の種類を咲かせる品種もあるんです。赤というよりも濃いピンク色をしていて、そちらの種類のシャリンバイも見ごたえがあって女性人気のようです。ここからは、シャリンバイの種類をまとめてみました。
シャリンバイ
通常シャリンバイと扱われている種類です。樹高が1〜4mで、剪定の仕立てによって低木としても扱えますが、自然樹形では高木になる種類のシャリンバイなので、「タチシャリンバイ」とも呼ばれれています。
マルバシャリンバイ
樹高が1.5m程度の低中木で、横張りのある種類のシャリンバイです。葉の形が特徴的で、シャリンバイよりマルバシャリンバイのほうが葉の幅が広くて丸みを帯びています。
ベニバナシャリンバイ
シャリンバイと、インディカの自然交配で生まれた、赤い花びらを持つ種類のシャリンバイです。原産国は、中国南部で、さらに交配されたシャリンバイの品種が園芸品種として流通しています。
シャリンバイの庭で花いっぱい
シャリンバイの育て方についてはいかがでしたか?花の特徴や、実のつき方などもあわせてご紹介しました。花木の生垣があると、普通の生垣よりも自慢のお庭になるのではないでしょうか?庭木としても高木になるので扱いやすく、シンボルツリーとして人気がありますよ。上手に育てて、素敵なシャリンバイのあるお庭ができたらうれしいですね。