ウキツリボク(アブチロン チロリアンランプ)
アブチロンとは?
アブチロンとは、メガポタミクムとストリアツムという品種を交配させた園芸品種です。開ききった際はまるでハイビスカスのような花になり、また花の色もとても鮮やかで見応えのある植物ですね!育てやすい品種なので、是非ガーデニング初心者にもチャレンジして頂きたい植物です。今回はそんなアブチロンの育て方や植え付け・植え替えの方法、剪定のやり方などを解説していきます!
アブチロンの特徴
地面に向かって花が向く
アブチロンの最大の特徴は、上記画像のように下に向かって、うなだれるように花がつくことです。通常の花は上や横を向きますので、かなり変わった雰囲気がありますよね。また、もっと開ききればハイビスカスのような花の形になります。ハイビスカスよりも改良されていますので、環境への適応力が高いのも大きな魅力の一つです。
アブチロンの花の色
花の色は基本的には赤色のものが多いのですが、他にもピンクやオレンジ、黄色、白色などがよく流通しています。また、花弁は薄い紙のような質感となっており、鮮やかではありますが繊細な印象がありますね。開花時期はほとんどの品種が5~11月となっており、一つ一つの花はすぐに終わるのですが、次々と咲くのが特徴です。
アブチロンの花言葉
アブチロンの花言葉は5つあり、「尊敬・良い便り・恵まれた環境・真実は一つ・憶測」です。最も知られているのが「尊敬」で、これは長い間花を咲かせることに由来しています。「真実は一つ」という言葉も、とても誇り高い印象があります。憶測を除けば良い言葉が並んでいますね。どなたかにお花を贈る際は、花言葉の意味も添えて贈ると喜ばれるかもしれません。
アブチロンの種類
種類①ウキツリボク(チロリアンランプ)
ウキツリボク(アブチロン チロリアンランプ)
アブチロンには色々な種類がありますが、よく育てられているのが「ウキツリボク(チロリアンランプ)」です。ウキツリボク(チロリアンランプ)は他の品種と比べて耐寒性が高く、育ちも良い為、最も育てやすい品種と言えますね。鉢植えも庭植えも出来る本種ですが、もし庭植えをするのであれば、耐寒性を考えてウキツリボクを選ぶのがおすすめです。画像のようにネットショップでも販売されていますのでチェックしてみて下さい。
種類②ドワーフ・レッド
おはようございます。
— よしじ・お庭・UrbanGarden (@yoshiji_yui) April 26, 2018
ボタニカルライフを謳歌する長屋住宅yui東山の庭で、アブチロンドワーフ レッドが咲き始めました。
この花、これから12月まで咲いてくれる働き者です。
連休まであとわずか。頑張りましょう。 pic.twitter.com/pfyQww6O7J
ドワーフレッドは、後述するスウィングベルという品種に少し似た花の形をしています。ですが、スウィングベルよりも少し下を向きやすいのが特徴です。若干ではありますが、他の品種よりも耐寒性が高めで育てやすい品種ですね。ウキツリボクの方が育つ速度は勢いがありますが、こちらも育てやすい品種ですので是非チャレンジしてみて下さい。
種類③初恋
去年の4月に、まだ枝だけのを150円で買ったアブチロン「初恋」。
— 南橋 (@kurobana_fuuro) April 29, 2016
小輪系は分枝も多く、どちらかというと矮性で多花とのことだったけど、中輪の「アプリコット」と比べ、ホントにコンパクトでびっくりするほど花付きがよかった。今年も楽しみ。 pic.twitter.com/6KZf07VcqX
とても可愛らしい名前の品種が「初恋」です。初恋は色が特徴的で、はじめは黄色なのですが、オレンジ色に変化していきます。その繊細な変化がとても美しく、多くの方が栽培していますね。上記ツイートに書かれているように、どちらかというと矮性で多花。びっくりするほど花付きが良いと書かれていますね。気になった方は是非育ててみて下さい。
種類④スウィングベル
アブチロンのスウィングベル pic.twitter.com/KXPf34CeLW
— ヒーホー母ちゃん。 (@eichirun) December 1, 2016
スウィングベルは黄色い花をつけるのが特徴で、まるで本当にベルのようですよね。こちらも多花の品種ですので、長い間華やかに楽しませてくれます。つり鉢や壁掛け仕立てをよくされており、ハンギングバスケットなどにも使えます。初めて挑戦する場合はチロリアンランプがおすすめですが、慣れてきたら違う品種にもチャレンジしてみましょう!
アブチロンの育て方①環境
半日陰に置けば失敗しにくい
アブチロンは基本的に日当たり・風通しの良い場所で育てましょう。日当たりが悪いと花付きが悪くなってしまいます。しかし、真夏の直射日光が長時間当たるのは良くないので、庭植えで育てる場合は、半日陰がおすすめです。鉢植えであれば日当たりの良い場所に置き、厳しい直射日光があたる時だけ日陰に移動させるのが良いでしょう。
冬は室内に取り込む
アブチロンは耐寒性が高い為、0度くらいまでの気温であれば耐えられます。しかし、凍結や霜が降りてしまうと枯れる可能性が高まりますので、鉢植えであれば室内に移動してあげましょう。庭植えで育てる場合は、根本にワラをしいたりして保温してあげましょう。寒いと葉が落ちて枝だけになってしまいますが、春になると芽が出てくる場合が多いので見守ってあげましょう。
アブチロンの育て方②水やり・肥料
水やりは表面が乾いてから
アブチロンは気温の高い夏に大きくなる植物ですので、夏時期には乾いてからたっぷりと水やりをしましょう。しかし、過湿を嫌いますので、水やりの頻度が多すぎると根腐れして枯れる原因になってしまいます。逆に、冬時期はあまり成長しませんので、表面が乾いてもすぐに水やりをせず、3日ほど待ってから水やりをしましょう。
緩効性化成肥料と液体肥料を
開花期である5~11月は肥料を必要とします。肥料が足らないと花付きが悪くなってしまいますので、切らさないようにしましょう。一か月に一度くらい固形の緩効性の化成肥料を与えます。液体肥料を使う場合は、7日~10日くらいの頻度で与えるのがおすすめです。冬場はあまり肥料を必要としませんが、新芽が出たら株本に緩効性肥料を置きましょう。
アブチロンの育て方③用土・植え付け
水はけの良い土を
アブチロンは水はけの良い土を好みますので、赤玉土を7割程度、腐葉土を3割程度混ぜた用土を使うのがおすすめです。赤玉土は小粒でも中粒でも大丈夫ですが、6号鉢より大きな鉢を使う場合は、中粒にしましょう。粒が大きい方が水はけが良くなります。水はけが悪いと根腐れの原因となりますので、用土だけはちゃんとこだわってあげたいですね。
植え付けの時期と方法
アブチロンの苗を購入したら、暖かくなってくる5~7月に植え付けをしましょう。真夏は気温が高すぎますので避けた方が良いですね。植え付けをする際は先述した用土を使うのがおすすめですが、もし混ぜ合わせるのが面倒に感じる場合は、市販されている「花と野菜の土」でも構いません。特に注意点などはありませんので、穴を開けて植え替えをし、水をあげて活着させてあげましょう。
アブチロンの育て方④植え替え・剪定・増やし方
一年に一度植え替えを
アブチロンは根の成長が早い品種ですので、鉢植えをする場合は一年に一回植え替えをしてあげましょう。植え替えも植え付けと同じく、時期は5~7月が適しています。もしその時期を過ぎてしまった場合は、9月に植え替えをしても大丈夫です。根が鉢から飛び出ていなければ次の年に植え替えを行うことも出来ますが、出来れば毎年植え替えをしてあげたいですね。
アブチロンの剪定
アブチロンの花を沢山咲かせるには剪定も大切です。基本的に花は新しい枝につきますので、前年度の枝を短く剪定し、若い枝を伸ばしましょう。剪定の時期は5~6月が適期で、枝の長さを半分か、三分の一程度まで短く切ります。ついでに邪魔な枝も切ってしまって大丈夫です。剪定をする際は出来るだけ葉を残し、芽の上を切り戻すようにしましょう。
増やし方は挿し木で
アブチロンは種まきよりも挿し木で増やすのがおすすめです。剪定をして切った枝を使えますので、お手入れついでに挿し木をすると良いですね。切り戻した枝(10㎝くらいがおすすめです。)の切り口を30分ほどお水につけて吸水させてから、用意した用土に挿し木しましょう。挿し木してから大体1か月~2か月ほどで根が生えてきますので、その間は少し明るい日陰に移動させ、乾かさないように管理しましょう。
アブチロンの育て方⑤注意点
花がら摘みが必要
どの花でも大体共通していることですが、アブチロンも花がら摘みが必要です。種を採取する目的がある場合は別ですが、もし種を採取する予定が無い場合は花がら摘みをしましょう。花がら摘みをしないと本体から栄養がとられてしまいます。せっかくの開花期にも拘らず花付きが悪くなり弱ってしまいますので注意して下さい。
害虫に注意
アブチロンは病気の心配はあまりありませんが、害虫の被害に会う可能性はあります。対策すべき害虫はアブラムシ・ダニ・ヨトウムシ・コナジラミ・アオムシなど。どの害虫も市販の薬剤で防げますので、早め早めに対策してあげたいですね。また、立ち枯れ病にかかる可能性がありますので、立ち枯れ病を防げる殺菌剤の使用もおすすめです。
アブチロンに関してのTwitter
チロリアンランプが散歩道に
散歩中
— ぽよりん (@maamu_1019) June 17, 2018
チロリアンランプが
いっぱい咲いてます pic.twitter.com/GpLMVZRYhd
こちらのツイートでは、散歩道にチロリアンランプが沢山咲いている様子が載せられています。チロリアンランプ(ウキツリボク)は最もおすすめの品種で、耐寒性も高く、育ちも良いので育てやすい品種です。画像のように、開花期には沢山の花を咲かせてくれますので、是非チャレンジしてみて下さい。人通りのある所で育てれば、道行く人を楽しませることが出来ます。
アブチロンがハイビスカスに似ている理由
アブチロンの中心部は、ハイビスカスに似てるよね:hibiscus: pic.twitter.com/bh5azOaJKH
— キャサリン・エッツ (@ettcha48) September 23, 2015
こちらのツイートでは、アブチロンがハイビスカスに似ていることが書かれています。アブチロンはハイビスカスではもちろんありませんがアブチロン属はアオイ科に属しており、ハイビスカスもアオイ科の植物なのです。また、ちょっとした豆知識ではありますが、食用にされているオクラもアオイ科です。他にもムクゲやフヨウ、タチアオイもアオイ科に属しており、ハイビスカスのような花を咲かせます。
ウキツリボクの由来
梅雨空に赤き庭木やかくれんぼ 澤丹
— バルタザール (@chokucchi) June 15, 2018
.#俳句#haiku#photoで一句
.
容赦ない梅雨に打たれて、
けなげに咲いてる赤い花。
アブチロンの和名は、
釣りの浮きに似てるところから
浮釣木(うきつりぼく)というらしい。#路地裏#アブチロン pic.twitter.com/ZIEi68cvLA
こちらのツイートでは、品種の一つであるウキツリボク(チロリアンランプ)の由来について書かれています。ウキツリボクは漢字で「浮釣木」と書きますが、それは釣りの浮きに似ているからなのです。確かに、釣りでよく使われる赤い浮きにそっくりですよね。ちょっとした豆知識ではありますが、話す機会があれば是非披露してみて下さい。
まとめ~アブチロンの育て方~
今回の「アブチロンの育て方!種類や咲く花の色、植え替えの時期や剪定方法をご紹介!」はいかがでしたでしょうか?
アブチロンの育て方や増やし方、育てる際の注意点などを解説させて頂きましたが、今すぐ育ててみたくなった方も多いのではないでしょうか。生命力が強く育てやすいので、是非ガーデニング初心者もチャレンジしてみて下さいね。増やし方も挿し木ですので簡単。剪定と同時に挿し木をして、どんどん増やしていきましょう!
アブチロンが気になる方はこちらもチェック!
今回はアブチロンについて解説させて頂きましたが、当サイト「暮らし~の」には他にも様々なガーデニングに関する記事があります。下記に一部を用意させて頂きましたので、気になる方は是非見てみて下さい。

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