防水スプレーとは
使い方は振りかけるだけ
防水スプレーの使い方はどれも簡単で、他のスプレーと同じように振りかけるだけで撥水効果が得られ布製品などに水が染み込みにくくなり、雨の日でも濡れずに済みます。
防水スプレーは用途が豊富なので、適当に選ばず革やスエードなどどの用途なのか、どのタイミングで使用し、どのような頻度でスプレーすればいいのかなど選び方が大切です。万が一かけすぎたり用途が合っていない防水スプレーをかけてしまうとかえってデメリットになります。
防水スプレーが活躍する時期
防水スプレーの主な効果は、水を弾いて生地から落ちやすくなり生地など中へ染み出さないようにするため、梅雨やアウトドアが盛んになる季節に活躍しますが、防水スプレーの効果は水を弾くだけではなく種類によっては汚れを防ぐ効果もあるので実は1年中使えます。
本来は汚れを防ぐ用途ではありませんが、防水する時の副産物としてコーティングの表面に汚れが付くようになったり、コーティングが滑るので汚れがつきにくくなるのです。
撥水と防水について
防水スプレーの効果と用途は「撥水」
防水スプレーのなかには稀に撥水スプレーと書かれている商品もありますがどちらも同じ効果で使える素材の種類が違ってきますが用途はどちらも「撥水」効果になります。
防水とは文字通り水を防ぐためスマホのケースやレインコートなどの生地の裏まで全く水を通さないことで、撥水は生地などのについた水が中に染み込まずに転がって落ちるようになっていて「水を弾く」と表現されることが多く撥水は防水と比べると徐々に効果が弱くなっていきます。
撥水効果の耐久度
防水の生地も撥水効果と同じで生地の摩耗や劣化によって効果がなくなってきます。そのため日常生活で使う防水、撥水は永続するわけではなくレインウェアなどは時には買い替えなどが必要です。
市販の防水スプレーは後から簡易的に撥水効果を付加するだけなので耐久性はあまりなく効果がすぐに弱くなるので、革やスエードなどの素材の種類を問わず適切なタイミングでかけすぎに気をつけてまんべんなくふりかける必要あります。
防水スプレーの種類1:フッ素系
用途以外にも防水スプレーには種類がある
防水スプレーには革やスエード、テント用のなどの用途があり、その用途に合わせて使用できる素材が分かります。しかし用途だけではなく防水スプレーには水を弾くコーティング剤の種類によって2つに分かれ1つはフッ素樹脂を用いた防水コーティングです。
フッ素系防水スプレーとよばれフッ素樹脂には水や油を弾く無数の小さなトゲ状の腕がありそれかぎ爪のようになっていてマジックテープと同じ様な原理で生地などに付着するようになっています。
生地ついているだけなので頻度が多くなる
引っかかるように樹脂が革や繊維についている状態なので汚れや摩擦ですぐに剥がれ落ちます。
そのためスプレーを使う頻度が多くなり、雨の日に少し前に防水した革靴で出かけても思ったように防水しなかったりする場合もありますが、フッ素系の防水スプレーは水だけではなく油も弾き、ふりかけすぎなければシミや変色したりすることがなく透湿素材でも繊維の隙間を埋めないので透湿効果を消さずにいろいろな用途に使えます。
防水スプレーの種類2:シリコン系
フッ素系とは強度が違う
フッ素系と比べるとシリコン樹脂でコーティングする防水スプレーは強度が高くなりフッ素系よりかは落ちにくくなるのでスプレーする頻度は少し下がります。
繊維の表面に水を弾く膜を作るようにしてコーティングするのとフッ素系より若干繊維に染み込んでコーティングするため強度が高くなります。
シリコン自体は油性なので油をほぼ弾くことはなくスエードのような起毛素材や柔らかい素材に使うと膜で覆うため固くしてしますので注意です。
革靴に使わない
シリコン系の防水スプレーはフッ素系より価格が安いこともあり使い勝手が良さそうですが若干繊維に染み込むということは、かけすぎなくても革靴に使うと染み込んでしまい油性なので革靴の表面が白く濁ったようなシミができたり、表面が変色する可能性があります。
そのため革靴用と用途が明記された防水スプレーはフッ素樹脂が使われていることが多くスプレーする頻度が多くなりますが革靴に変色しにくい特性があります。
防水スプレー種類別の早見表
選び方やスプレーの頻度の参考に
フッ素は革靴やスエード、透湿素材にと万能に使えますが高くなり、シリコンは万能に使えませんが安価で使いやすい種類の防水スプレーです。
コーティングの種類 | フッ素 | シリコン |
水、油(汚れ)を弾くか | どちらも弾く | 水のみ弾く |
どちらがよく弾くのか | シリコンより弾く | フッ素ほどではない |
革靴、スエードに使用できるか | 使用できる | 使用できない |
アウトドアに使用できるか | 使用できる | 使用できるが透湿素材は使用不可 |
透湿素材に使用できるか | 使用できる | できなくもないが透湿しなくなる |
コーティングの強度 | 弱い | フッ素よりかは強い |
即効性 | あまりない こまめに使用することが大切 |
ある |
価格 | 高い(シリコンの約2倍) | 安い |
防水スプレーの使い方:ウェア編
ウェアに使う場合は防水スプレーの選び方が大切
前述したようにシリコンを使っている防水スプレーでは透湿素材の特徴をダメにするので選び方が大切になってきます。特に用途が明記されていないような防水スプレーを使う場合は最低でもどんなコーティング剤を使用しているかチェックしてから使うようにしましょう。
透湿素材ではなくてもウェアに使うものは染み込んでも変色などを起こさず繊維を固くしないフッ素系防水スプレーがおすすめです。
ウェアに使う方法①
まず散布する前にどのタイミングでふりかけるかですが、ウェアに汚れがついていない新品の時、洗いたてなどが適切なタイミングです。洗いたてで濡れている場合は効果が発揮できないので、よく乾かしたのもを用意してシリコン系の場合は目立たない部分にふりかけて変色しないテストします。
ウェアに使う方法②
ウェアから15センチ~20センチほど距離を開けてからスプレーをまんべんなくしてから金属パーツなどに溜まった液を拭いてからしっかりとよく乾かします。選択すると撥水効果はなくなるので再び同じように散布します。
透湿素材ではなく激しい動きをする場合はシリコン系を使うほうが多少耐久性がるのでフッ素系よりもいい場合もあるので自分にあった選び方をすることも大切です。
防水スプレーの使い方:テント編
雨の日に撥水は大切
キャンプをしない人にはわかりにくいかもしれませんが雨の日にキャンプしていると撥水効果の弱いテントや経年劣化した生地では雨漏りがおこります。雨漏りがしないようにあらかじめ雨の日のキャンプになる前に防水スプレーで対策することが大切です。
防水スプレーの選び方はアウトドア用品(テント)向けとなっている専用の防水スプレーを使うと失敗は少ないですが特に明記されていない防水スプレーでも効果はあります。
タイミングと頻度
散布するをするタイミングとしては他の防水スプレーと同じようにしっかり乾いて汚れがない時になります。頻度はどれくらいコーティングに強度があるかによりますがテントの防水スプレーはあまり強度がなくスプレーをする頻度が高くなります。
キャンプから帰ってきてから日陰で乾かしたりしたメンテナンスの後にするようにします。テントを防水処理する場合は刷毛で塗るタイプのほうが長持ちするので散布する頻度は少なくなります。
防水スプレーの使い方:革靴編
防水スプレーの選び方が大切
革製品や革靴は使えるスプレーが限られてくるので、専用のスプレーや革靴などに対応していることが明記された製品を使うようにします。散布するタイミングとしては一番いいのは靴をはく前日ですがなかなか大変なので雨の日に3回はいた後など決めておくと忘れることなく便利です。
シリコンでも使える靴はレインブーツなどもともと水が染むことが少ない素材に向いています。そのた他の靴は基本的にフッ素系の防水スプレーを使うようにしましょう。
靴への使い方
まず汚れをブラシやクリーナーで落としてからムラができないように20センチほど離してから均一に散布します。ステッチなども丁寧にかけますがかけすぎはよくないのでしっとりなるぐらいにして2回繰り返します。
インソール(中敷きに注意)
フッ素系防水スプレーを使うことで通気性を維持できるので革靴にカビが生えることもありませんがインソールにふりかけてしまうと汗を吸わなくなるので注意が必要です。面倒ですがいらない紙などでインソール保護してから散布しましょう。
防水スプレーの使い方:スエード編
基本は革靴と同じ
タイミングや使用できる防水スプレーは基本的には革靴と同じですが少し手間をかかります。防水スプレーの選び方も同じフッ素系のもが通気性を損なわず固くしないのでおすすめです。
普段スエードの手入れで使用しているスエード専用のブラシでホコリなど取り除いてから防水スプレーします。散布したらよく乾かしたあとスエード専用のブラシで優しくブラッシングするようにして完了です。スエードにはスエード専用の防水スプレーもあります。
防水スプレーの使い方:その他
使い方いろいろ
工夫すればもいろいろ使えます。日傘に散布することで小雨なら防ぐここができるようになりバッグに散布することで汚れの防止に繋がります。
屋上やベランダ使われている布製品の日よけにも使うことで水を弾くようになるので雨よけのように使ったり日除け自体の寿命を伸ばす効果が期待できるのでおすすめです。
防水スプレーの効果的な使い方1:選び方
重要なのはどの用途に使えるか
防水スプレーを散布する時にどうしたら一番効果を発揮するのかというとまず用途にあったスプレーかどうかになります。例えば透湿素材にシリコン系のスプレーだと撥水はしますが湿気を通さなくなるので一番効果があるとは言えません。
おすすめの選び方は身につけるものはフッ素でそれ以外はシリコンと覚えておくと用途が明記されていないスプレーでもある程度は使えます。
靴だけは特に注意
身につけるものとは靴、衣服のことです。そして身につけないものはキャンプやアウトドア用品になります。靴だけは防水スプレーをしてはいけない素材もあり特に注意が必要でエナメル、シープスキン、爬虫類の革などは使用することはできません。
靴の素材がよくわからない場合は購入した時に店員などに相談しましょう。アウトドア用の場合はゴアテックスでできているテントにシリコンの防水スプレーは向いていません。
防水スプレーの効果的な使い方2:タイミング
綺麗な状態で乾いてる時
防水スプレーを使うタイミングは出かける、使用する前日に汚れがなくきれい状態がベストなタイミングです。防水スプレーが乾く前は撥水する効果がないので散布後はしっかりと乾かす時間が必要になります。
汚れに関しては生地に付いている汚れに撥水の膜ができてしまうので汚れを落としにくくするためできるだけ汚れのない綺麗なタイミングで散布するようにします。テントはメンテナンスを兼ねて使ったよ翌日など収納前に散布しましょう。
防水スプレーの効果的な使い方3:頻度
種類別の早見表
靴は使用状況や環境によって変わってきます。最低でも月一回を目安に週に雨がよく降るような場合は1週間に1回ほどにします。撥水効果は雪の日でも使えるので寒い国へ出張などの場合にも散布しておくと役立ちます。
材質 | 頻度 |
革靴 | 最低月一回、使用状況により変わる 使用する前日が好ましい |
スエード他 | 靴と同じ、スエードは使用後は乾かしてブラッシングが必要 種類により専用の防水スプレーがあるのでわからない場合は店員に確認したほうが確実 |
服(ウェア) | 使用する前、洗濯後再度散布が必要 よく乾かして使用しないと撥水効果は発揮しない |
テント | 帰宅後のメンテナンスのついで、もしくは使用前 ゴアテックスにはフッ素系を使用する |
防水スプレーの効果的な使い方4:かけすぎ注意
かけすぎると変色したりする
防水スプレーを使用する時は目立たない場所でテストして変色しないか確認して使いましょう。かけすぎは変色や脱色、シミの原因になります。テストで変色しなかったのに散布した時に変色した場合は間違いなくかけすぎが原因です。
かけすぎによるシミの落とし方
革靴にかけすぎた場合は革靴用のクリーナーを使ってコーティングを落とすことで完全に治すことはできませんがある程度は治せます。ドライヤー温めてかけすぎによる過剰なコーティングを落とす方法もありますが靴の素材によっては傷めるの注意しましょう。
防水スプレーの注意点
吸い込むと有害
防水スプレーはどちらも全て吸い込むと有害なので換気の良い場所や屋外でマスクをつけて使用します。特にフッ素系は体に悪いです。ペットを飼っている場合はペットにも気をつけてペットが通らない場所で使用しましょう。妊娠中の場合も使用は控えることが大切です。
用途に合わせた選び方をする
防水スプレーの種類としてフッ素系とシリコン系がありそこからさらに革、布、テントなどの用途が分かれいます。靴に使うものは更に細かく分かれていて天然ゴムやスエードには専用の防水スプレーがあるので汎用性高いスプレーよりも専用のものを使うことが色落ちなどのトラブル回避に役立ちます。
防水スプレーのまとめ
2種類の違いを把握しよう
効果的に使うには防水スプレーのコーティング剤の違いを把握して使うことが大切です。そしてどちらも一度散布したらずっと撥水効果があるわけではないので必ず手入れと共に散布するようにしないと意味がありません。
靴は靴の材質によって使用できる防水スプレー種類が変わってくるので防水スプレーの説明書きをよく読んで使うようにしましょう。
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