アスターは夏によく見かける花
仏に供える花としても使われる
アスターは夏の切り花として古くから使われていますが、ジニア(百日草)と同じように花の形から仏に供える花としても利用されています。しかし近年品種が改良されて従来の花の形からさまざまな種類が増えて家庭で栽培する花としても人気が出てきました。他の花と同じように種から栽培することが多く地方によって時期が多少異なりますが春に種まきをして夏に咲く花で草丈はある程度なら鉢の大きさなどでコントロール可能です。
アスターの特徴
原産は中国北部で和名はエゾギクとも呼ばれ、花の色は豊富で白、ピンク、赤、紫、青、黄などがあり草丈は最大1メートルほどになります。北部原産原産ですが暑さにも比較的弱くなく、寒さには強いため栽培しやすく暖地では秋に種まきをしてよく春に開花時期を迎えるよな栽培方法もあり人気です。マーガレットと花が似ているため市販の種の中にはマーガレットと混合した種が発売されていて一緒に栽培することができるようになっています。
アスターと宿根アスターは違う花
花や名前は似ているけど違う
宿根アスターという品種がありますがこちらはアスターとは全く別の品種になります。そのため病気や害虫が発生して手におえない場合に農薬を使うときはラベルや説明書に宿根アスターとあってもアスターには使えません。全く別種の宿根アスターですが花と性質もよく似ていて春に植えつけと植え替えをして夏に開花時期を迎え花の形状は菊の花の仲間なので細長い花びらがたくさんあります。
宿根アスターの特徴
名前はよく似ていますが別種のため種を購入する際はよく確認しましょう。宿根アスターの品種名としては白孔雀、ミカエルマスデージーなどがあります。花の付け方は孔雀アスターとの総称で呼ばれるものは小さな花をたくさんつけ、ミカエルマスデージーはいろいろな色合いの花を咲かせます。草丈は大きくなるもので180センチと大きくなるのでアスターと区別しやすく原産国は北アメリカなので耐寒性などはよく似ていている性質です。
アスターの花の形状1
一重咲きの花
よくある花の形で一番シンプルな形です。中心に雄しべや雌しべがりそれを囲むようにして花びらが一枚一枚重ならないようになっていてマーガレットがわかりやすいいい例になります。
万重咲きの花
八重咲きともよばれ花びらが幾重にも重なってできている花で通常の花より豪華に見えるので園芸品種として人気のある咲き方になります。アスターの品種名としては日本の会社からは、アスター松本トップパープル、ミクロアスター、ネネブルーフロストなどのいろいろ色のアスターが発売されています。一重咲きと共にアスターの中ではあまり派手ではない花の形ですがシンプルなので寄せ植えなどでも気軽に使えるタイプです。
アスターの花の形状2
ポンポン咲きの花
ポンポン咲きとは球体のように丸い形になる花のことでバラの他にダリヤ、ジニアなどのキク科の花にもあります。外側の花びらまで下方向に剃るようにして伸び幾重に重なっているため丸くなります。ポンポン咲きのアスターは他の種類と比べると花びらの数が多いので少し栽培が難しく苦戦する人が多いと言われています。一重咲きと比べると花の形にインパクトがあるのであえて少なく植えて花壇のアクセントにすることも可能です。
ポンポン咲きの品種
あずみライトピンク、 ポンポンチェリーなどがあり万重咲きのアスターと比べるとブログなどでは栽培が難しいようで苦戦しているなどの報告を見かけます。
アスターの育て方:種まきの時期
苗から栽培もできますが種から栽培しよう
市販されているアスターは苗と種がありますがアスターは植え替えを嫌う性質があるのでどちらか言うと種まきから始めたほうが栽培しやすです。苗の場合は売れ残りや集荷されて時間がたっていると大きく成長していて植え替え時期が過ぎたようなものに当たる可能性がああります。種まきからの開花時期までの育て方は種まきし育苗して、ある程度大きさにしてから植え替えして定植するのでいきなりプランターなどまかないようにします。
種まきのしかた
種まきに使う土は市販の培養土でも問題はありません。ただし長年放置していた畑の土や花壇の土は雨の影響で酸性に傾いている可能性があるので気をつけましょう。アスターは酸性の土を嫌う性質があります。種まきは発芽に必要な温度が15度~20度ぐらいなので四国や九州の温暖な気候では3月下旬頃から、北海道などでは4月下旬頃からできポット土をいれ水やりいて湿らした土にに2、3粒まいて薄く土をかぶせて完了です。
種まき後の育て方
種まきした翌日に水やりをして適温で管理していると早ければ一週間弱ぐらいで発芽します。本葉が出るまで育てると元気のいい苗を残して間引きし1つのポットに対して一本になるようにしましょう。水やりは表面が乾くとするようにして、苗が小さいときに水やりを欠かさないよう注意しないと枯れたり病気にかかりやすくなります。育苗中の肥料は元肥がない土は様子を見つつ液体肥料を与えるようにします。
アスターの育て方:土の準備
土作りは花の栽培に欠かせない工程
アスターに限らずその植物も土作りは大切な工程です。土作りすることで酸性やアルカリ性を調整し水はけや肥料など入れて植物ごとに必要な環境にすることが大切になります。家庭菜園ではよく土にこだわりますが花も同じようにこだわりって土作りすることで大輪に咲いたり発色が良かったり樹勢があり分枝して見た目も華やかになるので植え替えの時期より少し前に土を作っていきます。
アスター栽培に適した土
植え替え2週間ぐらい前に酸度を中和するために苦土石灰、通気性や水はけを確保するために腐葉土、そして肥料として堆肥や化成肥料などをよく混ぜます。水はけが良い土地を好むので可能であれば畝を作っておくと病気の予防にも繋がります。
アスターの育て方:植え替え時期
本葉が3~5枚で植え替え
植え替え時期はだいたい6月~7月ですが具体的な時期で決めるのでなく苗の成長具合で判断します。発芽した時に一番最初にできる二葉の次にできる本葉が3~5枚になると植え付け可能な状態です。これ以上大きな苗になると植え替えを嫌う性質があるので遅い植え替えは悪影響を与えてしまい元気がなくなったり病気の原因になります。植え替える時の株間の目安は種類により少し違いますが最低でも15センチほどにします。
プランターの場合
プランターなどの容器栽培は9号(18センチ)で3本目安にして鉢底石入れてから土を入れます。苦土石灰などを配合しなくても容器栽培は土の量が少ないので市販の土で大丈夫です。
アスターの育て方:植え替えに最適な場所
日当たりを好み、多湿を嫌う
容器栽培は自由に置き場所を変えることができるので雨の日や梅雨時期は雨に当たらない場所に移動させます。晴れた日は太陽が当たる位置に移動して育てましょう。庭植えの場合は雨よけなどはできませんが日当たりのいい場所に植え付けるようにします。多湿を嫌うので風通しも大切になりますが草丈が70センチぐらいなるので風が強く当たりすぎる場所は支柱で倒れないようにしておくと安心です。
アスターの育て方:水やり
長く花が見たいなら水やりを欠かさない
基本的に乾燥につよい性質です水やりはあまり必要ではありませんが水やりは欠かさないにしたほうが株が元気に育ち適切なタイミングで開花します。乾燥状態が続くとまだ株が成長している段階で開花して結果的に株が弱り枯れたりします。また水やりは土がよく乾いてから与えるようにし、容器栽培の場合はたっぷり与えつぼみができてからの水やりは控えめにして乾燥気味にして管理しすることが大切です。
水やりの注意
水やりの時に葉や茎に水が当たらないように注意しないと葉を痛めてしまいます。痛めた葉は取り除かないと病気の原因にもなるので病気予防も兼ねて水やりは土だけ濡らすようにします。難しく考えなくても土の表面が乾いたら与え、地植えならかなり乾燥しない限りは少量で大丈夫です。
アスターの育て方:肥料について
花が多いので肥料もたくさん必要
花をたくさん咲かすように育てるには肥料切れを起こさないように定期的に肥料を与えることが大切で、追肥する時期はつぼみができて開花時期が終わるまでの間に断続的に与えるようにします。1週間に1度の頻度で液体肥料をあたえるか固形の肥料を1ヶ月に1度与えましょう。普通の粒状の化成肥料でも大丈夫ですが速効性肥料ではなく緩効性肥料です。花専用の肥料じゃなくてもカリなどが極端な配合でない限り大丈夫です。
アスターの育て方:かかりやすい病気について
加湿状態になると病気になりやすい
排水が良くなかったり植え替えが遅かったりすると病気にかかりやすくなる他害虫によって伝染する病気にもかかります。害虫だけではなくカビも一種も病気の原因になるのでまずは多湿にしないことが大切です。
立枯性の病気
立枯病はまだ苗が小さい時に起こりやすい病気で排水性がわるく多湿な状況になると発病します。原因はカビも一種で根が腐ることで植物が立ったまま枯れていきやがて枯死する病気です。他に多いのは萎凋病(いちょうびょう)や萎黄病(いおうびょう)などで病状は初期の段階では葉の片方が黄色く変化してやがて葉が萎れていき完全に葉は枯れてしまいます。病状が進むと水などを運ぶ維管束が褐変してやがて枯死する病気です。
アスターの育て方:その他の病気
いろいろな病気になる可能性ある
かかる病気を一部紹介します。
黄色輪紋病 | 葉に同心円状の黄色い斑紋ができ成長が遅れますが枯死するような病気ではありません。 |
サビ病 | 葉に水膨れ状の淡黄色の斑紋ができ、やがて胞子噴出し葉を病斑が覆うようになり葉が枯死します。風通しが悪かったり葉に水がかかると発生しやすい特徴があります。 |
灰色かび病 | 加湿状態になると発生しやすく葉に灰色かびができます。茎にできた場合それより上の部分が枯れていくので注意が必要です。 |
斑点病 | 茎や葉に形の整っていない小さな褐色の斑点ができやがて大きくなり病状が進行すると上葉にも形成されていきます。 |
うどんこ病 | 葉の表面などに白い粉状のカビが発生します。できやすい植物とできにくい植物がありますがほぼすべての植物に発生します。 |
アスターの育て方:害虫について
葉や花を食べる害虫、汁を吸う害虫などたくさん
バラなど他の花と同じようにアスターにも葉や花を食べる害虫や汁を吸う害虫などたくさんの害虫います。害虫として有名なアブラムシは汁を吸うだけでではなく病気の原因にもなるので積極的に対策を施す必要があります。花を食べる害虫は少ないのですがウリハムシは食欲もあり放置しているとすぐに花がなくなったり葉もたべるのでアスターの成長に悪影響を及ぼす可能性があるのでアブラムシ同じように積極的に駆除することが大切です。
アスターに付く害虫①
アスターに付く害虫の一部紹介します。
アザミウマはアブラムシと同じように植物の汁を吸う害虫で花の中に潜り込むようにして汁を吸うため農薬などが届きににくく繁殖するスピードが早いため爆発的に増えるので厄介な害虫です。つぼみのまま咲かずに落ちる場合はアザミウマが入り込んでいる可能性があります。アザミウマは光るものを嫌う性質があるので光を反射する素材を使って防除しましょう。
アスターに付く害虫②
エゾギクトリバはキク科に被害をもたらす害虫で幼虫の色は黄緑色です。成虫はT字に見えるので他の虫と比べるとわかりやすい特徴があります。幼虫が新芽や茎に侵入しながら食べていくため侵入した場所には糞の固まりが付着していてるので発見次第切り取るかつぶします。
アスターに付く害虫③
ハモグリバエは小さなハエで幼虫が葉の中に入り葉を食べながら進むため葉にできた跡がらくがきのように見えることからエカキムシとも呼ばれています。枯死するような大きな被害はありませんが葉に文様のような食べ跡ができることから見た目を悪くしてしまいます。
アスターの育て方:その他注意点
連作禁止
主にナス科の植物で多い連作障害ですがアスターもあります。連作障害とは同じ場所で同じ植物を数年単位で育てていると土に特定の成分だけ残り特定の成分だけ著しく欠乏して作物が育てられなくなる状態で夏野菜に多く見られます。アスターは花ですが連作障害があり5年ほど同じ場所で育てた場合は土を入れ替えるか場所を変えないと栽培することができません。プランターなどの容器栽培は土を入れ替えるだけなので簡単ですが花壇の場合は大変です。
花が咲き終わると取る
たくさん花が咲くとたくさん種ができます。種を充実させるにはアスターもエネルギーを使うので花から種ができるとそちらにエネルギーが使われて新しくつぼみができにくくなるの花を長く楽しみたい場合は咲き終わったら切り取るようにしましょう。
アスターの栽培方法まとめ
いろいろポイントはるけどそんなに難しくない
アスターを栽培する時に大切なポイントは酸性の土地に植えず、日当たりと風通しいい場所で加湿状態にせず土だけに水やりをするだけです。肥料はつぼみができる頃にゆっくり長く効く肥料を月に1回与えるだけなのでバラと比べると手入れをしやすいタイプだと思います。種類がたくさんあり花の形や色がぜんぜん違うのでお気に入りのアスター見つけるのも楽しめます。
夏の花が気になる方はこちらもチェック!
暮らし~のではアスター以外の夏に咲く花にかんする記事もあるのでよかったらチェックしてみてくださいね。

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